ギリシャ真正教会の“カリニコス大主教”らが、“インドネシア正教会”の“ダニエル主教”を“叙聖”(2023年7月)

 2023年7月21日、キリスト教/東方正教会系統の旧暦派・ギリシャ真正教会の“カリニコス大主教”(アテネ・ギリシャ全土大主教カリニコス座下 : His Beatitude Archbishop Kallinikos of Athens and All Greece)らが、インドネシア正教会を率いているダニエル司祭(Daniel Bambang Dwi Byantoro)という人物を主教に叙聖したということです。ニコポリス主教ダニエル座下(His Grace Bishop Daniel of Nikopolis)となるようです。

 

Romo Episkop Daniel dari Nikopolis (Official):
Pentabisan Romo Daniel Byantoro sebagai Episkop dari Nikopolis (Live dari Yunani) – YouTube

 

 (ギリシャ語:ギリシャ真正教会 公式ウェブサイト)Χειροτονία Θεοφιλεστάτου Ἐπισκόπου Νικοπόλεως (Τζακάρτας) κ. Δανιήλ.

 

 なお、この件に関して、コンスタンティノープルのシンガポール・南アジア府主教庁のコンスタンティノス府主教が、“ダニエル主教”なる人物は教会法上合法な主教ではないということを述べ、インドネシア正教会の信徒から反論というか嘲笑を受けています。
 要するに、さんざん教会法を破ってきたコンスタンティノープルが教会法がどうとか言うな、ということです。

 (この記事は英語:インドネシア正教会 公式ウェブサイト)A response to the Communique of Metropolitan Konstantinos Tsilis of the EP posted on FB – Gereja Orthodox Indonesia

 ダニエル主教は、コンスタンティノープルで司祭となった後に離れ、モスクワ総主教庁と統合される前の在外ロシア正教会の司祭となり、その後(自動的に)モスクワ総主教庁と統合された後の在外ロシア正教会の司祭となり、そしてギリシャ真正教会とのコミュニオンに入ったことにより在外ロシア正教会から聖職権限を停止されているようです(コンスタンティノープルからも停止されているという話もありますが、正式な手続きがされていないという話もあり、その辺りは不明)。

 在外ロシア正教会を離れた理由は不明。

 また、インドネシア正教会の公式ウェブサイトからは、ギリシャ真正教会のほかに、ルーマニア旧式正教会と、在外ロシア正教会から分離した(同名で自らの方を正統としている)アガファンゲル・シノドがリンクされており、これらの教会とコミュニオンの状態にあるという認識の模様。

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下が、タラント大司教フィリッポ・サントロ座下と会見(2023年7月)

 2023年7月10日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)は、モスクワを訪問したキリスト教/ローマ・カトリック教会/タラント大司教フィリッポ・サントロ座下(Filippo Santoro, Archbishop of Taranto)と会見したようです。

 タラント大司教には、マドレ・ディ・ディオ・ア・モスカ大司教【モスクワ大司教】パオロ・ペッツィ座下(His Excellency Monsignor Paolo Pezzi, FSCB, Archbishop of Madre di Dio a Mosca【Moscow】)が同行したようです。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 渉外局 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with Archbishop Filippo Santoro of Taranto

 (ロシア語:モスクワ大司教区 公式ウェブサイト)Монсеньор Филиппо Санторо в рамках миссии «Плитки мира» встретился с митрополитом Волоколамским Антонием – Римско-католическая Архиепархия Божией Матери в Москве

キリスト教/ラテン・エルサレム総大司教ピエールバッティスタ・ピッツァバッラ座下が枢機卿に昇叙される模様(2023年7月)

 2023年7月9日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、ラテン典礼エルサレム総大司教ピエールバッティスタ・ピッツァバッラ座下(His Beatitude Patriarch Pierbattista Pizzaballa, O.F.M., Latin Patriarch of Jerusalem)らを、9月30日の教皇枢密会議にて枢機卿に昇叙することを発表しました。

 

XユーザーのLatin Patriarchate of Jerusalemさん: 「البطريرك بييرباتيستا بيتسابالا، بطريرك القدس للاتين، كاردينالاً للكنيسة الكاثوليكية. His Beatitude Pierbattista Pizzaballa, Latin Patriarch of Jerusalem, new cardinal of the Catholic Church. https://t.co/K7e0mnZFxa」 / X

 

 (英語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Announcement of a Consistory on 30 September for the creation of new Cardinals, 09.07.2023
 教皇、新枢機卿21名を発表、9月に叙任のための枢機卿会議 – バチカン・ニュース

イラク大統領が、キリスト教/カルデア東方典礼カトリック教会首座/バグダッド総大司教ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下を総大司教として認める過去の大統領令を撤回(2023年7月)

 2023年7月8日、イラク共和国大統領アブドゥルラティーフ・ラシード閣下(His Excellency Dr Abdul Latif Rashid)は、キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/カルデア東方典礼カトリック教会の首座/バグダッド総大司教ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下(His Eminent Beatitude Louis Raphaël I Cardinal Sako, Patriarch of Baghdad, Archbishop of Baghdad, Chaldean Patriarch)を、同教会の総大司教として認める2013年の大統領令(タラバニ大統領時代)を撤回しました。

 これは、教会法上のサコ座下の地位を動かすものではありませんが、イラク共和国内の政治的な承認や団体の代表としての権利が失われ得ます。
 今回の出来事は政治上の問題が原因で、この大統領令撤回により、サコ座下は総大司教座を離れ、クルディスタン地域の修道院へ移動しました。

 

 (英語)Iraq's Catholic cardinal leaves Baghdad after president revokes decree recognizing church's authority | National Catholic Reporter

 

続報:
 イラク首相が、キリスト教/カルデア東方典礼カトリック教会首座/バグダッド総大司教ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下を、あらためて総大司教として認める(2023年7月)