新任のエクアドル駐箚マルタ騎士団大使が、各国・欧州連合大使らとともにエクアドル大統領を訪問(2020年10月)

※この記事は世界の王室ニュースと重複します。

 

 2020年10月14日、新任のエクアドル共和国駐箚マルタ騎士団特命全権大使ペトルス・フェルナンディーニ閣下(Petrus Fernandini)は、ベネズエラ・ボリバル共和国、英国、アイルランド、ハンガリー、チリ共和国、欧州連合の大使らとともに、エクアドル共和国大統領レニン・モレノ・ガルセス閣下(His Excellency Mr Lenín Moreno Garcés)と会見しました。

 

※単に Malta と書いてありますが、マルタ騎士団です。

Lenín MorenoさんはTwitterを使っています 「Ayer di la bienvenida al país a diplomáticos de Venezuela, Reino Unido, Irlanda, Hungría, Chile, Unión Europea y Malta. Nuestra relación con el mundo es de vital importancia y juntos podremos generar proyectos para reactivar la economía de nuestros pueblos. #SembramosFuturo https://t.co/tazooXENBi」 / Twitter

 

Lenín Moreno – Ayer di la bienvenida al país a…

 

Presidencia ECUさんはTwitterを使っています 「Presidente @Lenin Moreno recibió las cartas credenciales de los embajadores de Venezuela, Gran Bretaña, Hungría, Chile, Unión Europea y Malta. Así inician las funciones de los diplomáticos en el país, fortaleciendo los lazos de Ecuador con estas naciones. #DiplomaciaActiva https://t.co/qpIl7POQ8L」 / Twitter

 

 なお、フェルナンディーニ閣下は当初、エクアドル外務大臣ルイス・ガジェゴス・チリボガ閣下(His Excellency Mr Luis Gallegos Chiriboga)を訪問して信任状を捧呈しており、なぜ外務大臣に?、というのはよくわかりません。

 2012年にコレア前大統領がマルタ騎士団との外交関係を破棄し、昨年【2019年】モレノ現大統領がこれを復活させることをマルタ騎士団側と合意しました。

 

 (英語:マルタ騎士団 公式サイト)The new Ambassador of the Order of Malta to Ecuador presents his letters of credence – Order of Malta

 

Cancillería EcuadorさんはTwitterを使っています 「Canciller @LuisGallegosEc recibió copias de Cartas Credenciales de Elias Petrus Fernandini Bohlin, embajador Extraordinario y Plenipotenciario de la Orden Soberana de Malta ante el Ecuador. #DiplomaciaActiva https://t.co/UrcA8SFC2p」 / Twitter

 

東方正教会シスマ2020:北マケドニア大統領ペンダロフスキ閣下が、キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下に対し、同国の教会法上合法でない“マケドニア正教会-オフリド大主教庁”を独立正教会として認めるよう要請したと報道(2020年9月)

 北マケドニア共和国大統領ステヴォ・ペンダロフスキ閣下(Stevo Pendarovski)が、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)に対し、同国の教会法上合法でない集団“マケドニア正教会-オフリド大主教庁(Macedonian Orthodox Church – Ohrid Archdiocese : MOC-OA)”を独立正教会として認めるよう要請したという報道が出ています。

 

 (英語)Media: North Macedonia requests autocephaly for their "church" from Phanar – UOJ – the Union of Orthodox Journalists
 (英語)North Macedonia asks Constantinople for autocephaly for its schismatic church / OrthoChristian.Com
 (英語)North Macedonia asks for recognition of its Church from the Ecumenical Patriarch – Orthodox Times

 

 北マケドニア共和国(の領域)は、セルビア正教会の管轄権下であるとコンスタンティノープルは何度も何度も繰り返していますが、(彼らにとっては)彼らの気分次第でそんなものはいつどうにでも変えていいものだということが明らかになっているため、承認する可能性はあるでしょう(今回なくても常にありえます)。

 もし承認すれば、セルビア正教会側との衝突、というか教会分裂は避けられないものと思われますが……。
 しかし、もはや引くことができないのはどのプレイヤーも同じなので承認するかもしれません。

 ロシアとの友好関係を維持しつつ、欧州連合との接近やコソボとの関係改善をはかっているセルビア政府ですが、セルビア正教会ははっきりいってこの動き(コソボに関して)に反対しています。
 セルビア政府とセルビア正教会の足並みが乱れる可能性もあります。

