キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)へのインタビュー動画です。
Christian Youth Channel:
Live with His Grace Angaelos – YouTube
キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)へのインタビュー動画です。
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すでに会談の件だけお伝えしましたが、2018年9月28日~9月30日の日程で、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)が、ギリシャ共和国マケドニア地方のテッサロニキを訪問しています。
同教会のザグレブ=リュブリャナ府主教ポルフィリイェ座下(His Eminence Metropolitan Porfirije of Zagreb-Ljubljana)が同行。
ネアポリス・スタウロポリス府主教バルナバス座下(His Eminence Metropolitan Barnabas of Neapolis and Stavroupolis)が出迎え。
キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世 : 世界総主教バルトロマイ1世 : ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)と各地を訪問したほか、会談、第一次世界大戦戦死者の慰霊、共同礼拝などがおこなわれました。
Телевизија Храм:
Патријарх Иринеј: "Врло је важно да сачувамо јединство нас православних народа" – YouTube
Телевизија Храм:
Активности Патријарха Иринеја и Патријарха Вартоломеја у Солуну – YouTube
Телевизија Храм:
Патријарх Вартоломеј и Патријарх Иринеј на Зејтинлику посадили дрво маслине као симбол мира – YouTube
(英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)A Centenary Anniversary of the End of the First World War Marked | Serbian Orthodox Church [Official web site]
(英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Patriarchal Liturgy in honor of the hundredth anniversary of the breakthrough of the Thessalonica front | Serbian Orthodox Church [Official web site]
(セルビア語:セルビア正教会モンテネグロ・プリモルスカ府主教庁公式サイト)Патријарх Иринеј и Патријарх Вартоломеј у Солуну служили Свету архијерејску литургију | Православна Митрополија црногорско-приморска (Званични сајт)
(英語:ルーマニア正教会通信)Ecumenical Patriarch Bartholomew, Serbian Patriarch Irinej plant olive tree in Thessaloniki to send message of peace – Basilica.ro
【シスマ2018~】 ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事の記事一覧
2018年9月29日、キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世 : 世界総主教バルトロマイ1世 : ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)は、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)と会談したようです。
(英語:コンスタンティノープル全地総主教庁 世界教会協議会代表部 公式サイト)Meeting of the Ecumenical Patriarch with the Patriarch of Serbia – Ecumenical Patriarchate Permanent Delegation to the World Council of Churches
上記サイトによりますと、バルソロメオス聖下は、第一次世界大戦終了100周年式典のため、ギリシャ共和国を訪問しているようです。よって、同地をイリネイ聖下も同目的で訪問しているのでしょう。
会談では、東方正教会の問題が話されたようですが、詳細は不明。
ネアポリス・スタウロポリス府主教バルナバス座下(His Eminence Metropolitan Barnabas of Neapolis and Stavroupolis)が同席したようです。
翌9月30日には共同礼拝も予定されている模様。
現在の東方正教会の問題(シスマ)がどこまで波及するか不明ですが……。
