キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、ハンガリー副首相シェムイェン・ジョルト閣下と会見(2019年6月)

 2019年6月20日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、ロシア連邦を訪問したハンガリー副首相シェムイェン・ジョルト閣下(Zsolt Semjén)と会見しました。
 ウクライナ問題についてなどの意見交換がおこなわれたようです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)DECR chairman meets with Hungary’s Deputy Prime Minister Zsolt Semjén | The Russian Orthodox Church
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)DECR chairman meets with Hungary’s Deputy Prime Minister Zsolt Semjén / News / Patriarchate.ru

 

キリスト教/コンスタンティノープル系のウクライナ正教会【OCU】に合流していた“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“フィラレート総主教”が、独自に招集した会合で OCU 成立時の会合やコンスタンティノープルのトモスを拒否し UOC-KP の再興(?)を宣言(2019年6月)

 2019年6月20日、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルが独立正教会として認めた“ウクライナ正教会【OCU】”に合流し“名誉総主教”と(ウクライナ国内では)称されていた“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“フィラレート総主教”は独自に会合を招集、 OCU 成立のために催された昨年【2018年】12月の会合及び今年【2019年】1月にコンスタンティノープルから授与された独立正教会として認めるトモスを否定し、 UOC-KP の再興(?)を宣言した模様です。

 会合に集まった主教以上の聖職者は、(今のところの報道を見る限りでは)ウクライナ国外(ロシアとモルドバの教区)の計三人のみであり、実質的な影響がどの程度あるかはわかりませんが(そもそもコンスタンティノープルは OCU に対しウクライナ国外の管轄権を認めていないので、この三人が現在どこの何に属していることになっている聖職者なのかすらさっぱりわかりません)、声明では教会の財産(預金・聖堂・修道院など)について触れられており、 UOC-KP 側がこれらを確保している、または確保していなくても取り戻せるのであれば、影響が出ないわけにもいかないでしょう。
 ただ、 OCU の支持者が、モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会の聖堂などを強制的に接収している現状では、ただの無法行為が増えるだけかもしれません。

 また、建物があっても聖職者はどうするのかという問題については、大量に叙聖すれば済む話ですので、たいしたことではないでしょう。

 

 あと、フィラレート総主教が、ポロシェンコ(前)大統領について「彼は選挙目当てだった」と批判したという情報もあります。

 

ТСН Live:
Брифінг Філарета за підсумками «собору» – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ymqAMGMp_QU

 

追記:
 会合の決定内容に関する下記記事(ロシアの正教会系メディア)によれば、新しく二人の主教を選出した模様。

 (英語)Results of Philaret’s council: unification council and tomos rejected, KP is restored, 2 new bishops elected, claims jurisdiction over monastery where Epiphany Dumenko serves / OrthoChristian.Com

 

追記2:
 同じくロシア系の正教会系メディアですが、今のところ英語でツッコミを含めて記事を出しているのがほかに見当たらないのでリンクしておきます。
 注目は、フィラレート総主教の「ウクライナには今、三つの正教会がある。モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会、そして“ウクライナ正教会キエフ総主教庁”」というコメント。

 (英語)Filaret at “Local Council of UOC KP”: We will ordain a lot of new hierarchs – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)Filaret: At the “Local Council” we revoked our renunciation of UOC KP – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)Filaret: There are now three Churches in Ukraine: UOC, OCU and UOC KP – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)Resolution of the "Local Council" of UOC KP published on the Net – UOJ – the Union of Orthodox Journalists

 

追記3:
 ギリシャの正教会系メディア Romfea.gr の記事。
 もはやギリシャ系の正教会は、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】が崩れれば権威失墜なので、運命共同体と化しています。 OCU が教会法を無視して“モンテネグロ正教会”の“司祭”をコンスタンティノープルのエマニュエル府主教とともに礼拝させたことを注意すらしない状況なのは唖然とするばかりで、どちらが主なのか……。
 この有様では、東方正教会は今年崩壊するだろうと思いますが、崩壊したらどうなるかというと、別にたいして変わらない状況があるだけ(今までよりやる気の数段階ない教会と称する集団が政治的・経済的利権を維持するだけ)になるのが見えているので、がんばって維持する必要も感じないのだろうなあと、意地悪にいえばそうなります。

