キリスト教/ギリシャ正教会の常任聖シノドが臨時会合、来月【10月】の会合を延期(2020年9月)アゼルバイジャンとの軍事衝突に関し、アルメニア使徒教会カトリコスのガレギン2世聖下、キリキア・カトリコスのアラム1世聖下への支持を表明

 キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会の常任聖シノドの臨時会合がおこなわれ、多数の府主教らからの新型コロナウイルス感染症【COVID-19】を考慮する要請により、来月【2020年10月】に予定されていた会合が延期されたようです。

 

 また常任聖シノドは、アルメニアとアゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフでの軍事衝突およびレバノンでの爆発事故に関連して、
 キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会の、
 全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)、
 キリキア・カトリコスのアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia【Catholicos of the Holy See of Cilicia】)、
 の両首座への支持を表明しました。
関連:
 キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下が、爆発のあったベイルートのアルメニア系住民居住地区を訪問(2020年8月)

 

 (英語)The planned meeting of the Standing Holy Synod of the Church of Greece in October is postponed – Orthodox Times

Finally, the Holy Standing Synod expressed its support to the Patriarch and Catholicos of All Armenians Karekin II and to the Armenian Patriarch of Cilicia Aram. In the first, for the current state of war, while in the second for the catastrophic explosion in Lebanon.

 

Orthodox TimesさんはTwitterを使っています 「The decision to postpone the convergence of the Hierarchy scheduled for October was recently taken by the Standing Holy Synod of the Church of #Greece #orthodox_times https://t.co/MT6ENU6uAO」 / Twitter

 

Orthodox Times – The decision to postpone the convergence… | Facebook

 

着座5周年(2020年9月27日):キリスト教/アッシリア東方教会首座/カトリコス=総主教ゲワルギス3世聖下の着座5周年

 2020年9月27日、キリスト教/東方教会(景教、通称:ネストリウス派、など)/アッシリア東方教会首座/カトリコス=総主教“マル”・ゲワルギス3世聖下(ギワルギス3世 : His Holiness Mar Gewargis III【Giwargis III】, The Catholicos-Patriarch of the Assyrian Church of the East)の着座5周年となりました。

 このようなご時世のためか、特に記事など出ていませんが(アッシリア東方教会関連ですら)、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)が祝福のメッセージを発出していたのでリンクしておきます。

 

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式ウェブサイト)Поздравление Святейшего Патриарха Кирилла Католикосу-Патриарху Ассирийской Церкви Востока Мар Геваргису Сливе с годовщиной интронизации / Патриарх / Патриархия.ru

 

キリスト教/アルメニア使徒教会エルサレム総主教庁がアゼルバイジャンを非難(2020年9月)

 軍事衝突が始まった、アルメニア共和国および“アルツァフ共和国【ナゴルノ・カラバフ】”とアゼルバイジャン共和国ですが、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会のエルサレム総主教庁が、アゼルバイジャンを非難する声明を出しているようです。

 

 (英語)Armenian Patriarchate of Jerusalem condemns Azerbaijani attack against Artsakh – Public Radio of Armenia

 

イタリア訪問中のキリスト教/アルメニア使徒教会カトリコスのガレギン2世聖下が、アルメニア・アゼルバイジャン間の戦闘勃発のため、ローマ教皇フランシスコ聖下との会談の後に急遽帰国(2020年9月)

 2020年9月27日、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会/全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)は、訪問先のイタリア共和国から急遽帰国の途についた模様。
 アルメニア共和国とアゼルバイジャン共和国との間での戦闘が勃発したためで、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇フランシスコ聖下(ローマ法王フランシスコ台下 : His Holiness Pope Francis)との会談がおこなわれたと報道されています(予定を早めておこなわれたのではないかと思いますが、未確認)。

 ガレギン2世聖下には、アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座の西欧・カトリックへの窓口役となっているハジャグ・バルサミャン大主教座下(His Eminence Archbishop Khajag Barsamian)が同行したようです。

 

 (英語)Catholicos of All Armenians meets with Pope Francis, Azerbaijan's military operations discussed
 (英語)Pope
 (英語)All-Armenian Catholicos meets with Pope Francis and discusses military operations of Azerbaijan

 

 (イタリア語)Papa Francesco incontra il Catholicos armeno Karekin II. “Abbiamo pregato per la pace”

ACI StampaさんはTwitterを使っています 「L'incontro tra #PapaFrancesco e Karekin II 🔈Intervista al Catholicos #Armenia https://t.co/MYXrnDDJb9」 / Twitter

 

Armenian Church(アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式チャンネル):
Catholicos of All Armenians Met With His Holiness Pope Francis – YouTube

 

東方正教会シスマ2020:北マケドニア大統領ペンダロフスキ閣下が、キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下に対し、同国の教会法上合法でない“マケドニア正教会-オフリド大主教庁”を独立正教会として認めるよう要請したと報道(2020年9月)

 北マケドニア共和国大統領ステヴォ・ペンダロフスキ閣下(Stevo Pendarovski)が、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)に対し、同国の教会法上合法でない集団“マケドニア正教会-オフリド大主教庁(Macedonian Orthodox Church – Ohrid Archdiocese : MOC-OA)”を独立正教会として認めるよう要請したという報道が出ています。

 

 (英語)Media: North Macedonia requests autocephaly for their "church" from Phanar – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)North Macedonia asks Constantinople for autocephaly for its schismatic church / OrthoChristian.Com
 (英語)North Macedonia asks for recognition of its Church from the Ecumenical Patriarch – Orthodox Times

 

 北マケドニア共和国(の領域)は、セルビア正教会の管轄権下であるとコンスタンティノープルは何度も何度も繰り返していますが、(彼らにとっては)彼らの気分次第でそんなものはいつどうにでも変えていいものだということが明らかになっているため、承認する可能性はあるでしょう(今回なくても常にありえます)。

 もし承認すれば、セルビア正教会側との衝突、というか教会分裂は避けられないものと思われますが……。
 しかし、もはや引くことができないのはどのプレイヤーも同じなので承認するかもしれません。

 ロシアとの友好関係を維持しつつ、欧州連合との接近やコソボとの関係改善をはかっているセルビア政府ですが、セルビア正教会ははっきりいってこの動き(コソボに関して)に反対しています。
 セルビア政府とセルビア正教会の足並みが乱れる可能性もあります。

 セルビア政府が教会と歩調を合わせる場合、ギリシャ政府とセルビア政府の間も緊張し、最近ギリシャへの配慮(?)を見せているロシア連邦の姿勢も再転換というか本音というかに戻るかもしれません。
 トルコ政府との対立のために味方を多く確保したいギリシャ政府ですが、北マケドニアやそれを支援するブルガリアなどとっくの昔からギリシャの経済的植民地であり、たいして役に立ちません(ブルガリアは親ロシア派を抱えていますし)。