マケドニア共和国(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 : FYROM)はセルビア共和国の管轄権内であり、正教オフリド大主教庁が設置されています。国家当局が支持するマケドニア正教会-オフリド大主教庁【MOC-OA】はそれと対立し、正教オフリド大主教庁へは国家による弾圧がおこなわれました。マケドニア正教会-オフリド大主教庁は、現在ブルガリア正教会の協力を得て、教会法上合法な地位を目指しています。
一方、バルソロメオス聖下「マケドニアやその派生の名称を含む教会名は一切認めない」としています。
9月30日には、マケドニア共和国で「マケドニア政府とギリシャ政府の合意に基づいて欧州連合【EU】・北大西洋条約機構【NATO】加盟を支持するか?」という内容の国名変更(北マケドニア共和国?)を問う国民投票が実施されます。
この時期に、バルソロメオス聖下がマケドニア地方を訪問するというのは、教会政治的な意味合いが感じられます。
仮に国名が変更され、欧州連合や北大西洋条約機構への加盟がかないそうな状況でも、聖下が「教会名にマケドニアを含むことは認められない」と発言すれば、ギリシャ(の政権側)、マケドニア、ブルガリアの政治家らの反発は避けられないかと思われます。西側諸国からも批判が出るでしょう。
一方、独立正教会設置を認めれば、セルビア正教会はロシア正教会と同じ対応をとるでしょう。東方正教会の分裂が進むことは避けられません。
しかも、ウクライナでの一連の経緯を受けて、この件は名称だけの問題となっており、仮にマケドニアで誰かがマケドニアという名称と関係がないが信徒や政治家たちが納得する名称を思いついてしまえば独立正教会設置を承認するしかないということになるでしょう。
なお、今回同席したネアポリス・スタウロポリス府主教バルナバス座下ですが、同教区は全地総主教庁の管轄権にありながらギリシャ正教会に管理が預けられているいうややこしい扱いをされているもののひとつです(結構あります)。
バルソロメオス聖下は、これらの教区の長たちを、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)へはなんの承認も得ずに招集したりしたことで、同座下より批判を受けたことがあり、全地総主教庁とギリシャ正教会で認識に差があることが指摘されています。
ここもまたシスマが波及する可能性がある場所です。
追記:
それにしても、今回9月末にやや唐突に(と思える)バルソロメオス聖下とイリネイ聖下の会談は、8月末のモスクワ総主教キリル聖下とバルソロメオス聖下の会談後、コンスタンティノープルとロシアの関係は断絶するしかない方向へ向かったことを思い出させます。
関連:
キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下と、セルビア総主教イリネイ聖下が共同礼拝(2018年9月)
2018年9月19日、ガッサーン王朝の後継を称しているガッサーン王子ガリオス・エル・シェモル殿下(His Royal Highness Prince Gharios El Chemor)は、キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)を訪問しました。
※下で書きますが、殿下の名前表記などから「Al-Nu’man VIII(アル=ヌーマーン8世)」などが削られています。
(英語)Prince Gharios El Chemor visits Coptic Archbishop of London – THE ROYAL HERALD
Very thankful to His Eminence @BishopAngaelos the Coptic Archbishop of London for taking some time of his busy schedule to see me. H.E. is not only a great Christian leader but I also have the privilege of calling him a dear friend. God Bless him and all the Coptics in the world pic.twitter.com/xplVjfo6rM
— HRH Prince Gharios El Chemor (@princegharios) September 19, 2018
※この殿下については以前書きましたが、昨年の途中まで使用していた His Imperial and Royal Highness をあらため、今は His Royal Highness にしています。
さらに最近のブログではその前の表記だった(His Royal Highness Prince Gharios El Chemor of Ghassan Al-Nu’man VIII)から「of Ghassan(ガッサーンの)」「Al-Nu’man VIII(アル=ヌーマーン8世)」が削られていますが、いまのところ単に短く書いているだけだと判断しています。
※コンスタンティノープルのあまりに雑な対応により、キリスト教の教会法などをまじめに考えることが無価値だと判断したので、この件の正統性などについてはもう興味はありません。考慮することはロシア正教会の信徒が多いということくらいです。
2019年4月22日追記:
ウクライナ大統領選挙で、現職のポロシェンコ大統領はゼレンスキー候補に大敗しました。
しかし彼の宗教を使った選挙勝利目的のバクチ的行動により、東方正教会という幻影はぶち殺され、正教会と結びつきの深い正教会圏内の王政復古の可能性も(今まではある程度可能性がありましたが)潰えたでしょう。それどころか、一連の事態で、キリスト教という単語自体に失笑してしまうようになった人々も存在しています。
そのようなわけでポロシェンコ大統領は、現時点では21世紀の世界にもっとも影響を与えた政治家になるのではないでしょうか。ロシアのプーチン大統領より名を残すかもしれません。よかったですね。
まとめることにもさしたる意味を見出せないので、新規の情報などは(もし記事が掲載されていたら)
