60歳(2020年10月17日):キリスト教/“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“ロマン主教”が60歳に

 2020年10月17日、キリスト教/東方正教会の教会法上合法でない集団、または単に主流ではない集団のひとつ“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド”【ROCOR (A)】の“ロマン主教”(ハイファ主教ロマン座下 : His Grace Bishop Roman of Haifa)が60歳を迎えたようです。

※通常、この程度(主流でない集団の首座ではない人物の誕生日)のことでは記事を出しませんが、この人物は、解任された前エルサレム総主教イリネオス1世から叙聖を受けていると同シノドは主張しており、エルサレム総主教庁による同・元総主教の修道士への降格撤回時には祝賀を表明していました。そういうこともあり、動静に注目しています。

 

Агафангел митрополит(アガファンゲル府主教 公式チャンネル):
РПЦЗ Епископу Роману исполнилось 60 лет – YouTube

 

生神女庇護祭 2020年:キリスト教/“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“アガファンゲル府主教”による説教(2020年10月)

 2019年10月14日、生神女庇護祭の日における“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“アガファンゲル府主教”(Metropolitan Agafangel)による説教の映像のようです。

 

Агафангел митрополит(アガファンゲル府主教 公式チャンネル):
РПЦЗ Покров Небесной Царицы 2020 – YouTube

 

キリスト教/キプロス大主教クリソストモス2世座下が、“北キプロス・ロシア正教会”を批判(2019年8月)在外ロシア正教会と、在外ロシア正教会から分離した(通称)“アガファンゲル・シノド”の区別がついていないのでは……

 キリスト教/東方正教会/キプロス正教会の首座/ノヴァ・ユスティニアナと全キプロスの大主教クリソストモス2世座下(His Beatitude Archbishop Chrysostomos II of Nova Justiniana and all Cyprus)が、“北キプロス・ロシア正教会【Russian Orthodox Church of Northern Cyprus】”を批判し、9月5日の聖シノドで議題とする考えのようです。

 これは要するに、分断されているキプロス島の、トルコ側勢力が支配する北キプロス・トルコ共和国において、ロシア人系の勢力“北キプロス・ロシア正教会”がキプロス正教会の所有する聖堂などを占有しており、ロシア政府(プーチン大統領にエルドアン大統領への仲介など、またラヴロフ外相や外務省への要請など)及びロシア正教会モスクワ総主教庁に対応を要請したもののまったくやる気が感じられないということのようです。

 しかし、キプロス正教会公式サイト(公式サイトへの転載?)の記事に依ると、(ロシア側にやる気があまりないのはそうだろうとは思いますが)、キプロス正教会側がそもそもロシア正教会について認識が適当なのではと思われる箇所があります。
 たとえば、クリソストモス2世座下は、“北キプロス・ロシア正教会”を率いているらしい司祭について、モスクワ総主教庁渉外局、つまりキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))に問い合わせて、その司祭はロシア正教会とはまったく関係がないという回答を得ているのですが、それに関して、その司祭を叙聖したアガファンゲル府主教という人物について述べていないので不十分であるかのように指摘しています。
 これはそうかもしれないのですが、そのアガファンゲル府主教を在外ロシア正教会【ROCOR】の米国東部・ニューヨーク府主教及びタヴリダ・オデッサ大主教としているのには相当驚かされました。御存じの通り(といっていいかどうかわかりませんが)、在外ロシア正教会【ROCOR】の米国東部・ニューヨーク府主教は、同教会首位の米国東部・ニューヨーク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Eastern America & New York)であって、アガファンゲル府主教ではありません。ここで指摘されている“アガファンゲル府主教”は、在外ロシア正教会がロシア正教会の管轄権下に戻ることを不服として離脱し、通称“アガファンゲル・シノド”(自称は同じく在外ロシア正教会)を結成した人物です(タヴリダ・オデッサ大主教としていることから明らか)。キプロス大主教が教会法上合法な在外ロシア正教会の首位の名前すら知らないという衝撃の事実ですが、これでは(渉外局長のほうの)イラリオン座下がやる気のない回答をしたのかまさかそんなことも知らないとは思わなかったのか判断に困ります。というか知らないとは思わないでしょう
 東方正教会のギリシャ人は本当に自分たち以外に興味ないですね……。

