キリスト教/第46代セルビア総主教にザグレブ=リュブリャナ府主教ポルフィリイェ座下が選出される(2021年2月)1961年生まれの59歳

 2021年2月18日、2020年11月20日のイリネイ総主教の永眠に伴う、新たなセルビア総主教の選出がおこなわれました。
 選挙によって、
 ザグレブ=リュブリャナ府主教ポルフィリイェ座下(His Eminence Metropolitan Porfirije of Zagreb-Ljubljana)、
 バチュカ主教イリネイ座下(His Grace Bishop Irinej of Bačka)、
 バニャルカ主教イェフレム座下(His Grace Bishop Jefrem of Banjaluka【Banja Luka】)、
 の三名が総主教候補として選出され、マテイ掌院がポルフィリイェ府主教の名を引き当て、同府主教が第46代セルビア総主教に選出されました。

 

Телевизија Храм:
"Молим све да се моле Богу за моју маленкост" – Патријарх српски Г. Порфирије – YouTube

 

Orthodoxy Cognate PAGE:
Metropolitan Porfirije Of Zagreb Elected as 46th Serbian Patriarch – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=i5kVr90s3pM

 

 着座式は2月19日におこなわれる予定。
続報:
 着座式(2021年2月19日):キリスト教/セルビア総主教ポルフィリイェ聖下の着座式

 ポルフィリイェ総主教は1961年7月22日生まれの59歳。
 ギリシャ語、英語、ドイツ語、ロシア語で会話が可能とのことです。

 

 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Metropolitan Porfirije of Zagreb and Ljubljana elected for a new Patriarch of Serbia | Serbian Orthodox Church [Official web site]
 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Biography of Archbishop of Pec, Metropolitan of Belgrade-Karlovci and Serbian Patriarch Porfirije (Peric) | Serbian Orthodox Church [Official web site]
 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Enthronement of the Serbian Patriarch Porfirije in the Cathedral church in Belgrade | Serbian Orthodox Church [Official web site]
 (マケドニア語:正教オフリド大主教庁 公式サイト)Православна Охридска Архиепископија » Вести | Избран и востоличен новиот Патријарх српски г.г. Порфириј

 (英語)New Serbian Patriarch: Metropolitan Porfirije of Zagreb / OrthoChristian.Com
 (英語)Metropolitan Porfirije of Zagreb Elected New Serbian Patriarch | News | Orthodoxy Cognate PAGE

 

 セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)がポルフィリイェ総主教へ祝意:
 (セルビア語:セルビア大統領府 公式サイト)Честитка Његовој Светости новоизабраном Патријарху српском | Председник Републике Србије
 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)President Aleksandar Vucic congratulated to Serbian Patriarch Porfirije | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 

 セルビア共和国首相アナ・ブルナビッチ閣下(Her Excellency Ms Ana Brnabić)がポルフィリイェ総主教へ祝意:
 (セルビア語:セルビア政府 公式サイト)Брнабић упутила честитку патријарху српском Порфирију
※セルビア政府 公式サイトの第46代セルビア総主教選出を知らせる記事:
 (セルビア語:セルビア政府 公式サイト)Митрополит Порфирије изабран за 46. патријарха СПЦ
 (英語:セルビア政府 公式サイト)Metropolitan Porfirije elected 46th Patriarch of Serbian Orthodox Church

 

 モンテネグロ首相ズドラヴコ・クリヴォカピッチ閣下(Zdravko Krivokapić)がポルフィリイェ総主教へ祝意:

Zdravko KrivokapićさんはTwitterを使っています 「U ime Vlade i građana Crne Gore, Srpskoj pravoslavnoj crkvi i svim vjernicima, čestitam na izboru novog patrijarha, Njegove svetosti, gospodina Porfirija! 1/2 https://t.co/QWvdr1uXrG」 / Twitter

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 President of the Republic of Srpska extends congratulations to the newly elected Serbian Patriarch Porfirije | Предсједник Републике Српске | Жељка Цвијановић

 

ボスニア・ヘルツェゴビナのスルプスカ共和国【セルビア人共和国】大統領ジェリカ・ツヴィヤノヴィッチ閣下(Željka Cvijanović)がポルフィリイェ総主教へ祝意:
 (英語:ボスニア・ヘルツェゴビナ スルプスカ共和国 大統領府 公式サイト)President of the Republic of Srpska extends congratulations to the newly elected Serbian Patriarch Porfirije | Предсједник Републике Српске | Жељка Цвијановић

