キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、新任のロシア連邦駐箚ローマ教皇大使と会見(2020年10月)

 2020年10月29日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、新たにロシア連邦駐箚ローマ教皇大使に叙任されたジョヴァンニ・ダニエッロ大司教座下(ペスト名義大司教 : Archbishop Giovanni d’Aniello, Apostolic Nuncio to Russian Federation, Titular Archbishop of Pesto)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Metropolitan Hilarion of Volokolamsk meets with new Apostolic Nuncio in the Russian Federation / News / Patriarchate.ru
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Прошла встреча митрополита Волоколамского Илариона с новым Апостольским нунцием в Российской Федерации / Новости / Патриархия.ru

 

キリスト教/ロシア正教会/西欧における総主教代理アントニー府主教座下と、西欧ロシア正教会大主教区首座/ジャン府主教座下が会見(2020年10月)

 2020年10月22日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会/西欧における総主教代理/コールスニ・西欧府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony【Antoniy】 of Korsun and Western Europe, Patriarchal Exarch of Western Europe)とキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で自治的な権限を持つ西欧ロシア正教会大主教区の首座大主教/ドゥブナ府主教ジャン座下(イオアン大主教 : His Eminence Metropolitan JeanJohn】【Ioan】【Ioann】 of Dubna, Archbishop of the Russian Orthodox Churches in Western Europe)が会見しました。

※ややこしいですが、前者は2018年からのコンスタンティノープルとのシスマに伴い復活・設置された総主教代理区で、後者はロシア革命とその後の混乱でコンスタンティノープルの管轄権下にあったものの同じくシスマに伴いロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下に移動したものです。

 会談では、フランスおよび西欧における両機関の関係に関する問題点など、西欧ロシア大主教区がモスクワ総主教庁の一部となって1周年が近いことなどが話題となったようです。
 後者に関して、パリでの新型コロナウイルス感染症【COVID-19】対策の規制の状況が許せば、11月8日にアントニー府主教とジャン府主教が聖アレクサンドル・ネフスキー大聖堂で礼拝をおこなう予定としています。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式サイト)Patriarchal Exarch for Western Europe meets with head of Archdiocese of Western European Parishes of Russian Tradition / News / Patriarchate.ru

 (ロシア語:コールスニ教区 公式サイト)Cостоялась встреча Патриаршего экзарха Западной Европы митрополита Антония и главы Архиепископии западноевропейских приходов русской традиции митрополита Иоанна

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、ロシア連邦駐箚ドイツ連邦共和国特命全権大使ゲーザ・アンドレアス・フォン・ガイヤー閣下と会見(2020年10月)

 2020年10月13日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、ロシア連邦駐箚ドイツ連邦共和国特命全権大使ゲーザ・アンドレアス・フォン・ガイヤー博士閣下(His Excellency Dr Géza Andreas von Geyr)と会見しました。

 会談では東西ドイツ統合30周年、ドイツでのロシア正教会の活動、モスクワ総主教庁とドイツのキリスト教教会の関係、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】、 中東のキリスト者の現状、ウクライナの正教会の状態、ロシア人とドイツ人の関係強化などが話題に挙がったようです。

 

 (ロシア語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 公式サイト)Митрополит Волоколамский Иларион провел встречу с послом Германии в России / Новости / Патриархия.ru

 

ПосольствоГерманииРФさんはTwitterを使っています 「Посол #фонГайр встретился с Митрополитом Иларионом в Отделе внешних церковных связей Московского Патриархата, обсуждались вопросы 🇩🇪-🇷🇺 межобщественных отношений и межрелигиозного диалога. (1/2) https://t.co/JG2J3QegOE」 / Twitter

ПосольствоГерманииРФさんはTwitterを使っています 「Кстати: Православная церковь в Германии объединяет около 2 миллионов верующих и является таким образом 3-й по величине христианской конфессией в стране. Всего в 🇩🇪 насчитывается свыше 70 русских православных общин. (2/2) https://t.co/odEarBqvvH」 / Twitter

 

Посол фон Гайр встретился с Митрополитом… – Посольство Германии в Москве – Deutsche Botschaft Moskau | Facebook

 

Посольство Германии в Москве(@german_embassy_msk) • Instagram写真と動画

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、訪問先のシリアでシリア駐箚のロシア大使と会見(2020年10月)

 2020年10月22日、シリア・アラブ共和国などを訪問中のキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、シリア・アラブ共和国駐箚ロシア連邦特命全権大使アレクサンドル・エフィモフ閣下(His Excellency Ambassador Alexander Efimov)と会見しました。

 

 (ロシア語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 公式サイト)Состоялась встреча председателя ОВЦС с послом Российской Федерации в Сирии А.В. Ефимовым / Новости / Патриархия.ru

 

東方正教会大分裂:キリスト教/キプロス大主教クリソストモス2世座下がコンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】の首座の名を礼拝中に挙げる。同教会シノドの事前同意なし(2020年10月)

