キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系が緊急集会、首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を要求(2024年1月)当局の滞在許可延長拒否を受けて

 エストニア共和国当局が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下(His Eminence Evgeny【Yevgeniy】, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)の滞在許可延長を拒否した件について、同教会は緊急集会を開催(2024年1月30日)、滞在許可延長を要求しています。

 

 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)В Таллине состоялось чрезвычайное заседание Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)В Таллине состоялось чрезвычайное заседание Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)MPEÕK täiskogu otsus / Постановление Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата

 (英語)Estonian Church holds emergency Council meeting / OrthoChristian.Com

 

エストニア語:
Mo… – Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата | Facebook

エストニア当局が、キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を拒否(2024年1月)

 エストニア共和国当局は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下(His Eminence Evgeny【Yevgeniy】, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)の滞在許可延長を認めませんでした。
 これは、エフゲニー府主教の、ロシア政権寄りの発言を理由とするもののようです。

※エフゲニー府主教はロシア国籍。

 これにより、同府主教は、2024年2月6日までにエストニア共和国を退去することになります。

 エストニア正教会モスクワ総主教庁系には、他に、
 ナルヴァ・ペイプシヴェーレ主教ラーザリ【ラザル】座下(His Grace Bishop Lazar of Narva and Peipsiveere)、
 マールドゥ主教セルギイ座下(His Grace Bishop Sergiy of Maardu, vicar of the Tallinn diocese)、
 の二人がおり、先代首座コルニリー座下永眠の際には、ラーザリ主教が首座の代行的役職を務めていました。

 

 (英語)Estonia forcing Russian head of church to leave the country by February 6 | News | ERR
 (英語)Metropolitan of Estonia must leave country in February—residence permit not renewed / OrthoChristian.Com
 (英語)Metropolitan of Estonia appeals decision not to renew his residence permit / OrthoChristian.Com

 

 (エストニア語・ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)Palume tugevdada palveid / Просим сугубых молитв » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата

 

続報:
 キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系が緊急集会、首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を要求(2024年1月)当局の滞在許可延長拒否を受けて

シスマ2018:キリスト教/ロシア正教会広報:「ロシア正教会の信徒はもはやアトス山では機密を受けられない」(2018年10月)コンスタンティノープルの全地総主教庁管轄下のため

2018年~ ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立関連の記事一覧

 

 2018年10月16日の、ロシア正教会聖シノドによるコンスタンティノープルの全地総主教庁とのユーカリスティック・コミュニオンの解除に伴い、全地総主教庁の管轄権下にある聖地アトス山(ギリシャ共和国内自治領域)では、ロシア正教会の信徒は機密を受けられないという主旨の記事(?)のようです。

 

 (英語)TASS: Society & Culture – Russian Orthodox Church believers not to be allowed to worship on Mount Athos

 

 一般の信徒がアトス山がコンスタンティノープルの管轄下であることを知らないだろうということで出されたのか、なんなのかはよくわかりませんが、ギリシャへの旅行はお勧めしないということなんでしょうか?

※なお、アトス山は男しか入れません(動物の雌でもダメなケースがあるはずです)。

 ともあれ、ここでロシア正教会というのは、もちろんロシア正教会モスクワ総主教庁管轄下で自治的権限を保有する教会などを含みますので、
 ウクライナ正教会、
 ベラルーシ正教会(全ベラルーシ総主教代理区)、
 モルドバ正教会、
 エストニア正教会モスクワ総主教庁系、
 ラトビア正教会、
 日本正教会【日本ハリストス正教会】、
 在外ロシア正教会、
 の信徒らも同じ扱いになるでしょう(教会がモスクワ総主教庁とのコミュニオンを離脱して全地総主教庁とのコミュニオンに入れば別ですが)。

 

追記:
 もう一つ記事が出ました。

 (英語)TASS: Society & Culture – Russian Orthodox believers not barred from venerating Christian shrines on Mount Athos

 アトス山で不朽体やイコンを崇敬するのは構わないけど、機密はダメだよ、ということでしょうか。

 

シスマ2018:キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁が、ロシア正教会による“キエフ総主教フィラレート聖下”及び“ウクライナ独立正教会首座マカリー座下”への Anathema(簡単にいうと破門の重いほう)撤回を正式発表(2018年10月)モスクワ総主教庁「コンスタンティノープルはレッドラインを超えた」10月15日の聖シノドで対応を決定。コンスタンティノープルを破門する可能性も

【シスマ2018】東方正教会大分裂: ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事及びその他のシスマ的な出来事の記事一覧

 

