訃報(2024年9月19日):在外ロシア正教会からの分派の一つ RusOC の首位“アントニー府主教”が永眠(1932~2024)

 2024年9月19日、在外ロシア正教会からの分派の一つ RusOC【ROCOR-V-A】【ROCIE (A)】 の首位“アントニー府主教”(Metropolitan AnthonyАнтоний (Орлов))が永眠したようです。
 1932年3月2日生まれの92歳。

 RusOC は、2001年に在外ロシア正教会と分離した勢力から、さらに分離した教会です。
(当然ですが、彼ら自身の主張では、自分たちこそが正統)

 

 (ロシア語: YouTube のチャンネルへの投稿文章)Церковь говорит さんからの投稿 – YouTube
※同教会の、“ステファン大主教”による文章。

キリスト教/ロシア正教古儀式派教会の首座コルニリー府主教座下が、ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下を訪問(2023年10月)

 2023年10月6日、キリスト教/東方正教会系統の古儀式派のロシア正教古儀式派教会の首座/モスクワ・ロシア全土府主教コルニリー座下(His Eminence Metropolitan Korniliy of Moscow and all Russia)が、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)を訪問しました。

 両教会の協力などに加え、ロシア正教古儀式派教会の公式ウェブサイトを読む限りでは、教会法上の問題などについても話されたようです。

 

 (ロシア語:ロシア正教古儀式派教会 公式ウェブサイト)Встреча с представителями РПЦ

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with first hierarch of the Russian Orthodox Old Believer Church / News / Patriarchate.ru
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁 渉外局 公式ウェブサイト)DECR chairman meets with first hierarch of the Russian Orthodox Old Believer Church

“ロシア真正教会モスクワ府主教庁”(RTOC-MM)が“ディアスポラ真正教会”に改名する模様(2022年8月)

 2022年8月10日、“ロシア真正教会モスクワ府主教庁”(Russian True Orthodox Church – Moscow Metropolia)の会合がおこなわれ、同教会首位の“アレクシー府主教”により、同教会の“ディアスポラ真正教会”(True Orthodox Church of the Diaspora)への改名と、首位称号もモスクワ・ロシア全土府主教からアメリカ全土・ディアスポラ府主教(Metropolitan of All America and the Diaspora)への変更が提案されたようです。

 この教会の歴史は複雑ですが、一番最初はロシア正教会から離脱した集団によって形成されたものだと思います。

 

 (英語:公式ウェブサイト)A MEETING OF THE HIERARCHS OF THE RTOC-MM SYNOD OF BISHOPS TAKES PLACE. | True Orthodox Church of the Diaspora – Archdiocese of North America

Metropolitan +ALEXY called for a vote on the name change to True Orthodox Church of the Diaspora and the title of the First Hierarch to Metropolitan of All America and the Diaspora.

The proposal passed and the name will be changed officially on October 14, 2022.

 アレクシー府主教を含む全4名の主教が賛成し、10月14日より、これらの名前は変更されるということです。

 ディアスポラ真正教会の現在の主教は、
 “アレクシー府主教”(ディアスポラ真正教会首位/アメリカ全土・ディアスポラ府主教/ミネアポリス・シカゴ大主教アレクシー座下 : His Beautitude, Most Reverend Alexy, Archbishop of Minneapolis and Chicago, Metropolitan of All America and the Diaspora, First Hierarch of the True Orthodox Church of the Diaspora)
 “ハラランポス大主教”(ダラス・テキサス大主教ハラランポス座下 : The Most Reverend Haralampos, Archbishop of Dallas and Texas)
 “エルモゲン大主教”(オデッサ・タヴリチェスク大主教ゲルモゲン座下 : The Most Reverend Hermogen, Archbishop of Odessa and Tavrychesk)
 “ニコラス大主教”(エデンボーン大主教ニコラス座下 : The Most Reverend Nicholas, Archbishop of Edenborn, Vicar for the Archdiocese of North America & the Diaspora, Secretary of Synod)

