【シスマ2018】東方正教会大分裂: ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事及びその他のシスマ的な出来事の記事一覧など
※フェイクニュースの可能性があります。
ギリシャの正教会系メディア「ΡΟΜΦΑΙΑ(Romfea.gr)」によりますと、教会法上合法でない“マケドニア正教会-オフリド大主教庁【MOC-OA】”(以下、MOC-OA)が、マケドニアの名を冠さない教会名で全地総主教庁に承認を求めたところ、キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世 : 世界総主教バルトロマイ1世 : ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)に、「あなたのところは1922年にセルビア正教会に管轄権が移っているのでダメです」とにべもない回答が来たとのこと。
(ギリシャ語)Αλλαγή στάσης από το Οικουμενικό Πατριαρχείο για την σχισματική Εκκλησία της πΓΔΜ
これまでこの問題は行ったり来たりというか情報が錯綜しており、少し前には彼らは「国名も教会名もマケドニアを維持すべき」と主張しているという情報が出ました。このニュースはフェイクニュースだったのか、それとも意見をコロリと変えたのか。
いずれにせよ、今回のニュースがフェイクニュースでない場合、また加えて以前にバルソロメオス聖下が「名前を変えればいいよ」と発言したとのニュースがフェイクニュースでなかった場合、聖下もまたコロリと意見を変えたわけですが、これはおそらくロシア正教会とセルビア正教会の二正面作戦は勝ち目がないという現実的な判断をしただけで、だとするとまたいつコロリと変わるかわかったものではありません。
MOC-OAのプレスパ=ペラゴニア府主教ペタル座下(His Eminence Metropolitan Petar of Prespa-Pelagonia)は、無念さを隠していませんが、同教会はこれまで通り運営されるし、国名問題が解決すれば独立正教会として承認されるだろうと見込んでいるようです。
そして、この問題を通じて、内部の見解の分裂が露呈し、マケドニアとの政治的連携を目的とする政治家や政治活動家による教会への介入を招いただけのブルガリア正教会はずいぶんとまた貧乏くじを引いてしまったものだと思います。
それにしても、今回の話も全部フェイクニュースかもしれません(頭が痛い……)。