訃報(2019年7月26日):キリスト教/サン・クリストバル・デ・ラ・ハバナ名誉大司教ハイメ・ルーカス・オルテガ・イ・アラミノ枢機卿座下が帰天(1936~2019)

 2019年7月26日、キリスト教/ローマ・カトリック教会/キューバのサン・クリストバル・デ・ラ・ハバナ名誉大司教ハイメ・ルーカス・オルテガ・イ・アラミノ枢機卿座下(His Eminence Jaime Lucas Cardinal Ortega y Alamino, Archbishop Emeritus of San Cristobal de la Habana)が帰天しました。
 1936年10月18日生まれの82歳。

 帰天に伴い、枢機卿の人数は217人に減少しました。

 

 (英語)Cardinal Jaime Ortega dies at 82 years of age | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Cardinal Jaime Ortega dies at 82 years of age – YouTube

 

 (英語)Cardinal Jaime Ortega, the man who welcomed three popes to Cuba | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Cardinal Jaime Ortega, the man who welcomed three popes to Cuba – YouTube

 

 米との国交回復橋渡し役 キューバ・カトリックの枢機卿死去 | NHKニュース

アメリカとキューバの国交回復に向けて両国の交渉の橋渡し役を担ったとされるキューバ・カトリック教会のハイメ・オルテガ枢機卿が26日、亡くなりました。82才でした。

オルテガ氏の功績は、アメリカ国内でも高く評価されていて、2016年に当時のオバマ大統領がアメリカの大統領として88年ぶりにキューバを公式訪問した際にも、オルテガ氏と面会しています。

キューバをめぐってアメリカのトランプ大統領は、国交を回復したオバマ前政権のキューバ政策を見直し送金制限や渡航制限を復活させるなど経済制裁を強めていて、両国の関係は再び悪化しています。

 

 (英語:バチカン・ニュース)Pope's condolence for the death of Cardinal Ortega of Cuba – Vatican News

 

インタビュー記事(英語):RIA NOVOSTIによるキリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下へのインタビュー記事英訳版(2019年7月)

 RIA NOVOSTI【リアノーボスチ】によるキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))へのインタビュー記事英訳版が、モスクワ総主教庁渉外局公式サイトに掲載されています。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Metropolitan Hilarion: Recognition of the OCU by any Church will only deepen the division | The Russian Orthodox Church

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下「アメリカのトランプ政権による中国製品への課税でアメリカや英語圏でのキリスト教布教は難しくなる」(2019年7月)聖書の多くは中国で印刷されるため

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))が、アメリカ合衆国のトランプ政権による中国製品への課税で、アメリカや英語圏でのキリスト教布教は難しくなるとコメントしたそうです。

 

 (英語)Interfax-Religion: The Russian Church warns that Trump’s taxes on Chinese goods may lead to crisis of Christian mission in the USA

 

 (英語の)聖書のほとんどが中国で印刷されているそうですが……。
 なるほどねえ!
 いや本当かどうかはわかりませんが……。初めて聞いた話ですので。

 

 それはともかく、トランプ大統領に「おまえもキリスト者なら聖書だけは貿易戦争から除外しろ」と要求してみたらいいんじゃないでしょうか。
 そしてトランプ大統領の保有する聖書もメイド・イン・チャイナの可能性があります。

 

キリスト教/ルーマニア総主教ダニエル聖下が、アメリカのドナルド・トランプ陣営大統領選挙(2020年)選挙対策本部長ブラッド・パースケール氏と会見(2019年3月)

 2019年3月22日、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)は、2020年アメリカ合衆国大統領選挙のドナルド・トランプ陣営選挙対策本部長【選対本部長】ブラッド・パースケール氏(Brad Parscale)らと会見しました。

 ダニエル総主教聖下は、トランプ大統領をキリスト教的価値の守護者と称えた模様。

 また、アメリカにルーマニア正教会の教区があることと、ルーマニアから移民する人が多くいることでルーマニア社会が疲弊してしまっているので、一部でいいから帰ってきてくれることを希望する旨を伝えたようです(この人にそれを話してなにがどうなるのかよくわかりませんが……)。
 東欧の西側諸国への人口流出は各国及び各教会で問題となっており、その裏返しとして、移民した人々のうちに信仰を維持する人がそれなりに存在することで西側諸国人口内での東方正教会信徒の割合が増加しているという現状があります。