でたどってください。
以下、
の順で記述してありますが、訂正など必要な部分があってもされていない箇所がある可能性があります。
※NHKなどによる雑な報道「ウクライナ正教会がロシア正教会から一方的に独立」などで、混乱している方も多いのですが、2018年10月12日時点で次のような状況です。
追記(2018年10月16日):
10月15日にロシア正教会はコンスタンティノープルの全地総主教庁との関係を解除しました。
いくつかその後(10月12日以降)のことに追記しておきますと:
なお、そもそもの問題、「教会法上合法な教会」ですが、これは狭義では、「コンスタンティノープルの全地総主教庁及び、全地総主教庁に認められている13の独立正教会(それぞれの傘下の自治的権限を持つ教会を含む)」のことを指します。
これだけ見ると、コンスタンティノープルの全地総主教庁がすべてを判断する場所のように思えますが、一方で、この地位は儀礼的なものであり、各独立正教会は同格、ともいわれます。
問題が起きなければ別にどちらでもいいことなのですが、起きてみると、この二つは明らかに矛盾しています。
また、「教会法上合法な教会」のみならず、それ以外の東方正教会系の「教会法上合法でない教会」を含めても、ロシア正教会の信徒が圧倒的に多いという現実があります(宗教人口の計測は難しいものですが、教会法上合法でない教会を含めても信徒数の半分以上がロシア国内のロシア正教会の信徒という結論が出せる調査もあります)。
コンスタンティノープルとロシア正教会の間が完全に断絶した場合、コンスタンティノープルを正統とみると、信徒数が半分以下に減ります。それも、残りの全員がついている前提で、悪くすると、オリエント正教会(東方正教会とは別)系のエチオピア正教会単独より信徒数が少なくなる可能性もあります。
そもそもトルコ当局はもとより「なにが『全地』だ! おまえは『イスタンブール総主教』だ!」と全地総主教の称号を認めていませんが、「全地」は無論のこと、コンスタンティノープルという名称自体を使用すること自体が敬意の表明でもあるので、今後のさらなる関係悪化にともない、ロシア正教会などが「イスタンブール総主教」「イスタンブール教会」などと呼称し始める可能性があります(トルコ当局の意見を尊重しただけですね)。
そして、そもそもウクライナの人々は独立正教会など望んでおらず、独立正教会がどういう意味かもほとんど知らないというのが(ロシア側の調査だけでなく)オランダ外務省が出資する団体の調査でも明らかになっています。
要するに今回の事態は、
・“キエフ総主教フィラレート聖下”は、教会法上合法な教会の地位を得たかった。ついでにいうと、ロシアをへこましたかった。
・ウクライナのポロシェンコ大統領が、次の選挙で負けそうなため「秘策」が欲しかった。ついでにいうと、ロシアをへこましたかった。
・アメリカなどの西側諸国の政治家もロシアをへこましたかったため、コンスタンティノープルに対してウクライナに独立正教会を設置するよう「説得(=脅しと金)」した。
・ただし、ウクライナの人々は独立正教会がどんなものかもわかっておらず、「政治的だ」などという批判以前に、純粋に無意味な可能性もある。
・“キエフ総主教庁”やその支持者は現在「ロシアざまぁ(笑)」と盛り上がっているという状況ですが、ヤヌコーヴィチ大統領が引きずりおろされた後、ロシアを中心に世界の混乱が深まったことを思い出させてくれます。世の中は優しい人が多いですが、これ以上の世界の混乱がまたもウクライナ発で起こることでウクライナ人になんの得があるのかさっぱりわかりません。
・ギリシャの正教会系メディアは、ウクライナの状況がほとんどわかっておらず、最近になってわかって慌てているようです。ウクライナの世論調査結果を見る限りバルソロメオス総主教の「ウクライナの人々が望んだ」は戯言であり、コンスタンティノープル下のカナダ・ウクライナ正教会の首座がポロシェンコ大統領を「聖ウラジーミル大公」「ヤロスラフ賢公」と並べて称える状況も彼らには理解不能でしょう。こんなバカバカしいことで東方正教会が分裂し、ギリシャ国内の信徒もアホらしくなって離れ、彼らが所属する組織の収入も減り、失業する可能性も上がる、ふざけるな、と肝も冷えているかもしれません。彼らが失業したら棄教するでしょう。
……シスマではなく、質の低いコントを見せられている気もします。
いや、もはや教会法だのなんだのということをまじめにいうこと自体がコントなのでしょう。
それは、キリスト教のようなものをまじめに信じるのもコントなのではないかという疑いを起こさせるものです。
Spillover:
2018年11月16日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
「2018年11月16日現在」はここまで。
2018年11月20日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年11月20日現在」はここまで。
2018年11月21日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
「2018年11月21日現在」はここまで。
2018年11月23日現在/
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年11月23日現在」はここまで。
2018年11月24日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年11月24日現在」はここまで。
2018年11月26日現在/
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
「2018年11月26日現在」はここまで。
2018年11月27日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
「2018年11月27日現在」はここまで。
