キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、キューバ大統領ミゲル・ディアスカネル閣下と会見(2022年11月)

 2022年11月22日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、ロシア連邦を訪問中のキューバ共和国大統領ミゲル・ディアスカネル・ベルムデス閣下(His Excellency Mr Miguel Mario Díaz-Canel Bermúdez)と会見しました。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式チャンネル):
Святейший Патриарх Кирилл встретился с Президентом Кубы – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with President of Cuba / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with President of Cuba
 (スペイン語:キューバ大統領府 公式サイト)Cuba es ejemplo de cómo la verdad puede ganar a la fuerza | Presidencia y Gobierno de la República de Cuba

 

Святейший Патриарх Кирилл встретился с Президентом Кубы… – Mospat.ru Официальный интернет-портал Отдела Внешних Церковных Связей МП | Facebook

 

Presidencia Cuba 🇨🇺さんはTwitterを使っています: 「Presidente @DiazCanelB fue recibido en el monasterio Danilovsk, sede de la Iglesia Ortodoxa Rusa, por el Patriarca de Moscú y todas las Rusias, Kirill, quien llamó a #Cuba la Isla de la libertad. Ustedes son un ejemplo de que la verdad puede más que la fuerza. #DíazCanelEnRusia https://t.co/mTKS1XqYmF」 / Twitter

 

Miguel Díaz-Canel BermúdezさんはTwitterを使っています: 「Fue un honor saludar a Su Santidad Kirill, Patriarca de Moscú y toda #Rusia, a quien expresé deseos de salud y ventura personal. Ratifiqué la voluntad de nuestro gobierno de seguir desarrollando las relaciones de amistad, solidaridad y respeto con la Iglesia Ortodoxa Rusa. #Cuba https://t.co/KNhaK85MDF」 / Twitter

76歳(2022年11月20日):キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が76歳を迎える

 2022年11月20日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、76歳を迎えました。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式チャンネル):
Слово Святейшего Патриарха Кирилла в Неделю 23-ю по Пятидесятнице, в день своего 76-летия – YouTube

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式チャンネル):
В день своего 76-летия Святейший Патриарх Кирилл совершил Литургию в Храме Христа Спасителя – YouTube

キリスト教/東方正教会シスマ2022:アレクサンドリア総主教セオドロス2世聖下が、モスクワ総主教キリル聖下の名を礼拝で挙げることを停止(2022年11月)ロシア側からは2019年に停止済み。相互に関係停止へ

 現在開催されている、キリスト教/東方正教会/アレクサンドリア総主教庁の聖シノドの会合で、キリスト教/東方正教会/アレクサンドリア・全アフリカ総主教セオドロス2世聖下(His Beatitude Theodoros II, Pope and Patriarch of Alexandria and All Africa)は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)の名を礼拝で挙げることを停止することを決定しました。
 会合はまだ終了していないので、全体の決定の詳細がどうなるかはわかりませんが、2019年にロシア正教会側は同様の決定をしているので、これで相互に関係の停止となりました。
 また、アレクサンドリア総主教庁は、ロシア正教会のアフリカにおける総主教代理/クリン府主教レオニード座下(His Eminence Metropolitan Leonid of Klin, Patriarchal Exarch for Africa)の聖職権限を剥奪するとしています。ロシア正教会には何の関係もありませんが

 

 (ギリシャ語)Το Πατριαρχείο Αλεξανδρείας διέκοψε την μνημόνευση του Πατριάρχη Μόσχας
 (英語)Patriarch Theodoros stops commemorating Patriarch Kirill, Russian Exarch declared defrocked by Alexandria / OrthoChristian.Com

 

 2018年~2019年にコンスタンティノープルが、自身がロシア正教会の管轄権下と認めていたウクライナで、教会法上合法でない上に使徒継承性が成立していない“主教”を首座とする OCU を承認するというムチャクチャな事態(使徒継承性や独立正教会に関するルールという、東方正教会の根幹を儀礼上トップの場所が雑に破った)があり、それに追随したアレクサンドリア総主教庁、ギリシャ正教会、キプロス正教会を含めて、ロシア正教会は関係を停止しています(一部残ってる部分もありますが)。コンスタンティノープルを含む4教会以外は追随していないため事態はその後には大きく動いていませんでしたが、アレクサンドリア総主教庁はロシア正教会と相互に関係を停止することを選びました。4教会はこのままロシア正教会と縁を切る方向に進む可能性が増しているように見えます。

