入院して集中治療室で処置を受けていた、キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教庁のイリネオス修道士(解任された前エルサレム総主教)が退院した模様(2019年7月)

 ギリシャの正教会系メディア Romfea によりますと、集中治療室で治療を受けていた解任された前エルサレム総主教のイリネオス修道士(Irenaios)が、2019年7月9日に退院した模様です。

 

 (英語)The former Patriarch of Jerusalem Irenaios was discharged from the hospital – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "The former Patriarch was discharged from the hospital on Tuesday night and went to his home where he reposes #romfeanews @JPatriarchate https://t.co/koVAyTEhI1"

 

 キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)およびコンスタンティナ大主教アリスタルコス座下(Geronda Secretary-General Most Reverend Archbishop Aristarchos of Constantina)が病院を訪問していたとみられています。

 

キリスト教/ギリシャ正教会の2019年10月の聖シノド会合では、ウクライナ問題は議題にあがっていない模様(2019年7月)

 ギリシャの正教会系メディア Romfea によりますと、2019年10月8日~10月11日に予定されているギリシャ正教会の聖シノド会合では、ウクライナ問題は議題にあがっていないようです。

 

 (英語)Ukrainian issue is not on the agenda of the Holy Synod – Romfea News

 

 随分と先まで「ウクライナのことは検討しません」という話になっていますが……。
 「国内問題があるので、ウクライナのことなど考えていられない」という内憂を口実に外国に関する討議を避ける策でしょうか。

 

追記:
 ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)公式サイトもこの件を報じていますが、議題に出生率の低下、若年失業、新しく家庭を築くことができない問題、片親の家庭の問題、同性婚、デジタル技術及び人工知能への対応が含まれているように読めます。

 (ウクライナ語:ウクライナ正教会公式サイト)Синод Елладської Церкви не буде обговорювати «українське питання», – ЗМІ – Українська Православна Церква

 

追記2:
 (今のところ見出しはロシア語ですが、本文は英語)Синод Элладской Церкви не будет обсуждать «украинский вопрос», – СМИ – UOJ – the Union of Orthodox Journalists

 

追記3:
 (速報気味の情報ですが)キリスト教/ギリシャ正教会の常任聖シノドはコンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】を独立正教会として承認するかどうかを10月の全主教団聖シノド会合で決定することにしたという情報(2019年8月)

 

動画:キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)首座/キエフ府主教オヌフリー座下を支持する各独立正教会の主教らと、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会の“内紛”などの話(2019年7月)

 2019年6月25日におこなわれた、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会(モスクワ総主教庁)の管轄下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufriy of Kiev and All Ukraine)らの礼拝と、コンスタンティノープル系ウクライナ正教会【OCU】と“ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】”の“内紛”などの映像です。 

 

UOJ I Union of Orthodox Journalists:
Triumph of UOC and disgrace of schismatics: whose prayers are heard by God – YouTube

 

 ぶっちゃけていいますと、モスクワ寄りの映像です。

 冒頭などに登場する、モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会およびオヌフリー府主教座下を支持するコメントをしている各独立正教会の主教ら(登場順)は、
 セルビア正教会 …… モラヴィツァ主教アントニイェ座下(His Grace vicar Bishop AnthonyAntonije】 of Moravica : ビデオ内表記【Bishop Anthony of Moravia】)、
 ブルガリア正教会 …… ロヴェチ府主教ガヴリール座下(His Eminence Metropolitan GabrielGavriil】 of Lovech : ビデオ内表記【Metropolitan Gabriel of Lovech】)、
 キプロス正教会 …… タマソス・オレイニ府主教イサイアス座下(His Eminence Metropolitan Isaias of Tamassos and Oreini : ビデオ内表記【Metropolitan Isaiah of Tamassos】)、
 ポーランド正教会 …… ハイノフカ主教パーヴェル座下(His Grace Bishop Paweł of Hajnówka : ビデオ内表記【Bishop Paul of Hainowka】)、
 エルサレム総主教庁 …… ボスラ府主教ティモセオス座下(The Most Reverend【His Emienence】 Metropolitan Timotheos of Bostra)、
 アレクサンドリア総主教庁 …… カルタゴ府主教メレティオス座下(His Eminence Metropolitan Meletios of Carthage)。

 

