キリスト教/アメリカ正教会【OCA】首座ティーホン府主教座下が、コンスタンティノープルを訪問(2024年6月)

 キリスト教/東方正教会/アメリカ正教会【OCA】首座/ワシントン大主教、アメリカおよびカナダ全土府主教ティーホン座下(His Beatitude Metropolitan Tikhon of All America and Canada, Archbishop of Washington)は、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルの全地総主教庁を訪問しました。

 2024年6月8日、ティーホン府主教は、カルケドン府主教エマニュエル座下(His Eminence Elder Metropolitan Emmanuel of Chalcedon)、全地総主教庁系のエストニア使徒正教会首座タリン・全エストニア府主教ステファヌス【ステファノス】座下(His Eminence Metropolitan Stefanus【Stefanos】 of Tallinn and all Estonia)らと昼食会に臨みました。

 2024年6月9日、ティーホン府主教は、コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)、前述のステファヌス府主教らと昼食会に臨みました。

 

 (英語:アメリカ正教会【OCA】公式ウェブサイト)His Beatitude Metropolitan Tikhon Leads Delegation of the Orthodox Church in America to Constantinople – Orthodox Church in America
 (英語)Primate of the Orthodox Church of America visited the Phanar – Raskolam.net
 (英語)Orthodox Church in America Delegation Visits Constantinople – Orthodoxy Cognate PAGE

コミュニオンの面からの(冷ややかな)考察:
 (英語)In Communion with Schism: The OCA in Communion with the UOC and the OCU?

 

XユーザーのOrthodox Church OCAさん: 「His Beatitude Metropolitan Tikhon Leads Delegation of the Orthodox Church in America to Constantinople https://t.co/028zqIUwfm https://t.co/2kPqcQfdTy」 / X
https://x.com/ocaorg/status/1800130631210561880

 

His Beatitude Metropolitan… – Orthodox Church in America | Facebook

キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系が緊急集会、首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を要求(2024年1月)当局の滞在許可延長拒否を受けて

 エストニア共和国当局が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下(His Eminence Evgeny【Yevgeniy】, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)の滞在許可延長を拒否した件について、同教会は緊急集会を開催(2024年1月30日)、滞在許可延長を要求しています。

 

 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)В Таллине состоялось чрезвычайное заседание Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)В Таллине состоялось чрезвычайное заседание Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)MPEÕK täiskogu otsus / Постановление Собора ЭПЦ МП » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата

 (英語)Estonian Church holds emergency Council meeting / OrthoChristian.Com

 

エストニア語:
Mo… – Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата | Facebook

エストニア当局が、キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を拒否(2024年1月)

 エストニア共和国当局は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下(His Eminence Evgeny【Yevgeniy】, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)の滞在許可延長を認めませんでした。
 これは、エフゲニー府主教の、ロシア政権寄りの発言を理由とするもののようです。

※エフゲニー府主教はロシア国籍。

 これにより、同府主教は、2024年2月6日までにエストニア共和国を退去することになります。

 エストニア正教会モスクワ総主教庁系には、他に、
 ナルヴァ・ペイプシヴェーレ主教ラーザリ【ラザル】座下(His Grace Bishop Lazar of Narva and Peipsiveere)、
 マールドゥ主教セルギイ座下(His Grace Bishop Sergiy of Maardu, vicar of the Tallinn diocese)、
 の二人がおり、先代首座コルニリー座下永眠の際には、ラーザリ主教が首座の代行的役職を務めていました。

 

 (英語)Estonia forcing Russian head of church to leave the country by February 6 | News | ERR
 (英語)Metropolitan of Estonia must leave country in February—residence permit not renewed / OrthoChristian.Com
 (英語)Metropolitan of Estonia appeals decision not to renew his residence permit / OrthoChristian.Com

 

 (エストニア語・ロシア語:エストニア正教会モスクワ総主教庁系 公式ウェブサイト)Palume tugevdada palveid / Просим сугубых молитв » Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата

