キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下がネネツ自治管区を訪問、同・自治管区知事代行及び北西連邦管区大統領全権代表と会見(2018年8月)

 2018年8月17日~18日の日程で、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、ロシア連邦構成主体ネネツ自治管区を訪問しました。

 礼拝のほか、同・自治管区知事代行アレクサンドル・ヴィタリーエヴィチ・ツィブルスキー閣下(Alexander Vitaliyevich Tsybulsky)及び北西連邦管区大統領全権代表アレクサンドル・ドミトリーエヴィチ・ベグロフ閣下(Alexander Dmitryevich Beglov)と会見しました。
 ロシア正教会のナリヤン=マル・メゼンスキー主教ヤコフ座下(His Grace Bishop Iakov of Naryan-Mar and Mezensky.)が同席。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Патриарх Кирилл встретился с ио губернатора Ненецкого автономного округа А.В. Цыбульским – YouTube

 

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Состоялась встреча Святейшего Патриарха Кирилла с временно исполняющим обязанности губернатора Ненецкого автономного округа А.В. Цыбульским и епископом Нарьян-Марским Иаковом / Новости / Патриархия.ru

 (ロシア語:ロシア正教会ナリヤン=マル・メゼンスキー教区公式サイト)Нарьян-Марская и Мезенская епархия ::: Новости | Патриарх в Арктике

 (ロシア語:北西連邦管区公式サイト)Официальный сайт полномочного представителя Президента Российской Федерации в Северо-Западном федеральном округе

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、サマラ州知事代行ドミトリー・アザロフ閣下と会見(2018年8月)

 2018年8月15日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、ロシア連邦構成主体サマラ州の知事代行ドミトリー・イーゴレヴィチ・アザロフ閣下(Dmitry Igorevich Azarov)と会見しました。

 同州より、同教会のサマラ・トリヤッチ府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy【Sergius】 of Samara and Togliatti)が同行。
 また、モスクワ総主教庁より、トヴェリ・カシンスキー府主教サッヴァ座下(His Eminence Metropolitan Savva【Sawa】 of Tver and Kashinsky)が同席。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Патриарх Кирилл встретился с ио губернатора Самарской области Д.И. Азаровым – YouTube

 

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Святейший Патриарх Кирилл встретился с временно исполняющим обязанности губернатора Самарской области Д.И. Азаровым и митрополитом Самарским Сергием / Новости / Патриархия.ru

 (ロシア語:ロシア正教会サマラ教区公式サイト)Новости | Святейший Патриарх Кирилл встретился с временно исполняющим обязанности губернатора Самарской области Д.И. Азаровым и митрополитом Самарским и Тольяттинским Сергием

 (ロシア語:サマラ州公式サイト)Дмитрий Азаров встретился с Патриархом Московским и всея Руси Кириллом

 

Департамент информационной политикиさんのツイート: "Глава региона @D_Azaroff и Патриарх Московский и всея Руси Кирилл обсудили просветительские проекты и работу по сохранению традиционных духовных ценностей в регионе 🕊 Подробности ➡️ https://t.co/V3haP6Jcf2… https://t.co/Dug6n2amDp"
https://twitter.com/SamRegion_Press/status/1029763625643397121

 

キリスト教/フィンランド正教会首座レオ大主教座下が、アメリカ正教会【OCA】首座ティーホン府主教座下を訪問(2018年7月)

 2018年7月26日、キリスト教/東方正教会/全地総主教庁下の自治正教会、フィンランド正教会の首座/ヘルシンキ・全フィンランド大主教レオ座下(His Eminence Archbishop Leo of Helsinki and All Finland)はアメリカ合衆国の会合に参列、キリスト教/東方正教会/アメリカ正教会【OCA】の首座/ワシントン大主教、全アメリカ・カナダ府主教ティーホン座下(His Beatitude Metropolitan Tikhon of All America and Canada, Archbishop of Washington)と会談したようです。

 2017年~2018年の年の切り替わりに、フィンランド正教会の首座はクオピオからヘルシンキに移り、首座主教の称号も「カレリア・全フィンランド大主教」から「ヘルシンキ・全フィンランド大主教」に変更されています。

 

 (英語:アメリカ正教会【OCA】公式サイト)Archbishop Leo of Helsinki and All Finland: “We share a special vocation” – Orthodox Church in America
 (英語:フィンランド正教会公式サイト)“For the Life of the World” | Suomen ortodoksinen kirkko

 

Православные в Финляндии + Ortodoksit… – Православные в Финляндии + Ortodoksit Suomessa | Facebook

 

キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下が、総主教庁でセルビア大統領ブチッチ閣下と会見(2018年8月)

 2018年8月4日、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)は、セルビア総主教庁にて、セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)と会見しました。