 また、さらに驚きなことに、キプロス大主教らはこの府主教に対して名前(姓)を訪ねるメールを送ったそうです。なんでも、モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会にオデッサ・イズマイル府主教アガファンゲル座下がいるので、別人であることを確認するためのようですが……いやあの……なんで素性の知れないほうの人物に尋ねるのですか? 確実に誰だかわかっているウクライナ正教会の人物に尋ねればいいではありませんか。
 返事はないとのことですが、メールを送られた“アガファンゲル府主教”もあきれ返っているのではないでしょうか。

 ともあれ、自覚はまったくないようですが、キプロス正教会はロシア正教会(特に在外ロシア正教会)にムダな喧嘩を売ったようなものです。「容認できない!」とか言われても……。
 しかし、ロシア正教会側もこんなアホウな人違いをされているとは思っていなかったでしょうし、この後の対応はさらにやる気を無くすでしょう。

 

 あと、“北キプロス・ロシア正教会”ですが、おそらくは“アガファンゲル・シノド”の一部ではないかと思います。
関連:
 キリスト教/“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“ロマン主教”が、北キプロスで礼拝(2019年7月)

 

 (ギリシャ語:キプロス正教会公式サイト)Aρχιεπίσκοπος Κύπρου: Στην Ιερά Σύνοδο το θέμα των Ρώσων – Εκκλησία της Κύπρου

Γραφείο Ενημερώσεως και Επικοινωνίας της… – Γραφείο Ενημερώσεως και Επικοινωνίας της Εκκλησίας της Κύπρου | Facebook

 

 (英語)Archbishop of Cyprus on Russian Church in Occupied Cyprus: They are scammers, the Holy Synod will consider this issue – Romfea News

Romfea.newsさんはTwitterを使っています: 「#Archbishop #Chrysostomos: The self-styled “Russian Orthodox Church of Northern Cyprus” is unacceptable and does not belong to the official #Russian #Church #romfeanews #churchofcyprus https://t.co/y8WI03AWDT」 / Twitter

Romfea.news – Archbishop Chrysostomos: The self-styled… | Facebook

 

キリスト教/“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“アガファンゲル府主教”による説教(2019年7月)

 2019年7月28日、“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“アガファンゲル府主教”(Metropolitan Agafangel)による説教の映像のようです。

 

Агафангел митрополит(アガファンゲル府主教公式チャンネル):
РПЦЗ Неделя 6 по Пятидесятнице – YouTube

 

キリスト教/“在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド【ROCOR (A)】”の“ロマン主教”が、北キプロスで礼拝(2019年7月)

 “在外ロシア正教会アガファンゲル・シノド”【ROCOR (A)】とは、在外ロシア正教会がキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁とのコミュニオンに入ること(=東方正教会の教会法上合法な集団に戻る or 主流の教会の仲間入りをすること)に反対して離脱したアガファンゲル(元)主教を首座の府主教とする教会法上合法ではないグループですが(自分たちが正統な集団としているので自称は「在外ロシア正教会」です)、離脱後コミュニオン状態にあった(同じく教会法上合法でない)各集団と隔たりが大きくなり、また内紛から離脱者を出すなどしているようです。

 その集団でエルサレムでの代表を務める“ロマン主教”(ハイファ主教ロマン座下 : His Grace Bishop Roman of Haifa)が、北キプロス・トルコ共和国で礼拝をおこなったようです。

 

Православие на Северном Кипре:
Проповедь епископа Романа (Радуана) РПЦЗ на Северном Кипре – YouTube