訃報(2021年4月7日):アヴロナ・シノドの首座/“アンジェロス府主教”が永眠(1950~2021)

 2021年4月7日、アヴロナ・シノド(Avlona Synod)の首座/“アンジェロス府主教”(アヴロナ・ヴィオティア府主教アンジェロス座下 : His Beatitude Metropolitan Angelos of Avlona and Viotia)が永眠したようです。
 1950年生まれ。

 アヴロナ・シノドは(正式名称らしきものがいろいろ表記されていてよくわかりませんが)、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会から1935年に分離したギリシャ真正教会からさらに1995年に分離した教会から、2010年に成立した集団です。

 同教会は、真正教会国際連合(International Union of Genuine Orthodox Churches : IUGOC)に加盟しています。

 

 (英語)Avlona Synod USA | REPOSE OF MET. ANGELOS
 (英語)Repose of Metropolitan Angelos of Avlona – The Autonomous Orthodox Metropolia of North and South America and the British Isles

 

 永眠後、フル・コミュニオンの状態にあるロシア真正教会(TOCiRのほう : True Orthodox Church in Russia)の首座“セラフィム府主教”の臨席のもとで、“ケロウブ主教”が新たな首座に選出され、府主教に昇叙となったようです。

 (英語)Avlona Synod USA | ELECTION OF MET. CHERUBIM

訃報(2021年1月30日):在外ロシア正教会からの分派の一つ RusOC (D) の首位“ダマスキン府主教”が永眠(1956~2011)

 2021年1月30日、RusOC (D)の首位/“ダマスキン府主教”(モスクワ・ロシア全土府主教ダマスキン座下 : His Eminence Metropolitan DamasceneDmaskin】 of Moscow, First Hierarch of the Russian Orthodox Church【RusOC (D)】)が永眠したということです。
 1956年1月11日生まれの65歳。

 RusOC (D) は、ROCIE (A-D) という略称でも知られています。
 在外ロシア正教会から離脱(本人たちから見れば自分たちが正統)した亡命ロシア正教会(Russian Orthodox Church in Exile : ROCIE : ROCOR (V))という集団があり、ここからさらに分離した集団でロシア正教会(Russian Orthodox Church)を称する RusOC または ROCOR (V-A) または ROCIE (A) と呼ばれる集団があるのですが、そこからさらに分離したのが RusOC (D) または ROCIE (A-D) と呼ばれる集団です。(ROCOR (V-A-D))とは呼ばれないようです。
 また、RusOC (D) は一時期、ロシア正教自治教会(ROAC)という、これもまた、先行して在外ロシア正教会から離脱した勢力とコミュニオンの状態にあったようですが、すでに解除されているようです。

 永眠に伴い、RusOC (D) がどうなるかはわかりませんが、ペンザ主教ヴァシリー座下(His Grace Bishop Vasily of Penza)という人物が訃報記事の最後に発表者として名前があり、他の主教は存在するようです。
追記:
 やや年月が経過しましたが、どうやらその段階でも同教会には大主教1人と主教2人が(最低でも)存在するようで、後継者が擁立される可能性はあります(まだされていないように取れます)。また、大主教はペンザ・中央ロシア大主教ステファン座下(His Eminence Archbishop Stefan of Penza and Central Russian)となっていて、上記のペンザ主教ヴァシリー座下はどうなったのかはまったくわかりません。その他の二名は、ヴォスクレセンスク主教ウラジーミル座下(His Grace Bishop Vladimir of Voskresensk)、ベルゴロド主教ミハイル座下(His Grace Bishop Mikhail of Belgorod)で、他の主教も存在するのかどうかはわかりません。

 (ロシア語:RusOC (D) 公式ウェブサイト)Информационное сообщение о преставлении Первоиерарха Российской Православной церкви Высокопреосвященного митрополита Дамаскина | Российская Православная Церковь – официальный сайт
 (ロシア語)Дамаскин (Балабанов) (1955-2021) – «Ибо Я милости хочу, а не жертвы, и Боговедения более, нежели всесожжений» (Ос. 6:6) — LiveJournal