2018年11月28日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年11月28日現在」はここまで。
2018年11月29日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年11月29日現在」はここまで。
2018年11月30日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
コント:
「2018年11月30日現在」はここまで。
2018年12月1日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
「2018年12月1日現在」はここまで。
2018年12月2日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
「2018年12月2日現在」はここまで。
2018年12月5日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
「2018年12月5日現在」はここまで。
2018年12月6日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
「2018年12月6日現在」はここまで。
2018年12月7日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年12月7日現在」はここまで。
2018年12月11日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁側:
ローマ教皇聖座(ローマ・カトリック教会)及び東方典礼カトリック教会:
「2018年12月11日現在」はここまで。
2018年12月12日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁及びウクライナ政府側:
「わたしが地上に平和をもたらすために来たと考えるな。平和ではなく剣をもたらすために来たのだ。」という教えを守っているようですね(皮肉)。
いずれにせよ、このようなキリスト教の争いによる混乱は、無宗教を呼び込むというのがパターンですが……。
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
「2018年12月12日現在」はここまで。
2018年12月13日現在/
両者:
「2018年12月13日現在」はここまで。
2018年12月14日現在/
コンスタンティノープルの全地総主教庁及びウクライナ政府側:
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
「2018年12月14日現在」はここまで。
2018年12月15日分及び12月16日分:
ウクライナでおこなわれるコンスタンティノープルの全地総主教庁系の独立正教会設置のための会合(首座選出選挙がおこなわれるのは確実のようですが、組織に関することまで決定できるかは予断を許さない状況):
コンスタンティノープル全地総主教庁により先月末に廃止された西欧ロシア伝統正教小教区総主教代理区【西欧ロシア正教会大主教区】でおこなわれる会合(はっきりとした目的不明):
「2018年12月15日分及び12月16日分」はここまで。
モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会に属していて、裏切って独立正教会設置の会合に出席したヴィーンニツァ・バル府主教シメオン座下の無惨な軌跡:
2018年12月17日更新分/
ロシア正教会モスクワ総主教庁及び、モスクワ総主教庁下で自治的権限を持つウクライナ正教会側:
その他:
「2018年12月17日更新分」はここまで。
最新ひとこと情勢:
モスクワとコンスタンティノープルの争いが起こっている主な場所:
最新各勢力情勢:
これからの重要なポイント:
2018年12月24日追記:
局面が大きく動くかもしれません。12月21日付のニュース記事で、モンテネグロ大統領ミロ・ジュカノヴィッチ閣下(His Excellency Mr Milo Đukanović : Мило Ђукановић)が、セルビア正教会がモンテネグロの独立を脅かしているので、モンテネグロの独立正教会が必要と言及しているようです。
(インタビュー:触れた場所はほんの少し)RTCG – Radio Televizija Crne Gore – Nacionalni javni servis :: Politika :: Identitet se brani angažovanjem, a ne zabranom ulaska u CG
「一つの教えを奉じている(自称)」東方正教会の未来はいよいよ混沌としてきました。
現在、東方正教会の教会法上合法なモンテネグロの教会は、セルビア正教会の重鎮であるモンテネグロ・プリモルスカ府主教アンフィロヒイェ座下(His Eminence Metropolitan Amfilohije of Montenegro and the Littoral)が率いていますが、他に“ミハイロ府主教”率いる教会法上合法でない「モンテネグロ正教会(Montenegrin Orthodox Church)」が存在します。
ミハイロ府主教はコンスタンティノープルの全地総主教庁から破門されているので、独立正教会として認められるどころではないはずですが、率直な話、ウクライナであれだけ強引なことをやらかした西側諸国真理教コンスタンティノープルが、いまさらなにをしても不思議ではないです。彼らがモスクワによる破門を撤回した“フィラレート総主教”の“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”は「モンテネグロ正教会」とフル・コミュニオンの状態にありました。
破門……破門(笑)。こんなに軽いものだったのか!
