エストニア当局が、キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を拒否(2024年1月)

 エストニア共和国当局は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下(His Eminence Evgeny【Yevgeniy】, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)の滞在許可延長を認めませんでした。
 これは、エフゲニー府主教の、ロシア政権寄りの発言を理由とするもののようです。

※エフゲニー府主教はロシア国籍。

 これにより、同府主教は、2024年2月6日までにエストニア共和国を退去することになります。

 エストニア正教会モスクワ総主教庁系には、他に、
 ナルヴァ・ペイプシヴェーレ主教ラーザリ【ラザル】座下(His Grace Bishop Lazar of Narva and Peipsiveere)、
 マールドゥ主教セルギイ座下(His Grace Bishop Sergiy of Maardu, vicar of the Tallinn diocese)、
 の二人がおり、先代首座コルニリー座下永眠の際には、ラーザリ主教が首座の代行的役職を務めていました。

 

 (英語)Estonia forcing Russian head of church to leave the country by February 6 | News | ERR
 (英語)Metropolitan of Estonia must leave country in February—residence permit not renewed / OrthoChristian.Com
 (英語)Metropolitan of Estonia appeals decision not to renew his residence permit / OrthoChristian.Com

 

 (エストニア語・ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)Palume tugevdada palveid / Просим сугубых молитв » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата

 

続報:
 キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系が緊急集会、首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を要求(2024年1月)当局の滞在許可延長拒否を受けて

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下が、英国大使と会見(2023年12月)

 2023年12月21日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)は、新任の英国のロシア連邦駐箚国王陛下大使ナイジェル・ケイシー閣下(His Excellency Nigel Casey CMG MVO, His Majesty’s Ambassador to the Russian Federation)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with British ambassador / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 渉外局 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with British ambassador

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、アッシリア東方教会首座/カトリコス=総主教 アワ3世 聖下と会見(2023年10月)

 2023年10月31日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、同地を訪問したキリスト教/東方教会(景教、通称:ネストリウス派、など)/アッシリア東方教会の首座/第122代カトリコス=総主教“マル”・アワ3世ロイェル聖下(His Holiness Mar Awa III Royel, The Catholicos-Patriarch of the Assyrian Church of the East)と会見しました。

 ロシア正教会側から、モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)ら、
 アッリシア東方教会側から、
 シリア府主教“マル”・アフラム・アトゥネイル座下(アプリム・ナタニエル : His Eminence Mar Afram Athneil, Metropolitan of Syria)
 イラン・ジョージア・アルメニア主教“マル”・ナルサイ・ベンヤメン座下(ナルサイ・ベンジャミン : His Grace Mar Narsai Benyamen, Bishop of Iran, Georgia and Armenia)
 サマノ・オディショ師(Reverend Chorbishop Samano Odisho
 らが同席。

 

russianchurch(ロシア正教会 モスクワ総主教庁 公式チャンネル):
Святейший Патриарх Кирилл встретился со Святейшим Католикосом-Патриархом Мар Авой III – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 公式ウェブサイト)His Holiness Patriarch Kirill met with the Primate of the Assyrian Church of the East / News / Patriarchate.ru

 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式ウェブサイト)His Holiness Patriarch Kirill met with the Primate of the Assyrian Church of the East

‎ܬܦܩܠܗ… – His Holiness Catholicos-Patriarch Mar Awa III | Facebook

キリスト教/ロシア正教会の、アフリカにおける総主教代理代行にザライスク主教コンスタンティン座下が任命される(2023年10月)

 2023年10月11日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会のアフリカにおける総主教代理の代行にザライスク主教コンスタンティン座下(His Grace Bishop ConstantineKonstantin】 of Zaraisk)が任命されました。

 クリン府主教レオニード座下(His Eminence Metropolitan Leonid of Klin, Patriarchal Exarch of Africa)は、総主教代理としては退任となります。

 

 (英語:アフリカにおける総主教代理庁 公式ウェブサイト)Acting Patriarchal Exarch of Africa appointed – Exarchate of Africa

キリスト教/ラトビア正教会の代表団が、モスクワ総主教庁より聖油を受け取る(2023年10月)

 2023年10月5日~10月7日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で自治的な権限を行使するラトビア正教会(ただし国内の政治の要求により独立正教会であることを宣言)の代表団が、ロシア連邦のモスクワを訪問したようです。

 一行は、ロシア正教会の高位の聖職者のうち、
 クルチツィ・コロムナ府主教パーヴェル座下(His Eminence Metropolitan Pavel of Krutitsa and Kolomna)、
 ヴォスクレセンスク府主教ディオニシー座下(His Eminence Metropolitan DionysiusDionisiy】 of Voskresensk)、
 モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)、
 らと会談したようです。

 

 (ロシア語:ラトビア正教会 公式ウェブサイト)Встреча в Отделе внешних церковных связей. | Официальный сайт Латвийской Православной Церкви

 

 また、モスクワ総主教庁より聖油を受け取っていることが、最後のパラグラフにさりげなく書かれています。

 この辺りの理屈がまったくわからないと、訪問して何か受け取って帰った、というだけのことになりますが。

 

 (英語)Latvian Church receives Chrism from Moscow just months after consecrating bishop without Moscow’s blessing / OrthoChristian.Com

 

 上記の記事にあるように、この聖油を受け取るという行為は、自らが渡す相手の教会の一部であることを示す、というのがロシア正教会の見解です。
 一方、これもまた上記の記事にあるように、コンスタンティノープルは他の独立正教会にも渡しています(コンスタンティノープルにとって他の独立正教会というのがどういうものなのかもうわからなくなっていますが、それはともかく)。

 ラトビア正教会は、ロシア正教会から許可を得ずに主教の叙聖をおこないました。

関連:
 キリスト教/ロシア正教会から、分離して独立正教会であることを宣言したラトビア正教会が独自に主教を叙聖(2023年8月)ロシア正教会の聖シノドは反発

 この件に関する審議がおこなわれますが……。

 仮に主教叙聖が後付けで承認されるとなると、聖油を受け取っていることを含め、ロシア正教会側から見てラトビア正教会は変わらずロシア正教会の一部であり、問題はあったが後から(ある程度は)修復されているし、残りも後からどうにでもなるということになるのではないでしょうか。

 ラトビア正教会側がどう考えているかはわかりませんが、ラトビアの政治家の目を欺いて教会独立偽装をおこなっておりロシア正教会から独立するつもりはさらさらないか、あるいは情勢がどうなってもいいようにできるだけ綱渡りをしているのか。