 

 現在セルビア王室を称する(旧)ユーゴスラビア王室当主/ユーゴスラビア皇太子【セルビア皇太子】アレクサンダル2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Alexander II of Yugoslavia / Serbia)がポルフィリイェ総主教へ祝意:

 (英語:セルビア王室 公式サイト)CROWN PRINCE ALEXANDER EXTENDS CONGRATULATIONS TO THE NEWLY ELECTED PATRIARCH OF SERBIA – The Royal Family of Serbia

Aleksandar II Karadjordjevic(@royalserbia) • Instagram写真と動画

 

 アレクサンダル2世殿下の次男、ユーゴスラビア王子【セルビア王子】フィリップ殿下(His Royal Highness Prince Philip of Yugoslavia / Serbia : フィリプ・カラジョルジェヴィッチFilip Karađorđević)とユーゴスラビア王子妃【セルビア王子妃】ダニカ殿下(Her Royal Highness Princess Danica of Yugoslavia / Serbia : ダニカ・マリンコヴィッチDanica Marinković)がポルフィリイェ総主教へ祝意:

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キリスト教/セルビア総主教選出へ向けた主教協議会で議長を務める予定だったシャバツ主教ラヴレンティイェ座下が入院との発表(2021年2月)スレム主教ヴァシリイェ座下が代わりとなる模様

 本日(2021年2月18日)、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会では、イリネイ総主教の永眠に伴う新たな総主教が選出される予定ですが、総主教選出に向けた主教協議会で議長を務める予定だった、シャバツ主教ラヴレンティイェ座下(His Grace Bishop Lavrentije of Šabac)が入院と発表されています。

 

 (英語:セルビア正教会 総主教庁 公式サイト)Press Release | Serbian Orthodox Church [Official web site]

His Grace Lavrentije, competent Bishop of Sabac Diocese and the administrator of the Valjevo Diocese, was hospitalized in the morning today, at the Clinical Center of Serbia in Belgrade.

 

 これに伴い、スレム主教ヴァシリイェ座下(His Grace Bishop Vasilije of Srem)が議長を務めることになった模様。

 

関連:
 訃報(2020年11月20日):キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下が永眠(1930~2020)新型コロナウイルス感染症【COVID-19】

キリスト教/コンスタンティノープルの聖シノドがカルケドン府主教アサナシオス座下を罷免(2021年2月)フランス府主教エマニュエル座下が新たにカルケドン府主教となる

 キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルの聖シノドは、同教会のカルケドン府主教アサナシオス座下(His Eminence Metropolitan Athanasios of Chalcedon)を罷免し、フランス府主教エマニュエル座下(His Eminence Metropolitan Emmanuel of France)を新たにカルケドン府主教とすることを決定したようです。

 アサナシオス府主教罷免の理由は、バルソロメオス総主教と聖シノドに従わなかったことが理由のようですが、どうもなにがあったのかよくわかりません。
 また、エマニュエル府主教がフランスから移るようですが、これに伴い、府主教の補佐をしていたリジオ主教イリネオス座下(His Grace Bishop Irinaios of Rigio)がフランス府主教庁の臨時の責任者となるようです。

 アサナシオス府主教近辺の理由も気になりますが、エマニュエル府主教がフランスから移るのが恒久的なものなのかもはっきりしないところです。
 エマニュエル府主教は、コンスタンティノープルとモスクワのシスマにおいてコンスタンティノープル側を代表する行動をしており、もしこのままカルケドンに移るのであれば、コンスタンティノープルの対外的な役割が再編成されるかもしれません。

 

 (英語)Metropolitan of France was elected Elder of Chalcedon and Bishop of Abydos Metropolitan of Krini (upd) – Orthodox Times
 (英語)Constantinople’s Metropolitan Emmanuel of France transferred to Chalcedon / OrthoChristian.Com

 

セルビア大統領ブチッチ閣下が、キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下にセルビア共和国勲章の第一等(国家元首を想定)を授与(2021年2月)プーチン大統領、習近平国家主席、ナザルバエフ(前)大統領に次いで四人目