 今回のアレクサンドリア総主教庁の決定は、ロシア正教会が、アレクサンドリア総主教庁の管轄権下であるとロシア正教会が認めていたはずのアフリカに、「アフリカにおける総主教代理区」を許可なく設置し、アレクサンドリア総主教庁を無視してお株を奪うような活動を始めたことが原因です(が、そもそも、上記のようなコンスタンティノープルの愚行に賛同した時点で結末は予見できていたようなものです)。
 ただ、ロシア正教会を含む各独立正教会は、一度独立正教会と認め、その管轄権下と認めれば撤回が出来ないという立場(そのため、ウクライナをロシア正教会の管轄権下ではないと一方的に認めることはできない)であり、ロシア正教会はアフリカ全土をアレクサンドリア総主教庁の管轄権下であると20世紀初頭に認めています。つまり、一方的にアフリカで活動すると「そんなことをしたらコンスタンティノープルと同レベルになってしまう」という指摘は出ていました。
 これに対する公式な立場はモスクワ総主教庁からは出ていないように思います。ロシア正教会の聖職者からは、「アフリカ全土はそもそもローマ総主教庁の管轄権下なので、モスクワ総主教庁が勝手によその総主教庁に移動することは出来ないから、アレクサンドリア総主教庁の管轄権下と認めたこと自体が無効なので無意味」というような見解も出ているようです(よく考えるものというか……)。

 ともあれ、ロシア正教会側のアフリカにおける総主教代理区が、オリエント正教会のコプト正教会から建物の提供を受けるに及び、アレクサンドリア総主教からコプト正教会側へ抗議(「東方正教会内部の問題への介入だ!」)もおこなわれたようですが、特に意味のある反応もなかったようで、結果的にことは東方正教会内部の問題におさまっていないことを示した形に。

 もともと、アレクサンドリア総主教庁は、活動において、ギリシャとロシア正教会からの支援に強く依存している形があり、ギリシャからの要求によりコンスタンティノープルに追随したものの、ロシア正教会からの関係停止とそのアフリカにおける総主教代理区設置から受けるマイナスな影響は強かったはず。
 その後、セオドロス総主教は、アフリカの要人と会見する機会もいくつかあったようで、おそらくロシア正教会と完全に縁を切ってもやっていける、あるいはやっていくしかないと踏んだということなんでしょう。
 今回の件がコンスタンティノープルやギリシャの諸集団と事前に協議したものなのかどうかはわかりませんが、どちらにせよアレクサンドリアと歩調をあわせていく形になるでしょう。

 

続報:
 キリスト教/東方正教会シスマ2022:ロシア正教会/アフリカにおける総主教代理/クリン府主教レオニード座下が、アレクサンドリア総主教庁による“処分”についてコメント(2022年11月)
 インタビュー動画(ロシア語・英語字幕):キリスト教/ロシア正教会/アフリカにおける総主教代理/クリン府主教レオニード座下が、アレクサンドリア総主教庁による“処分”についてコメント(2022年11月)

キリスト教/アッシリア東方教会首座/カトリコス=総主教 アワ3世 聖下が、ロシア正教会モスクワ総主教 キリル 聖下を訪問(2022年11月)

 2022年11月15日、キリスト教/東方教会(景教、通称:ネストリウス派、など)/アッシリア東方教会の第122代カトリコス=総主教“マル”・アワ3世ロイェル聖下(His Holiness Mar Awa III Royel, The Catholicos-Patriarch of the Assyrian Church of the East)は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)を訪問、ダニーロフ修道院(ダニロフ修道院)にて会談がおこなわれました。
 神学的対話、中東のキリスト教徒の情勢、両教会の関係強化について意見がかわされたようです。

 アワ3世聖下は、11月11日~11月16日の日程でロシア連邦を訪問。
 モスクワの同教会関係者や上記の会談の他、モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)との会見もおこなわれました。

