キリスト教/ロシア正教会のドイツの教区を管轄するポドリスク大主教ティーホン座下が、「ドイツにおける教会法上合法主教会議」に、議長を任期付き・選挙で決めるよう求める(2019年3月)議長はどこもコンスタンティノープルが占めています

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会のベルリン=ドイツ教区の管轄者であるポドリスク大主教ティーホン座下(His Eminence Archbishop Tikhon of Podolsk)が、「ドイツにおける教会法上合法主教会議」を構成する各(東方正教会の)教会の主教らに、議長の地位を任期付き かつ 選挙で決めるよう求めているということです。

 ロシア正教会は、昨年のコンスタンティノープルとのフル・コミュニオンの解除に伴い、コンスタンティノープルの主教らが議長を務める会合に参加しないことを決定し、よって各国・地域に存在する教会法上合法主教会議に出席していません。
 今回のティーホン座下の提案は、ロシア正教会が教会法上合法主教会議に参加していないことによるドイツにおける東方正教会全体のマイナスの影響を払拭するためにコンスタンティノープルを議長の地位から引きずりおろそうということでしょう。
 これがあっさり通るとも思いませんが、同様の訴えが世界各地でおこなわれた場合、どうなるかはわかりません。
 今回のこの件は、コンスタンティノープルに追随する独立正教会が出てきていないためにモスクワが打った手のひとつということなのか、ドイツでの例外的な行動なのか、いまひとつ判断が付きかねます。

 

 (英語)Archbishop Tikhon proposes a new operating rule for the Assembly of Orthodox Bishops in Germany ⋆ Orthodoxie.com
 (フランス語)L’archevêque Tikhon (Patriarcat de Moscou) propose une nouvelle règle de fonctionnement de l’Assemblée des évêques orthodoxes d’Allemagne ⋆ Orthodoxie.com

 (英語)Russian bishop in Germany proposes synodal vision for Assembly of Orthodox Bishops, as opposed to current Constantinople-monopoly structure / OrthoChristian.Com

 

Orthodoxie – L’archevêque Tikhon (Patriarcat de Moscou)… | Facebook

 

動画:ベルギー王フィリップ陛下が、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル/ベルギー府主教アシナゴラス座下の礼拝に臨席した際の映像(2019年3月)

 2019年3月17日、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル/ベルギー府主教アシナゴラス座下(His Eminence Metropolitan Athenagoras of Belgium, Exarch of the Netherlands and Luxembourg : オランダとルクセンブルクにおける首座代理)の大斎・正教勝利の主日の礼拝に、ベルギー王フィリップ陛下(Philippe of Belgium : Philippe de Belgique : Filip van België : Philipp von Belgien : His Majesty The King of the Belgians)が臨席した際の映像です。

既報の記事にも貼り付け済みです

ΕΡΤ Α.Ε.:
Παρουσία του βασιλιά Φίλιππου γιορτάστηκε στις Βρυξέλλες η Κυριακή της Ορθοδοξίας | 17/3/2019 | ΕΡΤ – YouTube

 

ベルギー王フィリップ陛下が、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル/ベルギー府主教アシナゴラス座下の礼拝に臨席(2019年3月)

 2019年3月17日、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル/ベルギー府主教アシナゴラス座下(His Eminence Metropolitan Athenagoras of Belgium, Exarch of the Netherlands and Luxembourg : オランダとルクセンブルクにおける首座代理)の大斎・正教勝利の主日の礼拝に、ベルギー王フィリップ陛下(Philippe of Belgium : Philippe de Belgique : Filip van België : Philipp von Belgien : His Majesty The King of the Belgians)が臨席したようです。

 なお、ベルギー大主教区の50周年でもあるようです。

 

ΕΡΤ Α.Ε.:
Παρουσία του βασιλιά Φίλιππου γιορτάστηκε στις Βρυξέλλες η Κυριακή της Ορθοδοξίας | 17/3/2019 | ΕΡΤ – YouTube

