訃報(2019年7月13日):キリスト教/パオロ・サルディ枢機卿座下が帰天(1934~2019)

 2019年7月13日、キリスト教/ローマ・カトリック教会のパオロ・サルディ枢機卿座下(His Eminence Paolo Cardinal Sardi)が帰天しました。
 1934年9月1日生まれの84歳。
 帰天に伴い、枢機卿の人数は219人に減少しました。

 

 葬儀は、ローマ教皇庁国務省名誉長官タルチジオ・ピエトロ・エヴァシオ・ベルトーネ枢機卿座下(His Eminence Tarcisio Pietro Evasio Cardinal Bertone, S.D.B.)が司式。
 また、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)が臨席。
 サルディ座下がマルタ騎士団のパトロンを務めていた時期があることにより、マルタ騎士団より、
 第80代マルタ騎士団総長“フラー”・ジャコモ・ダッラ・トッレ・デル・テンピオ・ディ・サングイネット殿下(His Most Eminent Highness The Prince and Grand Master, Fra’ Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto)、
 マルタ騎士団グランド・ホスピトラー【医務総監】ラ・ロシュフコー公ドミニク・ド・ラ・ロシュフコー・ド・モンベル閣下(His Excellency Dominique de La Rochefoucauld de Montbel, Prince 【Fürst】 de La Rochefoucauld)、
 らが参列。

 

 (英語)Pope Francis attends the funeral of Cardinal Sardi | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English
Pope Francis attends the funeral of Cardinal Sardi – YouTube

 

 (英語:バチカン・ニュース公式サイト)Pope sends his condolences for the death of Cardinal Sardi – Vatican News

 (英語:マルタ騎士団公式サイト)The Order of Malta mourns the passing of Cardinal Paolo Sardi – Order of Malta
 (英語:マルタ騎士団公式サイト)Funeral of Cardinal Paolo Sardi in St. Peter’s Basilica – Order of Malta

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、元ドイツ大統領クリスティアン・ヴルフ氏と会見(2019年4月)ロシア駐箚ドイツ大使リューディガー・フライヘル・フォン・フリッチュ=ゼーハウゼン閣下が同席

 2019年4月9日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、元ドイツ大統領クリスティアン・ヴルフ氏(Christian Wulff)と会見しました。
 ロシア連邦駐箚ドイツ連邦共和国特命全権大使リューディガー・フライヘル・フォン・フリッチュ=ゼーハウゼン閣下(Rüdiger Freiherr von Fritsch-Seerhausen)が同席。

 会談では、イラリオン座下より、ドイツにおけるロシア正教会の発展、同教会とカトリック・プロテスタントの対話、コンスタンティノープルの行動によりモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会が同国政府などに弾圧を受けていることなどの話題に出たようです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)DECR chairman meets with Germany’s ex-president | The Russian Orthodox Church
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)DECR chairman meets with Germany’s ex-president / News / Patriarchate.ru

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Председатель ОВЦС встретился с экс-президентом Германии / Новости / Патриархия.ru
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Председатель ОВЦС встретился с экс-президентом Германии | Русская Православная Церковь

 (英語)Metropolitan Hilarion meets with Germany’s ex-president – Romfea News

 

Romfea.newsさんのツイート: "Metropolitan #Hilarion warmly welcomed the #German ex-president at the #DECR #romfeanews #Wulff https://t.co/pFD44i6Mjr"

 

Romfea.news – Metropolitan Hilarion warmly welcomed the… | Facebook

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、ロシア駐箚のエストニア大使と会見(2019年3月)

 2019年3月5日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、昨年任命されたロシア連邦駐箚エストニア共和国特命全権大使マルグス・ライドルー閣下(His Excellency Mr Margus Laidre)と会見しました。

 会談では、キリル総主教から、子供時代には両親と一緒に夏をエストニアで過ごすことが多かった話が出たようです。1955年にピュフティツキー女子修道院を最初に訪問したが、再訪した際には修道院の前に病院ができており、そこの医院長が過激な無神論者で、女子修道院をつぶそうと、巨大なスピーカーで音を出して祈るのを邪魔したりしていたというような、そういうことがあったそうです(ソ連時代の宗教弾圧としては平和なレベルのような気もしますが……)。また、さらに後に訪れた時は、良くなっていたということ。先代でエストニア出身である故・モスクワ総主教アレクシー2世聖下とともに訪れたようにも読めますが……。
 大使のほうは、モスクワには12年に来ていなかったが、(都市自体はそれほどでもないが)聖堂が良くなっていることに驚いていると語ったようです。
 以上の項目はロシア正教会側の記事によるものですが、エストニア大使館の公式サイトでは「現代ロシア社会における宗教の役割と、総主教とエストニアの長期間にわたる個人的なつながり」について話したというようになっています。

 

