ギリシャの正教会系メディア Romfea によりますと、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会の常任聖シノドは、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】を独立正教会として承認するかどうかを10月の全主教団聖シノド会合で審議すると決めたようです。
唖然とさせられるのは Romfea の報道です。
彼らは、10月の全主教団聖シノド会合ではこの問題は議題にあがっていないと報じていました。
そして、今回の常任聖シノドで決定されると報じながら、一転してやっぱり10月の全主教団聖シノド会合で決定されるようだと報じています。
あなたがたの情報元はどのくらい正しいんですか……?
もちろん、今回のものは、コンスタンティノープル寄りの Romfea による希望的観測記事が外れただけのことかもしれませんが……。
ともあれ、今回の報道が事実ならば、問題はやはり先送りされたということでしょう。
詳細は理解していないのですが、ギリシャ正教会の常任聖シノドの議席配合はコンスタンティノープル側に管轄権がある主教(アテネ大主教庁に管轄権が預けられているという建前が主張されることもありますが)らと、アテネ大主教庁に管轄権がある主教らにわかれており、両者が同調する必要があるらしく、したがってアテネ大主教庁側がコンスタンティノープルに同調するのをまたも拒否したとみていいのではないでしょうか。
このあたりの詳細は、ロシアの正教会系メディアが解説してくれると思いますが……。
追記:
(英語)Archbishop Ieronymos: I cannot take responsibility on my own – Romfea News
Romfea の続報によりますと、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)は、 OCU を独立正教会として承認するかどうかについて、「責任を負えない」と述べたそうです。
これは主教団聖シノド会合で投票にかけた結果なら自分の責任ではないということなんでしょうか。
独立正教会の首座とはいったい……。
いやもちろん、すべての主教は平等(?)だというのが東方の教会の原則らしいですが。