キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教セオフィロス3世聖下が、ギリシャ外相ニコス・デンディアス閣下と会見(2019年7月)

 キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)は、同地を訪問した、新任のギリシャ共和国外務大臣ニコス・デンディアス閣下(His Excellency Nikos Dendiasニコラオス・デンディアスNikolaos Dendias)と会見しました。

 

Jerusalem Patriarchate(エルサレム総主教庁公式チャンネル):
Ο ΥΠΟΥΡΓΟΣ ΕΞΩΤΕΡΙΚΩΝ ΤΗΣ ΕΛΛΑΔΟΣ Κ. ΝΙΚΟΛΑΟΣ ΔΕΝΔΙΑΣ ΕΠΙΣΚΕΠΤΕΤΑΙ ΤΟ ΠΑΤΡΙΑΡΧΕΙΟ ΙΕΡΟΣΟΛΥΜΩΝ – YouTube

 

 (英語:エルサレム総主教庁公式サイト)THE VISIT OF THE MINISTER OF FOREIGN AFFAIRS OF GREECE AT THE PATRIARCHATE

 

Nikos DendiasさんはTwitterを使っています: 「Κατά την επίσκεψή μου στο Ισραήλ συναντήθηκα με τον Πατριάρχη Ιεροσολύμων Θεόφιλο Γ', με τον οποίο είχαμε μία εξαιρετική συζήτηση. https://t.co/sco6YsTcfQ」 / Twitter

 

Υπουργείο ΕξωτερικώνさんはTwitterを使っています: 「Συνάντηση ΥΠΕΞ @NikosDendias με τον Πατριάρχη Ιεροσολύμων Θεόφιλο Γ΄ @JPatriarchate / FM @NikosDendias meets w/ Patriarch of #Jerusalem Theophilos III https://t.co/ICSS7nBKsR」 / Twitter

 

 (英語)The Greek Foreign Minister visited the Patriarch of Jerusalem – Romfea News

Romfea.newsさんはTwitterを使っています: 「Foreign Minister @NikosDendias held a meeting with Patriarch Theophilos III of @JPatriarchate on Sunday, July 28 #romfeanews https://t.co/xxtxif6dao」 / Twitter

Romfea.news – Foreign Minister Νίκος Δένδιας held a… | Facebook

 

キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教庁が、解任された前エルサレム総主教のイリネオス修道士の(修道士への)降格を撤回(2019年7月)また、ギリシャの正教会系メディア Romfea に対して抗議声明を発表

 2019年7月25日、キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教庁の聖シノドは、解任された前エルサレム総主教のイリネオス修道士(IrenaiosEirinaios)への、修道士への降格の撤回を決議したようです。

 以降、「元エルサレム総主教(Former Patriarch of Jerusalem)」と称されると思われますが、敬称を含めて、どのように表記されるかはまだよくわからないところです。

 

 (英語:エルサレム総主教庁公式サイト)LIFTING OF THE DEGRADATION OF MONK EIRINAIOS (FORMER PATRIARCH OF JERUSALEM)

 

 また、入退院が報じられたそのイリネオス元エルサレム総主教に関して、ギリシャの正教会系メディア Romfea.gr が無責任な報道をおこなったとし、抗議声明を発表しています。

 

 (英語:エルサレム総主教庁公式サイト)REFUTATION AGAINST THE NEWS PUBLISHED BY ROMFEA.GR NEWS AGENCY

 

 Romfea は、イリネオス元総主教の健康状態や入退院を報じており、英語版の最新記事は以下のものになります(今回の降格撤回を報じる記事)。

 (英語)Irenaios gets the title “Former Patriarch” by the Holy Synod of the Patriarchate of Jerusalem – Romfea News

修正:
 ギリシャ正教会側は、アテネの新しい医療施設は、元総主教の受け入れの準備が出来ているとしているようです。
 エルサレム総主教庁側の抗議内容からすれば、元総主教はエルサレム総主教庁側の組織に属するどこかで治療を受けていると受け取れますが……。 Romfea 記事は、元総主教が劣悪な環境下に置かれていると示唆というか、はっきり書いているものがあるので、それに対する反駁なのかもしれません。
 なお、今後のことについては言及されていません。

 