 キリル総主教の父ミハイル・グンヂャエフ司祭(Mikhail Gundyaev)は、近年になってロシア連邦大統領ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン閣下(His Excellency Mr Vladimir Vladimirovich Putin)の誕生時に洗礼を施した人物という情報が出てきています。
 ミハイル司祭は赤子(プーチン大統領)の名前として自分の洗礼名「ミハイル」を提案したらしいのですが、母親のマリヤ・イヴァノヴナ・プーチナ夫人(Maria Ivanovna Putina)は夫=赤子の父ウラジーミル・スピリドノヴィチ・プーチン氏(Vladimir Spiridonovich Putin)と同じウラジーミルを選んだという、まことしやかな話です。

 またアレクシー2世は、ドイツ貴族、またはスウェーデン貴族の家系で、エストニア出身とはいえ、何人といえばいいのかよくわからないケースです。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Святейший Патриарх встретился с послом Эстонии в РФ Маргусом Лайдре – YouTube

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with H.E. Margus Laidre, Estonia’s Ambassador to Russia / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)His Holiness Patriarch Kirill meets with H.E. Margus Laidre, Estonia’s Ambassador to Russia | The Russian Orthodox Church

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Состоялась встреча Святейшего Патриарха Кирилла с послом Эстонии в России Маргусом Лайдре / Новости / Патриархия.ru

 

Suursaadik Margus Laidre kohtus 5…. – Estonian Embassy in Moscow | Facebook

 

 (エストニア語:駐モスクワ・エストニア大使館)Suursaadik Margus Laidre kohtus patriarh Kirilliga – Moskva
 (ロシア語:駐モスクワ・エストニア大使館)Посол Эстонии в России Маргус Лайдре встретился с Патриархом Кириллом – Moscow

 

シスマ2018:キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁クリストポリス主教マカリオス座下が、現在“キエフ総主教”を称するフィラレート聖下が1990年にロシア正教会の首座になれなかったのは「ウクライナ人だったから」と発言していた模様(2018年9月)ロシア正教会系メディアは選出されたアレクシー2世聖下はドイツ人とスウェーデン人の血を引くエストニア人であると(微妙な)反論

【シスマ2018~】 ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事の記事一覧

 

 先月、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルの全地総主教庁のクリストポリス主教マカリオス座下(His Grace Bishop Makarios of Christoupolis)が、1990年のロシア正教会の首座選出において、現在“キエフ総主教”を称しているフィラレート聖下が選出されなかったのは「ウクライナ人だから」と発言していたようです。

 ロシア正教会系メディアは、選出されたモスクワ総主教アレクシー2世聖下もまたドイツ人とスウェーデン人の血を引くエストニア人であり、ロシア人ではないとしています(もっともこれは、ウクライナ人だから排除されたという主張への反論にするには微妙でもありますが)。

 

 (英語)Constantinople hierarch fuels nationalistic enmity, claims Philaret was not chosen as Russian patriarch because of Ukrainian origin / OrthoChristian.Com

 

 いずれにせよ、全地総主教庁はソ連崩壊後にロシア正教会の社会的地位を大幅に躍進させた故アレクシー2世の選出まで否定的に扱い始めました。
 なんといいますか……そろそろ分裂するのも仕方ないねという状況が完全に整いつつあるような気がします。

 

追記:
 なお、マカリオス座下は後に(ウクライナのメディアのサイトに掲載された)この発言記事は自分の承認を経たものでもないとしています(1週間もたってからギリシャ系正教会メディアで情報が出る有様ですが)。

 (ギリシャ語)Ο Χριστουπόλεως Μακάριος απαντά στον Βολοκολάμσκ Ιλαρίωνα

 

マルタ騎士団“グランド・チャンセラー”のアルプレヒト・フライヘル・フォン・ベーゼラガー閣下が、リヒテンシュタイン外相と会談(2018年1月)

 2018年1月18日、マルタ騎士団にて外務大臣的職掌を多く含む“グランド・チャンセラー”のアルプレヒト・フライヘル・フォン・ベーゼラガー閣下(Grand Chancellor, His Excellency Albrecht Freiherr von Boeselager, Bailiff Grand Cross of Honour and Devotion in Obedience)は、リヒテンシュタイン公国外務大臣アウレリア・フリック博士閣下(Dr Aurelia Frick)と会談したようです。
 移民・難民の社会への同化政策などについて意見交換がなされた模様。

 

 (英語:マルタ騎士団公式サイト)Liechtenstein Foreign Minister in Rome: meeting with the Grand Chancellor on migrant integration projects – Order of Malta

Order of Maltaさんのツイート: "The Foreign Minister of the Principality of Liechtenstein met the Grand Chancellor of the Sovereign Order of Malta Albrecht Boeselager. The focus of the meeting –was https://t.co/LE6v7lMsYD the development of projects for integrating migrants and refugees.… https://t.co/osyz3KhOJt"