キリスト教/古代東方教会の首座/カトリコス=総主教に選出されていたヤコブ3世ダニル聖下が「退位」を表明との報道(2022年8月)

 2022年8月13日、6月にキリスト教/東方教会/古代東方教会の首座/第110代カトリコス=総主教に選出されていた“マル”・ヤコブ・ダニル聖下(His Holiness Mar Yakoob III Danil)は、(唐突に)「退位」を表明しました。
 これは、アッシリア東方教会との(再)統合の話し合いを進めるため、ということのようですが……。
 話している内容は言語上まったくわかりませんし、正式な着座式をおこなってもいない状況で「退位」といわれても。
 そもそも話し合いがうまくいかなかったから、選出されたはずですが、急転直下の進展があったのか、など首をひねる気持ちです。

続報:
 キリスト教/古代東方教会が、新たに首座/カトリコス=総主教として米国東部・欧州全土主教ゲワルギス・ヨナン座下を選出(2022年11月)「ゲワルギス3世ヨナン」を名乗る予定

 

 (英語)Patriarch of Ancient Church of the East Mar Yakoob III Danil abdicates two months after election – SyriacPress

 

مار ياقو دانيال يتنحى عن الدرجة البطريركية | تنحي مار يعقوب دانيال البطريرك المنتخب، عن الدرجة البطريركية من أجل مصلحة الكنيسة | By Nahrain Post | Facebook

“ロシア真正教会モスクワ府主教庁”(RTOC-MM)が“ディアスポラ真正教会”に改名する模様(2022年8月)

 2022年8月10日、“ロシア真正教会モスクワ府主教庁”(Russian True Orthodox Church – Moscow Metropolia)の会合がおこなわれ、同教会首位の“アレクシー府主教”により、同教会の“ディアスポラ真正教会”(True Orthodox Church of the Diaspora)への改名と、首位称号もモスクワ・ロシア全土府主教からアメリカ全土・ディアスポラ府主教(Metropolitan of All America and the Diaspora)への変更が提案されたようです。

 この教会の歴史は複雑ですが、一番最初はロシア正教会から離脱した集団によって形成されたものだと思います。

 

 (英語:公式ウェブサイト)A MEETING OF THE HIERARCHS OF THE RTOC-MM SYNOD OF BISHOPS TAKES PLACE. | True Orthodox Church of the Diaspora – Archdiocese of North America

Metropolitan +ALEXY called for a vote on the name change to True Orthodox Church of the Diaspora and the title of the First Hierarch to Metropolitan of All America and the Diaspora.

The proposal passed and the name will be changed officially on October 14, 2022.

 アレクシー府主教を含む全4名の主教が賛成し、10月14日より、これらの名前は変更されるということです。

 ディアスポラ真正教会の現在の主教は、
 “アレクシー府主教”(ディアスポラ真正教会首位/アメリカ全土・ディアスポラ府主教/ミネアポリス・シカゴ大主教アレクシー座下 : His Beautitude, Most Reverend Alexy, Archbishop of Minneapolis and Chicago, Metropolitan of All America and the Diaspora, First Hierarch of the True Orthodox Church of the Diaspora)
 “ハラランポス大主教”(ダラス・テキサス大主教ハラランポス座下 : The Most Reverend Haralampos, Archbishop of Dallas and Texas)
 “エルモゲン大主教”(オデッサ・タヴリチェスク大主教ゲルモゲン座下 : The Most Reverend Hermogen, Archbishop of Odessa and Tavrychesk)
 “ニコラス大主教”(エデンボーン大主教ニコラス座下 : The Most Reverend Nicholas, Archbishop of Edenborn, Vicar for the Archdiocese of North America & the Diaspora, Secretary of Synod)

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下と会見(2022年8月)

 2022年8月5日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式サイト)Metropolitan Anthony of Volokolamsk meets with Pope Francis of Rome

 

Synodal Times:
Ahead of trip to Kazakhstan, Pope Francis meets with Russian Orthodox Metropolitan Anthony | Synodal – YouTube

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が教皇自発教令を発布。オプス・デイの管轄を司教省から聖職者省に変更。属人区長は司教とならなくなる、など(2022年7月)

 2022年7月22日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)はオプス・デイに関する内容の教皇自発教令を発布しました。
 8月4日に発効します。

