キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下がアンティオキア総主教ヨウハンナ10世聖下を訪問(2019年5月~6月)シリア大統領、レバノン大統領、シリア正教会首座、メルカイト東方典礼カトリック教会首座らとも会見

 2019年5月31日~2019年6月8日の日程で、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)は、キリスト教/東方正教会/アンティオキア・東方全土総主教ヨウハンナ10世聖下(ジョン10世 : His Beatitude Patriarch John X of Antioch and All the East)を訪問しました。

 セルビア正教会側から、重鎮であるモンテネグロ・プリモルスカ府主教アンフィロヒイェ座下(His Eminence Metropolitan Amfilohije of Montenegro and the Littoral)およびシュマディヤ主教ヨヴァン座下(His Grace Bishop Jovan of Šumadija)が同行。
 アンティオキア総主教庁より、ビブロス・バトルン府主教シルアン座下(His Eminence, the Most Reverend Metropolitan Silouan of Byblos, Batroun and Dependencies)が出迎え、また多数の聖職者が会見しました。

 

 6月1日の式典では、両教会のほか、
 キリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)、
 キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/メルカイト東方典礼カトリック教会首座/アンティオキア・東方全土(、アレクサンドリア、エルサレム)総大司教ユーセフ・アブシ座下(His Beatitude Patriarch Youssef Absi, S.M.S.P., Patriarch of Antioch【Antiochia】 and All the East, of Alexandria and Jerusalem of the Melkite Greek Catholic Church)、
 らが同席(歴史をたどるとアンティオキア総主教庁らと同じ)。

 また、シリア正教会より、総主教管轄ダマスカス大主教区総主教代理“モル”・ティモセオス・マッタ・アル・クーリー座下(His Eminence Mor Timotheos Matta Al-Khoury, Patriarchal Vicar of the Patriarchal Archdiocese of Damascus)、
 “モル”・アンティモス・ジャック・ヤコブ座下(His Eminence Mor Anthimos Jack Yakoub, Patriarchal Vicar for Youth Affairs and Religious Education)、
 が同席。
 イスラム教法学者のシリアの最高ムフティーアフマド・バドル・アル・ディン・ハスーン師の訪問もあったようです。

 

 6月2日には、シリア正教会の“イグナティウス”・アフレム2世聖下が、セルビア総主教イリネイ聖下およびアンティオキア総主教ヨウハンナ10世聖下をシリア正教会側で出迎え会見。
 シリア正教会よりティモセオス・マッタ・アル・クーリー座下およびアンティモス・ジャック・ヤコブ座下のほか、
 “モル”・グレゴリオス・サリバ・シャムーン座下(His Eminence Mor Gregorios Saliba Chamoun, Patriarchal Counselor)、
 ホムス・ハマ・タルトゥース及び近郊大主教“モル”・セルワノス・ブートロス・アル・ネメ座下(His Eminence Mor Selwanos Boutros Al-Nemeh, Archbishop of Homs, Hama, Tartous and Environs)、
 が同席。

 

 6月3日には、両総主教は、シリア・アラブ共和国大統領バッシャール・アル・アサド閣下(His Excellency Bashar al-Assad)を訪問、
 6月6日には、レバノン共和国大統領ミシェル・アウン大将閣下(His Excellency General Michel Aoun)を訪問しました。

 

 アンティオキア総主教庁管轄下の各地への訪問もありましたが、長期の訪問のため量が多く、省略させていただきます。

 

Телевизија Храм:
Патријарашка Литургија у храму Часног Крста у Дамаску – YouTube

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁):
البطريرك الصربي في زيارة رسمية إلى بطريركية أنطاكية وسائر المشرق – YouTube

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁):
نشأة البطريرك إيريناوس، بطريرك الصرب. – YouTube

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁):
لقاءات بمناسبة زيارة صاحب القداسة البطريرك الصربي – YouTube

 

Телевизија Храм:
Доксологија поводом доласка Патријарха Иринеја у посету Антиохијској Патријаршији – YouTube

 

Телевизија Храм:
Свечани дочек Патријарха Иринеја у Дамаску – YouTube

 

 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Патријарх Иринеј у посети Антиохијској Патријаршији | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Патријарх Иринеј у посети Антиохијској Патријаршији | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Торжествени дочек патријарха Иринеја у Дамаску | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Први дан Патријархове посете Антиохијској Патријаршији | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Патријарашка Литургија у Дамаску | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Други дан Патријархове посете Антиохијској Патријаршији | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Hegumen Arseny (Sokolov), representative of Patriarch of Moscow and Al Russia to Patriarch of Antioch and All the East attends celebration of irenical visit of His Holiness Patriarch Irinej of Serbia | The Russian Orthodox Church

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Reception of His Holiness Patriarch Irinej – Mariamite Cathedral, Damascus | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch
 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Patriarch of Serbia Visiting our Syriac Orthodox Church | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

 

 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Трећи дан Патријархове посете Антиохијској Патријаршији | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]

 (英語)President al-Assad receives Patriarch Irinej of Serbia – Syrian Arab News Agency

SANAEnglishOfficialさんのツイート: "President al-Assad receives Patriarch Irinej of Serbia https://t.co/fFd9zFmD8m"

 (英語)The Patriarch of Serbia visits the Syrian President – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "Patriarch #Irenej thanked President #Assad for his support for the situation in #Kosovo #romfeanews #Syria #patriarchateofSerbia https://t.co/LEIemo9jE6"