 セルビア政府が教会と歩調を合わせる場合、ギリシャ政府とセルビア政府の間も緊張し、最近ギリシャへの配慮(?)を見せているロシア連邦の姿勢も再転換というか本音というかに戻るかもしれません。
 トルコ政府との対立のために味方を多く確保したいギリシャ政府ですが、北マケドニアやそれを支援するブルガリアなどとっくの昔からギリシャの経済的植民地であり、たいして役に立ちません(ブルガリアは親ロシア派を抱えていますし)。

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、セルビア大統領ブチッチ閣下と会見(2019年9月)セルビア側によるとローマ教皇聖座はコソボ独立を認めるつもりはない模様

 2019年9月12日、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)と会見しました。

 聖座・セルビア間の関係、セルビアの欧州連合加盟、バルカン半島情勢などについて意見交換がなされたようです。
 セルビア側によると、ローマ教皇聖座はコソボの独立承認をするつもりは(今まで通り)ないとのこと。
 またローマ教皇によるセルビア訪問については、大統領が、「歓迎するが訪問についてはセルビア正教会の同意がまず必要」という回答をしたようです(つまりセルビア正教会の同意はないということでしょう)。

 まだ同大統領は、ローマ教皇庁国務省長官ピエトロ・パロリン枢機卿座下(His Eminence Pietro Cardinal Parolin)とも会談した模様。

 

 (英語)Pope meets with president of Serbia, discusses complicated situation in the Balkans | ROME REPORTS

Pope meets with president of Serbia, discusses complicated situation in the Balkans – YouTube

 

 (英語:セルビア大統領府公式サイト)President Vučić meets His Holiness Pope Francis | The President of the Republic of Serbia
 (英語:セルビア大統領府公式サイト)President Vučić meets the Holy See's Secretary of State | The President of the Republic of Serbia

 (セルビア語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Председник Србије посетио папу Фрању | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]

 (英語)The Vatican will not recognize Kosovo, Pope Francis assured Vucic – Romfea News

 

Александар ВучићさんはTwitterを使っています: 「Данас у Ватикану са Његовом светошћу папом Франциском разговарао сам о билатералним односима, евроинтеграцијама Србије, регионалној и међународној сарадњи. https://t.co/rq6AI3eUA8」 / Twitter

 

Александар ВучићさんはTwitterを使っています: 「Са Његовом еминенцијом кардиналом Пјетром Паролином, државним секретаром Свете Столице, разговарао сам о јачању билатералних односа, заштити и унапређењу људских права хришћана и хришћанског културног наслеђа, као и о промовисању интеркултурног дијалога. https://t.co/vNvBlhcNkN」 / Twitter

 

Predsednik Republike Srbije Aleksandar… – Budućnost Srbije – Aleksandar Vučić | Facebook

 

Predsednik Republike Srbije Aleksandar… – Budućnost Srbije – Aleksandar Vučić | Facebook

 

Predsednik Republike Srbije Aleksandar… – Budućnost Srbije – Aleksandar Vučić | Facebook

 

Aleksandar Vučićさん(@buducnostsrbijeav) • Instagram写真と動画

 

Aleksandar Vučićさん(@buducnostsrbijeav) • Instagram写真と動画

 

Aleksandar Vučićさん(@buducnostsrbijeav) • Instagram写真と動画

 

キリスト教/東方正教会/教会法上合法でない“マケドニア正教会-オフリド大主教庁【MOC-OA】”が、国名も教会名も「マケドニア」を維持すべきと主張(2018年10月)

 ギリシャ系正教会メディア「ΡΟΜΦΑΙΑ(Romfea.gr)」が MIA (マケドニアのニュース)の報道を引いて記事にしているところによりますと、キリスト教/東方正教会の教会法上合法でない“マケドニア正教会-オフリド大主教庁【MOC-OA】”(以下、MOC-OA)が、国名も教会名も「マケドニア」を維持すべきと主張しているようです。

※MIAのニュースサイトを見てみましたが、英語版・マケドニア語版とも該当記事は見つかりません。

 

 (ギリシャ語)Σχισματική εκκλησία Σκοπίων: «Το όνομα της εκκλησίας και της χώρας να παραμείνει Μακεδονία»

 

 マケドニア共和国(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 : FYROM)は、ユーゴスラビア崩壊後、隣国ギリシャによって国名への「マケドニア」使用が反対され、欧州連合【EU】や北大西洋条約機構【NATO】への加盟も事実上拒否されてきましたが、現在の両国政権により、「国名を北マケドニア共和国に変える」ことで合意がなされました(どちらも厳しい反対意見があります)。

