キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下が、シリア東方典礼カトリック教会首座/アンティオキア総大司教イグナティウス・ヨセフ3世ヨナン座下およびカルデア東方典礼カトリック教会首座/バビロニア総大司教ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下と会見(2019年6月)

 2019年6月10日、キリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)は、
 キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/シリア東方典礼カトリック教会首座/アンティオキア・東方全土総大司教“モラン”・“モル”・イグナティウス・ヨセフ3世ヨナン座下(His Beatitude Patriarch Moran Mor Ignatius Youssef III Younan, the Patriarch of Antioch and All the East for Syriac Catholic Church)、
 および、
 キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/カルデア東方典礼カトリック教会首座/バビロニア総大司教【バビロン総大司教】ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下(His Eminent Beatitude Louis Raphaël I Cardinal Sako, Patriarch of Babylon【Babilonia】, Archbishop of Baghdad, Chaldean Patriarch)、
 と会見しました。

 シリア正教会の、モスル・キルクーク・クルディスタン・近郊大主教“モル”・ニコデムス・ダウード・シャラーフ座下(His Eminence Mor Nicodemus Daoud Sharaf, Archbishop of Mosul, Kirkuk, Kurdistan and Environs)がイラク共和国クルド人自治区のアルビルで催した会合のようです。
 同教会から、
 モル・マタイ修道院大主教区大主教【聖マタイ区大主教】“モル”・ティモセオス・ムーサ・アル・シャマニ座下(Mor Timotheos Moussa Al-Shamani, Archbishop of the Archdiocese of Mor Mattai Monastery【Archbishop of St Matthew’s】)、
 らが同席

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting of Patriarchs – Erbil | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

قداسة سيدنا البطريرك يلتقي برؤساء… – His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II | Facebook

 (アラビア語:シリア東方典礼カトリック教会アンティオキア総大司教庁公式サイト)Syriac Catholic Patriarchate Official Website | غبطة أبينا البطريرك يلتقي برؤساء الكنائس في أربيل، العراق

 

キリスト教/キプロス大主教クリソストモス2世座下が、ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下と会見(2019年6月)ロシア大使が同行

 2019年6月8日、キリスト教/東方正教会/キプロス正教会の首座/ノヴァ・ユスティニアナと全キプロスの大主教クリソストモス2世座下(His Beatitude Archbishop Chrysostomos II of Nova Justiniana and all Cyprus)は、同地を訪問したキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))と会見しました。
 キプロス共和国駐箚ロシア連邦特命全権大使スタニスラフ・ヴィリオロヴィチ・オサドチー閣下(His Excellency Mr Stanislav Viliorovich Osadchiy)が同行。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Metropolitan Hilarion of Volokolamsk meets with Archbishop Chrysostomos of Cyprus | The Russian Orthodox Church
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Metropolitan Hilarion of Volokolamsk meets with Archbishop Chrysostomos of Cyprus / News / Patriarchate.ru
 (ギリシャ語:キプロス正教会公式サイト)Ο Μητροπολίτης Βολοκολάμσκ κ. Ιλαρίων στον Μακαριώτατο Προκαθήμενο της Αποστολικής Εκκλησίας Κύπρου – Εκκλησία της Κύπρου
 (英語)Metropolitan Hilarion to Archbishop Chrysostomos of Cyprus – Romfea News

 

 ウクライナ問題が討議され、クリソストモス2世座下から、いくつかの提案がなされたようです。
 提案の一つは、前々からいわれているロシア正教会が(モスクワ総主教庁系の)ウクライナ正教会の独立を承認するというものとみられていますが、いったいこれが今の段階でなんの解決策になるのか、それをまず説明して欲しいものです。
 ほかにも提案はあったようなのですが、いずれにせよ、実効性や、時間切れ(ギリシャ正教会によるコンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】の承認が近いという観測)の問題など、そろそろもうダメだねという共通理解を作る時期に思えます。

