マルタ騎士団【主権実体】の憲法改正に関する集会に五大陸から140人が参加した模様(2018年2月)2016年~2017年のローマ教皇とマルタ騎士団総長の対立を念頭に総長権限の縮小が最重要項目か

 2018年2月8日~2月11日の期間にイタリア共和国のローマで、マルタ騎士団の“フラー”・ジャコモ・ダッラ・トッレ・デル・テンピオ・ディ・サングイネット副長(総長代行 : Lieutenant of the Grand Master, Frà Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto)臨席の元、憲法改正に関する集会に五大陸から140人が参加した模様です。

 また、キリスト教/ローマ・カトリック教会のローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)より教皇の使節として、つまりマルタ騎士団を抑え込むためのローマ・カトリック教会の代表として送られてきている、ジョヴァンニ・アンジェロ・ベーチュ大司教座下(Monsignor Giovanni Angelo Becciu)が開会に臨席したようです。

 2016年~2017年に起こった当時のマシュー・フェスティング総長殿下とフランシスコ教皇聖下の間の争い(結果フェスティング殿下が辞任するも、後任の総長を選出できず、ジャコモ・ダッラ・トッレ総長代行が指名され任にあたっている。任期は一年)を念頭に、教会が騎士団を完全に抑え込むような形を整えるのが最重要項目の一つでしょう(つまり総長の権限を削るということ)。
 しかし、当時フェスティング殿下が抵抗して発言したように、主権実体の元首であるマルタ騎士団総長に対して、主権実体「ローマ教皇聖座」および主権国家「バチカン市国」の元首であるローマ教皇が“命令”するのは、主権侵害=国際法違反という見方もあり、ローマ教皇の権威に逆らうものに対して厳しいフランシスコ聖下の方針・選択がうかがえます。

 

 (英語)Constitutional Reform of the Order of Malta: in Rome the international strategic seminar – Order of Malta

Order of Maltaさんのツイート: "Constitutional Reform of the Order of Malta: in Rome the international strategic seminar "The reform aims to renew the forms of the Order founded on the same principles that inspired its creation almost one thousand years ago and its action” https://t.co/3ylSqXyutA #OrderofMalta… https://t.co/la8wWK7AS6"

キリスト教/シナイ正教会首座/ダミアノス大主教座下が転落して入院(2018年1月)

 2018年1月29日、キリスト教/東方正教会/シナイ正教会の首座/シナイ・ファラン・ライソ大主教ダミアノス座下(His Beatitude Archbishop Damianos of Sinai, Faran and Raitho, and Abbot of the Holy Monastery of Saint Catherine of Mount Sinai)が、大修道院長を務める聖カタリナ修道院の昇降機(エレベーター?)から4メートルほど転落して入院中とのことです。

 シナイ大主教はエルサレム総主教より叙聖を受けますが、選出については独自におこなわれているため、位置付けが難しい教会とされています。

 エジプト・アラブ共和国国防大臣スィドキー・ソブヒ陸軍大将閣下(General Sedki Sobhy)が、見舞いをおこなったようです。

 

 (英語)Archbishop Damianos of Mt. Sinai in hospital after accident in monastery / OrthoChristian.Com

 

キリスト教/カルデア東方典礼カトリック教会首座/ルイ・ラファエル1世サコ総大司教座下曰く、ローマ教皇フランシスコ聖下はイラクへいく準備ができている(2018年2月)

 (英語)Iraqi Patriarch: Pope Francis told us he's ready to go to Iraq | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English:
Iraqi Patriarch: Pope Francis told us he's ready to go to Iraq – YouTube

 

 キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/カルデア東方典礼カトリック教会の首座/バビロニア総大司教【バビロン総大司教】ルイ・ラファエル1世サコ座下(His Beatitude Patriarch Louis Raphaël I Sako, Patriarch of Babylon【Babilonia】, Archbishop of Baghdad, Chaldean Patriarch)は、ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)より、イラク共和国訪問の準備はできていると伝えられたとのことです。

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下は、モスクワ総主教庁下の古儀式派教区の主教の必要性を否定(2018年2月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、モスクワ総主教庁下の古儀式派教区の主教に推挙されていましたが、この主教座の必要性について(現時点では)否定的にみているようです。

 

 (英語)Met. Hilarion says he sees no need for Edinoverie bishop / OrthoChristian.Com

 

 こういったタイプの件では、主導権争いというか、管轄権争いというか、いろいろな問題が生じるのはよくあることですので、慎重なのは当然かとも思います。
 そもそも本人に仕事を増やす余裕があるのかどうかもわかりませんが。