それはさておき、キリスト教のおかげで第三次世界大戦が近づいている気がします。本当にキリスト教を信じている方々は「あれはキリスト教ごっこをやっている連中だ、一緒にするな」というかもしれませんが。
それにしても東ヨーロッパの政治家にはびこる「コンスタンティノープル=ギリシャ人様の許可をいただいて独立正教会(というのがなんなのかいまいちわかってないけど)を設置すれば他国の介入を防げる」という謎のギリシャ人崇拝ですが、これはつまりギリシャ正教とも呼ばれる東方正教会が「ギリシャ人様はルールを無視しようが何しようがとにかく正しいのだという教え」という、ギリシャ人至上主義だということなのでしょう。
ギリシャ系のエルサレム総主教庁がアンティオキア総主教庁の管轄権を侵害したあげく、他の教会関係者がアンティオキア総主教庁はロシアの犬などと罵るのも、アンティオキア総主教がアラブ系だから高貴なるギリシャ系人種より劣る存在だというのが本音なのでしょう。
ローマ・カトリック教会は、イタリア人以外からの教皇が三人続くという状況の中で、(他の問題は色々あるにせよ)、人種的な強弱は薄れていくのではないかというなか、ギリシャ人至上主義のままこれからも続くであろう東方正教会……そしてギリシャ人至上主義がなくなればもうボロボロに崩れていくだけの未来。こんなにダメな、こんなにアホくさい集団だったのか、と思いますが、信徒でもないのに騙されていた(?)こちらが愚かだったのでしょう。
新設されたコンスタンティノープル系ウクライナ正教会のフィラレート名誉総主教は、コンスタンティノープルから独立正教会として承認するトモスが授与されれば、時期はともかく、いずれすべての他の独立正教会(ロシア正教会含む)はそれを承認するとしています。
また、コンスタンティノープルとモスクワの関係の修復には、新設ウクライナ正教会が適切な役割を担うだろうとし(ぬけぬけと……)、また、その関係修復には数世紀かかるだろうとみている模様です。名誉総主教フィラレート聖下は言論の自由を謳歌しておられます。わたくしも謳歌したいと思います。
(ギリシャ語)''Επίτιμος'' Πατριάρχης Φιλάρετος: ''Μετά τον Τόμο πολλές Εκκλησίες θα μας αναγνωρίσουν''
一方、ウクライナのポロシェンコ大統領は、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会の名称を強制的に「ウクライナ・ロシア正教会」に改名する大統領令に署名しています。
また、ロシアのプーチン大統領は、年次の記者会見で、「(コンスタンティノープルの全地総主教)バルソロメオスは金目当てで行動している」というコメントをしたようです。
それぞれの大統領の行動や言動はともかく、キリスト教の東方正教会はショっぼい存在だなあと思わされる昨今です。
2018年12月25日追記:
(フランス語)Le patriarche Bartholomée a répondu aux accusations de corruption ⋆ Orthodoxie.com
主にロシア正教会から、コンスタンティノープルのバルソロメオス総主教がウクライナからワイロを受け取ったという疑惑や批判が出ていましたが、 Facebook のアカウントにて、バルソロメオス総主教自身が疑惑や批判を否定するビデオを公開したらしいです(コンスタンティノープルについては、もうどうでもいいんで見てないです)。
それによると、ワイロは受け取っていないが、ポロシェンコ大統領の会社の工場から、子供たちに配るチョコレートやキャンディーを受け取ったという、まあジョークなんですが、こんな状況になっておいてクソしょうもないジョーク飛ばしているとは余裕がありますな……。ギブミーチョコレート! なおしょうもないことはともかくとして、ウクライナ国内の多数・多額の教会財産がコンスタンティノープルに寄進されようとしていますが、これは当然の権利なのでワイロではありません。
あと、ポロシェンコ大統領とトランプ大統領を並べて「ビジネスマンで、選挙に勝利した」とたたえているようです。
己のビジネスを含めてトランプ大統領と同類にされたポロシェンコ大統領……。
この十年(特にここ数年)、各国で、反プーチンに囚われるあまりに自分の人生を見失う政治家が続出しましたが、ポロシェンコ大統領はジョージア【グルジア】のあの人と並ぶ最大の患者で、しかもなぜか二人で争い始めたりしましたが、果たして彼らに幸福は訪れるのか。ポロシェンコ大統領は、12月15日の会合後の世論調査(2019年ウクライナ大統領選挙)でもティモシェンコ(元)首相に支持率で負けており、決選投票はあるにせよ、再選の望みが厳しいことには変わりありません。