 “内紛”の話題ですが、すでに今まで取り上げたことが含まれます。
 “フィラレート総主教”の主張、彼自身への破門(Anathema)はもともと成立していないというものも出ています(これは今後一番問題になってくるポイントでしょう)。コンスタンティノープルによる破門の撤回がそもそも不要であったということです。
 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、コンスタンティノープルが、ウクライナの教会法上合法でない主教らを“合法化”してくるという予想をしていました。しかし現時点において、そしておそらく今後も、おこなわれていません。これは、コンスタンティノープルが独立正教会として認めたウクライナ正教会【OCU】には、(フィラレート総主教を除いて)教会法上合法な聖職者が存在しないことを示しています(ただしフィラレート総主教への破門がそもそも成立していないとすれば教会法上合法です)。
 コンスタンティノープルを支持する聖職者・論者の中には、「そもそも独立正教会というのは、コンスタンティノープルから独立しているというわけではない」などという今となってはどーでもいーことをだらだらと述べている方もいますが、教会法上合法な聖職者や使徒継承性について語ってほしいところです。「教会法も使徒継承性もどうでもいい。すべてコンスタンティノープルのその時の気分で決まる。それが東方正教会の教え、古代より伝わる正しい教え、キリスト教だ」とそういうことなんでしょうか? いや、そうなんでしょう。それは過去において東方正教会が主張してきたこととはちと違うと思うので、今年の OCU へのトモス授与に伴い、東方正教会は崩壊し、今は組織を継承していると称する変な集団がいるだけだ、とそう結論付けるしかないのです。
 もちろん、コンスタンティノープルがどうなろうが、他にも教会集団は存在しますし、彼らは OCU を承認していないので、東方正教会が崩壊したなどというのは大袈裟だということは言えるかもしれませんが、その各教会はコンスタンティノープルと縁を切ろうとする気がないどころか(ロシア正教会ですら今より進む気はないでしょう)、「コンスタンティノープルを失ったら我々はプロテスタントと同レベルになってしまう!」と絶叫している有様。

 ウクライナ国内の、教会無法地帯、キリスト教の墓場ぶりは失笑モノであることは確かですが、これは東方正教会の姿そのもの、伝統的なキリスト教の姿そのものであり、キリスト教どころか、キリスト教の聖堂をパクった妙な建物で聖職者なのかなんなのかわからない白人男性(宗教的理由もないのにインド人のおばちゃんとかではいけないというなら、人種差別・性差別の疑いのある行為)に結婚式を執り行ってもらって感動している日本人もまたこの茶番劇から逃げられない状況にあります。キリスト教的伝統を適当に消化して作られている漫画・アニメ・ゲームの類もまた同じですが……。

 結論は特にありませんが、現在の世界は、伝統的なキリスト教の崩壊に伴う巨大な茶番がずっと続いているのではないか、という気がしてきました。
 我々が生きている間にこの茶番は終わらないでしょう。もしや世界はウクライナ化していくのか……。

 

関連:
 キリスト教/ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)による、エルサレム総主教庁ボスラ府主教ティモセオス座下へのインタビュー映像(2019年6月)

 

キリスト教/ギリシャ正教会首座アテネ大主教イエロニモス2世座下の前で、ギリシャ共和国の新たな首相キリアコス・ミツォタキス閣下が就任宣誓(2019年7月)

 2019年7月8日、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)の前で、総選挙で勝利したキリアコス・ミツォタキス閣下(Kyriakos Mitsotakis)がギリシャ共和国首相への就任宣誓をおこないました。
 ギリシャ共和国大統領プロコピス・パヴロプロス閣下(His Excellency Dr Prokopios V. Pavlopoulos)が臨席。

 SYRIZA/ツィプラス政権が終わり、国家と教会の関係もこれまでよりは良好化するものと思われますが、しかし予断を許さない状況ではあります。

 

Ο Πρωθυπουργός(ギリシャ首相府公式チャンネル):
H oρκωμοσία του Κυριάκου Μητσοτάκη ως Πρωθυπουργού – YouTube

 

 (英語)Archbishop Ieronymos to the new Prime Minister: I wish you strength and patience – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "The inauguration of the new #Greek #Prime #Minister, @kmitsotakis, was carried out by Archbishop #Ieronymos of Athens and All Greece #romfeanews @pressIAA https://t.co/PexUiyMD90"

 

キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下が、キプロス大統領やキプロス大主教クリソストモス2世座下と会談(2019年6月)

 2019年6月28日、キプロス共和国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia)は、キプロス共和国大統領ニコス・アナスタシアディス閣下(His Excellency Mr Nicos Anastasiades)と会見しました。

 また、キリスト教/東方正教会/キプロス正教会の首座/ノヴァ・ユスティニアナと全キプロスの大主教クリソストモス2世座下(His Beatitude Archbishop Chrysostomos II of Nova Justiniana and all Cyprus)とも会談した模様。

 キリキア・カトリコス庁のホレン・ドフラマジャン大主教(Archbishop Khoren Doghramajian, Pontifical Vicar Cyprus)が同行。

 

Cilicia TV:
ԼՈՒՐԵՐ ԿԱԹՈՂԻԿՈՍԱՐԱՆԷՆ 29.06.2019 – YouTube

 

 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I MEETS WITH ARCHBISHOP CHRYOSTOMOS II | Armenian Church Catholicosate of Cilicia
 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I MEETS WITH THE PRESIDENT OF CYPRUS | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

 

Armenian Churchさんのツイート: "Today, on Friday, June 28th, a meeting was held between @CatholicosAramI of the Armenian Church, Holy See of Cilicia and the #President of #Cyprus Nicos Anastasiades, at the Presidential #Palace, in #Nicosia.… https://t.co/WlT9RzIt4L"

 

Armenian Churchさんのツイート: "On Friday, June 28th, a meeting was held between @CatholicosAramI and #Archbishop Chrysostomos II of the #Greek #Orthodox #Church of #Cyprus, at the Archbishop's residence, in #Nicosia. https://t.co/FdYY87wQTw"