68歳(2019年7月22日):キリスト教/ルーマニア総主教ダニエル聖下が68歳を迎える

 2019年7月22日、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)は、68歳を迎えました。

 プラホヴァ主教ティモテイ座下(His Grace Bishop Timotei of Prahova)らの臨席で、テ・デウムがおこなわれました。

 

TRINITAS TV:
Patriarhul României a împlinit 68 de ani – YouTube

 

 (英語:ルーマニア正教会通信)Romanian Patriarch Daniel celebrates His 68th birthday – Basilica.ro

Basilica.ro (EN)さんのツイート: "Romanian Patriarch Daniel celebrates His 68th birthday. https://t.co/FLSI8Ve7ey… "

 

 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信:テデウムの写真など)FOTO | Slujba de Te Deum cu ocazia zilei de naștere a Patriarhului Daniel – Basilica.ro

 

キリスト教/ルーマニア総主教ダニエル聖下が、アメリカのドナルド・トランプ陣営大統領選挙(2020年)選挙対策本部長ブラッド・パースケール氏と会見(2019年3月)

 2019年3月22日、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)は、2020年アメリカ合衆国大統領選挙のドナルド・トランプ陣営選挙対策本部長【選対本部長】ブラッド・パースケール氏(Brad Parscale)らと会見しました。

 ダニエル総主教聖下は、トランプ大統領をキリスト教的価値の守護者と称えた模様。

 また、アメリカにルーマニア正教会の教区があることと、ルーマニアから移民する人が多くいることでルーマニア社会が疲弊してしまっているので、一部でいいから帰ってきてくれることを希望する旨を伝えたようです(この人にそれを話してなにがどうなるのかよくわかりませんが……)。
 東欧の西側諸国への人口流出は各国及び各教会で問題となっており、その裏返しとして、移民した人々のうちに信仰を維持する人がそれなりに存在することで西側諸国人口内での東方正教会信徒の割合が増加しているという現状があります。

 

 (英語:ルーマニア正教会通信)Patriarch of Romania meets with 2020 Donald Trump presidential campaign manager – Basilica.ro
 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Domnul Brad Parscale în vizită la Patriarhia Română – Basilica.ro

 

Basilica.roさんのツイート: "Domnul Brad Parscale, director digital media al domnului Donald J. Trump în timpul campaniei electorale prezidențiale din anul 2016, este şi directorul viitoarei campanii prezidenţiale a președintelui Trump din anul 2020. https://t.co/BHsGLE6ivF"

 

Domnul Brad Parscale, director digital… – Agenția de știri Basilica | Facebook

 

キリスト教/ルーマニア正教会の2019年最初の聖シノド会合が開始へ。最大の議題はウクライナに関する教会分裂問題、ルーマニア正教会の小教区がウクライナに127ある模様(2019年2月)

 2019年2月21日、キリスト教/ルーマニア正教会の2019年最初の聖シノド会合が開始されたようです。
 最大の議題はウクライナにおける教会分裂の問題の模様。
 キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)は、ウクライナにはルーマニア正教会の小教区が127(追記:ウクライナ正教会= UOC の管轄権下のようです)あり、意見の表明には慎重になるべきである旨の発言をしているようです。
 詳細は調べていませんが、小教区の一部がクリミアに存在する可能性があります。その場合、コンスタンティノープルがトモスを授与した「“独立正教会の”ウクライナ正教会」を承認するとクリミアの小教区はロシア連邦構成主体クリミア共和国当局からの圧力を受けることは避けられないでしょう。
 また、もちろんのこと、ウクライナ当局がモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会の聖堂や教会財産を強制的に接収・弾圧を継続している現在、ロシア寄りの発言は極めて難しいものと思われます。
 以上のことは政治的な問題といっていいと思いますが、これに加え、教会法やらなんやらという問題が加わります(というか人によってはこちらのみが重要というか)。
 はっきりいって、お茶を濁してなにもしないことにするのが最適ではないでしょうか。
 なにかあっても、懸念の表明や、(何の意味もない)汎・東方正教会の会合開催の要求などでしょうか。

 

 (英語:ルーマニア正教会通信)First 2019 Holy Synod working session kicks off with Ukraine situation on the agenda – Basilica.ro

Basilica.ro (EN)さんのツイート: "First 2019 Holy Synod working session kicks off with Ukraine situation on the agenda: https://t.co/jfftvblLNp… "

 

追加のリンク:
 (英語:ルーマニア正教会通信)Holy Synod examines Ukrainian ecclesiastical issue at first 2019 working session – Basilica.ro

Basilica.ro (EN)さんのツイート: "Here's what the Holy Synod of the Romanian Orthodox Church said about the situation in #Ukraine: https://t.co/nCoJEwXn9S… https://t.co/mikxhPWkhZ"