ギリシャ正教会の(教区の管理からは引退した)府主教が、礼拝において、新設された新しいウクライナの教会の首座“エピファニー府主教”を独立正教会の首座の一覧に並べたあげく、自身までその列に含めた、という記事が出ています。
府主教の詳細はよくわかりませんが、映像をアップロードした長司祭は明確に反ロシアのようです。誤報として、ギリシャ正教会が新設されたウクライナ正教会を独立正教会として認めたというものが出ているようです。まだトモスも渡してないんですが……。
モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会が指摘しているように、ギリシャ正教会において各独立正教会の首座を並べて称えるのはアテネ大主教のみであり、まして教会法上合法な主教でもなくまだ独立正教会にもなっていないところのトップを加えたり、自身を並べるなど、問題外以前のことですが……。
ただ、どこのキリスト教も問題児だらけですので、この府主教や司祭がアホウなだけかもしれません。
しかし、この府主教や長司祭に処分が出るのかは疑わしいところ。
東方正教会の教会法はコンスタンティノープルが殺しましたので、聖職者が教会法を破ったとしてもなにひとつ責める理由などないのです。
特にギリシャ系の教会においてロシア正教会をゴミクズ扱いする行為は、愛国無罪ならぬ反ロシア無罪というところでしょう。
……この事態を追い始めたときは、「ウクライナ人への悪口を続けることになるかなあ……」と思っていたのですが、最近、ギリシャ人がどんどん嫌いになってきて、なにを書いても控えめに書いてる気しかしません。
なんだこいつら……。
2018年12月26日追記:
ウクライナ(国家)が(事実上のワイロとして)コンスタンティノープルに引き渡す聖堂や修道院のリストがウクライナのメディアに出たらしいのですが、フェイクニュースでないとすると、ヤヌコーヴィチ大統領(当時)が居住していた修道院が含まれているらしいです。
2014年ウクライナ革命とかアホな名称もついているユーロマイダンというよくわからない活動の末路は、なんとヤヌコーヴィチ大統領の居住していた修道院がコンスタンティノープルの手に渡るということになりました(大爆笑しました)。革命とやらを起こした皆さん、良かったですね、革命のおかげでヤヌコーヴィチ大統領の住んでいた修道院を無事にトルコの宗教団体であるコンスタンティノープルに奉納することができましたよ! 革命のおかげでクリミアもロシアに奉納できていますし、次はどこになにを捧げるのか。
ヤヌコーヴィチ大統領といえば謎のガレオン船みたいなものもあったように記憶していますが、あれは実用に耐えるものなんでしょうか。もし残っていて動くならコンスタンティノープルに引き渡されて進水し、エーゲ海あたりで沈没してくれるかもしれません。
(ロシア語)Интерфакс-Религия: Патриарх Кирилл усомнился в "добром уме" патриарха Варфоломея
ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア総主教【全ルーシ総主教】キリル聖下は、コンスタンティノープルのバルソロメオス総主教が、300年以上前にウクライナをロシア正教会の管轄として認めたことを否定したことについて、「英国がインドや米国の独立を認めたのを否定するようなもの」と茶番もいいところだとコメントしているようです。
「シスマ2018」は「コント2018」。
(ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Митрополит Иларион: Мы хотим, чтобы наша страна оставалась сильной, единой, могучей и консолидированной | Русская Православная Церковь
ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長のヴォロコラムスク府主教イラリオン座下へのインタビューの内容です。大部分を占める前半と、後半のほんの少しは別のもののようです。インタビュー元の YouTube チャンネルで映像を視聴できると思いますが、探していません。
