2020年11月28日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、すでに発表されている13人を枢機卿に昇叙しました。
13人のうち、
フィリピンのカピス大司教ホセ・フエルテ・アドヴィンクラ枢機卿座下(His Eminence Jose Fuerte Cardinal Advincula, Archbishop of Capiz)
ブルネイ使徒座代理【代牧】コルネリウス・シム枢機卿座下(His Eminence Cornelius Cardinal Sim, Vicar Apostolic of Brunei)
は、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】対策のため、参加できなかったようです。また、同じく対策のため、参加人数が制限されました。
Archbishop Antoine Kambanda – Archbishop di Kigali (Rwanda)
キガリ大司教アントワーヌ・カンバンダ座下(Archbishop Antoine Kambanda, Archbishop of Kigali)
国籍:ルワンダ共和国
Archbishop Wilton Daniel Gregory, Archbishop of Washington, DC (USA)
ワシントン大司教ウィルトン・ダニエル・グレゴリー座下(セント・トーマス使徒座管理 : Archbishop Wilton Daniel Gregory, Archbishop of Washington, Apostolic Administrator of Saint Thomas)
国籍:アメリカ合衆国
Archbishop Jose Fuerte Advincula – Archbishop of Capiz, Philippines
カピス大司教ホセ・フエルテ・アドヴィンクラ座下(Archbishop Jose Fuerte Advincula, Archbishop of Capiz)
国籍:フィリピン共和国
Archbishop Celestino Aós Braco, O.F.M. Cap – Archbishop of Santiago, Chile
サンティアゴ・デ・チリ大司教セレスティーノ・アオス・ブラコ座下(Archbishop Celestino Aós Braco, O.F.M. Cap., Archbishop of Santiago de Chile)
国籍:チリ共和国スペイン王国
Bishop Cornelius Sim – Apostolic Vicar of Brunei
ブルネイ使徒座代理【代牧】コルネリウス・シム司教座下(Bishop Cornelius Sim, Vicar Apostolic of Brunei, Titular Bishop of Putia in Numidia)
国籍:ブルネイ・ダルサラーム国
Archbishop Augusto Paolo Lojudice – Archbishop of Siena-Colle Val d’Elsa-Montalcino
シエナ=コッレ・ディ・ヴァル・デルザ=モンタルチーノ大司教アウグスト・パオロ・ロユディチェ座下(Archbishop Augusto Paolo Lojudice, Archbishop of Siena-Colle di Val d’Elsa-Montalcino)
国籍:イタリア共和国
Father Mauro Gambetti, O.F.M. Conv. – Guardian of the Sacro Convento in Assisi
コンベンツアル聖フランシスコ修道会【コンベンツアル派の小さき兄弟会】司祭/アッシジの聖フランチェスコ修道院院長マウロ・ガンベッティ神父(The Very Reverend FatherMauro Gambetti, O.F.M. Conv., Priest of Order of Friars Minor Conventual, General Custos of the Sacred Convent of Saint Francis)
国籍:イタリア共和国
以下の四方は80歳以上の模様。
Bishop Felipe Arizmendi Esquivel – Bishop Emeritus of San Cristobal de las Casas
サン・クリストバル・デ・ラス・カサス名誉司教フェリペ・アリスメンディ・エスキベル座下(Bishop Felipe Arizmendi Esquivel, Bishop Emeritus of San Cristóbal de Las Casas)
国籍:メキシコ合衆国
Archbishop Silvano M. Tomasi, Former Nunzio Apostolico and Permanent Observer Emeritus to the United Nations and Specialized Agencies in Geneva
国際連合ジュネーブ事務局駐箚 ローマ教皇聖座 名誉代表シルヴァーノ・マリア・トマージ大司教座下(アケルム名義大司教 : Archbishop Silvano Maria Tomasi, C.S., Permanent Observer Emeritus to United Nations Office and Specialized Agencies in Geneva, Titular Archbishop of Acelum)
国籍:イタリア共和国
Father Raniero Cantalamessa, O.F.M. Cap. – Preacher of the Papal Household