 すでに先行してギリシャの正教会系メディアが報道していましたが、正式発表です。

 2018年10月11日、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルの全地総主教庁聖シノドは、ロシア正教会によっておこなわれた教会法上合法でない“キエフ総主教フィラレート聖下”及び“ウクライナ独立正教会首座マカリー座下”への Anathema(簡単にいうと破門の重いほう)を撤回することを決定。
 フランス府主教エマニュエル座下(His Eminence Metropolitan Emmanuel of France)、
 「キエフにおける総主教代理」アメリカ合衆国ウクライナ正教会(Ukrainian Orthodox Church of the USA)のパンフィロン大主教ダニエル座下(His Eminence Archbishop Daniel, Archbishop of Pamphilon)、
 「キエフにおける総主教代理」カナダ・ウクライナ正教会(Ukrainian Orthodox Church of Canada)のエドモントン・西部教区主教イラリオン座下(His Grace, the Right Reverend Bishop Ilarion, Bishop of Edmonton and the Western Eparchy)、
 らが発表。

 

 (英語:コンスタンティノープルの全地総主教庁公式サイト)Announcement (11/10/2018). – Announcements – The Ecumenical Patriarchate

 

Ecumenical Patriarchateさんがライブ動画を作成しました。 – Ecumenical Patriarchate

 

 ロシア正教会モスクワ総主教庁側は、2018年10月15日に、ベラルーシのミンスクで聖シノドを開催、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)関係者は、(興奮しているのかもしれませんが) キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)への Anathema もありうるとしているとのこと。

 

 (英語)TASS: Society & Culture – Ecumenical Patriarchate lifts anathema against leaders of two Ukrainian churches
 (英語)TASS: Society & Culture – Constantinople cancels 1686 decision on Kiev Metropolia
 (英語)TASS: Society & Culture – Moscow patriarch comments on decision to lift anathema against Ukrainian church leaders
 (英語)TASS: Society & Culture – Russian Orthodox Church’s Holy Synod to assess Constantinople moves on October 15
 (英語)TASS: Society & Culture – Patriarch Bartholomew must be anathematized — Ukrainian Orthodox Church
 (英語)TASS: Society & Culture – Russian Orthodox Church official vows ‘firm and tough’ response to Constantinople’s move

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)В.Р. Легойда: Константинопольским Патриархатом совершено беспрецедентное антиканоническое действие / Новости / Патриархия.ru

 (セルビア語:セルビア正教会モンテネグロ・プリモルスカ府主教庁公式サイト)Цариград почео процес признавања аутокефалности УПЦ, из Московске патријаршије кажу да је то легализација раскола | Православна Митрополија црногорско-приморска (Званични сајт)

 

キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系首座エフゲニー府主教座下が、エストニア首相ラタス閣下を訪問(2018年10月)

 2018年10月9日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・全エストニア府主教エフゲニー座下(His Eminence Yevgeniy, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)は、エストニア共和国首相ユリ・ラタス閣下(Jüri Ratas)を訪問したようです。

 エフゲニー座下は1957年10月9日生まれで、訪問当日に61歳を迎え、首相から祝いの言葉を受けました。

 両者は国家と教会の様々な分野での協力の重要性を強調しましたが、エフゲニー座下は教会は政治とは関わらず人道上の問題で協力するということを述べたようです(この辺りはどこでもだいたいいつも通りのことです)。

 一方、聖堂の所有権や、聖職者の入国に関する受け入れ人数の変更の可能性といった話が出ています。
 前者については、推測ですが、エストニア共和国はコンスタンティノープルの全地総主教庁系のエストニア使徒正教会を古くからエストニアに存在した教会勢力の後継と認めているため、エストニア正教会モスクワ総主教庁系との間で、各聖堂の所有権に関する認識にずれがある、ということだと思います。
 後者ですが、こちらも推測ですが、エストニア政府がロシア人聖職者の移住を食い止めたいということがありうるかもしれません(しかし、ロシアを名指ししていないので、もしロシア限定でないなら他の国の他の宗派宗教すべてにあてはまります)。

 

 (ロシア語:エストニア正教会(モスクワ総主教庁系)公式サイト)Встреча Митрополита Таллиннского и всея Эстонии Евгения и Премьер-министра Эстонии Юри Ратаса | Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Состоялась встреча митрополита Таллинского и всея Эстонии Евгения и премьер-министра Эстонии Юри Ратаса / Новости / Патриархия.ru

 

 シスマによりエストニア共和国は大きな影響をこうむる可能性もあり、そのことについて話し合われた可能性もありますが……。