ウクライナでのクリミアの騒動ですが、当初3月30日に予定されていた住民投票が3月16日に早められました。
翌3月17日に、クリミア自治共和国は独立を宣言し(クリミア共和国)、ロシア連邦への編入要請を決議、同日ロシア連邦はこれを承認します。
インテルファクス通信【インターファックス通信】によりますと、この日には宗教的意義があったようです。
(英語)Interfax-Religion – Crimea became a part of Russia on the day of peninsula’s heavenly protector
ロシア正教会でシンフェロポリ・クリミア大主教(Archbishop of Simferopol and Crimea)を務め、列聖され、クリミアの守護聖人となっている聖ルカ(Saint Luka)という人物がいます(称号はおそらく「至福者」)。
1995年11月に、ロシア正教会モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会がこの人の列聖を発表。
墓地にあったこの人の遺体を掘り返したのが1996年の3月17日。
この時、4万人が参列し、遺体からは芳しい香りが漂っていたとされており(なにやら「カラマーゾフの兄弟」を思い出しますが)、そして心臓は腐敗していなかったそうです。この時参列した人たちがクリミアに今もたくさんいるはずです。
その後、遺体は3月20日にクリミアの「至聖三者大聖堂」(現在は修道院??)に移された模様。
3月25日にロシア正教会モスクワ総主教庁よにって正式に列聖されています。
この日付にあわせてきたのは、聖ルカと関連して印象付けることで、東方正教会の信仰の厚い地域からの支持を獲得しようとしたのではないかと思われます。
※とはいえ、20日や25日でなくてなぜ17日なのかはよくわかりませんが……。「芳しい香り」が重要なんでしょうか。