 アッシリア東方教会側から、
 シリア主教“マル”・アプリム・アトゥネイル座下(His Grace Mar Aprim Athneil, Bishop of Syria)
 イラン・ジョージア・アルメニア主教“マル”・ナルサイ・ベンジャミン座下(His Grace Mar Narsai Benjamin, Bishop of Iran, Georgia and Armenia)
 キルクーク・ディアナ主教“マル”・アブリス・ヨウハナン座下(His Grace Mar Abris Youkhannan, Bishop of Kirkuk, Diana, and Patriarchal Auxiliary)
 らが同行しています。

 ロシア正教会側から、
 クラスノスロボツク・テムニコフ主教クリメント座下(His Grace Bishop Kliment of Krasnoslobodsk and Temnikov)
 が同行。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式チャンネル):
Святейший Патриарх Кирилл встретился с Предстоятелем Ассирийской Церкви Востока – YouTube

 

Assyrian Church Moscow:
Встреча Мар Авы III в Покровском ставропигиальном женском монастыре. – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Primate of the Assyrian Church of the East arrives in Russia / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with Primate of the Assyrian Church of the East / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Members of the Commission for Dialogue between the Russian Orthodox Church and the Assyrian Church of the East hold a meeting / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Primate of the Assyrian Church of the East has completed his visit to Russia / News / Patriarchate.ru

※↑と同内容:
 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)Primate of the Assyrian Church of the East arrives in Russia
 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with Primate of the Assyrian Church of the East
 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)Members of the Commission for Dialogue between the Russian Orthodox Church and the Assyrian Church of the East hold a meeting
 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)Primate of the Assyrian Church of the East has completed his visit to Russia

 

Assyrian Church News•ܛܒ̈ܐ ܕܥܕܬܐ ܕܡܕܢܚܐ ܕܐܬܘܪ̈ܝܐ•اخبار كنيسة المشرق الاشورية | Facebook

 

 

Митрополит Волоколамский Антоний встретился с Предстоятелем Ассирийской Церкви Востока… – Mospat.ru Официальный интернет-портал Отдела Внешних Церковных Связей МП | Facebook

 

ܬܦܩܠܗ… – His Holiness Catholicos-Patriarch Mar Awa III | Facebook

インタビュー記事(イタリア語):キリスト教/カトリック教会/リヴィウ大司教ミェチスワフ・クシツキ座下「ロシアの言語と教会を禁止するのは間違い」(2022年11月)

 (イタリア語)L’arcivescovo di Leopoli: un errore proibire la lingua e la Chiesa russa

𝐀𝐯𝐯𝐞𝐧𝐢𝐫𝐞さんはTwitterを使っています: 「Ucraina. L’arcivescovo di Leopoli: un errore proibire la lingua e la Chiesa russa https://t.co/TUS2Wfqgid (dal nostro inviato @GiacomoGamb」 / Twitter

 

 イタリアの新聞「Avvenire」(発行部数:11万弱らしいです)による、キリスト教/ローマ・カトリック教会/リヴィウ大司教ミェチスワフ・クシツキ座下(Archbishop Mieczysław Mokrzycki, Archbishop of Lviv)へのインタビュー記事です。
 同大司教はラテン典礼の大司教で、ポーランド出身です。

・今日のウクライナでは「ロシア人」はすべて敵だとみなされていることについて「理解できる反応」とし、あらためて戦争に抗議。
・だが、リヴィウに到着する避難民のほとんどはロシア語を話し、親族や友人が最前線で戦っている場合もある。国のレベルでロシア語を禁止するのには危険。
・四つの公用語があるスイスをモデルに出来る。
・モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会(UOC、注:今年やむなく「独立」を宣言)は依然として「人々の教会」である
・ UOC の活動が禁止されている地域もあるが、ローマ教皇大使と同じくこのように教会活動を制限することに反対。
・「ウクライナの人々は交渉を望んでいるか?」という問いには、「妥協」の準備はできていないだろうと回答。

 なお、プーチン大統領とキリル総主教への批判の部分もあり、全体として、バランスの取れた見方であると思います。

 

 と、ここで終われば「へー」という話という範囲なのですが、なんとわざわざウクライナ東方典礼カトリック教会の司祭がすぐさまこれを取り上げてウクライナ語で批判。
 内容には納得できるものもありますが、少々唖然。

 Юрій Бойко – ХОЖДЕНІЄ ПО ВІСТРІ МЕЧА (спецоперація… | Facebook