キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下が、“ウクライナのシリア化”を懸念する書簡をロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下に(2019年2月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の公式サイトによりますと、キリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)からロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)に対し、「ウクライナは、“宗教の皮をかぶった政治”が国内を無茶苦茶にしたシリアと同じ道をたどる」と懸念する書簡を送ったそうです。

※書簡についての発表はロシア正教会側からのみです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教公式サイト)Primate of the Syriac Orthodox Church has great concerns about large-scale of violence against believers of the canonical Church in Ukraine / News / Patriarchate.ru
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Предстоятель Сирийской Ортодоксальной Церкви глубоко обеспокоен масштабами насилия, которому подвергаются верующие канонической Церкви на Украине / Новости / Патриархия.ru

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Primate of the Syriac Orthodox Church has great concerns about large-scale of violence against believers of the canonical Church in Ukraine | The Russian Orthodox Church

 

 シリアでの問題というか戦争というか内戦というか紛争というかについて、シリア正教会の立場は、アメリカや西側諸国とIS【イスラム国】含むイスラム過激派によって起こされた騒乱が国内を無茶苦茶にし、それらがキリスト教信者を弾圧したという立場であり、シリアのアサド政権及び同政権を支援しているロシアのプーチン政権はキリスト教の保護者という位置付けになると思います。
 「宗教の皮をかぶった政治」が、IS【イスラム国】含むイスラム過激派であり、またウクライナでそれに相当するものが、ポロシェンコ政権とコンスタンティノープルにトモスを与えられた独立正教会であるということになるでしょう。
 要するに、ウクライナのポロシェンコ政権はイスラム国【IS】のようなものと遠回しに述べているようにも取れますし、そうだとするとシリアと同じくプーチン政権による軍事介入が必要という帰結になるとも取れます。
 が、はっきりとそう書いてあるわけでは、無論ありません。

 

キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスの アラム1世聖下 が、 ガレギン2世聖下 と共にアルメニア大統領アルメン・サルグシャン閣下を訪問(2019年2月)

 アルメニア共和国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia)は、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会/全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)と共に、アルメニア共和国大統領アルメン・サルグシャン閣下(アルメン・サルキシャン元首相 : His Excellency Mr Armen Sargsyan【Sarkissian】)を訪問しました。

 

※下記の大統領公式チャンネルと同内容
Cilicia TV:
ՆԱԽԱԳԱՀ ԱՐՄԷՆ ՍԱՐԳՍԵԱՆ ԸՆԴՈՒՆԵՑ ԵՐԿՈՒ ՎԵՀԱՓԱՌ ՀԱՅՐԱՊԵՏՆԵՐԸ – YouTube

 

Press Office of the President of Armenia:
Արմեն Սարգսյանն ընդունել է Գարեգին Բ Ամենայն Հայոց և Արամ Ա Մեծի Տանն Կիլիկիո կաթողիկոսներին – YouTube

 

 (英語:アルメニア大統領府公式サイト)President Sarkissian hosted His Holiness Catholicos of All Armenian Garegin II and His Holiness Catholicos of the Great House of Cilicia Aram I: To serve the Fatherland is a mission – Press releases – Updates – The President of the Republic of Armenia

 

Armen Sarkissianさん(@president_armensarkissian) • Instagram写真と動画

 

キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスの アラム1世聖下 が、 ガレギン2世聖下 と共にアルメニア首相パシニャン閣下を訪問(2019年2月)

 アルメニア共和国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia)は、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会/全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)と共に、アルメニア共和国首相ニコル・パシニャン閣下(His Excellency Mr Nikol Pashinyan)を訪問しました。

 

Government of Armenia(アルメニア政府公式チャンネル):
Նիկոլ Փաշինյանն ընդունել է Ամենայն Հայոց Գարեգին Բ և Մեծի Տանն Կիլիկիո Արամ Ա կաթողիկոսներին – YouTube

 

※↑の動画と同じくアルメニア政府プレス・オフィスの動画
Cilicia TV:
ՎԱՐՉԱՊԵՏ ՆԻԿՈԼ ՓԱՇԻՆԵԱՆ ԸՆԴՈՒՆԵՑ ԵՐԿՈՒ ՎԵՀԱՓԱՌ ՀԱՅՐԱՊԵՏՆԵՐԸ – YouTube

 

 (英語:アルメニア共和国首相公式サイト)PM Nikol Pashinyan welcomes Catholicos of All Armenians Garegin II and Catholicos of the Great House of Cilicia Aram I – Press releases – Updates – The Prime Minister of the Republic of Armenia

 

キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下がアルメニアを訪問、ガレギン2世聖下と会見(2019年2月)

 キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia)はアルメニア共和国を訪問、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会/全アルメニア人のカトリコス・最高総主教ガレギン2世聖下(His Holiness Karekin IIGaregin II】, Supreme Patriarch and Catholicos of All Armenians)と会見しました。

 

Armenian Church(アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式チャンネル):
Catholicos of the Great House of Cilicia Received at the Mother See – YouTube

 

 (英語:アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式サイト)The Armenian Church – Mother See of Holy Etchmiadzin – The Catholicos of the Great House of Cilicia Arrived at the Mother See of Holy Etchmiadzin
 (アルメニア語:アルメニア使徒教会 聖エチミアジン母座 公式サイト)The Armenian Church – Մայր Աթոռ Սուրբ Էջմիածին – Մեծի Տանն Կիլիկիո Կաթողիկոսը ժամանեց Մայր Աթոռ Սուրբ Էջմիածին

 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I DEPARTS FOR ARMENIA | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

Armenian Churchさんのツイート: "This morning, His Holiness Aram I departed for Armenia for a three-day visit where he will meet with the President of Republic of Armenia, the Prime Minister and the Catholicos Karekin II.… https://t.co/PtZZBU3WTP"

 

関連:
 キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスの アラム1世聖下 が、 ガレギン2世聖下 と共にアルメニア首相パシニャン閣下を訪問(2019年2月)
 キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスの アラム1世聖下 が、 ガレギン2世聖下 と共にアルメニア大統領アルメン・サルグシャン閣下を訪問(2019年2月)

 

キリスト教/英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】公式サイトの記事「ONE APOSTOLIC FAITH & TRADITION」(2019年2月)

 少し前に総主教の称号の使用を開始した英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】(British Orthodox Church)ですが、今回公式サイトに首座のグラストンベリー府主教/第7代英国総主教【イギリス総主教】【ブリテン総主教】“マル”・セラフィム1世聖下(His Beatitude Mar Seraphim I, Metropolitan of Glastonbury and Seventh British Patriarch)が書いたらしい記事が出ています。

 

 (英語:英国正教会公式サイト)One Apostolic Faith & Tradition – The British Orthodox Church

 

 いろいろ歴史的な内容はありますが、要は東方正教会とオリエント正教会の融和というか合同に近いものを呼びかけるもののようです。
 両者については、どの公会議までを認めるかの差(東方正教会は七つに対し、オリエント正教会は三つまで)がありますが、今回の記事によれば、英国正教会はかなり昔から東方正教会と同じ七つを認めているということです(コプト正教会に属していた時期は除く)。
 もちろん合同を呼びかける立場としては両者のうちのどちらと同じにしても構わないとは思いますが、コプト正教会側もよくもまあ受け入れたものです。そして、コプト正教会側が近年出ていった英国正教会の呼びかけをまともに相手にするとも思えませんが……。

 

 気になる点は二つ。

 一つは、そもそも誰に向けてこの記事を書いたのか、それがよくわからないところです。
 合同の呼びかけをしているのに、オリエント正教会内のコミュニオンの状態(シリア正教会とインド正教会の間)はもとより、東方正教会の教会分裂についてもなにひとつ言及がありません。
 コプト正教会を離脱した彼らにとっても見れば、そんなことは些細なことかもしれませんが、(たとえば)コンスタンティノープルとのコミュニオンを解除するという大ごとになっているロシア正教会が英国正教会の訴えに耳を貸す理由がまったく見えません。
 東方正教会もオリエント正教会も彼ら自身の問題が片付いておらず、離脱して総主教を称しはじめた変な少数集団の呼びかけに応じるどころか、この文章を読む理由すらあまりないのでは、と思わざるをえません。

 二つ目は、末尾の署名(というかなんというか文章を書いた人物名の表記)が「Abba Seraphim」となっています。英国総主教である「Mar Seraphim I」を使用するということ(というかそもそも昔そう決まったということ)になっていたはずですが、いまだにその該当記事以外では以前からの称号と同じもので表記(総主教とまったく書いていない)されており、これはいったいどういうことなのか。
 少数集団や少数派、あるいは訴えの正統性が非常に危ぶまれる人物が、身の丈に合わない称号の使用をぶちあげるケースは良くありますが、気が付くと使わなくなっていることも多いです。使わないのであれば、あんなことは書かないほうがよかったと思います。

 

 ともあれ、この英国正教会は、非常に妙な経緯をたどってきている少数集団ですが、今後もなにかあれば記事にします(もう出すネタがないだろうという気もしますが)。