キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、11月にタイ王国と日本国を司牧訪問の予定(2019年9月)

 キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(ローマ法王フランシスコ台下 : His Holiness Pope Francis)は、11月20日~11月23日にタイ王国、11月23日~11月26日に日本国を訪問する予定。

 本邦では天皇陛下(徳仁なるひと : Emperor Naruhito : His Majesty【His Imperial Majesty】 The Emperor)と会見予定があります。

 タイ王国では、シャム使徒座代理区(Vicariate Apostolic of Siam)が設置された 1669 年より 350 周年ということが出ていますが、同代理区の設置は 1662 年や 1665 年との情報もあります。ただ、初代の使徒座代理が叙任されたのは 1669 年のようです。

 日本国のほうでは、このような記念の年というわけではないようです。核廃絶のためということなのかもしれませんが。
 当方もこのようなサイトを運営しているので、特にキリスト教に興味のない人たちに話題を振ってみたりもするのですが、日本の世間一般の人たちが最近のカトリックの情報として知っているのは(なにか知っていたとして)聖職者による児童への虐待問題ですよ……。

 

 (英語)Pope Francis will travel to Japan and Thailand from Nov. 19-26 | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Pope Francis will travel to Japan and Thailand from Nov. 19-26 – YouTube

 

 ローマ法王フランシスコ台下の訪日 | 外務省

1 11月23日から26日まで,ローマ法王フランシスコ台下(His Holiness, Pope Francis)が訪日し,東京,長崎及び広島を訪問する予定です。
2 滞在中,天皇陛下は,法王フランシスコ台下と御会見になります。また,安倍晋三内閣総理大臣は,法王フランシスコ台下と会談を行う予定です。

 (英語:ローマ教皇聖座公式サイト)Declaration of the Director of the Holy See Press Office, Matteo Bruni, 13.09.2019

Pope Francis’s apostolic trip to the Kingdom of Thailand and to Japan will take place from 19 to 26 November 2019.

 教皇フランシスコ、今年11月にタイと日本を訪問 – バチカン・ニュース
 (英語:バチカン・ニュース)Pope Francis to visit Thailand and Japan in November – Vatican News
 (英語:バチカン・ニュース)Pope Francis and Japan: a wish come true – Vatican News

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、2019年5月4日~6日に予定されているタイ王国国王ラーマ10世【ワチラロンコン】陛下の戴冠式のために、ローマ教皇特使としてローマ教皇庁国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿座下を任命(2019年3月)

 2019年3月23日、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、2019年5月4日~6日に予定されているタイ王国国王ラーマ10世ワチラロンコン】陛下(His Majesty The King of Thailand : Rama XVajiralongkornマハー・ワチラロンコン・ボテインタラーテーパヤワランクーンMaha Vajiralongkorn Bodindradebayavarangkun)の戴冠式のために、ローマ教皇特使としてローマ教皇庁国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿座下(His Eminence Pietro Cardinal Parolin)を任命した模様。

 

 (英語:ローマ教皇聖座公式サイト)Resignations and Appointments, 23.03.2019

Appointment of the legate at the celebrations for the enthronement of King Rama X of Thailand, His Majesty Maha Vajiralongkorn (Bangkok, 4 to 6 May 2019)

The Pope has appointed His Eminence Cardinal Secretary of State Pietro Parolin as his legate at the celebrations for the enthronement of King Rama X of Thailand, His Majesty Maha Vajiralongkorn, to be held in Bangkok from 4 to 6 May 2019.

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下の北朝鮮訪問が計画されているとのこと(2019年3月)

 ロシア連邦の Interfax (ロシア語版)によりますと、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)の朝鮮民主主義人民共和国【北朝鮮】訪問が計画されているようです。
 総主教の広報が明らかにしたとのこと。

 3月3日(日曜日)に、タイ王国のバンコクにて、東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)が、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長金正恩閣下(キム・ジョンウン : His Excellency Mr Kim Jong Un)の招待によりキリル総主教が訪問するだろうと述べたことに関してのようです。

 

 (ロシア語)Интерфакс-Религия: Патриарх Кирилл посетит КНДР
 (英語)Interfax-Religion: Patriarch Kirill to visit North Korea

 

 ロシア正教会が設置した東南アジアにおける総主教代理区には、朝鮮教区が設置され、北朝鮮と韓国はともにこの教区に含まれます。

 今回の訪問はまだ詳細が決定していないようですが、金正恩閣下とアメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ閣下(The Honorable Donald J. Trump)のベトナム・ハノイでの会談が実に成果の無い状態で終わった後だけに、北朝鮮側がロシアとの連携を見せる狙いがあるのかもしれませんが……元からの予定であってなにも関係ないかもしれません

 

 コンスタンティノープルとモスクワの間が事実上決裂した昨年末に、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)が大韓民国を訪問し、大韓民国大統領文在寅閣下(ムン・ジェイン : His Excellency Mr Moon Jae-in)と会談しましたが、その際大統領はバルソロメオス総主教に対し非核化への協力を要請していました。
 一方、コンスタンティノープルの管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】は、北朝鮮の平壌にロシアが建てた聖堂を自らの小教区と記したカレンダーを配布し、朝鮮民主主義人民共和国駐箚のロシア連邦特命全権大使が激怒のコメントを出すということがありました。非核化への協力(笑)
 大統領の発言が少々間抜けであっても国会議長のひどさに比べればたいしたことはないわけですが、それにして北朝鮮と融和したいのにロシアに唾を吐くというのは、正直なにがしたいのかよくわからなかったわけですが……トランプ・金正恩が成果なく終わり(ハノイ・ショックとか)動揺しているらしいので、単純になにひとつ現実を見ていないのではないかという気もします。