 オプス・デイの管轄を司教省から聖職者省に変更。属人区長は司教とならなくなる、などです。

※現在のオプス・デイ属人区長フェルナンド・オカリス・ブラーニャ師(Monsignor Fernando Ocáriz Braña)は属人区長となってから数年たちますが司教叙階を受けていません。

 属人区長は裁治権を有しており、今回の教令により、オプス・デイの組織に大きな変更が起こるわけではありません。
 ローマ教皇庁は今年に組織再編をおこなっており、これもまた一環である、と思われます。
 しかし、この内容では宗教的な理屈はともかくとしても単純にオプス・デイへの格下げがおこなわれたようにしか思えないのですが……。

 今回の自発教令はオプス・デイを対象にしていると取れますし、オプス・デイ以外に属人区(Personal Prelature)は成立していませんので、他への影響を考える必要はなさそうです。

※アングリカンの人々を受け入れるために設置された属人裁治区(Personal Ordinariate)は、発想を属人区から取り入れた部分はあるとはいえ別物ですので、今回の件には関係ありません。

 

 (英語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Apostolic Letter issued “Motu proprio” of the Supreme Pontiff Francis “Ad charisma tuendum”, 22.07.2022

 

 (英語)Pope Francis adapts the norms of Opus Dei to the new apostolic constitution | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English :
Pope Francis adapts the norms of Opus Dei to the new apostolic constitution – YouTube

 

 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)属人区長の手紙:自発教令『Ad charisma tuendum』について。 – オプス・デイ
 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)自発教令の形式による使徒的書簡『アド・カリスマ・トゥエンドゥム』(Ad charisma tuendum):カリスマを守るため – オプス・デイ
 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)自発教令『アド・カリスマ・トゥエドゥム』(Ad charisma tuendum)についてQ&A – オプス・デイ

 (英語アメリカ版:オプス・デイ公式サイト)Motu Proprio “Ad charisma tuendum”: Questions and Answers – Opus Dei
 (英語アメリカ版:オプス・デイ公式サイト)Letter from the Prelate regarding the Motu Proprio “Ad charisma tuendum” – Opus Dei

キリスト教/コプト正教会首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下が、エリトリア正教会首座/エリトリア総主教“アブネ”・ケルロス1世聖下と会見(2022年7月)

 2022年7月9日、キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会の首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下(His Holiness Pope Tawadros II of Alexandria)は、エジプト・アラブ共和国を訪問した、キリスト教/オリエント正教会/エリトリア正教会の首座/エリトリア総主教“アブネ”・ケルロス1世聖下(His Holiness Abune KerlosQerlos】 I, Patriarch of Eritrea)と会見しました。

 アブネ・ケルロス1世聖下の着座については、オリエント正教会の各教会は、エリトリア政府が“廃位”したアブネ・アントニオス聖下を正統(そして政府の弾圧を受けている)としていたため、各教会には認められていませんでした。

 しかし、アブネ・アントニオス聖下は2月9日に永眠、後継も特に指名・選出されていませんので、アブネ・ケルロス1世聖下以外にエリトリア総主教は現在存在せず、また別の人物が選出される見込みもありません。
(アントニオス聖下を支持していたほうの北米教区は、マカリオス主教座下という人物が率いているようですが……)

 よって、コプト正教会はエリトリア正教会との関係改善に乗り出した、のではないかと思われます(オリエント正教会の他教会との事前合意があるかについては不明)。
 ただ動画から見ると、共同での礼拝がおこなわれていないため、コミュニオンに関してどう扱われているかはよくわかりません。

 コプト正教会側のサイトによると、スピーチをした人物として、エリトリア正教会のバシリオス主教(Bishop Abouna Basilios)という人物の名前が挙げられています。

 

 (英語)H.H. Pope Tawadros II Receives H.H. Abouna Kirolos, Patriarch of the Eritrean Orthodox Church – Coptic Orthodox Church

 

Coptic Orthodox Church:
قداسة البابا تواضروس الثاني يستقبل قداسة أبونا كيرلس بطريرك الكنيسة الإريترية الأرثوذكسية 09-07-2022 – YouTube

 

Lisan Tewahdo:
lisan tewahdo web TV፦ ዜና ቤተ ክርስቲያን ወርኀ ሐምሌ 2014 ዓ.ም. (1ይ) – YouTube

 

Lisan Tewahdo:
lisan tewahdo web TV፦ዜና ቤተ ክርስቲያን ወርኀ ሐምሌ 2014 ዓ.ም. (2ይ) – YouTube