セルビア大統領ブチッチ閣下が、キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下にセルビア共和国勲章の第一等(国家元首を想定)を授与(2021年2月)プーチン大統領、習近平国家主席、ナザルバエフ(前)大統領に次いで四人目

 2021年2月15日、セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)は、セルビア共和国国祭日に際して、勲章の授与者を発表しました。

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・ロシア全土【ルーシ全土】総主教キリル聖下(キリール総主教キリイル総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)への、同共和国最高位のセルビア共和国勲章第一等(ネックレス)の授与が含まれているようです。
 この勲章の第一等は外国の国家元首への授与が想定されているもので、これまでロシア大統領プーチン閣下、中華人民共和国国家主席習近平閣下、カザフスタン初代大統領ヌルスルタン・ナザルバエフ閣下の三人にしか授与されていません。
 また、この勲章の第二等(リボン)は国家元首または行政府代表(主に首相)が想定されているもので、他の大統領や元スペイン首相、モナコ公アルベール2世殿下はこちらを授与されています(なお、ナザルバエフ前大統領は最初はこちらの第二等を授与されています)。
 そういったことを考えると、今回のキリル総主教への第一等の授与はやや不思議な気がします。誤報ではないとは思いますが……。
 また、今週はイリネイ総主教の永眠を受けた新たなセルビア総主教の選出がおこなわれる(2月18日~)ことを考えると、大統領から教会への親ロシア路線継承の要求とも思われます(要求しなくてもそうなるような気もします)。

 

 (英語:セルビア正教会 総主教庁 公式サイト)The highest dinstinction of Republic of Serbia to Patriarch Kirill of Moscow and All Russia | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 (英語)Patriarch Kirill receives highest Serbian state award / OrthoChristian.Com

 

映像(ROME REPORTS):現在も統治を続けるヨーロッパの王室のキリスト教の宗派(2011年9月)

 ROME REPORTSに、現在も統治を続ける欧州の王室のキリスト教の宗派を紹介する短い映像があったので貼り付けておきます。

 

ROME REPORTS in English:
Royal families and their religion – YouTube

 

 ローマ・カトリック教会:
 スペイン王室
 ベルギー王室
 ルクセンブルク大公室
 モナコ公室
 リヒテンシュタイン公室

 ルター派(ルーテル派):
 ノルウェー王室
 デンマーク王室
 スウェーデン王室
 オランダ王室(オランダ・プロテスタント教会は他の教派も合流したもの)

 英国国教会(イングランド国教会):
 英国王室