ローマ教皇聖座と中華人民共和国の司教任命に関する暫定合意がさらに2年間延長(2022年10月)

 2022年10月22日、ローマ教皇聖座と中華人民共和国は、キリスト教/ローマ・カトリック教会の同国内での司教任命についての暫定合意をさらに延長することで合意したようです。

 

 (英語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Communiqué on the extension of the Provisional Agreement between the Holy See and the People’s Republic of China regarding the appointment of Bishops, 22.10.2022

 教皇庁と中国間の司教任命めぐる暫定合意延長を発表 – バチカン・ニュース
 パロリン枢機卿:教皇と中国間の暫定合意延長について – バチカン・ニュース

 (英語)Holy See-China: Provisional Agreement on nomination of Bishops renewed for second time – Vatican News
 (英語)Parolin: ‘An Agreement on aspects essential to daily life of Church in China’ – Vatican News

 (英語)Cardinal Tagle: A decision to safeguard apostolic succession for Chinese Catholics – Vatican News

 

続報:
 中華人民共和国の地元当局が、ローマ教皇聖座が承認していない“江西教区”の補佐司教に、余江司教 彭卫照 座下を叙任したとの報道。聖座は「司教任命に関する暫定合意」に反するとして驚き反発し説明を求めている模様(2022年11月)

キリスト教/アッシリア東方教会の新しい総主教庁の完成式典(2022年9月)

 2022年9月12日、キリスト教/東方教会(景教、通称:ネストリウス派、など)/アッシリア東方教会の新しい総主教庁の完成式典がおこなわれました。

 第122代カトリコス=総主教“マル”・アワ3世ロイェル聖下(His Holiness Mar Awa III Royel, The Catholicos-Patriarch of the Assyrian Church of the East)、
 キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/カルデア東方典礼カトリック教会首座/バビロニア総大司教【バビロン総大司教】ルイ・ラファエル1世サコ枢機卿座下(His Eminent Beatitude Louis Raphaël I Cardinal Sako, Patriarch of Babylon【Babilonia】, Archbishop of Baghdad, Chaldean Patriarch)、
 イラク共和国のクルド人の重鎮、マスード・バルザニ閣下らが参列。

 

 (英語)Patriarchate of the eastern Assyrian church opened in Erbil
 (英語)Assyrian Christianity Asserts Its Renewal in Erbil | AINA

 

 (英語)KDP’s Barzani inaugurates Assyrian Patriarch’s HQ… | Rudaw.net

Rudaw EnglishさんはTwitterを使っています: 「KDP leader Masoud Barzani inaugurates the new Headquarters of the Patriarch of the Assyrian Church of the East in Erbil https://t.co/inUOOIL4Tp」 / Twitter

 

احتفال تدشين مجمع البطريركي | احتفال تدشين مجمع البطريركي | By ‎كاتدرائية مار يوخنا المعمدان – عنكاوا St. John the Baptist Cathedral-Ankawa‎ | Facebook

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、キリスト教/東インド諸島総大司教フィリペ・ネリ・フェラン座下を枢機卿に叙任(2022年8月27日)

 2022年8月27日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、東インド諸島総大司教/ゴア・ダマン大司教フィリペ・ネリ・アントニオ・セバスティアン・ド・ロザリオ・フェラン座下(Filipe Neri António Sebastião do Rosário Ferrão, Archbishop of Goa and Daman, Patriarch of East Indies)を枢機卿に昇叙しました。

 ゴア大司教区・つまり(確認してませんが)東インド総大司教としても初めての枢機卿ということになるようです。
 なお、カトリックの総大司教は、通常、個人としても総大司教の階位を持ちますが、東インド諸島総大司教はそのあたりが不明で、名誉職の総大司教のためか、同座下はこれまでは大司教と一般的に表記されており、個人として総大司教としているケースを見た記憶がありません。しかし、枢機卿昇叙を受けた人物は個人としては総大司教よりは上になるので、これで座下に関しては、総大司教なのか大司教なのか気にする必要がなくなりました。

 

 (英語:ゴア大司教区 公式ウェブサイト)Archdiocese of Goa gets its First Cardinal in 465 Years – Goa DCSCM

 

Prudent Media Goa:
GOA GETS 1ST CARDINAL AFTER 465 YEARS: HIS EMINENCE, FILIPE NERI CARDINAL FERRAO – YouTube

 

CCR TV:
Goa Welcomes Filipe Neri Cardinal Ferrao – YouTube

 

Goa Diocesan Centre For Social Communication Media:
Congratulatory speech to Filipe Neri Cardinal Ferrao by Fr. Amandio Valadares – YouTube

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が、ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下と会見(2022年8月)

 2022年8月5日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)は、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式サイト)Metropolitan Anthony of Volokolamsk meets with Pope Francis of Rome

 

Synodal Times:
Ahead of trip to Kazakhstan, Pope Francis meets with Russian Orthodox Metropolitan Anthony | Synodal – YouTube

キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下が教皇自発教令を発布。オプス・デイの管轄を司教省から聖職者省に変更。属人区長は司教とならなくなる、など(2022年7月)

 2022年7月22日、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)はオプス・デイに関する内容の教皇自発教令を発布しました。
 8月4日に発効します。

 オプス・デイの管轄を司教省から聖職者省に変更。属人区長は司教とならなくなる、などです。

※現在のオプス・デイ属人区長フェルナンド・オカリス・ブラーニャ師(Monsignor Fernando Ocáriz Braña)は属人区長となってから数年たちますが司教叙階を受けていません。

 属人区長は裁治権を有しており、今回の教令により、オプス・デイの組織に大きな変更が起こるわけではありません。
 ローマ教皇庁は今年に組織再編をおこなっており、これもまた一環である、と思われます。
 しかし、この内容では宗教的な理屈はともかくとしても単純にオプス・デイへの格下げがおこなわれたようにしか思えないのですが……。

 今回の自発教令はオプス・デイを対象にしていると取れますし、オプス・デイ以外に属人区(Personal Prelature)は成立していませんので、他への影響を考える必要はなさそうです。

※アングリカンの人々を受け入れるために設置された属人裁治区(Personal Ordinariate)は、発想を属人区から取り入れた部分はあるとはいえ別物ですので、今回の件には関係ありません。

 

 (英語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Apostolic Letter issued “Motu proprio” of the Supreme Pontiff Francis “Ad charisma tuendum”, 22.07.2022

 

 (英語)Pope Francis adapts the norms of Opus Dei to the new apostolic constitution | ROME REPORTS

ROME REPORTS in English :
Pope Francis adapts the norms of Opus Dei to the new apostolic constitution – YouTube

 

 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)属人区長の手紙:自発教令『Ad charisma tuendum』について。 – オプス・デイ
 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)自発教令の形式による使徒的書簡『アド・カリスマ・トゥエンドゥム』(Ad charisma tuendum):カリスマを守るため – オプス・デイ
 (日本語版:オプス・デイ公式サイト)自発教令『アド・カリスマ・トゥエドゥム』(Ad charisma tuendum)についてQ&A – オプス・デイ

 (英語アメリカ版:オプス・デイ公式サイト)Motu Proprio “Ad charisma tuendum”: Questions and Answers – Opus Dei
 (英語アメリカ版:オプス・デイ公式サイト)Letter from the Prelate regarding the Motu Proprio “Ad charisma tuendum” – Opus Dei