キリスト教/コプト正教会首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下が、ロシア正教会ブダペスト・ハンガリー府主教イラリオン座下を訪問(2023年8月)

 2023年8月19日、キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会の首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下(His Holiness Pope Tawadros II of Alexandria)は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会/ブダペスト・ハンガリー府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Budapest and Hungary)を訪問しました。

 

 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 渉外局 公式サイト)Metropolitan Hilarion of Budapest meets with Primate of the Coptic Church / News / Patriarchate.ru

 (マジャール語【ハンガリー語】:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 ハンガリー教区 公式サイト)Hilarion budapesti metropolita találkozott a kopt egyház elöljárójával | Magyar Ortodox Egyházmegye

キリスト教/ロシア正教会から、分離して独立正教会であることを宣言したラトビア正教会が独自に主教を叙聖(2023年8月)ロシア正教会の聖シノドは反発

 2023年8月13日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で自治的な権限を行使する、
 ラトビア正教会の首座/リガ・全ラトビア府主教アレクサンドル座下(His Eminence Metropolitan Alexander【Aleksandr】 of Riga and All Latvia)、
 ダウガフピルス・レゼクネ主教アレクサンドル座下(His Grace Bishop Alexander【Aleksandr】 of Daugavpils and Rezekne)、
 イェルガヴァ主教イオアン座下(His Grace Bishop JohnIoann】 of Jelgava, vicar of the Riga diocese)、
 らは、あらたに同教会の主教として、ヴァルミエラ主教イオアン座下(His Grace Bishop JohnIoann】 of Valmiera, vicar of the Riga diocese)を叙聖したようです。

 ラトビア正教会は、ロシア正教会から独立したことになっています

関連:
 キリスト教/ラトビア正教会“独立”問題:ラトビア政府議会による“独立”強制について、ラトビア正教会は(ロシア正教会から分離しての)教会分裂には陥っていないとのロシア正教会側の文書(2022年9月~10月)

 ロシア正教会の聖シノドはこれに反発していますが、いずれにせよ、処分は(あるとしても)世界情勢が落ち着かない限りないでしょう。

 

 (ロシア語:ラトビア正教会 公式サイト)Торжество Латвийской Православной Церкви | Официальный сайт Латвийской Православной Церкви
 (ロシア語:ラトビア正教会 公式サイト)Слово Высокопреосвященнейшего Митрополита Александра при вручении архиерейского жезла Преосвященнейшему Иоанну, Епископу Валмиерскому | Официальный сайт Латвийской Православной Церкви

 (英語)Latvian Church celebrates episcopal consecration in Riga for first time in 80 years / OrthoChristian.Com
 (英語)Russian Synod condemns actions of Metropolitan of Latvia / OrthoChristian.Com

訃報(2023年8月10日):キリスト教/日本正教会首座/全日本府主教ダニイル座下(主代郁夫)が永眠(1938~2023)

 2023年8月10日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で自治正教会として活動する日本正教会【日本ハリストス正教会】の首座/東京大主教・全日本府主教ダニイル座下(His Eminence Daniel【Daniil】, Archbishop of Tokyo, Metropolitan of All Japan : 主代郁夫ぬしろ いくおIkuo Nushiro)が永眠しました。
 1938年9月5日生まれの84歳。

 

日本正教会 公式サイト:
 訃報 - 日本正教会|ハリストス正教会 The Orthodox Church in Japan
 ダニイル府主教 主教埋葬式 2023年8月17日 - 日本正教会|ハリストス正教会 The Orthodox Church in Japan

 

中外日報おくやみ:
 ダニイル・主代郁夫氏(日本正教会首座主教):中外日報

 

 20年以上にわたり、日本正教会の首座であった人物の永眠です。
 最後の数年は、文字通り激動の時代に入ってしまいました。

 

 今回、訃報の文書がそのまま画像で掲示されていますが、上記、日本正教会の公式サイトでは、教会名を、

 日本語:聖自治日本正教会

 英語:HOLY AUTONOMOUS ORTHODOX CHURCH IN JAPAN

 としています。
 一方、宗教法人名を「日本ハリストス正教会教団」としています。
 日本正教会の呼称には混乱が見られますが、日本ハリストス正教会(教団)は宗教法人名で、教会名としては(聖自治)日本正教会ということのように思われます。

※が、正確なことをお知りになりたい事情がある方は、直接、日本正教会にお尋ね下さい。

 

 また、永眠に伴い、仙台大主教・東京副主教セラフィム座下(His Eminence Archbishop Seraphim of Sendai : 辻永昇つじえ のぼるNoboru Tsujie)が、「日本ハリストス正教会憲法第九条に則り」「聖自治日本正教会首座代理に就任します」としています。
追記:
 ここからの文章を訂正しています。誤解を招いて申し訳ありません。
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill invoked God’s blessing upon the work of the Locum Tenens of the Metropolitan See of the Japanese Orthodox Church / News / Patriarchate.ru

On August 11, 2023, in connection with the demise of Metropolitan Daniel of Tokyo and All Japan, Archbishop Seraphim of Sendai was elected as Locum Tenens of the Metropolitan’s See of the Japanese Orthodox Church in accordance with the Statute of this Church.