 そんな中で先月末、マケドニア共和国で国民投票がおこなわれましたが、投票率は事前に決めていた目標を下回りました。また、そもそも投票結果は行政府を束縛するものではありません。議会での賛成が必要でした。
 マケドニアの政権はまったくあきらめておらず、NATOやその拡大を目指すアメリカも支持していますが、一方、ロシアは反対している、という、いつもの状況です。

 それはともかくとして、教会の話ですが、MOC-OAは、仲の良いブルガリア正教会と教会法上合法化に向けた取り組みを開始しています(2017年11月報道よりたびたび話が出ます)。
 マケドニア共和国の領域は、セルビア正教会の管轄で、同教会が正教オフリド大主教庁を設置していますが、MOC-OAと同国政府はこれを弾圧してきました。
 MOC-OAの教会法上合法化はセルビア正教会には容認できるものではなく、またロシア正教会もセルビア正教会に同調しています(とはいえ両教会がすべてのことにおいて共同するわけではないことには注意が必要です)。
 そして、コンスタンティノープルの全地総主教庁も、「マケドニアやその派生語を含む名称」は一切認めないとしており、仮に名称を「北マケドニア正教会」としても、全地総主教庁の承認は得られない状況にあります。これはギリシャ国内のマケドニア地方が全地総主教庁の管轄下にあることが理由なのでしょう(ギリシャ国内の管轄権はギリシャ正教会に預けられているともいわれますが、これまでの状況をみるとギリシャ正教会は無視されているように思えます)。

 唯一の道は、教会名に「マケドニアやその派生語を含む名称」を一切入れないことで全地総主教庁の合意を得ることでしょうが、これもまた今回の声明が本気であれば、選択肢に入っていないようです(とはいえ、これまでもいろいろと報道が出ているので、フェイクニュースかもしれません)。

 MOC-OAのスタンスは興味深いですが、もし彼らが現在の立場を維持するならば、コンスタンティノープルの全地総主教庁とフル・コミュニオンに入ることはありえず、一方でロシア正教会モスクワ総主教庁とフル・コミュニオンに入ることもありえなさそうです。

 

キリスト教/ブルガリア正教会聖シノドが、同国の宗教関連の法の改定に反対する意見の提出と声明の公開(2018年10月)成立するとブルガリア正教会とイスラム教スンナ派以外は全部つぶれるという観測も

 ブルガリア共和国の議会で、宗教関連の法の改定の検討が進められていますが、キリスト教/東方正教会のブルガリア正教会総主教庁は、これに反対する意見書を議会に提出し、またそれとは別に声明を公開しています。
 国家への宗教への介入に反対する立場から、一言でいうとロクなことにならないからやめてくれという内容のようです(また代替シノドのようなものが分離しても困ると)。
 とはいえ政府側は、最近になってブルガリア正教会への資金援助を強化しており、これに「法案に賛成しなさい」という意図があるのは間違いないでしょう。

 今回の改定案は、詳細(つまりなぜこんなものが出てきたのかということとその細かな内容と問題点)はわからないのですが(外国のことはだいたいそうですが)、テロ活動の阻止と外国による内政干渉を防止するという名目から、宗教団体の活動資金の詳細なチェックや、特に少数宗派の役員(?)は外国人との面会に条件が設けられるというような内容が含まれているようです。

 報道などによれば、ブルガリア正教会とイスラム教のスンナ派以外の第三宗派以降はそれぞれ全人口の1%に満たないという状況です。
 同国内のローマ・カトリック教会の聖職者らの活動は他国からの資金頼みが現状らしく、その資金を絶たれるとブルガリアではローマ・カトリック教会(ブルガリア東方典礼カトリック教会を含む)は消滅するのではないかともいわれています。

 欧州連合やその関連司法機関に訴えるという意見を表明している人もおり、どう落ち着くかわからない状況です。

 

 (ブルガリア語:ブルガリア正教会総主教庁公式サイト)Изявление на Св. Синод на БПЦ-БП по повод внесените законопроекти за изменение и допълнение на Закона за вероизповеданията
 (ブルガリア語:ブルガリア正教会総主教庁公式サイト)С Т А Н О В И Щ Е на Св. Синод относно законопроекти за изменение и допълнение на Закона за вероизповеданията – II част
 (ブルガリア語:ブルガリア正教会総主教庁公式サイト)С Т А Н О В И Щ Е на Св. Синод относно законопроекти за изменение и допълнение на Закона за вероизповеданията – I част

 

関連:
 キリスト教/ブルガリア正教会聖シノドが、ブルガリア首相ボイコ・ボリソフ閣下らと会見(2018年10月)