前半の最初の部分については、ウクライナの問題が主で、新しい話は特にありませんが、イラリオン府主教座下は、(大統領選挙で勝てそうにない)ウクライナのポロシェンコ大統領は(ロシアによる介入があるという口実のもとの)非常事態宣言により大統領選挙を延期してでも権力に留まるだろうとみています。
また、ロシア皇帝の聖ニコライ2世の像がセルビアのベオグラードにも設置されているのに対し、モスクワにもサンクトペテルブルクにもないことを指摘し、建てるべきだという主張もしています。
それはそうと、インタビューによると、モスクワには癌が感染すると信じ込んで癌患者を家族に抱える隣人を追い出そうとして署名活動をおこなう人々が存在するそうですが……。イラリオン府主教座下は、癌は感染しないというのが医学的な事実とコメントしています。
(英語)Georgian Holy Synod to discuss Ukraine on Thursday / OrthoChristian.Com
ジョージア正教会【グルジア正教会】が、12月27日に聖シノドの会合を予定しているようです。
ウクライナの問題が取り扱われると長司祭がコメントしているようです。
お茶を濁して終わりだと思いますが、反ロシア派の主教もいますので、一応情報待ちというところ。
(ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Гости из Косова и Метохии посетили ОВЦС | Русская Православная Церковь
(英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Guests from Kosovo and Metohija visit the DECR | The Russian Orthodox Church
(英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Guests from Kosovo and Metohija visit the DECR / News / Patriarchate.ru
2018年12月25日、ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長のヴォロコラムスク府主教イラリオン座下は、セルビア正教会のコソボ・メトヒアの教区を管轄しているラシュカ・プリズレン主教テオドシイェ座下と会見。
上記の渉外局公式サイトによれば、テオドシイェ座下は、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会への支持を重ねて表明した模様。
2018年12月27日追記:
(ギリシャ語)Το Πατριαρχείο Γεωργίας υποστηρίζει την Αυτοκεφαλία στην Ουκρανία
ギリシャの正教会系メディア Romfea.gr は、ジョージア正教会【グルジア正教会】が、ウクライナの新設教会を独立正教会として承認する見込みとして報じています。聖シノドの会合が本日開催されていました。
同記事によると、まだ正式な決定はなされておらず、コンスタンティノープルからトモスが渡された 2019年1月6日 以降に正式な会合をおこなうとのことです。
極めて重要な転換なので続く情報を待ちたいところですが、これが正しいとすると……。
ジョージア正教会が承認した場合、ロシア正教会は同教会とのフル・コミュニオンの解除を宣言し、ジョージア【グルジア】内で事実上独立しているアブハジア共和国【アブハジア自治共和国】にある“アブハジア正教会”をロシア正教会内に迎え入れるものと思われます。
一方、ロシア語系メディアは、聖シノドの会合について、カトリコス=総主教イリア2世聖下の側近を毒殺しようとした(元)聖職者に関する話題を取り上げていて、上記の話は出ていません。
(関連:キリスト教/ジョージア総主教【グルジア総主教】イリア2世聖下のドイツでの手術は成功。毒殺未遂(?)があったとの報道も(2017年2月))
Romfea.gr はギリシャ系メディアなので、要するにギリシャ人至上主義者の願望が混じるニュースですが、今回のことは正式決定でないこともあり、玉虫色のまま事態が推移するかもしれません。
でも、彼らがコンスタンティノープルと縁を切ることはあり得ないので(そうするとロシアのパシリになってしまうので)、このままお茶を濁し濁し教会が消える日まで濁し続けるか、どこかでロシア正教会とドンパチするでしょう。
