訃報(2025年11月12日):キリスト教/英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】首座/グラストンベリー府主教セラフィム座下(英国総主教)が、永眠(1948~2025)

 2025年11月12日、キリスト教/オリエント正教会系統の教会で自主的に活動している英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】(British Orthodox Church)の首座/グラストンベリー府主教“アバ”・セラフィム座下(His Beatitude Abba Seraphim, Metropolitan of Glastonbury)が、ロンドンで永眠したようです。
 1948年2月27日生まれの77歳。

 

 (英語:英国正教会 公式サイト)His Beatitude Abba Seraphim Dies in London | The British Orthodox Church

 

 同教会とセラフィム府主教は、元はシリア正教会系の独立した団体でしたが、コプト正教会に認められ自治的に活動。そして後にコプト正教会から離れました。
 その後、二人の主教を、独自に叙聖しました。
 しかし、先立つ2025年7月に、そのうちの一人、グラストンベリー府主教庁および首座の補佐/プリディー名義主教“アバ”・デービッド座下(His Grace Abba David, Bishop Titular of Priddy and Auxiliary to the Metropolitical and Primatial See of Glastonbury)は永眠しているようです。
 1939年10月7日生まれの85歳。
 
 (英語:英国正教会 公式サイト)Obituary – Abba David – Bishop of Priddy | The British Orthodox Church

 

 これに伴い、同教会の主教は、ジェームズ大主教座下(His Eminence Abba James, Archbishop Titular of Caerleon-upon-Usk and Mafrian to the Metropolis of Glastonbury and British Patriarchate)一人となりました。

 同大主教は、“アバ”・ヤコブス3世(Abba Jacobus III)として、セラフィム座下の地位を受けつぎます。

キリスト教/英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】首座/グラストンベリー府主教セラフィム座下(英国総主教)が、転倒して負傷したとのこと(2019年9月)

 キリスト教/オリエント正教会系統の英国正教会【イギリス正教会】【ブリテン正教会】(British Orthodox Church)の首座/グラストンベリー府主教“アバ”・セラフィム座下(His Eminence Abba Seraphim, Metropolitan of Glastonbury)は、転倒して上腕骨を骨折した模様。
 用語の正確な意味がいまいちわかりませんが、六週間は腕を吊るような包帯か何かの着用が必要なようです。

 

 (英語:英国正教会公式サイト)Abba Seraphim suffers a fall and a fracture – The British Orthodox Church

 

 セラフィム座下は英国総主教を称しており、また、今回の記事では後継者のジェームズ大主教座下がいるのでなにも心配はないというような記述もあります。

 セラフィム座下自身はコプト正教会で叙聖を受けており、その後コプト正教会から英国正教会が離脱した後にどうなったかはわかりませんが、オリエント正教会の主流の教会の聖職者として認められる条件は過去においては満たしています。
 が、ジェームズ座下は、そのような主流の教会に属さない主教を含んだ形で叙聖を受けています。
 また、(長い形での)ジェームズ座下の称号を含む表記は(His Eminence Abba James, Archbishop Titular of Caerleon-upon-Usk and Mafrian to the Metropolis of Glastonbury and British Patriarchate)となっており、カーリアン=アポン=アスク名義大主教に加え、「Mafrian」というものが付加されています。これはおそらく「Maphrian」と主に表記される過去のシリア正教会において総主教に次ぐ地位を持っていた聖職者の称号を後継者兼補佐(カトリックでいう協働)のためのジェームズ座下のために使用しているのでしょう。