キリスト教/エリトリア正教会が、2007年に政府の意向で強制廃位されたエリトリア総主教アントニオス聖下を追放(破門?)したとのこと(2019年7月)

 BBC Africa の報道によりますと、キリスト教/オリエント正教会/エリトリア正教会の主教らが、2007年にエリトリア国政府の意向によって廃位され軟禁され続けているエリトリア総主教“アブネ”・アントニオス聖下(His Holiness Abune Antonios, Patriarch of the Eritrean Orthodox Tewahedo Church)を異端【heresy】のために追放したとのことです。

※同記事では「expel」の表現のみで「excommunicate」や「anathematise / anathematize」などの単語は使用されていません。
 そもそも同教会は、2015年に(政府側が主導して擁立し、オリエント正教会の各教会が認めるのを拒否した)エリトリア総主教“アブネ”・ディオスコロス聖下(His Holiness Abune Dioskoros, Patriarch of the Eritrean Orthodox Tewahedo Church)の永眠後、首座が不在ゆえに組織上どうなっているのかもわかりません。破門が宣告できる状況にないのかもしれません。

 

 (英語)Eritrea Orthodox Church ex-leader expelled for heresy – BBC News

BBC News Africaさんのツイート: "Eritrea Orthodox Church ex-leader expelled for heresy https://t.co/7ky6b2w0Rf… "

 

 なお、教会の一員ではなくなったアントニオス聖下ですが、そのまま軟禁されている教会の建物に住み続ける(軟禁され続ける)そうです。

 

 アメリカ合衆国副大統領マイケル・R・ペンス閣下(The Honorable Michael R. Penceマイク・ペンスMike Pence)が総主教に言及したニュースが出たばかりの後の処分です。

 Pence calls on Saudi Arabia to release critic of Islam – Reuters

Pence also cited the detention of a 90-year-old Orthodox Church patriarch by Eritrea;

 教会から追放したうえに軟禁し続けてやるぞ、というエリトリア国政府の意思表示とみていいのではないでしょうか。

 

追記:
 主教ら6人のうち(もう少し主教がいたと思いましたが……)、一名だけ署名に参加していないそうです。
 その一名はアケレ・グザイ=アディ・ケイ主教キリロス座下(Bishop Kirillos of Akele Guzay–Adi Keyih)だということですが、理由は不明です。

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、モンテネグロ駐箚のロシア大使(新任)と会見(2019年7月)

 2019年7月15日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、新任のモンテネグロ駐箚ロシア連邦特命全権大使ウラジスラフ・ウラジスラヴォヴィチ・マスレニコフ閣下(Vladislav Vladislavovich Maslennikov)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Metropolitan Hilarion meets with Russian Ambassador to Montenegro | The Russian Orthodox Church

 (英語)Metropolitan Hilarion meets with Russian Ambassador to Montenegro – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "Metropolitan #Hilarion of #Volokolamsk met with #Vladislav #Maslennikov #romfeanews @mospat_ru #Montenegro https://t.co/aJkuHDXxw1"

 

 モンテネグロでは、ジュカノビッチ大統領の方針により、セルビア正教会が弾圧されています。
 コンスタンティノープルは(表向きはどうこう言っていますが)、大統領に同調し教会法上合法でない“モンテネグロ正教会【MOC】”を独立正教会(別に独立していない、コンスタンティノープルに属する最上級自治集団)と認め、セルビア正教会へ教皇的強硬的な態度を取るとみられています。
 ロシア連邦が、この時期に新任のモンテネグロ駐箚の大使としたこの人物が、同地でこのような活動をおこなうかはある程度は注目です。

 

キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)による、エルサレム総主教庁ボスラ府主教ティモセオス座下へのインタビュー映像(2019年6月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会(モスクワ総主教庁)の管轄下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会では、2019年6月25日にウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufriy of Kiev and All Ukraine)や東方正教会の各独立正教会の代表らによる礼拝がおこなわれましたが、おそらくその時のエルサレム総主教庁/ボスラ府主教ティモセオス座下(The Most Reverend【His Emienence】 Metropolitan Timotheos of Bostra : キプロスにおける首座代理 : Exarch of Cyprus)へのインタビュー映像(ロシア語)です。

 

 (英語:ウクライナ正教会渉外局公式サイト)We respect Metropolitan Onufriy for his spiritual feats and confession of the Orthodox faith – Exarch of the Jerusalem Church (+video) — Department for External Church Relations of the UOC

 

† Свято-Успенская Почаевская Лавра:
Эксклюзивное интервью митр. Тимофея, иерарха Иерусалимской Церкви – YouTube

 

キリスト教/ベラルーシ正教会のパーヴェル府主教座下が「コンスタンティノープルのバルソロメオス総主教は教会法上合法な教会から離脱した」(2019年7月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会からある程度自治的な権限を与えられているベラルーシ正教会【全ベラルーシにおける総主教代理区】の首座/ミンスク・ザスラーヴリ府主教パーヴェル座下(His Eminence Metropolitan PaulPavel】of Minsk and Zaslavl, the Patriarchal Exarch of All Belarus)は、「コンスタンティノープルのバルソロメオス総主教は『教会法上合法な教会から離脱したものたち』と礼拝をともにしたことにより、彼自身も離脱した」とインタビューで答えているようです。

 なお、コンスタンティノープルがもはや schismatic であるとする見解は、在外ロシア正教会【ROCOR】よりかなり前に出されています。

 

 (英語)Exarch of Belarus: Serving with sectarians, Bartholomew became one of them – UOJ – the Union of Orthodox Journalists

 

 英語の記事中からひろえる主張で目新しいものは特にありませんが、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】の司祭と称する連中は司祭の服を着てるだけの一般人、ロシア正教会は小教区を新しく増やしておりトルコでも教会法上合法な司祭(ロシア正教会の司祭)が礼拝をおこなっている、といったものがあります。

 

キリスト教/ベラルーシ正教会のパーヴェル府主教座下が、ベラルーシ駐箚のロシア大使と会見(2019年7月)

 2019年7月12日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会からある程度自治的な権限を与えられているベラルーシ正教会【全ベラルーシにおける総主教代理区】の首座/ミンスク・ザスラーヴリ府主教パーヴェル座下(His Eminence Metropolitan PaulPavel】of Minsk and Zaslavl, the Patriarchal Exarch of All Belarus)は、ベラルーシ共和国駐箚ロシア連邦大使ドミトリー・フョードロヴィチ・メゼンツェフ閣下(Dmitry Fyodorovich Mezentsev)と会見しました。

 

 (ロシア語:ベラルーシ正教会公式サイト)Посол России поздравил митрополита Павла с днем Ангела | Митрополит | Белорусская Православная Церковь | Новости | Официальный портал Белорусской Православной Церкви

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