 また、ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、「無神論の国家である北朝鮮に我々の聖堂と小教区があるのに対し、韓国にはないというのはおかしいこと」と韓国への小教区設置に前向き、というかコンスタンティノープルとの対立の結果必然的な結論を述べていました。これがどうなったのかわかりません……まだ設置されていないと思うのですが……。
 現在の韓国の大統領らの動静を見ると、キリル総主教が金正恩国務委員長同志と会談した後だと、速やかにロシア正教会の小教区設置に協力するのではないかと思われます。
 しかし、それは、コンスタンティノープル(とその管轄権下に属する韓国正教会【正教朝鮮府主教庁】)の不満(なのかもっと大きな怒りなのかわかりませんが)を買うことにもなるでしょう。とはいえ、彼らの不満程度を気にするくらいなら、他に気にすることはもっとあるだろうということはさすがに大統領にもわかると思うので、つつがなく進行していくのではないでしょうか。

 

 そういうわけで、今回の訪問計画については、金正恩と仲の良いところを見せて韓国での聖堂や小教区設置を有利に運ぶのが目的ではないか、と思っています(繰り返しますが、もう設置しているかもしれません)。

 

キリスト教/ロシア正教会/東南アジアにおける総主教代理区の4教区設置が決定(2019年2月)

 2019年2月26日、キリスト教/ロシア正教会の聖シノドは、東南アジアにおける総主教代理区に4教区を設置することを決定した模様。
 東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)がうち1教区である「シンガポール・東南アジア教区(シンガポール・インドネシア・マレーシア)」を管理するのに加え、残る「朝鮮教区(北朝鮮及び大韓民国)【朝鮮主教】」「タイ王国教区(タイ王国・カンボジア王国・ラオス)【バンコク・プノンペン主教】」「フィリピン・ベトナム教区(フィリピン・ベトナム)【マニラ・ハノイ主教】」も当面のところその管理下に置かれるようです。

 

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Образованы епархии в составе Патриаршего экзархата в Юго-Восточной Азии / Новости / Патриархия.ru

 (英語)Interfax-Religion: Russian Orthodox Church to set up 4 dioceses in SE. Asia
 (ロシア語)Интерфакс-Религия: Синод РПЦ создал четыре епархии в Юго-Восточной Азии

 

 あわただしく設置された「東南アジアにおける総主教代理区」ですが、その中は4教区で構成されることになりました。
 区割りなどは、また主教が選ばれるなどなんらかのタイミングで変わる可能性もあるでしょう。

 また、タイ王国にあった総主教庁下の小教区は、タイ王国教区の設置に伴い、解消となるようです。

 

キリスト教/ロシア正教会/東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下が叙任後初の礼拝をおこなう(2019年2月)

 2019年2月10日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会/東南アジアにおける総主教代理/シンガポール・東南アジア府主教セルギイ座下(His Eminence Metropolitan Sergiy of Singapore and South-East Asia, Patriarchal Exarch in South-East Asia)が叙任後初の礼拝をシンガポールにておこなったようです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Head of the Patriarchal Exarchate in South-East Asia celebrates Divine Liturgy at Dormition church in Singapore | The Russian Orthodox Church
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Head of the Patriarchal Exarchate in South-East Asia celebrates Divine Liturgy at Dormition church in Singapore / News / Patriarchate.ru
 (英語)Interfax-Religion: Russian Orthodox Church’s Asian exarch assumes office created in response to Constantinople’s actions

 

 東南アジアにおける総主教代理区は、シンガポール、ベトナム、インドネシア、カンボジア、北朝鮮【朝鮮民主主義人民共和国】、韓国【大韓民国】、ラオス、マレーシア、フィリピン、タイ王国を管轄。
 セルギイ座下はモスクワ総主教庁事務局長ですが、一時的にこの職務は停止ということになっているようです。

 また、ロシア正教会はコンスタンティノープルとのシスマ(教会分裂)を受け、昨年末に「西欧における総主教代理区(Patriarchal Exarchate in Western Europe)」を設置しており、ボゴロツク主教イオアン座下がコールスニ・西欧府主教(Metropolitan of Korsun and Western Europe)として西欧における総主教代理(Patriarchal Exarch in Western Europe)となっています(1990年に廃止されていましたが再設置。廃止当時の総主教代理は、後にモスクワ総主教庁下でウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教となる故ボロジミル座下です。一連の事態がすべてつながっていることを感じさせます)。

 どちらもあわただしい叙任で、特に後者は主教から大主教を経ずに府主教に昇叙がなされたとのことで、教会分裂を受けて動きが活発化していることをうかがわせます(さらに少し前に別の地位で赴任予定だったアメリカ合衆国で入国を拒否されるという事態があったとか……)。

 なお、どちらも気が付いたら正教会表記(「西欧正教会」「東南アジア正教会」)がされているかもしれません(ベラルーシの例に倣って)。

 

 「西欧における総主教代理区」については、コンスタンティノープル管轄権下に属し昨年後半に総主教代理区(西欧ロシア伝統正教小教区総主教代理区)としての地位を一方的に剥奪された「西欧ロシア正教会大主教区」との区別がややこしいところもあります。
 どちらも現在の首座は(ロシア語では) Иоанн ですし。

 また、その総主教代理区としての地位を剥奪された西欧ロシア正教会大主教区は今月に臨時総会を開き、今後の活動方針を決定する模様です。
関連:
 キリスト教/コンスタンティノープル管轄下で一方的に総主教代理区としては廃止された西欧ロシア正教会大主教区の臨時総会が開催、集団としての解体を認めないと決定(2019年2月)