 

 (英語:ルーマニア正教会通信)Patriarch of Romania meets with 2020 Donald Trump presidential campaign manager – Basilica.ro
 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Domnul Brad Parscale în vizită la Patriarhia Română – Basilica.ro

 

Basilica.roさんのツイート: "Domnul Brad Parscale, director digital media al domnului Donald J. Trump în timpul campaniei electorale prezidențiale din anul 2016, este şi directorul viitoarei campanii prezidenţiale a președintelui Trump din anul 2020. https://t.co/BHsGLE6ivF"

 

Domnul Brad Parscale, director digital… – Agenția de știri Basilica | Facebook

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下の北朝鮮訪問が計画されているとのこと(2019年3月)

 ロシア連邦の Interfax (ロシア語版)によりますと、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)の朝鮮民主主義人民共和国【北朝鮮】訪問が計画されているようです。
 総主教の広報が明らかにしたとのこと。

 3月3日(日曜日)に、タイ王国のバンコクにて、東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)が、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長金正恩閣下(キム・ジョンウン : His Excellency Mr Kim Jong Un)の招待によりキリル総主教が訪問するだろうと述べたことに関してのようです。

 

 (ロシア語)Интерфакс-Религия: Патриарх Кирилл посетит КНДР
 (英語)Interfax-Religion: Patriarch Kirill to visit North Korea

 

 ロシア正教会が設置した東南アジアにおける総主教代理区には、朝鮮教区が設置され、北朝鮮と韓国はともにこの教区に含まれます。

 今回の訪問はまだ詳細が決定していないようですが、金正恩閣下とアメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ閣下(The Honorable Donald J. Trump)のベトナム・ハノイでの会談が実に成果の無い状態で終わった後だけに、北朝鮮側がロシアとの連携を見せる狙いがあるのかもしれませんが……元からの予定であってなにも関係ないかもしれません

 

 コンスタンティノープルとモスクワの間が事実上決裂した昨年末に、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)が大韓民国を訪問し、大韓民国大統領文在寅閣下(ムン・ジェイン : His Excellency Mr Moon Jae-in)と会談しましたが、その際大統領はバルソロメオス総主教に対し非核化への協力を要請していました。
 一方、コンスタンティノープルの管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】は、北朝鮮の平壌にロシアが建てた聖堂を自らの小教区と記したカレンダーを配布し、朝鮮民主主義人民共和国駐箚のロシア連邦特命全権大使が激怒のコメントを出すということがありました。非核化への協力(笑)
 大統領の発言が少々間抜けであっても国会議長のひどさに比べればたいしたことはないわけですが、それにして北朝鮮と融和したいのにロシアに唾を吐くというのは、正直なにがしたいのかよくわからなかったわけですが……トランプ・金正恩が成果なく終わり(ハノイ・ショックとか)動揺しているらしいので、単純になにひとつ現実を見ていないのではないかという気もします。

 また、ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、「無神論の国家である北朝鮮に我々の聖堂と小教区があるのに対し、韓国にはないというのはおかしいこと」と韓国への小教区設置に前向き、というかコンスタンティノープルとの対立の結果必然的な結論を述べていました。これがどうなったのかわかりません……まだ設置されていないと思うのですが……。
 現在の韓国の大統領らの動静を見ると、キリル総主教が金正恩国務委員長同志と会談した後だと、速やかにロシア正教会の小教区設置に協力するのではないかと思われます。
 しかし、それは、コンスタンティノープル(とその管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】)の不満(なのかもっと大きな怒りなのかわかりませんが)を買うことにもなるでしょう。とはいえ、彼らの不満程度を気にするくらいなら、他に気にすることはもっとあるだろうということはさすがに大統領にもわかると思うので、つつがなく進行していくのではないでしょうか。

 

 そういうわけで、今回の訪問計画については、金正恩と仲の良いところを見せて韓国での聖堂や小教区設置を有利に運ぶのが目的ではないか、と思っています(繰り返しますが、もう設置しているかもしれません)。