キリスト教/ロシアの正教会系メディアが、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)を離脱してコンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】に合流した“シメオン府主教”が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【全ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)より授与されたパナギア(ここでは首からかけているもの)を身に着けている(2019年7月25日の礼拝)ことを茶化す記事を出しています。
シメオン府主教は、新設される OCU の首座を目指してウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)を裏切ったものの会合での投票であっさりと負けました。その少し前には会合には参加しないと発言していました。しないどころか自分のところの大聖堂を会合場所に強引に提供(謎の男たちが守衛から鍵を奪い取ったとか)。
OCU はロシア正教会を教会法上合法でないとしているわけではないため、 OCU の府主教がキリル聖下より授けられたパナギアを着用しても彼ら自身からすればどこから見ても何も問題はありませんが、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会をロシアの手下だの悪魔の手先だの罵っていた人物がこれでは……。いやすでにいい加減な人物であることは昨年のシスマ2018でわかっていたし、他に重要な問題がいくらでもあるので、この程度はたいしたことではありません。しかし、もしや OCU を裏切ってモスクワ総主教庁系に戻るつもりを示しているのでは……と疑念がわきます(なお、モスクワ総主教庁系の府主教から「戻って来いよ」というコメントが出たことはあります)。
7月27日~7月28日予定?の「ルーシ洗礼」の祝賀行事の各派の盛り上がりに注目です。