 

 (フランス語:ベルギー王室公式サイト)Dimanche de l’Orthodoxie | La Monarchie belge
 (オランダ語:ベルギー王室公式サイト)Zondag van de Orthodoxie | De Belgische Monarchie

 (フランス語:ベルギー大主教区公式サイト)Dimanche de l’Orthodoxie à Bruxelles en présence du Roi de Belgique – Archevêché Orthodoxe de Belgique

 (英語)King Philippe of Belgium participated in the Sunday of Orthodoxy in Brussels ⋆ Orthodoxie.com
 (フランス語)Le roi Philippe de Belgique a participé au Dimanche de l'orthodoxie à Bruxelles ⋆ Orthodoxie.com

 

Belgian Royal Palaceさんのツイート: "Participation à la célébration Pontificale « Dimanche de l’Orthodoxie » en la Cathédrale des Saints Archanges à Bruxelles. @orthobel célèbre en 2019 le 50ème anniversaire de la création de l’Archevêché Orthodoxe de Belgique. #BelgianRoyalPalace #MonarchieBe… https://t.co/nZB9RIUNHj"

 

ORTHODOXIE BENELUXさんのツイート: "Dimanche de l’Orthodoxie à Bruxelles en présence du Roi de Belgique – Ο Βασιλεύς του Βελγίου Φίλιππος στον Μητροπολιτικό Ναό των Βρυξελλών – https://t.co/oFWZVKYuxV… https://t.co/E7o3xCDYqr"

 

Orthodoxie.comさんのツイート: "Le roi Philippe de Belgique a participé au Dimanche de l’orthodoxie à Bruxelles https://t.co/P4rtkjmiWG… "

 

Participation à la célébration… – Belgische Monarchie Monarchie belge Belgian Monarchy | Facebook

 

Orthodoxie – Hier, dimanche 17 mars, le roi Philippe de… | Facebook

 

キリスト教/アルメニア使徒教会カトリコスのガレギン2世聖下が、ジョージア大統領【グルジア大統領】サロメ・ズラビシヴィリ閣下と会見(2019年3月)

 2019年3月14日、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会/全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)は聖エチミアジン母座にて、アルメニア共和国を公式訪問中のジョージア大統領【グルジア大統領】サロメ・ズラビシヴィリ閣下(ズラビシュヴィリ大統領 : Her Excellency Ms Salome Zourabichvili)と会見しました。

 アルメニア使徒教会より、
 聖エチミアジン母座/渉外儀典局長ナタン・ホヴァニシャン大主教座下(His Eminence Archbishop Nathan Hovhannisyan, Director of the External Relations and Protocol Department of the Mother See)、
 ジョージア教区首座ヴァスケン・ミルザハニャン主教座下(His Grace Bishop Vasken Mirzakhanyan, Armenian Primate of the Diocese of Georgia)、
 及び特命全権大使らが同席した模様。

 会談中、ガレギン2世聖下から大統領に対して、キリスト教/東方正教会/ジョージア正教会【グルジア正教会】の首座/全ジョージアのカトリコス=総主教イリア2世聖下(イリヤ2世 : His Holiness Catholicos-Patriarch Ilia II of All Georgia)への挨拶がされたようです。
追記:
 ロシア系メディアの Interfax によりますと、
 (ロシア語)Интерфакс-Религия: Президент Грузии призвала Армянскую церковь изменить решение о подчинении приходов в Абхазии
Interfax-Religion: Georgian president calls on Armenian Church to change its mind regarding subordination of Abkhazian parishes
 アルメニア使徒教会が、アブハジアの管轄について、ロシア南部教区に編入するとしたことを受けて、大統領側からこれに対する懸念が表明されたようです。ジョージア教区に含まれるか、さもなければガレギン2世聖下の直轄とするべきとのこと。
 これに答えて、ガレギン2世聖下は、アルメニア使徒教会ではアブハジアはジョージア教区の管轄権下に含まれ、ロシア南部教区への編入は一時的なものと回答したということです。
 結局なんだったのかという話ですが……。もしやロシア側の、とりあえず編入を発表して反応を見てほしいという意向でも受けていたのか……?
 なお、東方正教会のほうでは、もちろんアブハジアはジョージア正教会の管轄権下に含まれますが、事実上独立した教会であるアブハジア正教会はロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下に正式に入ることを希望しています。コンスタンティノープルとモスクワのシスマを生んだコンスタンティノープル側が設立した「ウクライナ正教会」をジョージア正教会が承認するかどうかですが、承認した場合、モスクワ側はフル・コミュニオンを解除し、アブハジア正教会を迎え入れ、そしてこのことによりもはや両教会の関係回復はなくなり、ロシア・ジョージア間の政治・外交レベルでの関係も悪化するでしょう。