 会見では、現在の極めて重要な問題である、セルビア共和国外及び実行統治が及んでいない地域(コソボ・メトヒヤ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、クロアチア)に居住しているセルビア人に関する会談が行われたようです。

※近年セルビアでは、国家、セルビア正教会、また現在セルビア王室を称する旧ユーゴスラビア王室などを含めあらゆる方面から近隣地域のセルビア人の保護と影響力拡大が図られているように思えます。
 これはロシア人が旧ソ連圏各国などに移住していることによるロシア連邦の政策及びロシア正教会の活動を縮小したような状況でしょうか。

 会談には、セルビア総主教庁から、セルビア総主教補佐/レメジヤナ主教ステファン座下(His Grace Bishop Stefan of Remesiana, Vicar Bishop of the Serbian Patriarch)が同席した模様。
※ステファン主教座下は、割と最近に総主教補佐に起用されたので、これから名前を見る機会が増えるかと思います。

 

 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)President Vucic talked with the Serbian Patriarch | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 

 (セルビア語キリル文字:セルビア大統領府公式サイト)Председник Вучић и Његова светост патријарх српски г. Иринеј | Председник Републике Србије

 

 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Patriarhul Irineu s-a întâlnit cu Preşedintele Serbiei – Basilica.ro
 (英語:ルーマニア正教会通信)Patriarch Irinej receives the visit of Serbian President – Basilica.ro
※先に掲載されたルーマニア語版では、会談の話題は「セルビア人」でしたが、後の英語版では「現在の極めて重要な問題」となっています(ブログ記事作成時点)。英語版は単なるルーマニア語版からの翻訳かと思っていたのですが、違うのでしょうか……。

Basilica.roさんのツイート: "În cadrul întrevederii au fost discutate aspecte contemporane care vizează poporul sârb. https://t.co/EFfpZQUgYV"

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、今月【2018年8月】下旬にコンスタンティノープル全地総主教バルソロメオス聖下を訪問予定(2018年8月)東方正教会の分裂もささやかれる昨今

2018年~ ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立関連の記事一覧

 

 一部報道によりますと、今月【2018年8月】下旬に、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、トルコ共和国イスタンブールのキリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)を訪問するとのことです。

 ギリシャの正教会系メディアによると、これはロシア正教会側から口頭で申し込まれたとのこと。

 

 問題のもともとの発端は、ロシア正教会モスクワ総主教庁とコンスタンティノープルの全地総主教庁の主導権争いですが、特にここ数年のモスクワ側の全地総主教庁を軽視していると取られてもしょうがない数々の行動があり、全地総主教庁内で、ロシア正教会の管轄権下にあるウクライナに独立正教会を承認してもよいという動きが出てきていました。
 これはウクライナの政治家や、教会法上合法でない各教会(キエフ総主教庁やウクライナ独立正教会)からの要望もありますが、いずれにせよ当初は、本気でウクライナに独立正教会を承認するつもりなどなく、モスクワへの牽制という色合いが強かったように思えたものです(というか温厚(?)な意見をいう主教らの記事も出ていた状況)。
 しかし、いつの間にやらバルソロメオス聖下が「ウクライナは元から全地総主教庁の管轄権下にある」と発言し、モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))が「歴史的根拠はなにもない」と批判するなど、火種は燃え上がる一方、はっきりいって全地総主教庁は、現在合法でない教会からなる各教会を元にしたウクライナの独立正教会を承認するのではないかという見方が日に日に増えてきている状況です。

 正直、いまさら全地総主教庁がウクライナを見捨てることはないように思えます。それはモスクワへの完全な屈服を意味します。
 ロシア人の考えることはよくわからないので、今回の会談でなにを狙っているのかわかりませんが、完全な決裂となれば騒動になるでしょう。

 ロシア正教会の権威とバルカンでの影響力が低下すれば、ブルガリアの反ロシア派は勢力を増すでしょう。
 全地総主教庁すら否定している、ブルガリア正教会によるマケドニア正教会-オフリド大主教庁の教会法上合法な教会への組み入れ(独立正教会として承認するか、自らの管轄権下の自治的権限を持つ教会として承認)が起こる可能性も高く、その場合、「絶対に承認できない」とマケドニア側に伝えてきた全地総主教庁の権威もまた低下するでしょう。

 トルコ共和国大統領レジェップ・タイップ・エルドアン閣下(His Excellency Mr Recep Tayyip Erdoğan)の動向も問題となってきます。
 バルソロメオス聖下がウクライナに独立正教会を承認した場合、「エルドアンは全地総主教の力を見直すだろう」という楽観的すぎる見方もありますが、正直、ロシアとの関係の状況によっては、弾圧もあるのではないかと思います。

 

 (英語)Patriarch Kirill reportedly to visit Constantinople in late August / OrthoChristian.Com