キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、亜使徒キエフ大公妃聖オリガを記念する礼拝(2019年7月)

 2019年7月24日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、亜使徒キエフ大公妃聖オリガ(Saint Olga, Grand Princess of Kiev, Equal-to-the-Apostles)を記念する礼拝をおこなったようです。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Проповедь Святейшего Патриарха в день памяти святой княгини Ольги – YouTube

 

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)В день памяти святой княгини Ольги Святейший Патриарх Кирилл совершил Литургию в Храме Христа Спасителя и возглавил хиротонию архимандрита Василия (Кулакова) во епископа Николаевского / Новости / Патриархия.ru

 

 以下の主教らが共同で礼拝をおこなった模様。

  • トヴェリ・カシンスキー府主教サッヴァ座下(His Eminence Metropolitan Savva【Sawa】 of Tver and Kashinsky)
  • トゥーラ・エフレモフスキー府主教アレクシー座下(His Eminence Metropolitan Aleksiy of Tula and Efremovsky)
  • 東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)
  • ハバロフスク・アムール府主教アルテミー座下(His Eminence Metropolitan Artemiy of Khabarovsk and Amur)
  • ウラジオストク・沿海地方府主教ウラジーミル座下(His Eminence Metropolitan Vladimir of Vladivostok and Primorsky)
  • ビロビジャン・クリドゥル大主教エフレム座下(His Eminence Archbishop Efrem of Birobidzhan and Kuldur)
  • エゴリエフスキー大主教マトフィー座下(His Eminence Archbishop Matfey of Yegoryevsky)
  • アナディリ・チュクチ大主教イパチー座下(His Eminence Archbishop Ipatii【Ipatiy】 of Anadyr and Chukotka)
  • ヴォスクレセンスク主教ディオニシー座下(His Grace Bishop Dionisiy of Voskresensk)
  • ワニノ・ペレヤスラフ主教アリスタルフ座下(His Grace Bishop Aristarkh of Vanino and Pereyaslav)
  • アムール・チェグドミン主教ニコライ座下(His Grace Bishop Nikolay of Amur and Chegdomyn)
  • カラスク・オルディンスキー主教フィリプ座下(His Grace Bishop Philip of Karasuk and Ordynsky)
  • カインスク・バラビンスク主教フェオドシー座下(His Grace Bishop Feodosiy of Kainsk and Barabinsk)
  • パヴロヴォ=ポサード主教フォマ座下(His Grace Bishop Foma of Pavlovo-Posad)
  • エイスク・チマシェフスク主教パーヴェル座下(His Grace Bishop Pavel of Yeisk and Timashevs)

 また、ワシリー掌院(Archimandrite Vasiliy)が、ニコラーエフ主教【Bishop of Nikolaev】に叙聖されたようです。

 

キリスト教/ロシア正教会の「西欧における総主教代理」が交代(2019年5月)昨年末【2018年12月】に再設置

 2019年5月30日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の聖シノドは、同教会のウィーン・ブダペスト大主教アントニー座下(His Eminence Archbishop Anthony【Antoniy】 of Vienna and Budapest)を新たな「西欧における総主教代理」に、昨年末【2018年12月】の再設置より「西欧における総主教代理」を務めていたイオアン府主教座下をウィーン・ブダペスト府主教にするという、交代人事を決定しました。
 翌5月31日に、アントニー座下は府主教に昇叙されています。

 

 (英語)New Exarch of Western Europe of the Patriarchate of Moscow – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "New Exarch of Western Europe of the @mospat_ru #romfeanews https://t.co/gTHgG3Ve8e"

 

 昨年末にロシア正教会は、対コンスタンティノープルの意思表示として、「西欧における総主教代理区」と「東南アジアにおける総主教代理区」を設置しました。
 このうち、「西欧における総主教代理」に叙任されたイオアン座下は、主教から(大主教を経ずして)府主教に昇叙されるという、例外的な事態となっていました。

