訃報(2019年8月11日):キリスト教/ハラパ名誉大司教セルヒオ・オベソ・リベラ枢機卿座下が帰天(1931~2019)

 2019年8月11日、キリスト教/ローマ・カトリック教会/メキシコ合衆国のハラパ名誉大司教セルヒオ・オベソ・リベラ枢機卿座下(His Eminence Sergio Cardinal Obeso Rivera, Archbishop Emeritus of Jalapa)が帰天したようです。
 1931年10月31日生まれの87歳。

 帰天に伴い、枢機卿の人数は216人に減少しました。

 

 (英語)Cardinal Sergio Obeso Rivera has died, there now remains 119 cardinals electors | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
There now remains 119 cardinals electors – YouTube

 

 (英語:ローマ教皇聖座公式サイト)Holy Father’s telegram of condolences for the death of His Eminence Cardinal Sergio Obeso Rivera, 12.08.2019

 

キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下が、ローマ教皇聖座駐箚のアルメニア大使と会見(2019年8月)

 2019年8月2日、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)キリキア・カトリコスのアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia【Catholicos of the Holy See of Cilicia】)は、ローマ教皇聖座駐箚アルメニア共和国特命全権大使カレン・ナザリャン閣下( Karen Nazaryan)夫妻と会見しました。

※同大使はマルタ騎士団兼轄。

 

 (英語:アルメニア教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I RECEIVED THE AMBASSADOR OF ARMENIA TO THE VATICAN | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

Armenian ChurchさんはTwitterを使っています: 「On Friday, August 2nd, 2019, Ambassador of the Republic of Armenia to Vatican Mr. Karen Nazaryan and his wife visited @CatholicosAramI. Nazaryan is also represents the Republic of Armenia to Order of Malta. https://t.co/8B0hsoqYXb」 / Twitter

 

動画: UOJ による、キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)のルーシ洗礼を祝う行進が大成功に終わったことと、対立する勢力が衰退しているとする映像(2019年8月)

 2019年7月27日におこなわれたキリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)主催のルーシ洗礼を祝う行進ですが、主催者発表の 30 万人はともかくとしても、かなりの規模の成功をおさめたのは間違いないようで、反プーチン系(というか反・宗教抑圧)のメディアでもモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会が存在感を示したことが触れられていたりします。
  UOJ(Union of Orthodox Journalists)の動画では、ウクライナ正教会の今回の行進の成功を、昨年までのウクライナの政治家/ナショナリストらによるヒステリックな弾圧を乗り越えたものだと位置づけるようなものとなっています。
 とはいえ、ゼレンスキー大統領は、ウクライナ正教会への弾圧や聖堂や修道院などの強制接収を黙認し続けるのは確実と思われるので、まだまだ先はわかりません(使える駒がずいぶんと頼りないものになってますので、どうするのかというのはありますけど)。

 

UOJ I Union of Orthodox Journalists:
Day of Rus Baptism: Great Cross Procession and dissenters without administrative resource – YouTube

 

 ウクライナ正教会の、
 ザポロージエ・メリトポリ府主教ルカ座下(His Eminence Metropolitan Luke of Zaporizhia and Melitopol)、
 ドニエプロペトロフスク・パヴログラード府主教【ドニプロペトロウシク・パウロフラード府主教】イリネイ座下(His Eminence Metropolitan Yryney of Dnipropetrovsk and Pavlograd)、
 キロヴォグラード・ノヴォミルゴロド府主教ヨアサフ座下(His Eminence Metropolitan Ioasaf of Kirovograd and Novomirgorod)、
 が動画中でコメントしています。

 

 コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】内の権力争いに敗れた“フィラレート総主教”がいよいよ追い詰められ、バクチをやった割にはあっさりと選挙に負けたポロシェンコ(前)大統領は訴追を免れるためにアメリカのロビイストに助けを求めているという、昨年の破門撤回の時の両者の喜びようを思い出すと、涙が止まりません(訳:失笑してます)。
 この状況でコンスタンティノープルの全地総主教を称する御方はなにひとつ責任をお取りにならないようで、両者が完全に失墜した後、バルソロメオス総主教への恨み節が出るのかも注目です。

 

80歳(2019年7月31日):キリスト教/香港使徒座管理 ジョン湯漢 枢機卿座下が80歳を迎え、ローマ教皇選挙権を喪失。選挙権を持つ枢機卿の人数は119人に減少

 2019年7月31日、キリスト教/ローマ・カトリック教会の香港使徒座管理ジョン湯漢枢機卿座下(His Eminence John Cardinal Tong Hon, Apostolic Administrator of Hong Kong : 香港名誉司教 : Bishop Emeritus of Hong Kong)が80歳を迎え、ローマ教皇選挙権を喪失しました。
 これに伴い、選挙権を持つ枢機卿の人数は 119 人に減少しました。

 

 (英語)Chinese Cardinal John Tong Hon turns 80, can't vote in potential conclave | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Chinese Cardinal John Tong Hon turns 80, can't vote in potential conclave – YouTube

 

キリスト教/セルビア正教会の重鎮モンテネグロ・プリモルスカ府主教アンフィロヒイェ座下が、「ローマでもコンスタンティノープルでもなく、エルサレムがすべての教会の母」(2019年7月)

 ロシアのタス通信【ТАСС / TASS】が、キリスト教/セルビア正教会/モンテネグロ・プリモルスカ府主教アンフィロヒイェ座下(His Eminence Metropolitan Amfilohije of Montenegro and the Littoral)へのインタビューを複数回記事にしています。
 その内容に関してのほとんどは、今まで主張されてきたものですが(モンテネグロのジュカノヴィッチ大統領はチトー主義者で無神論者なのに教会を作ろうとしている、など)、一部に注目すべき内容があります。

 

 (ロシア語:ほかにも記事があります)Митрополит: попытка повторить украинский раскол на Балканах станет объявлением войны СПЦ – Общество – ТАСС

 (英語)SOC hierarch: Jerusalem's mother of all Churches not Rome or Constantinople – UOJ – the Union of Orthodox Journalists

 

 タス通信の記事が複数で長いのですべて読めていないのですが、その一分を引用している UOJ の英語記事によりますと(訳が少しあやしいですが)、アンフィロヒイェ座下は、ローマ皇帝コンスタンティヌス1世より前の時代に戻るべきであり、すべての問題は公会議によって解決されるべきと主張しているようです。

 

 また、ローマでもコンスタンティノープルでもなく、東方正教会のすべての教会の母はエルサレムであるとしています。

 最近、エルサレム総主教庁の聖職者から、「エルサレムはすべての教会の母」という文言が挨拶に盛られることが多いのですが、今回のアンフィロヒイェ座下のコメントはそれを支持するかのようにも見えます。

 ただ、エルサレム総主教庁およびアンフィロヒイェ座下のコメントにどのような意味が込められているのかは、いまだはっきりとしない段階です。
 比喩的に用いられるならさして問題とならないものですが、「だからコンスタンティノープルではなくエルサレムが首位となるべき」というのであればこれはまた一つ大問題の発生でしょう。
 しかし、繰り返しますが、現状ではエルサレム総主教庁およびアンフィロヒイェ座下のコメントにどのような意味が込められているのかははっきりしません。