 一連の問題の根本は、コンスタンティノープルが一方的に問題だらけの何かを決定して撤回しない場合にそれに従わなければならないのか・コンスタンティノープルにコミュニオンを解除された場合には東方正教会の教会法上合法な教会でなくなってしまうのかということにあり、コンスタンティノープルと完全に縁を切る選択肢がロシア正教会からすら出ていない以上、答えはもう出ているとしか判断できません。
 したがって、「従いたくねえなあ」とグズグズするだけの状態が続いていますが、外側は冷酷な判断を下しています。
 カトリック系の英語メディアでは、日本語で「独立正教会」とされているものを、「Autocephalyというランクの自治権を認められている集団」 として説明しているところもあり、東方正教会というものは要するにコンスタンティノープル総主教とそれに属する集団であると(ローマ教皇と東方典礼カトリック教会の相似として)理解されてきています。
 プーチン大統領とローマ教皇の会談がおこなわれる観測の一つとして、ロシア側がロシア国内のカトリックに対してもう少し待遇を良くする代わりにローマ教皇にモスクワを訪問(ローマ側も希望していること)してもらってロシア正教会とモスクワ総主教のプレゼンスを高めるような発言をしてもらうという交換条件が提示されるのではないかというものがあります。モスクワ総主教庁はローマ教皇のモスクワ訪問について時期尚早としていますが、プーチン大統領が問題をちっとも解決できそうにないロシア正教会に苛立ちを感じていても不思議ではないため、強引にことを運んでローマ教皇の「お言葉」によりロシア正教会の格をあげてコンスタンティノープルに方針転換を迫るということです。事の真偽はともかくとして、もはやローマ教皇の介入を持ち出さなければコンスタンティノープルに押し切られるというのはあながち間違いとも思えません。しかし、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会【UOC】は、ローマこそが今回の問題の根本として声明を出しており、さらに問題をややこしくする可能性もあります。また、正教会系のメディアには、ローマ教皇のモスクワ訪問が起これば正教会の終わりだと意見表明しているところもあり、妙な波紋が広がる可能性もあります。

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、2019年7月4日にロシア大統領プーチン閣下と会見の予定との報道(2019年6月)三回目の会談

 バチカン発の複数の報道によりますと、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、2019年7月4日にロシア連邦大統領ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン閣下(His Excellency Mr Vladimir Vladimirovich Putin)と会見の予定だそうです。

 

 (英語)RTL Today – Pope to receive Putin at Vatican on July 4

 

関連:
 キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、ロシア大統領プーチン閣下と会見(2019年7月)

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、イタリア・アルバニア東方典礼カトリック教会の信者らと会見(2019年5月)

 キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、カトリックの東方典礼カトリック教会のひとつ、イタリア・アルバニア東方典礼カトリック教会(イタロ=アルバニア・カトリック教会)のルングロ・デッリ・イタロ=アルバネージ教区の信者らと会見しました。
 ルングロ・デッリ・イタロ=アルバネージ司教ドナート・オリヴェリオ座下(Bishop Donato Oliverio, Bishop of Lungro degli Italo-Albanesi)および同教会のピアーナ・デッリ・アルバネージ司教ジョルジオ・デメトリオ・ガラッロ座下(Bishop Giorgio Demetrio Gallaro, Bishop of Piana degli Albanesi)が臨席。

 

 (英語:バチカンニュース公式サイト)Pope to Italo-Albanians: Pass on spiritual partimony to your children – Vatican News

 

Vatican News – Italiano:
Udienza di Papa Francesco ai pellegrini dell'Eparchia di Lungro – YouTube

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下がウクライナ駐箚ローマ教皇大使と会見(2019年6月)コンスタンティノープルとモスクワの教会分裂への失望が表明された模様

 ギリシャの正教会系メディア Romfea 英語版によりますと、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、ウクライナ駐箚ローマ教皇大使クラウディオ・グジェロッティ大司教座下(レベルム名義大司教 : Archbishop Claudio Gugerotti, Titular Archbishop of Rebellum, Apostolic Nuncio to Ukraine)と会見。ウクライナのゼレンスキー新大統領への祝意伝達のほか、コンスタンティノープルとモスクワの教会分裂への失望が表明されたとの“消息筋”からの情報が出ています。

 

 (英語)Frustration of the Pope for the freezing of the relations between the Phanar and Moscow – Romfea News

 

 東方正教会の方面での解決はないので、カトリック側がいつ東方正教会(というのが一つの固まりであるということ)を“見限る”か、というのが歴史(キリスト教史)上の転換点になるでしょうか。