 今回、ギリシャの正教会系メディア Romfea 英語版は、この短期間での交代を「予想されていなかったもの」としています。
 しかし、上記のように、イオアン座下を総主教代理とした昨年の人事が例外的なものだったことを考えると、いずれイオアン座下は“本来の昇格路線”に戻し、別の人物が総主教代理となる予定だったとみるべきでしょう。

 アントニー座下のほうは、今回の総主教代理叙任とともに、府主教に昇叙されました。
 また、アントニー座下は、以前より(モスクワ総主教庁のロシア連邦外の教会に関する役職に就いているため)コンスタンティノープル管轄権下にある西欧ロシア正教会大主教区のロシア正教会“移籍”に関して、ロシア正教会側の窓口となっています。
 今回、アントニー座下を「西欧における総主教代理」に移したのは、大主教区の件と関係があるかどうかはわかりませんが、仮に交渉が破綻した場合、ロシア正教会側は個別に切り崩して「西欧における総主教代理区」に入れるように行動するでしょう。アントニー座下はこれから大主教区メンバーとの接触もますます増えるだろうことを考えると、切り崩しの前準備のようにも思えますが……。

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、韓国の例の国会議長(文喜相:ムン・ヒサン)と会見(2019年5月)

 2019年5月29日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、ロシア連邦を訪問した例の韓国の国会議長(文喜相ムン・ヒサンMoon Hee-sang)と会見しました。

 ロシア正教会側から、
 東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)、
 同総主教代理区の朝鮮大主教フェオファン座下(His Eminence Archbishop TheophanFeofan】 of Korea)、
 が同席。

 ウクライナに続く、コンスタンティノープルとモスクワの管轄権争いの場になっている朝鮮半島ですが、北朝鮮にはコンスタンティノープルの影響はないので、なにか起こるなら韓国でしょう(すでにモスクワ側が主教区設置と大主教叙任をしていますが)。
 韓国の現政権は、モスクワとコンスタンティノープルの争いにうといらしいということを昨年さらけ出しましたが、今回の議長によるモスクワ総主教訪問はロシア側への謝罪行脚かもしれません。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Святейший Патриарх Кирилл встретился с Председателем Национального собрания Республики Корея – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Patriarch Kirill meets with Speaker of the National Assembly of the Republic of Korea | The Russian Orthodox Church

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、ロシア外務省での復活大祭の式典に臨席(2019年5月)各教会の聖職者やロシア外相セルゲイ・ラヴロフ閣下が参列

 2019年5月20日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、ロシア連邦外務省でおこなわれた復活大祭の式典に臨席しました。

 ロシア正教会より、
 モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))、
 総主教補佐筆頭イストラ府主教アルセニー座下(His Eminence Metropolitan Arseniy of Istra, first vicar of the Patriarch of Moscow and All Russia)、
 東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)、
 クリン主教ステファン座下(His Grace Bishop Stefan of Klin)、
 ヴォスクレセンスク主教ディオニシー座下(His Grace Bishop Dionisiy of Voskresensk)、
 ゼレノグラード主教サッヴァ座下(His Grace Bishop Savva of Zelenograd : ※下記記事でズヴェニゴロド主教表記になってます)、

 アレクサンドリア総主教庁よりキュレネ府主教アサナシオス座下(His Eminence Athanasios, Metropolitan of Kyrini【Cyrene】)、
 アンティオキア総主教庁の駐モスクワ・メトヒオン【ポドヴォリエ】ニフォン府主教座下(His Eminence, the Most Reverend Niphon, Metropolitan of Philippople?【Chehba?】)、
 セルビア正教会よりモラヴィツァ主教アントニイェ座下(His Grace vicar Bishop AnthonyAntonije】 of Moravica)、
 
 そのほか、エルサレム総主教庁、ブルガリア正教会、チェコ・スロバキア正教会、アメリカ正教会【OCA】、ジョージア正教会【グルジア正教会】より聖職者、ローマ・カトリック教会及びオリエント正教会の各教会の聖職者、イスラム教法学者、ロシア連邦外務大臣セルゲイ・ヴィクトロヴィチ・ラヴロフ閣下(ラブロフ外相:His Excellency Mr Sergey Viktorovich Lavrov)らも参列。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Святейший Патриарх Кирилл принял участие в Пасхальном приеме в Министерстве иностранных дел – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Primate of the Russian Orthodox Church attends Paschal reception at the Ministry of Foreign Affairs | The Russian Orthodox Church