追記:
 ロシアの正教会系メディア ORTHODOX CHRISTIANITY(OrthoChristian.Com) は、 Romfea の記事に依りつつ、今回のエルサレム総主教庁の決定により、“イリネオス総主教”とサインしたパスポートが有効になり、治療のためのギリシャ渡航が可能になったとしています。

 Ailing Irenaios (Skopelitis) officially recognized as “former patriarch” by Jerusalem Patriarchate / OrthoChristian.Com

 正直、ほんまかいなと思いますが……。

 Romfea の記事などによりますと、パスポートはエルサレム総主教庁が保管していたとされます。
 確かに元総主教は事実上の軟禁状態にあるといわれていたため、パスポートの更新すらできていなかったというのはありえますが、解任から10年以上たっているのにそのパスポートが使用可能なのか。
 また、パスポートの問題だとすれば、新しく発給すればそれで済む話ではないかとも思えます。まさか本人が「格を戻せ」とゴネたわけでもあるまいし。

 

※なお、パスポートに「総主教」と書けるのかという初歩的な疑問を持ってしまった方のために説明いたしますと、称号などが法源を持つ場合(王政・貴族制度が現存したり国教があったり)から大統領などがなにかを強引に通した場合などまで、称号などがパスポートに用いられる例は多々あります。
 エルサレムの総主教でいいますと、教会のほか、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンの当局が地位を承認するものなので、これらの各国の法律文書で有効かと思われます。また、ギリシャ共和国は憲法でギリシャ正教会及びコンスタンティノープル総主教庁(及びそれらと一つの教えを奉じている各教会)とのつながりを規定しており、エルサレム総主教庁の称号もまた公的なものとされるでしょう。
 今回のパスポートに関して、どこが発給したものなのかいまいちはっきりしませんが、いずれにせよ、その発給元のパスポートを受け入れる各国で「イリネオス総主教」と署名したパスポートは有効だったはずです。

 

キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)による、エルサレム総主教庁ボスラ府主教ティモセオス座下へのインタビュー映像(2019年6月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会(モスクワ総主教庁)の管轄下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会では、2019年6月25日にウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufriy of Kiev and All Ukraine)や東方正教会の各独立正教会の代表らによる礼拝がおこなわれましたが、おそらくその時のエルサレム総主教庁/ボスラ府主教ティモセオス座下(The Most Reverend【His Emienence】 Metropolitan Timotheos of Bostra : キプロスにおける首座代理 : Exarch of Cyprus)へのインタビュー映像(ロシア語)です。

 

 (英語:ウクライナ正教会渉外局公式サイト)We respect Metropolitan Onufriy for his spiritual feats and confession of the Orthodox faith – Exarch of the Jerusalem Church (+video) — Department for External Church Relations of the UOC

 

† Свято-Успенская Почаевская Лавра:
Эксклюзивное интервью митр. Тимофея, иерарха Иерусалимской Церкви – YouTube

 

入院して集中治療室で処置を受けていた、キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教庁のイリネオス修道士(解任された前エルサレム総主教)が退院した模様(2019年7月)

 ギリシャの正教会系メディア Romfea によりますと、集中治療室で治療を受けていた解任された前エルサレム総主教のイリネオス修道士(Irenaios)が、2019年7月9日に退院した模様です。

 

 (英語)The former Patriarch of Jerusalem Irenaios was discharged from the hospital – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "The former Patriarch was discharged from the hospital on Tuesday night and went to his home where he reposes #romfeanews @JPatriarchate https://t.co/koVAyTEhI1"

 

 キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)およびコンスタンティナ大主教アリスタルコス座下(Geronda Secretary-General Most Reverend Archbishop Aristarchos of Constantina)が病院を訪問していたとみられています。

 

動画:キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)首座/キエフ府主教オヌフリー座下を支持する各独立正教会の主教らと、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会の“内紛”などの話(2019年7月)

 2019年6月25日におこなわれた、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会(モスクワ総主教庁)の管轄下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufriy of Kiev and All Ukraine)らの礼拝と、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】と“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“内紛”などの映像です。 

 

UOJ I Union of Orthodox Journalists:
Triumph of UOC and disgrace of schismatics: whose prayers are heard by God – YouTube

 