 2021年2月15日、セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)は、セルビア共和国国祭日に際して、勲章の授与者を発表しました。

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)への、同共和国最高位のセルビア共和国勲章第一等(ネックレス)の授与が含まれているようです。
 この勲章の第一等は外国の国家元首への授与が想定されているもので、これまでロシア大統領プーチン閣下、中華人民共和国国家主席習近平閣下、カザフスタン初代大統領ヌルスルタン・ナザルバエフ閣下の三人にしか授与されていません。
 また、この勲章の第二等(リボン)は国家元首または行政府代表(主に首相)が想定されているもので、他の大統領や元スペイン首相、モナコ公アルベール2世殿下はこちらを授与されています(なお、ナザルバエフ前大統領は最初はこちらの第二等を授与されています)。
 そういったことを考えると、今回のキリル総主教への第一等の授与はやや不思議な気がします。誤報ではないとは思いますが……。
 また、今週はイリネイ総主教の永眠を受けた新たなセルビア総主教の選出がおこなわれる(2月18日~)ことを考えると、大統領から教会への親ロシア路線継承の要求とも思われます(要求しなくてもそうなるような気もします)。

 

 (英語:セルビア正教会 総主教庁 公式サイト)The highest dinstinction of Republic of Serbia to Patriarch Kirill of Moscow and All Russia | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 (英語)Patriarch Kirill receives highest Serbian state award / OrthoChristian.Com

 

訃報(2021年1月30日):在外ロシア正教会からの分派の一つ RusOC (D) の首位“ダマスキン府主教”が永眠(1956~2011)

 2021年1月30日、RusOC (D)の首位/“ダマスキン府主教”(モスクワ・ロシア全土府主教ダマスキン座下 : His Eminence Metropolitan DamasceneDmaskin】 of Moscow, First Hierarch of the Russian Orthodox Church【RusOC (D)】)が永眠したということです。
 1956年1月11日生まれの65歳。

 RusOC (D) は、ROCIE (A-D) という略称でも知られています。
 在外ロシア正教会から離脱(本人たちから見れば自分たちが正統)した亡命ロシア正教会(Russian Orthodox Church in Exile : ROCIE : ROCOR (V))という集団があり、ここからさらに分離した集団でロシア正教会(Russian Orthodox Church)を称する RusOC または ROCOR (V-A) または ROCIE (A) と呼ばれる集団があるのですが、そこからさらに分離したのが RusOC (D) または ROCIE (A-D) と呼ばれる集団です。(ROCOR (V-A-D))とは呼ばれないようです。
 また、RusOC (D) は一時期、ロシア正教自治教会(ROAC)という、これもまた、先行して在外ロシア正教会から離脱した勢力とコミュニオンの状態にあったようですが、すでに解除されているようです。

 永眠に伴い、RusOC (D) がどうなるかはわかりませんが、ペンザ主教ヴァシリー座下(His Grace Bishop Vasily of Penza)という人物が訃報記事の最後に発表者として名前があり、他の主教は存在するようです。
追記:
 やや年月が経過しましたが、どうやらその段階でも同教会には大主教1人と主教2人が(最低でも)存在するようで、後継者が擁立される可能性はあります(まだされていないように取れます)。また、大主教はペンザ・中央ロシア大主教ステファン座下(His Eminence Archbishop Stefan of Penza and Central Russian)となっていて、上記のペンザ主教ヴァシリー座下はどうなったのかはまったくわかりません。その他の二名は、ヴォスクレセンスク主教ウラジーミル座下(His Grace Bishop Vladimir of Voskresensk)、ベルゴロド主教ミハイル座下(His Grace Bishop Mikhail of Belgorod)で、他の主教も存在するのかどうかはわかりません。

 (ロシア語:RusOC (D) 公式ウェブサイト)Информационное сообщение о преставлении Первоиерарха Российской Православной церкви Высокопреосвященного митрополита Дамаскина | Российская Православная Церковь – официальный сайт
 (ロシア語)Дамаскин (Балабанов) (1955-2021) – «Ибо Я милости хочу, а не жертвы, и Боговедения более, нежели всесожжений» (Ос. 6:6) — LiveJournal