キリスト教/コンスタンティノープル/アメリカ合衆国アメリカ・カルパト=ロシア正教教区【ACROD】の小教区ひとつが、在外ロシア正教会【ROCOR】に移動した模様(2019年12月)

 2019年12月30日、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルの管轄権下である程度自治的な権限を有するアメリカ合衆国アメリカ・カルパト=ロシア正教教区(American Carpatho-Russian Orthodox Diocese of the U.S.A. : ACROD)のフロリダ州/ハリウッドの聖堂の小教区が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の管轄権下で自主的に行動している在外ロシア正教会【ROCOR】に移動した模様です。

 

 (英語:在外ロシア正教会 米国東部 公式サイト)Hollywood, FL: Three Hierarchs Church transfers to ROCOR, Altar to be Consecrated | Eastern American Diocese of the Russian Orthodox Church Abroad

Eastern American Diocese… – Eastern American Diocese (ROCOR) | Facebook

 

 2020年1月3日に、マイアミ州周辺から在外ロシア正教会の神品(聖職者)が訪問、宝座の成聖などをおこなうようです。

 

追加リンク:

 (英語)Constantinople parish in Florida moves to ROCOR / OrthoChristian.Com

 

キリスト教/アメリカ正教会【OCA】首座ティーホン府主教座下のクリスマス(降誕祭)メッセージ(2019年12月)

 キリスト教/東方正教会/アメリカ正教会【OCA】の首座/ワシントン大主教、全アメリカ・カナダ府主教ティーホン座下(His Beatitude Metropolitan Tikhon of All America and Canada, Archbishop of Washington)の降誕祭のメッセージが公開されています。

 

 (英語:アメリカ正教会【OCA】公式サイト)Holy Synod – Encyclicals – Nativity of our Lord 2019 – Orthodox Church in America

 

キリスト教/コンスタンティノープルに属していたジャマイカ正教伝道本部の二つの小教区が在外ロシア正教会【ROCOR】への管轄権下への移動を決めた模様(2019年12月)

 キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープルに属していた、ジャマイカ正教伝道本部の二つの小教区が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で自主的に行動している在外ロシア正教会【ROCOR】への管轄権下への移動を決めた模様です。

 

 (英語)Jamaican Orthodox Mission leaving Constantinople for ROCOR / OrthoChristian.Com

 

 在外ロシア正教会【ROCOR】の首位、米国東部・ニューヨーク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Eastern America & New York)は、補佐主教であるシラキュース主教ルカ座下(His Grace Bishop Luke of Syracuse, Vicar of the Eastern American Diocese)に受け入れについて指示したようです。

 

訃報(2019年9月26日):キリスト教/ローマ教皇庁教理省名誉長官ウィリアム・ジョセフ・レヴァダ枢機卿座下が帰天(1936~2019)

 2019年9月26日、キリスト教/ローマ・カトリック教会/ローマ教皇庁教理省名誉長官ウィリアム・ジョセフ・レヴァダ枢機卿座下(His Eminence William Joseph Cardinal Levada, Prefect Emeritus of the Congregation for the Doctrine of the Faith)が、ローマで帰天したようです。
 1936年6月15日生まれの83歳。

 アメリカ合衆国の聖職者で、サンフランシスコ大司教などを経た後、ローマ教皇庁で教理省長官などを務めました。

 帰天に伴い、枢機卿の人数は 212 人に減少しました。

 

 (英語)American Cardinal William Levada dies | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
American Cardinal William Levada dies – YouTube

 

 (英語:アメリカ司教協議会公式サイト)USCCB President on the passing of Cardinal Levada

U.S. Catholic BishopsさんはTwitterを使っています: 「Cardinal Daniel DiNardo asks for prayers for Cardinal William Levada, who passed away in Rome today. Read the full statement: https://t.co/6YRYwiXsb9 https://t.co/9OIMPAFasN」 / Twitter

 

 (英語:サンフランシスコ大司教区公式サイト)Cardinal William  J.  Levada  Memorial – Archdiocese of San Francisco – San Francisco, CA

ARCHBISHOP CORDILEONE: I share the sad… – Archdiocese of San Francisco | Facebook

 

キリスト教/“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”公式サイトに“フィラレート総主教”へのインタビューが掲載(2019年9月)コンスタンティノープルを批判

 “ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の公式サイトに、“フィラレート総主教”(キーウ・全ルーシ=ウクライナ総主教フィラレート聖下 : His Holiness Patriarch Filaret of Kyiv and All Rus’-Ukraine)へのインタビュー記事が掲載されています。
 記事によれば、ジャーナリストによるインタビューのようです。

 

 (ウクライナ語: UOC-KP 公式サイト)Патріарх Філарет: «В Українській державі повинна бути дійсно незалежна автокефальна Церква» – Українська Православна Церква Київський Патріархат

 (英語)Filaret: Pat. Bartholomew asked President to speed up liquidation of UOC-KP – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)Filaret: Patriarch Bartholomew seeks absolute power in Orthodoxy – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)Philaret effectively admits to election tampering, claims Epiphany became primate thanks to him / OrthoChristian.Com

 

 内容は、これまでに比べれば整理されており、この一年いうことがコロコロ変わったり、これまでの行動のまずいところがうまく(?)スルーされているような気がするようなところ、そしてそもそも教会にナショナリズムは必要なの?という根本的なことを除けば、ある程度の説得力はあるのではないかと思います。

 フィラレート総主教によれば、まず彼はロシア正教会モスクワ総主教庁に独立正教会としてくれるように請願したが、これははねつけられたということです。
 そのためコンスタンティノープルを頼ったが、彼らはずーっとグズグズしたあげく、事実上独立を認めていない内容のトモスを渡してきた。それはコンスタンティノープルを絶対的な権力として確立させるためだ、としています。数年前の東方正教会全体の会合で、ロシア正教会、アンティオキア総主教庁、ブルガリア正教会、ジョージア正教会【グルジア正教会】、が欠席しましたが、これはコンスタンティノープルが自らの権力を絶対にしようとしたためであるとし、欠席したロシア正教会などの立場を支持しています(!)。
 また、なぜ「総主教」にこだわるかといえば、ポーランド正教会のように府主教を首座とする独立正教会というのは可能だが、府主教は必ずしも独立正教会の首座というわけではない。「総主教」ならば必ずそうだ、ということです(なぜ総主教にこだわるかについてもこれまで発言が変わったりしているので話半分に聞いていけばいいのですが、確かに総主教と認めた相手にあの内容のトモスを渡すのはムチャ度が増すとは思います)。
 ポロシェンコ(元)大統領については、選挙目当てだったとまたも批判、というか事実を指摘
 その他、欧州を批判したりしていますが、結論としては、ウクライナには、モスクワからもコンスタンティノープルからも真に独立(independent)した「独立正教会(autocephalous church)」が必要だということです。

 

 理屈の展開はわからないでもありませんが、そもそも国単位で独立教会を作らねばならないというのは東方正教会全体では合意されていないというのはどうでもいいとしても、モスクワとコンスタンティノープルを共に敵に回していったいどこに独立正教会として認定してもらおうというのか。もらったとしてなんなんだというのがさっぱりわからないところです。