キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教セオフィロス3世聖下が、コプト正教会のロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下らと会見(2023年9月)

 2023年9月19日、キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)は、キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)と会見しました。
 アンゲロス大主教には、コプト正教会側から、エルサレム府主教アントニウス座下(His Eminence Metropolitan Antonius Metropolitan of Jerusalem & The Near East)が同行

 

 (英語:エルサレム総主教庁ニュースゲート)THE COPTIC ARCHBISHOP OF ENGLAND VISITS THE PATRIARCHATE – Jerusalem Patriarchate News Gate
 (英語)Patriarch Theophilos of Jerusalem Receives Archbishop Angaelos of London – Orthodoxy Cognate PAGE

 

Jerusalem Patriarchate | Facebook

“モンテネグロ正教会”で新たな首座が選出されたとの報道。これまでの首座“ミハイロ府主教”はこの動きを否定(2023年9月)

 2023年9月3日に、キリスト教/東方正教会系統の、主流の教会からはどこからも教会法上合法と認められていない、モンテネグロ正教会(MOC)の協議会が開かれ、新たな首座が選出されたと報道されました。

 

Portal Aktuelno:
Opštecrnogorski Zbor, himna – YouTube

 

 (モンテネグロ語)Opštecrnogorski zbor: Episkop Boris je novi mitropolit CPC

 

 この記事によれば、ボリス主教が新たな首座である府主教に選出され、これまで教会を率いていた“ミハイロ府主教”(ツェティニェ大主教・モンテネグロ府主教ミハイロ座下 : His Beatitude Mihailo, Archbishop of Cetinje and Montenegrin Metropolitan)は「引退」とされています。

 

 しかし、 MOC の公式サイトはこの動きを完全に否定。

 

 (モンテネグロ語:モンテネグロ正教会 公式サイト)Propali politički miting | Crnogorska Pravoslavna Crkva
 (モンテネグロ語:モンテネグロ正教会 公式サイト)Privremena zabrana činodjejstvovanja | Crnogorska Pravoslavna Crkva

 

 また、同教会の“シメオン大主教”という人物もこの動きを批判している記事が出、自身と同教区は賛同していないとしています。

 (モンテネグロ語:モンテネグロ正教会 公式サイト)Obraćanje Arhiepiskopa Simeona povodom skupa 03. 09. 2023. godine | Crnogorska Pravoslavna Crkva

 

 詳細は不明ですが、 MOC は2018年にも一部メンバーが離脱して新組織を結成しており、今回の件もそのようなもの(として落ち着く)かもしれません。

 

追記:
 モンテネグロを管轄する、主流の教会から教会法上合法な教会と見なされているのは、セルビア正教会です。
 上記の、新たにモンテネグロ正教会の府主教に選出されたと主張するボリス主教は、セルビア正教会の、ブエノスアイレス・中南米主教キリロ座下(His Grace Bishop Kirilo of Buenos Aires and South-Central America)の いとこ だそうです。

 

追記2:
 英語の記事を出しているところがあったのでリンクしておきます。

 At the gathering in Cetinje, Boris was elected as the metropolitan; Mihailo: A political group that has no legitimacy

 

続報:
 “モンテネグロ正教会”で新たな首座に選出されたと主張する“ボリス府主教”らが扉を破壊して聖堂に侵入したとして、“ミハイロ府主教”側が告訴をおこなったと発表。またそれに対する反論が“ボリス府主教”よりおこなわれた模様(2023年9月)
 “モンテネグロ正教会”の首座“ミハイロ府主教”ら三人の主教が、新たな首座に選出されたと主張する“ボリス主教”の聖職者としての地位を剥奪と発表(2023年9月)
 “モンテネグロ正教会”の新たな首座を称している“ボリス府主教”が礼拝でモスクワ総主教やセルビア総主教の名前を挙げたと、“ミハイロ府主教”側が非難(2023年10月)

キリスト教/マケドニア正教会で、元・オフリド大主教ヨヴァン座下が、クルシェボとデミール・ヒサールの府主教となる(2023年9月)