 ぶっちゃけていいますと、モスクワ寄りの映像です。

 冒頭などに登場する、モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会およびオヌフリー府主教座下を支持するコメントをしている各独立正教会の主教ら(登場順)は、
 セルビア正教会 …… モラヴィツァ主教アントニイェ座下(His Grace vicar Bishop AnthonyAntonije】 of Moravica : ビデオ内表記【Bishop Anthony of Moravia】)、
 ブルガリア正教会 …… ロヴェチ府主教ガヴリール座下(His Eminence Metropolitan GabrielGavriil】 of Lovech : ビデオ内表記【Metropolitan Gabriel of Lovech】)、
 キプロス正教会 …… タマソス・オレイニ府主教イサイアス座下(His Eminence Metropolitan Isaias of Tamassos and Oreini : ビデオ内表記【Metropolitan Isaiah of Tamassos】)、
 ポーランド正教会 …… ハイノフカ主教パーヴェル座下(His Grace Bishop Paweł of Hajnówka : ビデオ内表記【Bishop Paul of Hainowka】)、
 エルサレム総主教庁 …… ボスラ府主教ティモセオス座下(The Most Reverend【His Emienence】 Metropolitan Timotheos of Bostra)、
 アレクサンドリア総主教庁 …… カルタゴ府主教メレティオス座下(His Eminence Metropolitan Meletios of Carthage)。

 

 “内紛”の話題ですが、すでに今まで取り上げたことが含まれます。
 “フィラレート総主教”の主張、彼自身への破門(Anathema)はもともと成立していないというものも出ています(これは今後一番問題になってくるポイントでしょう)。コンスタンティノープルによる破門の撤回がそもそも不要であったということです。
 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、コンスタンティノープルが、ウクライナの教会法上合法でない主教らを“合法化”してくるという予想をしていました。しかし現時点において、そしておそらく今後も、おこなわれていません。これは、コンスタンティノープルが独立正教会として認めたウクライナ正教会【OCU】には、(フィラレート総主教を除いて)教会法上合法な聖職者が存在しないことを示しています(ただしフィラレート総主教への破門がそもそも成立していないとすれば教会法上合法です)。
 コンスタンティノープルを支持する聖職者・論者の中には、「そもそも独立正教会というのは、コンスタンティノープルから独立しているというわけではない」などという今となってはどーでもいーことをだらだらと述べている方もいますが、教会法上合法な聖職者や使徒継承性について語ってほしいところです。「教会法も使徒継承性もどうでもいい。すべてコンスタンティノープルのその時の気分で決まる。それが東方正教会の教え、古代より伝わる正しい教え、キリスト教だ」とそういうことなんでしょうか? いや、そうなんでしょう。それは過去において東方正教会が主張してきたこととはちと違うと思うので、今年の OCU へのトモス授与に伴い、東方正教会は崩壊し、今は組織を継承していると称する変な集団がいるだけだ、とそう結論付けるしかないのです。
 もちろん、コンスタンティノープルがどうなろうが、他にも教会集団は存在しますし、彼らは OCU を承認していないので、東方正教会が崩壊したなどというのは大袈裟だということは言えるかもしれませんが、その各教会はコンスタンティノープルと縁を切ろうとする気がないどころか(ロシア正教会ですら今より進む気はないでしょう)、「コンスタンティノープルを失ったら我々はプロテスタントと同レベルになってしまう!」と絶叫している有様。

 ウクライナ国内の、教会無法地帯、キリスト教の墓場ぶりは失笑モノであることは確かですが、これは東方正教会の姿そのもの、伝統的なキリスト教の姿そのものであり、キリスト教どころか、キリスト教の聖堂をパクった妙な建物で聖職者なのかなんなのかわからない白人男性(宗教的理由もないのにインド人のおばちゃんとかではいけないというなら、人種差別・性差別の疑いのある行為)に結婚式を執り行ってもらって感動している日本人もまたこの茶番劇から逃げられない状況にあります。キリスト教的伝統を適当に消化して作られている漫画・アニメ・ゲームの類もまた同じですが……。

 結論は特にありませんが、現在の世界は、伝統的なキリスト教の崩壊に伴う巨大な茶番がずっと続いているのではないか、という気がしてきました。
 我々が生きている間にこの茶番は終わらないでしょう。もしや世界はウクライナ化していくのか……。

 

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