 

Armenian Church(アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式チャンネル):
Catholicos of All Armenians Received President of Georgia – YouTube

 

 (英語:アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式サイト)The Armenian Church – Mother See of Holy Etchmiadzin | Catholicos of All Armenians Received President of Georgia
 (アルメニア語:アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式サイト)The Armenian Church – Մայր Աթոռ Սուրբ Էջմիածին | Ամենայն Հայոց Կաթողիկոսն ընդունեց Վրաստանի նախագահին

 

Catholicos of All Armenians Received… – Մայր Աթոռ Սուրբ Էջմիածին/ Mother See of Holy Etchmiadzin | Facebook

 

Salome Zourabichviliさんのツイート: "What an honor to meet with His Holiness Karekin II, Catholicos of All Armenians, at the #Etchmiadzin Cathedral.… "

 

გადაწყვეტილება, აფხაზეთში მდებარე… – სალომე ზურაბიშვილი / Salome Zourabichvili | Facebook

 

Salome Zourabichviliさん(@salome_zourabichvili) • Instagram写真と動画

 

ギリシャ共和国憲法改正の動き進むも、次は総選挙後に審議?(2019年3月)ツィプラス政権は憲法三条=「ギリシャではキリスト教/東方正教会を優遇しますよ」という条文の変更を目指していますが……

 ギリシャ共和国の議会は、憲法改正の動きを進める投票をおこない、過半数以上の156人が賛成票を投じました。
 ただ、改正には総選挙後の議会(憲法改正の審議をおこなうため特別な名称が付くらしいです)で180票(全体の五分の三)が必要らしいです。

 ギリシャ共和国総選挙は今年【2019年】おこなわれ、ギリシャ共和国首相アレクシス・ツィプラス閣下(チプラス首相 : His Excellency Mr Alexis Tsipras)からは10月が候補として挙げられたことがあります。有利と見た時期におこなうでしょうが、現状の世論調査では SYRIZA は現有議席の確保も難しく、このままでは通らないんではないかと思います。とはいえ半年以上あればイスラム系で同国で暮らしている人々に国籍やら選挙権やらをたくさん与えられる可能性もあり、非キリスト教有権者の増大が選挙結果を大きく変えるかもしれません。

 

 (英語)Revision of Article 3 was approved by the Parliament – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "Revision of Article 3 was approved by the Hellenic Parliament #romfeanews #greekparliament #constitutionalrevision #Article3 #churchofgreece https://t.co/cRhNEkzWCf"

 

 なお、その憲法三条ですが、簡単にいいますと

  1. ギリシャではコンスタンティノープル及び同じ教えを奉じる東方正教会のギリシャ正教会を優遇しますよ
  2. 聖職に関して、国家は前項に反するようなこと考えちゃダメですよ
  3. 聖書を、コンスタンティノープルとギリシャ正教会の許可なしに変えちゃダメですよ

 というようなことらしいです(1項はもっと長いです)。

 これに対し「宗教的中立」というお題目を提示してツィプラス政権は憲法改正を図っています。