 2023年9月3日、キリスト教/東方正教会の、セルビア正教会の管轄権下で自治権を行使していた、元の正教オフリド大主教庁の首座/オフリド大主教ヨヴァン6世座下(His Beatitude Archbishop Jovan VI of Ohrid)が、あらためてマケドニア正教会-オフリド大主教庁のクルシェボとデミール・ヒサールの府主教(Metropolitan of Krushevo-Demir Hisar)となり、着座したようです。

 北マケドニア共和国の東方正教会の教会は、教会法上合法であったセルビア正教会の管轄権下で自治権を行使していた正教オフリド大主教庁と、教会法上合法でなかったマケドニア正教会-オフリド大主教庁がありましたが、急転直下でセルビア正教会が後者を承認し、前者の立ち位置が微妙になっていました。

 いろいろありましたが、統合となった、と理解しておきます。

参列者:
 マケドニア正教会/
 プレスパ=ペラゴニア府主教ペタル座下(His Eminence Metropolitan Petar of Prespa-Pelagonia)
 クマノヴォ=オソグ府主教グリゴリー座下(His Eminence Metropolitan Grigorij of Kumanovo-Osog)
 ヘラクレス主教クリメント座下(His Grace Bishop Kliment of Herakles)

 マケドニア正教会(元・正教オフリド大主教庁)/
 デリャドロヴチ=イリンデン主教ヨアキム座下(His Grace Bishop Joachim of Deljadro-Ilinden)
 デルチェヴォとマケドンスカ・カメニツァの主教マルコ座下(His Grace Bishop Marko of Delchevsko-Kamenichki)
 ストビ主教ダヴィッド座下(His Grace Bishop David of Stobi 現在:Bishop of Dremvica)

 セルビア正教会/
 モンテネグロ・沿海府主教ヨアニキイェ座下(His Eminence Metropolitan Joanikije of Montenegro and the Littoral)
 ヴラニェ主教パホミイェ座下(His Grace Bishop Pahomije of Vranje)

 北マケドニア共和国駐箚セルビア共和国特命全権大使ネヴェナ・ヨヴァノヴィッチ閣下(Her Excellency Nevena Jovanović

 

 (英語)Metropolitan Jovan Enthroned as Metropolitan of Krushevo-Demir Hisar – Orthodoxy Cognate PAGE

 

関連:
 キリスト教/ブルガリア正教会が、マケドニア正教会-オフリド大主教庁を独立正教会として承認(2022年12月)教会名は「北マケドニア共和国正教会」首座は「北マケドニア大主教ステファン座下」

インタビュー記事(セルビア語):キリスト教/ロシア正教会/アフリカにおける総主教代理/クリン府主教レオニード座下へのインタビュー「バルソロメオス総主教はルビコン川を渡った」(2023年9月)

 セルビア語による、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会/アフリカにおける総主教代理/クリン府主教レオニード座下(His Eminence Metropolitan Leonid of Klin, Patriarchal Exarch of Africa)へのインタビュー記事が掲載されています。

 大意ですが、ファナル(コンスタンティノープル)がルールを破ったこと、アレクサンドリア総主教が OCU を認めたためにアフリカに正しい教えが広められなくなったこと、など、ロシア正教会の立場とアフリカにおける総主教代理区の設置に関する話です。

 また、セルビア正教会に向けた連帯の期待のような発言もあります。

 

 (セルビア語)Патријарх Вартоломеј је прешао Рубикон – Печат – Лист слободне Србије

 

 アフリカにおける総主教代理区の公式ウェブサイトに、一部英訳(アレクサンドリア総主教に関することなど)があります。

 (英語:アフリカにおける総主教代理区 公式ウェブサイト)Interview of Metropolitan Leonid of Klin to the Serbian edition "Pechat" – Exarchate of Africa

キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教セオフィロス3世聖下が、ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教アントニー座下と会見(2023年5月)

 2023年5月11日、キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)は、同地を訪問したキリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教アントニー座下(His Eminence Metropolitan Anthony of Volokolamsk, Chairman of the Department for External Church Relations of the Moscow Patriarchate)らと会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局 公式ウェブサイト)Metropolitan Anthony of Volokolamsk visits the Holy Land