(ロシア語)Интерфакс-Религия: Закон о переименовании УПЦ вступил в силу
ウクライナのポロシェンコ政権が成立させた、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会を「ウクライナ・ロシア正教会」だかなんだかに強制改名させる法律の効力が 12月27日 から施行されるそうです。
ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下によれば、ウクライナ政府は、ウクライナ正教会が名前を変えなければ宗教団体としての承認を取り上げて弾圧し、名前を変えればロシアの手先として弾圧するつもりだ、ということです。
ウクライナ政府による行動で死者が出たら……コンスタンティノープルとの相互破門は確定だろうなあ……。
無力なるロシア大統領プーチン閣下もやむなくウクライナへ軍を送るでしょう。
なお、全般的に興奮が増しているので、セルビアが追随してどこかを攻めるのではないかという気がしています。
(セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Епископ Сергије: Крајина је наше Косово | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
これもシスマとは直接関係ありませんが、セルビア正教会のボスニア・ヘルツェゴビナの高位聖職者/ビハチ=ペトロバツ主教セルギイェ座下は「クライナは我々のコソボ」と題する声明を出しています。
ここでクライナといっているのは、おそらく旧ユーゴ紛争でクロアチア内に設立された「クライナ・セルビア人共和国」などの領域となった、セルビアが伝統的に自分たちの地域とみなしている場所でしょうが、正確な区分はよくわかりません。
セルビア正教会からは「コソボは我々のエルサレム」という発言が何度か出ており、「クライナは我々のコソボ」という声明は、「クライナは我々のエルサレム」といっているようなものではないかという気がします。
すぐそばに奪われたエルサレムが二つもあるセルビア正教会。
そして、コンスタンティノープルがモンテネグロとオフリド(マケドニア)を奪う可能性がある現在です。
(ギリシャ語)Κολωνάκι: Έκρηξη έξω από τον Άγιο Διονύσιο
シスマとは関連ありませんが、ギリシャ共和国アテネのコロナキ地区の聖堂の近くで、午前7時10分に時限爆弾とみられる爆発物が爆発し警官が負傷した模様(命に別状なし)。
記事の意味がいまいちわからないのですが、当方が正しく理解できているとすると、人通りの多い場所なのに「時限爆弾を仕掛けたぞ」という脅迫電話がなかったことがショックなようです。電話があれば……いいんですか……? もっとも極左活動家などにより割としょっちゅう人が殺されている国ですので、そんなものなのかもしれませんが……日本も左翼運動が華やかなりし頃は物騒だったと聞きます。
ところでコロナキ地区は観光でも有名なところらしいんですが、そんなん(予告があれば時限爆弾があってもいいよ、みたいな)で大丈夫なんでしょうか。
シスマと関係ないといいましたが、ロシア系メディアがこの事件を取り上げると、ギリシャへのロシア人観光客がさらに減少する一因となるかもしれません。しかしロシア人だから爆弾くらい気にしないかもしれません。
一連の事態と直接的にはまったく関係ありませんが、トルコ大統領エルドアン閣下が、国連安全保障理事会の常任理事国にイスラム教徒【ムスリム】が多数を占める国家が存在していないことを批判しました。これは要するにトルコ共和国を常任理事国にしろということでしょう。
ウクライナへの独立正教会の設置をめぐって、「コンスタンティノープルがそれをおこなえば、エルドアン大統領はバルソロメオス総主教に敬意を払わなければならなくなるだろう」というクソのんきな記事がありましたが、ムスリムの国であり東方正教会の総本山のあるトルコ共和国の常任理事国入りの口実に使われるだけでは?
今回の件で他国が反応する可能性はないと思いますが、仮にロシアが賛成しアメリカが反対した場合、ウクライナの新設教会のトモス受け取りが妨害されることもあるかもしれません。もっともそうなれば新設教会側には、トルコに密入国してでもコンスタンティノープルにトモスを受け取りにいく真のキリスト者という印象を与えるチャンスになる……かなあ……。