カプチン・フランシスコ修道会司祭/使徒座説教師【ローマ教皇付説教師】ラニエロ・カンタラメッサ神父(Father Raniero Cantalamessa, O.F.M. Cap., Priest of Order of Friars Minor Capuchin)
国籍:イタリア共和国
Msgr Enrico Feroci – Rector of the Shrine of Our Lady of Divine Love in Castel di Leva
2019年3月5日、キリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran MorIgnatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)は、キリスト教/ローマ・カトリック教会/フィリピン共和国のマニラ大司教ルイス・アントニオ・ゴキム・タグレ枢機卿座下(His Eminence Luis Antonio Gokim Cardinal Tagle, Archbishop of Manila)、キリスト教/東方典礼カトリック教会/シリア東方典礼カトリック教会の首座/アンティオキア・東方全土総大司教“モラン”・“モル”・イグナティウス・ヨセフ3世ヨナン座下(His Beatitude Patriarch Moran MorIgnatius Youssef III Younan, the Patriarch of Antioch and All the East for Syriac Catholic Church)、シリア・アラブ共和国駐箚ローマ教皇大使マリオ・ゼナリ枢機卿座下(His Eminence Mario Cardinal Zenari, Apostolic Nuncio to Syria)らと会見しました。
シリア正教会側から、総主教管轄ダマスカス大主教区総主教代理“モル”・ティモセオス・マッタ・アル・クーリー座下(His Eminence MorTimotheos Matta Al-Khoury, Patriarchal Vicar of the Patriarchal Archdiocese of Damascus)が同席したようです。
ロシア連邦の Interfax (ロシア語版)によりますと、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)の朝鮮民主主義人民共和国【北朝鮮】訪問が計画されているようです。
総主教の広報が明らかにしたとのこと。
3月3日(日曜日)に、タイ王国のバンコクにて、東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)が、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長金正恩閣下(キム・ジョンウン : His Excellency Mr Kim Jong Un)の招待によりキリル総主教が訪問するだろうと述べたことに関してのようです。
今回の訪問はまだ詳細が決定していないようですが、金正恩閣下とアメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ閣下(The Honorable Donald J. Trump)のベトナム・ハノイでの会談が実に成果の無い状態で終わった後だけに、北朝鮮側がロシアとの連携を見せる狙いがあるのかもしれませんが……元からの予定であってなにも関係ないかもしれません。
コンスタンティノープルとモスクワの間が事実上決裂した昨年末に、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世 : 世界総主教バルトロマイ1世 : ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)が大韓民国を訪問し、大韓民国大統領文在寅閣下(ムン・ジェイン : His Excellency Mr Moon Jae-in)と会談しましたが、その際大統領はバルソロメオス総主教に対し非核化への協力を要請していました。
一方、コンスタンティノープルの管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】は、北朝鮮の平壌にロシアが建てた聖堂を自らの小教区と記したカレンダーを配布し、朝鮮民主主義人民共和国駐箚のロシア連邦特命全権大使が激怒のコメントを出すということがありました。非核化への協力(笑)。
大統領の発言が少々間抜けであっても国会議長のひどさに比べればたいしたことはないわけですが、それにして北朝鮮と融和したいのにロシアに唾を吐くというのは、正直なにがしたいのかよくわからなかったわけですが……トランプ・金正恩が成果なく終わり(ハノイ・ショックとか)動揺しているらしいので、単純になにひとつ現実を見ていないのではないかという気もします。
また、ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、「無神論の国家である北朝鮮に我々の聖堂と小教区があるのに対し、韓国にはないというのはおかしいこと」と韓国への小教区設置に前向き、というかコンスタンティノープルとの対立の結果必然的な結論を述べていました。これがどうなったのかわかりません……まだ設置されていないと思うのですが……。
現在の韓国の大統領らの動静を見ると、キリル総主教が金正恩国務委員長同志と会談した後だと、速やかにロシア正教会の小教区設置に協力するのではないかと思われます。
しかし、それは、コンスタンティノープル(とその管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】)の不満(なのかもっと大きな怒りなのかわかりませんが)を買うことにもなるでしょう。とはいえ、彼らの不満程度を気にするくらいなら、他に気にすることはもっとあるだろうということはさすがに大統領にもわかると思うので、つつがなく進行していくのではないでしょうか。