 

続報:
 キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系が緊急集会、首座/タリン・エストニア全土府主教エフゲニー座下の滞在許可延長を要求(2024年1月)当局の滞在許可延長拒否を受けて

キリスト教/エストニア正教会モスクワ総主教庁系首座エフゲニー府主教座下が、エストニア首相ラタス閣下を訪問(2018年10月)

 2018年10月9日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を保有するエストニア正教会(モスクワ総主教庁系)の首座/タリン・全エストニア府主教エフゲニー座下(His Eminence Yevgeniy, Metropolitan of Tallinn and All Estonia, Primate of the Estonian Orthodox Church of Moscow Patriarchate)は、エストニア共和国首相ユリ・ラタス閣下(Jüri Ratas)を訪問したようです。

 エフゲニー座下は1957年10月9日生まれで、訪問当日に61歳を迎え、首相から祝いの言葉を受けました。

 両者は国家と教会の様々な分野での協力の重要性を強調しましたが、エフゲニー座下は教会は政治とは関わらず人道上の問題で協力するということを述べたようです(この辺りはどこでもだいたいいつも通りのことです)。

 一方、聖堂の所有権や、聖職者の入国に関する受け入れ人数の変更の可能性といった話が出ています。
 前者については、推測ですが、エストニア共和国はコンスタンティノープルの全地総主教庁系のエストニア使徒正教会を古くからエストニアに存在した教会勢力の後継と認めているため、エストニア正教会モスクワ総主教庁系との間で、各聖堂の所有権に関する認識にずれがある、ということだと思います。
 後者ですが、こちらも推測ですが、エストニア政府がロシア人聖職者の移住を食い止めたいということがありうるかもしれません(しかし、ロシアを名指ししていないので、もしロシア限定でないなら他の国の他の宗派宗教すべてにあてはまります)。

 

 (ロシア語:エストニア正教会(モスクワ総主教庁系)公式サイト)Встреча Митрополита Таллиннского и всея Эстонии Евгения и Премьер-министра Эстонии Юри Ратаса | Эстонская Православная Церковь Московского Патриархата
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Состоялась встреча митрополита Таллинского и всея Эстонии Евгения и премьер-министра Эстонии Юри Ратаса / Новости / Патриархия.ru

 

 シスマによりエストニア共和国は大きな影響をこうむる可能性もあり、そのことについて話し合われた可能性もありますが……。

 

シスマ2018:キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁系のエストニア使徒正教会が声明内に、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会について「いわゆる“教会法上合法な”教会」と合法性を否定した一文(2018年10月)

 新約聖書/マタイによる福音書/10章/34節 より:

わたしが地上に平和をもたらすために来たと考えるな。平和ではなく剣をもたらすために来たのだ。

【シスマ2018】東方正教会大分裂: ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事及びその他のシスマ的な出来事の記事一覧

 

 (エストニア語:エストニア使徒正教会公式サイト)Mõtisklusi Ukrainast – Eesti Apostlik-Õigeusu Kirik

nö “kanooniline” kirik

いわゆる「教会法上合法な」教会

 今回の騒動前まで、コンスタンティノープルの全地総主教庁はモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会を教会法上合法な教会として認めていたことは否定できないはずですが、ウクライナの管轄権を放棄したことがないなどの発言が続き、完全にモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会の地位を否定しているようです(もちろん管轄権を放棄したことがないなら、モスクワ総主教庁が設置した教会は教会法を無視して勝手に設立されたものなので、合法ではないことになりますが)。

 いずれにせよ、エストニア国内のコンスタンティノープル系とロシア系の東方正教会の対立も再燃するでしょう。
 最近ではロシア正教会との融和を狙ってきたエストニア大統領カリユライド閣下には迷惑なことですが、バルト三国の一員であることはそれ以上に迷惑なことが押し寄せてくることであることなので、さほど動じていないかもしれません。