ギリシャの正教会系メディア Romfea 英語版が別のメディアからの情報として記事にしているところによりますと、先月に修道士への降格撤回と“前総主教”の称号の承認がおこなわれたイリネオス元エルサレム総主教(Eirinaios, Former Patriarch of Jerusalem)ですが、治療のためのギリシャ行きに同意したようです。
(英語)Former Patriarch of Jerusalem finally comes to Athens – Romfea News
経緯がいまいちはっきりしないのですが、
- イリオネス修道士の健康状態悪化
- 同修道士の姉か妹が、エルサレム総主教庁系の医療機関からひどい扱いを受けている(床に転がされているとか)と発言、ギリシャの総領事館に助けを求める
- ギリシャ正教会のアテネ大主教が、新設した関連医療機関での受け入れ準備が出来ていると発言
- ギリシャ総領事館「パスポートが“イリネオス総主教”になっているので無効。なんとかしてもらいたい」
- エルサレム総主教庁が“前総主教”の称号を承認(いくつかのメディアによるとこれでパスポートが有効になったことになるらしいです)。そして適切なケアがおこなわれていると抗議声明
- イリオネス前総主教がギリシャに行きたくない(エルサレムにとどまりたい)という意思を示す
- 今回 → イリオネス前総主教がギリシャ行きに同意(記事からはパスポートの発効を申請する書類にサインしたように読めますが……)
ということになりますが、今回申請したとすると、パスポートがどうたらという話は結局申請しなおさないといけないという当たり前の結論になったということなんでしょうか。よくわかりません。
まだこの問題は引きずるかもしれません。
イリネオス前総主教は、教会法上合法でない教会の中に「解任は無効で今も正当な総主教」とする勢力もあります。
エルサレム総主教庁や報道からは、もう教会指導者としての職務をやるなど不可能な体調であるという前提が感じられますが、世の中なにが起こるかわかりません。