 2020年10月24日、キリスト教/東方正教会/キプロス正教会の首座/ノヴァ・ユスティニアナと全キプロスの大主教クリソストモス2世座下(His Beatitude Archbishop Chrysostomos II of Nova Justiniana and all Cyprus)は、礼拝において、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】の“エピファニー府主教”の名を挙げました。これは要するに独立正教会の首座として認めたということですが、同教会のシノドの事前同意はないようです。

 

 (英語)Archbishop of Cyprus commemorates Metropolitan Epifaniy of Kyiv for first time (upd) – Orthodox Times
 (英語)Archbishop of Cyprus commemorates head of Ukrainian schismatics without Synodal consent / OrthoChristian.Com
 (英語)Media: Primate of the Church of Cyprus commemorates Epiphany – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)UOC Spokesman: Cypriot hierarchs are outraged by the act of their Primate – UOJ – the Union of Orthodox Journalists

 

 なお、これにいたる間の話は長いのでとても語れませんが、近いところだと、東方正教会のアレクサンドリア総主教セオドロス2世聖下がキプロス共和国を訪問した際に、キプロス正教会側の府主教らが共同礼拝をおこなわないということがありました。
 これはその前の訪問時に、総主教が事前には礼拝でエピファニー府主教の名を挙げないと約束していたのに、実際には礼拝で名を挙げて(つまり大嘘をこいて)キプロス正教会側の顔に泥を塗ったことに対する措置だと見られています。

 このような経緯もあり、今回、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)は、キプロス正教会内部でキプロス大主教に対して反発が起こっているとしています。
 これがただの希望的観測なのか、事実を確認しているのか、確認しているとして全体のどれくらいの割合なのかはわかりません。
 しかし2018年から見せられてきた、ギリシャ正教というのが「ギリシャ人はしいというえ」でしかなく、古代からの正しい教えなどどうでもよいようなルール無視ばかりという現実を考えると、キプロスの聖職者もバルバロイどものことなどどうでもよいというのが本音でしょう。

関連:
 キリスト教/キプロス大主教クリソストモス2世座下が、“北キプロス・ロシア正教会”を批判(2019年8月)在外ロシア正教会と、在外ロシア正教会から分離した(通称)“アガファンゲル・シノド”の区別がついていないのでは……

 アレクサンドリアとの問題もギリシャ人同士のメンツの問題であって、そこはそれギリシャ人同士にしかよくわからない手打ちがなされて終わりではないかと思います。

 

 また、 UOJ の記事は、 “ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”首座/“フィラレート総主教”(キーウ・ルーシ=ウクライナ全土総主教フィラレート聖下 : His Holiness Patriarch Filaret of Kyiv and All Rus’-Ukraine)がコンスタンティノープルと OCU を批判(というかおちょくった)ために、コンスタンティノープルが力を見せつける必要が出てきたのではないかと分析しています。

関連:
 キリスト教/“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“フィラレート総主教”が、コンスタンティノープルとそのトモスを批判(2020年10月)
 インタビュー動画:キリスト教/“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“フィラレート総主教”への、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】からの回復以降初のロング・インタビュー映像(2020年10月)

 真偽はわかりません。

 しかし、ギリシャ人が自分たち以外に興味がなく、その割に自分たちに逆らうものを許さないというのは、東方正教会において確実にいえる真実です(教会だけなら良いのですが……)ので、事態もまたそれに沿って進むだけでしょう。

 ロシア正教会モスクワ総主教庁の聖シノドがキプロス大主教とのコミュニオンを解除すると思いますが、それのみに関わらず政治・外交への影響も出るかもしれません。
 キプロス紛争への出るかもしれません。ロシアにとってキプロス共和国にもう価値は無く(もうロシアの兵器も購入しないでしょう)、ロシアが北キプロス共和国を支援し始めても不思議でもない状況となりました。……その発端がこんな出来事では……。

 

 (英語:ロシア真正教会 西欧教区 公式サイト)World "Orthodoxy's" Soap Opera of the “Orthodox Church of Ukraine" (OCU) Continues… – True Orthodox Diocese of Western Europe

 東方正教会系統の教会のうち、主流ではないロシア真正教会のサイトからおちょくられています。
 「 “OCU” のソープ・オペラは続く……」。
 おっしゃる通りとしか……。

 

続報:
 キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)のボリスポリ・ブロヴァリー府主教アントニー座下がキプロス大主教の行動についてコメント(2020年10月)
 キリスト教/キプロス正教会のレメソス府主教、キッコス・ティリリア府主教、タマソス府主教、アマサス主教が、キプロス大主教とコンスタンティノープルを批判する声明(2020年10月)
 東方正教会大分裂:キリスト教/ロシア正教会の聖シノドがキプロス大主教クリソストモス2世座下とのユーカリスティック・コミュニオンを解除(2020年11月)