 (英語:ロシア連邦外務省公式サイト)Foreign Minister Sergey Lavrov’s speech at a gala reception for Orthodox Easter, Moscow, May 20, 2019 – News – The Ministry of Foreign Affairs of the Russian Federation

 

MFA Russia 🇷🇺さんのツイート: "FM Sergey #Lavrov: 💬#Russia will continue promoting an international agenda that takes into account the identity of nations and builds trust between representatives of different religions, civilisations and cultures ⬇️⬇️⬇️ https://t.co/iZtum8Z4Ti… https://t.co/tjMZFcYY1u"

 

МИД России / Russia's MFAさん(@mid.rus) • Instagram写真と動画

 

キリスト教/ロシア正教会の聖シノドが、東南アジアにおける総主教代理区の朝鮮主教にクズル・トゥヴァ大主教フェオファン座下(朝鮮人系)を選出した模様(2019年4月)

 2019年4月4日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の聖シノドは、同教会の「東南アジアにおける総主教代理区」に属する朝鮮主教にクズル・トゥヴァ大主教フェオファン座下(His Eminence Archbishop TheophanFeofan】 of Kyzyl and Tuva)を選出したようです。
 フェオファン座下は朝鮮人系の人物の模様。また、下記 OrthoChristian.Com によれば、東方正教会全体で初の朝鮮人系主教だそうです(これに関しては他の情報源は確認していません)。

 

 (他の件を含む聖シノドの決議全体の記事:ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)ЖУРНАЛЫ заседания Священного Синода от 4 апреля 2019 года / Официальные документы / Патриархия.ru

 (英語)Ethnic Korean bishop appointed for Russian Church’s Korean Diocese / OrthoChristian.Com

 

 昨年モスクワがコンスタンティノープルとのフル・コミュニオンを解除する前まで、大韓民国はコンスタンティノープルの管轄権下にあると一般に見なされていました(韓国正教会 or 韓国府主教庁)。
 しかしそのフル・コミュニオン解除後、コンスタンティノープル総主教バルソロメオス聖下の大韓民国訪問時に、韓国正教会は北朝鮮にあるロシア正教会の聖堂を自身の管轄下にあるかのように記載した記念カレンダーを発行し、平壌に駐在するロシア大使が激怒するという一件がありました。また、これは韓国正教会と呼ばれる集団及びコンスタンティノープルが自身の管轄区域が北朝鮮にも及んでいると宣言したようなものであり、であれば「韓国正教会」という名称自体が妥当なものかどうか(韓国だけじゃないなら「朝鮮正教会」のほうが良いんじゃないの?)という疑問も浮かびます。個人的には「正教朝鮮府主教庁」とするあたりが良いように思えますが、そんなに触れる集団でもないので、この話はこれまでにして。いざとなったらコリア正教会とでも。
 一方、ロシア正教会は、コンスタンティノープルに遠慮する必要がなくなったので、「東南アジアにおける総主教代理区」を設置し、さらにその中に四つの教区を設置ししました。その一つである朝鮮教区の長に今回、クズル・トゥヴァ大主教フェオファン座下が叙任されました。大主教なので、朝鮮大主教となりますが、もしかしたら府主教への昇叙があるかもしれません。管轄区域は朝鮮半島ほぼ全域(というか韓国と北朝鮮)になりますが、ソウルに座すのではないかと思います。また、クズル・トゥヴァ教区も当面のところ引き続き管理するようです。

 フェオファン座下を主教に叙聖したのは、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)をはじめとするロシア正教会の主教のほか、コンスタンティノープルの韓国正教会首座/韓国府主教アンヴロシオス座下(His Eminence Metropolitan Ambrose of Korea)だったようです。
 今回、フェオファン座下とアンヴロシオス座下は管轄区域において対立することになりました。