TRINITAS TV:
Prima ședință de lucru a Sfântului Sinod din 2019 – YouTube

 

総主教称号の使用へ:キリスト教/英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】首座/グラストンベリー府主教セラフィム座下が、2019年1月1日より“第7代”英国総主教【イギリス総主教】【ブリテン総主教】の称号を使用しているとのこと(2019年2月)

 英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】(British Orthodox Church)はキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会に関連した源流を持ち、一時期コプト正教会の管轄下に入りましたが、近年離脱

 公式サイトによりますと、2019年1月1日より、キリスト教/英国正教会首座/グラストンベリー府主教“アバ”・セラフィム座下(His Eminence Abba Seraphim, Metropolitan of Glastonbury)は、グラストンベリー府主教/第7代英国総主教【イギリス総主教】【ブリテン総主教】“マル”・セラフィム1世聖下(His Beatitude Mar Seraphim I, Metropolitan of Glastonbury and Seventh British Patriarch)の称号を用いているようです。
 また、(あくまで)同記事によれば、同教会は使徒時代に源流を持つものであり、総主教庁としても19世紀から存在することと、今回の件は新しく称し始めたのではなくもともとの状態に戻したとのことです。

 

 (英語:英国正教会公式サイト)The British Patriarchate Restored After 24 Years In Commission – The British Orthodox Church

[4] “An Act of the Holy Governing Synod proclaiming the Lawful & Canonical Succession of His Beatitude Mar Seraphim I to the Apostolic Throne of Glastonbury”, Glastonbury Chartulary, Vol. I, 1. (3 March 1979); “Memorial concerning the Solemn Enthronement of His Beatitude Mar Seraphim I as Metropolitan of Glastonbury & Seventh British Patriarch”, Glastonbury Chartulary, AS Vol. I, 14 (11 August 1979).

 

 上記によれば 1979 年に既にそうであったということになりますが……。

 今回の称号に関する件がコプト正教会離脱時に決められていたのかどうかはわかりません。
 今回の記事にもロシア、ルーマニア、セルビア、ブルガリアが総主教を称していることが書かれていますが、これらはいずれも東方正教会であり、オリエント正教会の総主教ではないので、東方正教会側のシスマの影響を受けたものかもしれません。

 2015年までコプト正教会に属していた英国正教会ですが、今回、外国の権威や管轄権をすべて拒否するとしています。

 

シスマ2018:キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下のモルドバ訪問日程が4日→2日に短縮(2018年10月)ルーマニア正教会がコンスタンティノープルの全地総主教庁に同調しモルドバの管轄権を両者で分割するとも

 【シスマ2018】2018年<東方正教会大分裂>: ウクライナへの独立正教会設置から始まったコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事及びその他のシスマ的な出来事の記事一覧など

 

 ロシアの正教会系情報サイト「OrthoChristian.Com」によりますと、2018年10月25日~28日に予定されていたキリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)によるモルドバ共和国訪問が、10月27日~10月28日に短縮されたとのことです。
追記:
 10月30日現在で続報を見かけないので訪問がおこなわれたのかどうかわかりません。

 

 (英語)Provocations reportedly planned against Pat. Kirill during upcoming visit to Moldova / OrthoChristian.Com

 

 同サイトによりますと(微妙にまわりくどいのでまとめますと)、反ロシア的な不穏な政治情勢を考慮して訪問中止が検討されていたところを、モルドバ共和国大統領イーゴル・ドドン閣下(His Excellency Mr Igor Dodon)が「二日間だけでいいので来てください!」とお願いしたところ、そうなった、ということです。

 

 また、モルドバ共和国の管轄は、ロシア正教会系のモルドバ正教会と、ルーマニア正教会系のベッサラビア府主教庁が対立していますが、これに関して教会分裂的な進展があるという情報が出ています。
 キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)のルーマニア訪問が2018年11月に予定されており、その訪問中の2018年11月25日に、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)とともに、モルドバ共和国の管轄権に関する宣言をおこなうのではないかということです。
 モルドバ共和国にはガガウズ自治区というトルコ系東方正教会信徒が多数派の地域があり、ここをコンスタンティノープルが取り、残りをルーマニア正教会のものだと宣言するということでしょう。
※モルドバには、事実上独立している(というかロシア領になっているというか)沿ドニエストル共和国がありますが、ここは対ロシア戦争で勝ち取らない限りどうにもなりません

 ともあれ、この情報が本当だとすると、東方正教会の中で第二の信徒数があるルーマニア正教会が全地総主教庁に完全に同調することになり、教会間の調停は不可能だという見方がまた深くなるでしょう。