 

 (アラビア語:レバノン大統領府公式サイト)رئيس الجمهورية استقبل بطريرك صربيا للروم الاورثوذكس – رئاسة الجمهورية اللبنانية

Lebanese Presidencyさんのツイート: "الرئيس عون استقبل بطريرك صربيا للروم الارثوذكس ايريناوس وبطريرك انطاكية وسائر المشرق للروم الارثوذكس يوحنا العاشر يازجي يرافقهما وفد من المطارنة والاساقفة والكهنة من الكنيستين الصربية والانطاكية… https://t.co/zRW1tUNlaL"

 (英語)Patriarch of Serbia visited President of Lebanon Michel Aoun – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "Patriarch Irinej of Serbia, accompanied by Patriarch Ioannis of Antioch, met Lebanese President Michel Aoun #romfeanews https://t.co/WfPnBCQv5G"

 

追記:
 キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of the Great House of Cilicia)との会見もあったようです。

 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I’S MEETINGS | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

Armenian Churchさんのツイート: "https://t.co/jodBDi8Al8"

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、2019年7月4日にロシア大統領プーチン閣下と会見の予定との報道(2019年6月)三回目の会談

 バチカン発の複数の報道によりますと、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、2019年7月4日にロシア連邦大統領ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン閣下(His Excellency Mr Vladimir Vladimirovich Putin)と会見の予定だそうです。

 

 (英語)RTL Today – Pope to receive Putin at Vatican on July 4

 

関連:
 キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、ロシア大統領プーチン閣下と会見(2019年7月)

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、イタリア・アルバニア東方典礼カトリック教会の信者らと会見(2019年5月)

 キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、カトリックの東方典礼カトリック教会のひとつ、イタリア・アルバニア東方典礼カトリック教会(イタロ=アルバニア・カトリック教会)のルングロ・デッリ・イタロ=アルバネージ教区の信者らと会見しました。
 ルングロ・デッリ・イタロ=アルバネージ司教ドナート・オリヴェリオ座下(Bishop Donato Oliverio, Bishop of Lungro degli Italo-Albanesi)および同教会のピアーナ・デッリ・アルバネージ司教ジョルジオ・デメトリオ・ガラッロ座下(Bishop Giorgio Demetrio Gallaro, Bishop of Piana degli Albanesi)が臨席。

 

 (英語:バチカンニュース公式サイト)Pope to Italo-Albanians: Pass on spiritual partimony to your children – Vatican News

 

Vatican News – Italiano:
Udienza di Papa Francesco ai pellegrini dell'Eparchia di Lungro – YouTube

 

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下がウクライナ駐箚ローマ教皇大使と会見(2019年6月)コンスタンティノープルとモスクワの教会分裂への失望が表明された模様

 ギリシャの正教会系メディア Romfea 英語版によりますと、キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、ウクライナ駐箚ローマ教皇大使クラウディオ・グジェロッティ大司教座下(レベルム名義大司教 : Archbishop Claudio Gugerotti, Titular Archbishop of Rebellum, Apostolic Nuncio to Ukraine)と会見。ウクライナのゼレンスキー新大統領への祝意伝達のほか、コンスタンティノープルとモスクワの教会分裂への失望が表明されたとの“消息筋”からの情報が出ています。

 

 (英語)Frustration of the Pope for the freezing of the relations between the Phanar and Moscow – Romfea News

 

 東方正教会の方面での解決はないので、カトリック側がいつ東方正教会(というのが一つの固まりであるということ)を“見限る”か、というのが歴史(キリスト教史)上の転換点になるでしょうか。

 

ハプスブルク家のエドゥアルト大公殿下(ローマ教皇聖座駐箚ハンガリー大使)が、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下のルーマニア訪問への喜びを語る(2019年5月)ハンガリー系コミュニティなどの訪問予定が組まれている模様

 ローマ教皇聖座駐箚ハンガリー特命全権大使の、オーストリア大公エドゥアルト殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Eduard of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : エドゥアルト・フォン・ハプスブルクEduard von Habsburgエドゥアルト・ハプスブルク=ロートリンゲンEduard Habsburg-Lothringen)が、2019年5月末~6月頭に予定されているキリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)のルーマニア訪問への喜びを語っています。
 ハンガリー系コミュニティなどへの訪問予定があるようです。

 エドゥアルト殿下は、いわゆるハンガリー副王系の人物です。

 

 (英語)Hungarian Ambassador to Vatican on pope's trip to Romania: “for us it has a special meaning” | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Hungarian Ambassador to Vatican on pope's trip to Romania: “for us it has a special meaning” – YouTube

 

追記:
 聖ヨハネ・パウロ2世のルーマニア訪問時に、これらのハンガリー系コミュニティや教会関係の場への訪問がおこなわれなかったことを考えると(おそらくルーマニア正教会への遠慮でしょうから)、カトリックは、ルーマニア正教会を、そして東方正教会を“格下げ”したのでしょう(融和への努力が実ったと表現しても同じですが)。
 ウクライナをめぐる一連のいざこざというか醜態で東方正教会の敗北は決まりましたが、後は、これからどれくらいカトリック側が東方正教会のメンツを立ててさしあげるのかというところでしょう。
 今回も、おそらく教皇からは、ルーマニア側へのお世辞の数々が出るとは思いますが、もう勝ったと思えば、安いものです。