 (ギリシャ語)Το ''Πατριαρχείο'' του Κιέβου κατήργησε τον Τόμο και δεν αναγνωρίζει τον Επιφάνιο
 (英語)The “Patriarchate” of Kiev has annulled the Tomos and does not recognize Epiphanius – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: ""The Tomos granted by #Constantinople to the Autonomous #Church of #Ukraine does not comply with the Statute of other Autocephalous Churches and makes the Church of Ukraine dependent on the #Patriarchate of Constantinople" #romfeanews https://t.co/CEVMG4krXV"

 

追記4:
 フィラレート総主教が、エピファニー府主教は UOC-KP の主教(故人?)の“隠し子”と発言するなど、個人攻撃(というかヤケクソの八つ当たりというか、それ以下というか)を強めています(なお、フィラレート総主教にも子供と孫がいるという疑惑というか事実というかがあるみたいですが、興味ないです)。
 こういうことになると思ってましたよ。フィラレート総主教がどういう人間か知っている人たちは、ムチャクチャになると予測済みですよ。

 

関連:
 キリスト教/コンスタンティノープル系のウクライナ正教会【OCU】首座“エピファニー府主教”が、 OCU を否定した“フィラレート総主教”の OCU での役割を剥奪するも「これまでの功績があるからこれからも主教」(2019年6月)
 キリスト教/“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“フィラレート総主教”が、ロシア系メディアのインタビューに答える(2019年7月)
 キリスト教/“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の公式サイトが復旧(?)した模様(2019年7月)

 

キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下が、アルゼンチンのコルドバ州知事ファン・スキアレッティ閣下を訪問(2019年6月)シリア大使が同行

 2019年6月18日、アルゼンチン共和国を司牧訪問中のキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)は、同国のコルドバ州知事ファン・スキアレッティ閣下(Juan Schiaretti)を訪問しました。
 アルゼンチン共和国駐箚のシリア・アラブ共和国特命全権大使が同行した模様。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting with the Governor of Cordoba | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

 (スペイン語:コルドバ州公式サイト)Schiaretti recibió al Patriarca de la Iglesia Siriana Ortodoxa

 

قداسة سيدنا البطريرك يلتقي حاكم مقاطعة… – His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II | Facebook

 

Gobierno de Córdobaさんのツイート: "El gobernador Juan Schiaretti recibió al Patriarca de la Iglesia Siriana Ortodoxa, Ignacio Efren II Karim. El encuentro se concretó en el Centro Cívico. El Patriarca, junto a su comitiva pastoral, visita la ciudad de Córdoba desde ayer. Más 👉 https://t.co/baSPDOgUW5.… https://t.co/LYS31VqiXZ"

 

 シリア正教会側から、
 アルゼンチンにおける総主教代理クリソストモス・ヨウハンナ・ガッサリー大主教座下(His Eminence Mor Chrysostomos Youhanna Ghassaly, Archbishop and Patriarchal Vicar in Argentina : 府主教になっているかもしれません)、
 “モル”・クリソストモス・ミカエル・シェムーン座下(His Eminence Mor Chrysostomos Mikhael Shemoun, Patriarchal Vicar for the Patriarchal Benevolent Institutions in Atchaneh)、
 らが同行。

 会談では、シリア系住民らへの州の支援についてや、中東のキリスト教との情勢について触れられた模様。
 また聖下側から、シリアの反政府武装勢力に拉致されたまま行方のわかっていない、
 シリア正教会のアレッポ大主教“モル”・グレゴリウス・ヨウハンナ・イブラヒム座下(Mor Gregorius Youhanna Ibrahim, Archbishops of Aleppo)、
 東方正教会/アンティオキア総主教庁のアレッポ府主教ブーロス・ヤジジ座下(ポール・ヤジジ大主教Boulos Yaziji【Paul Yazigi】, Metropolitan of Aleppo)、
 の無事の救出を祈るように要請が出たようです。

 

キリスト教/ブルガリア総主教ネオフィット聖下が、ジョージア【グルジア】国会議長イラクリ・コバヒゼ閣下と会見(2019年6月)両国間の巡礼観光などについて会談がなされた模様