 キリル総主教から祝福の書簡がセラフィム大主教に送られたという記事ですが、「in accordance with the Statute of this Church」(この教会の憲章に従い)「Archbishop Seraphim of Sendai was elected as Locum Tenens of the Metropolitan’s See of the Japanese Orthodox Church」(仙台大主教セラフィムが日本正教会の府主教座(首座)代行に選出された)と書いています。
 日本正教会の発表と同内容と見て良さそうです(条文詳細はわかりませんが)。

※が、これもまた、正確なことをお知りになりたい事情がある方は、直接、日本正教会にお尋ね下さい。

 

 日本正教会には主教がひとりになってしまいましたが、いずれ、新たな主教を、という声が挙がる(あるいは府主教の生前からすでに挙がっていた)ものと思われます。

 

 座下の永眠に伴い、モスクワ総主教庁が記事を出しています。

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Patriarchal condolences over the passing away of Metropolitan Daniel of Tokyo / Patriarch / Patriarchate.ru

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式サイト)Metropolitan Daniel of Tokyo and All Japan passes away in the Lord
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式サイト:キリル総主教からの弔意)Patriarchal condolences over the passing away of Metropolitan Daniel of Tokyo
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式サイト:アントニー府主教からの弔意)DECR chairman sends condolences over the death of Metropolitan Daniel of Tokyo and All Japan

 (英語)Metropolitan Daniel of Japan reposes in the Lord / OrthoChristian.Com

 

関連:
 キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下が、日本正教会首座代行/仙台大主教セラフィム座下を訪問(2023年9月)
 キリスト教/日本正教会の新たな首座に、仙台大主教セラフィム座下が選出(2023年9月)
 着座式(2023年10月22日):キリスト教/日本正教会首座/全日本府主教セラフィム座下の着座式

ギリシャ真正教会の“カリニコス大主教”らが、“インドネシア正教会”の“ダニエル主教”を“叙聖”(2023年7月)

 2023年7月21日、キリスト教/東方正教会系統の旧暦派・ギリシャ真正教会の“カリニコス大主教”(アテネ・ギリシャ全土大主教カリニコス座下 : His Beatitude Archbishop Kallinikos of Athens and All Greece)らが、インドネシア正教会を率いているダニエル司祭(Daniel Bambang Dwi Byantoro)という人物を主教に叙聖したということです。ニコポリス主教ダニエル座下(His Grace Bishop Daniel of Nikopolis)となるようです。

 

Romo Episkop Daniel dari Nikopolis (Official):
Pentabisan Romo Daniel Byantoro sebagai Episkop dari Nikopolis (Live dari Yunani) – YouTube

 

 (ギリシャ語:ギリシャ真正教会 公式ウェブサイト)Χειροτονία Θεοφιλεστάτου Ἐπισκόπου Νικοπόλεως (Τζακάρτας) κ. Δανιήλ.

 

 なお、この件に関して、コンスタンティノープルのシンガポール・南アジア府主教庁のコンスタンティノス府主教が、“ダニエル主教”なる人物は教会法上合法な主教ではないということを述べ、インドネシア正教会の信徒から反論というか嘲笑を受けています。
 要するに、さんざん教会法を破ってきたコンスタンティノープルが教会法がどうとか言うな、ということです。

 (この記事は英語:インドネシア正教会 公式ウェブサイト)A response to the Communique of Metropolitan Konstantinos Tsilis of the EP posted on FB – Gereja Orthodox Indonesia

 ダニエル主教は、コンスタンティノープルで司祭となった後に離れ、モスクワ総主教庁と統合される前の在外ロシア正教会の司祭となり、その後(自動的に)モスクワ総主教庁と統合された後の在外ロシア正教会の司祭となり、そしてギリシャ真正教会とのコミュニオンに入ったことにより在外ロシア正教会から聖職権限を停止されているようです(コンスタンティノープルからも停止されているという話もありますが、正式な手続きがされていないという話もあり、その辺りは不明)。

 在外ロシア正教会を離れた理由は不明。

 また、インドネシア正教会の公式ウェブサイトからは、ギリシャ真正教会のほかに、ルーマニア旧式正教会と、在外ロシア正教会から分離した(同名で自らの方を正統としている)アガファンゲル・シノドがリンクされており、これらの教会とコミュニオンの状態にあるという認識の模様。

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下が、タラント大司教フィリッポ・サントロ座下と会見(2023年7月)

 2023年7月10日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)は、モスクワを訪問したキリスト教/ローマ・カトリック教会/タラント大司教フィリッポ・サントロ座下(Filippo Santoro, Archbishop of Taranto)と会見したようです。

 タラント大司教には、マドレ・ディ・ディオ・ア・モスカ大司教【モスクワ大司教】パオロ・ペッツィ座下(His Excellency Monsignor Paolo Pezzi, FSCB, Archbishop of Madre di Dio a Mosca【Moscow】)が同行したようです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 渉外局 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with Archbishop Filippo Santoro of Taranto

 (ロシア語:モスクワ大司教区 公式ウェブサイト)Монсеньор Филиппо Санторо в рамках миссии «Плитки мира» встретился с митрополитом Волоколамским Антонием – Римско-католическая Архиепархия Божией Матери в Москве