 2019年6月18日、キリスト教/東方正教会/ブルガリア正教会の首座/ブルガリア総主教・ソフィア府主教ネオフィット聖下(His Holiness Patriarch Neophyte【Neofit】 of Bulgaria, Metropolitan of Sofia)は、ブルガリア共和国を訪問中のジョージア【グルジア】国会議長イラクリ・コバヒゼ閣下(Irakli Kobakhidze)と会見しました。

 会談では、両教会の(東方正教会圏内としての)連帯や、巡礼観光のさらなる発展について話し合われたようです。

 ブルガリア正教会側から、
 メルニク主教ゲラシム座下(His Grace Bishop Gerasim of Melnik)、
 ベログラトチク主教ポリカルプ座下(His Grace Bishop Polikarp of Belogradchik)、
 らが同席。

 

geoparliament(ジョージア国会公式チャンネル):
ირაკლი კობახიძის შეხვედრა ბულგარეთის პატრიარქ ნეოფიტთან – YouTube

 

БЪЛГАРСКА ПАТРИАРШИЯ / BULGARIAN PATRIARCHATE(ブルガリア総主教庁公式チャンネル):
Среща на Българския патриарх Неофит с председателя на Грузинския парламент – YouTube

 

 (ブルガリア語:ブルガリア正教会【ブルガリア総主教庁】公式サイト)Среща на Българския патриарх Неофит с председателя на Грузинския парламент

 (ジョージア語【グルジア語】:ジョージア国会公式サイト)ბულგარეთის მართლმადიდებელი ეკლესია რელიგიური ტურიზმით დაინტერესებული პირებისთვის მოსალოცი წმინდა ადგილების სიაში საქართველოს შეიტანს – საქართველოს პარლამენტი

 (英語:ルーマニア正教会通信)Bulgarian church to add Georgia to pilgrimage destination list, promoting religious tourism – Basilica.ro

 

🇬🇪🇧🇬 ბულგარეთის მართლმადიდებელი ეკლესია… – საქართველოს პარლამენტი | Facebook

 

キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下が、ブエノスアイレス大司教マリオ・アウレリオ・ポリ枢機卿座下を訪問(2019年6月)

 2019年6月14日、アルゼンチン共和国を司牧訪問中のキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)は、キリスト教/ローマ・カトリック教会/ブエノスアイレス大司教マリオ・アウレリオ・ポリ枢機卿座下(His Eminence Mario Aurelio Cardinal Poli, Archbishop of Buenos Aires)を訪問しました。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Prayer at Buenos Aires Cathedral and Meeting with Cardinal Poli | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

 

قداسة سيدنا البطريرك يرفع الصلاة في… – His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II | Facebook

 

 シリア正教会側から、
 アルゼンチンにおける総主教代理クリソストモス・ヨウハンナ・ガッサリー大主教座下(His Eminence Mor Chrysostomos Youhanna Ghassaly, Archbishop and Patriarchal Vicar in Argentina : 府主教になっているかもしれません)、
 ブラジルにおける総主教代理“モル”・セヴェリウス・マルケ・ムーラド座下(His Eminence Mor Severius Malke Mourad, Patriarchal Vicar in Brazil)、
 “モル”・クリソストモス・ミカエル・シェムーン座下(His Eminence Mor Chrysostomos Mikhael Shemoun, Patriarchal Vicar for the Patriarchal Benevolent Institutions in Atchaneh)、
 “モル”・ティトゥス・ブーロス・トゥーザ座下(Mor Titus Boulos Touza, Apostolic Nuncio to the Evangelical Churches in Brazil)、
 らが同行。

 

 祈祷では、シリアの反政府武装勢力に拉致されたまま行方のわかっていない、
 シリア正教会のアレッポ大主教“モル”・グレゴリウス・ヨウハンナ・イブラヒム座下(Mor Gregorius Youhanna Ibrahim, Archbishops of Aleppo)、
 東方正教会/アンティオキア総主教庁のアレッポ府主教ボウロス・ヤジジ座下(ブーロス・ヤジジ大主教Boulos Yaziji【Paul Yazigi】, Metropolitan of Aleppo)、
 の無事の帰還も願われたようです。

 また、イグナティウス・アフレム2世聖下より、ブエノスアイレス大司教であったローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)との良好な関係について言及があったようです。