キリスト教/キプロス大主教クリソストモス2世座下が、新任のギリシャ外相ヨルゴス・カトルンガロス閣下と会見(2019年3月)

 2019年3月19日、キリスト教/東方正教会/キプロス正教会の首座/ノヴァ・ユスティニアナと全キプロスの大主教クリソストモス2世座下(His Beatitude Archbishop Chrysostomos II of Nova Justiniana and all Cyprus)は、キプロス共和国を訪問した新任のギリシャ共和国外務大臣ヨルゴス・カトルンガロス教授閣下(ゲオルギオス・カトルガロス外相 : Prof George【Georgios】【Giórgos】 Katrougalos)と会見しました。

 

 (ギリシャ語:キプロス正教会公式サイト)Συνάντηση του νέου Υπουργού Εξωτερικών της Ελλάδος με τον Αρχιεπίσκοπο Κύπρου – Εκκλησία της Κύπρου

 (英語)The Greek Minister of Foreign Affairs visited the Archbishop of Cyprus – Romfea News

 

Romfea.newsさんのツイート: "#Katrougalos and #Chrysostomos discuss about the #Cyprus issue @gkatr #romfeanews #cyprusissue #greekforeignministry https://t.co/7XlN8VB0YD"

 

Romfea.news – Katrougalos and Chrysostomos discuss about… | Facebook

 

Υπουργείο Εξωτερικώνさんのツイート: "Λευκωσία: Ο ΥΠΕΞ Γ. Κατρούγκαλος @gkatr συναντάται με τον Αρχιεπίσκοπο Κύπρου, Χρυσόστομο Β’ / FM G. Katrougalos meets w/ Archbishop Chrysostomos II of #Cyprus in #Nicosia… https://t.co/V6Xkw2gLXs"

 

ギリシャ共和国憲法改正の動き進むも、次は総選挙後に審議?(2019年3月)ツィプラス政権は憲法三条=「ギリシャではキリスト教/東方正教会を優遇しますよ」という条文の変更を目指していますが……

 ギリシャ共和国の議会は、憲法改正の動きを進める投票をおこない、過半数以上の156人が賛成票を投じました。
 ただ、改正には総選挙後の議会(憲法改正の審議をおこなうため特別な名称が付くらしいです)で180票(全体の五分の三)が必要らしいです。

 ギリシャ共和国総選挙は今年【2019年】おこなわれ、ギリシャ共和国首相アレクシス・ツィプラス閣下(チプラス首相 : His Excellency Mr Alexis Tsipras)からは10月が候補として挙げられたことがあります。有利と見た時期におこなうでしょうが、現状の世論調査では SYRIZA は現有議席の確保も難しく、このままでは通らないんではないかと思います。とはいえ半年以上あればイスラム系で同国で暮らしている人々に国籍やら選挙権やらをたくさん与えられる可能性もあり、非キリスト教有権者の増大が選挙結果を大きく変えるかもしれません。

 

 (英語)Revision of Article 3 was approved by the Parliament – Romfea News

Romfea.newsさんのツイート: "Revision of Article 3 was approved by the Hellenic Parliament #romfeanews #greekparliament #constitutionalrevision #Article3 #churchofgreece https://t.co/cRhNEkzWCf"

 

 なお、その憲法三条ですが、簡単にいいますと

  1. ギリシャではコンスタンティノープル及び同じ教えを奉じる東方正教会のギリシャ正教会を優遇しますよ
  2. 聖職に関して、国家は前項に反するようなこと考えちゃダメですよ
  3. 聖書を、コンスタンティノープルとギリシャ正教会の許可なしに変えちゃダメですよ

 というようなことらしいです(1項はもっと長いです)。

 これに対し「宗教的中立」というお題目を提示してツィプラス政権は憲法改正を図っています。

 

キリスト教/アレクサンドリア・全アフリカ総主教セオドロス2世聖下が、新任のギリシャ国防相アポストラキス閣下と会見、勲章を授与(2019年3月)

 2019年3月8日、キリスト教/東方正教会/アレクサンドリア・全アフリカ総主教セオドロス2世聖下(His Beatitude Theodoros II, Pope and Patriarch of Alexandria and All Africa)は、エジプト・アラブ共和国を公式訪問したギリシャ共和国国防大臣エヴァンゲロス・アポストラキス海軍大将閣下(His Excellency Mr Evangelos Apostolakis HN)と会見しました。

 アポストラキス閣下は、ギリシャ海軍参謀長、ギリシャ軍参謀長の軍トップを経て、2019年1月に国防大臣に任命されたようです。
 大臣任命前にも一度アレクサンドリア総主教庁を訪問。
 今回、セオドロス2世聖下は、同庁の聖マルコ十字勲章を大臣に授与した模様

 

 (ギリシャ語:東方正教会アレクサンドリア総主教庁公式サイト)— [ Greek Orthodox ] — | Ο ΑΛΕΞΑΝΔΡΙΝΟΣ ΠΡΟΚΑΘΗΜΕΝΟΣ ΥΠΟΔΕΧΘΗΚΕ ΤΟΝ ΥΠΟΥΡΓΟ ΕΘΝΙΚΗΣ ΑΜΥΝΗΣ ΤΗΣ ΕΛΛΑΔΟΣ

 (ギリシャ語:ギリシャ国防省公式サイト)Επίσημη Επίσκεψη ΥΕΘΑ Ευάγγελου Αποστολάκη στην Αίγυπτο | Υπουργείο Εθνικής Άμυνας

 (英語)The Minister of Defence visited the Patriarch of Alexandria – Romfea News

 

Romfea.newsさんのツイート: "Patriarch Theodore of Alexandria and all Africa met with the Minister of Defence Evangelos Apostolakis in Egypt #romfeanews https://t.co/L4u4hK4b8U"

 

Romfea.news – Patriarch Theodore of Alexandria and all… | Facebook

 

Επίσημη Επίσκεψη ΥΕΘΑ Ευάγγελου… – Υπουργείο Εθνικής Άμυνας | Facebook

 

キリスト教/ギリシャ正教会聖シノド会合が終了(2019年3月7日)2019年3月19日から会合を開くことを決定

 キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会の聖シノドの会合が終了しましたが、大したことは決まらず、2019年3月19日~21日に(おそらく全主教出席の)会合を開くことが決定されたようです。

 

 (英語)The decisions will be taken by the meeting of the Hierarchs on March 19 – Romfea News

 

Romfea.newsさんのツイート: "The meeting of the #Hierarchs will have the last word on March 19 #romfeanews #ChurhOfGreece https://t.co/GDmrLxAZ8K"

 

 現在、ギリシャ正教会は発狂寸前ではないかという状態です。

 コンスタンティノープルとモスクワの対立をもう引き返せないところまでにしてしまったウクライナの件に加え、SYRIZAを率いるギリシャ共和国首相アレクシス・ツィプラス閣下(チプラス首相 : His Excellency Mr Alexis Tsipras)による国家と教会の分離(平たく言えば教会排除の方針)。また首相・SYRIZAによってマケドニア問題に関して国名を「北マケドニア共和国」で認めることや、トルコ共和国とのなんだかよくわからない関係の構築(ギリシャ正教会の府主教からは首相をトルコ系ユダヤ人とする発言も出ています。首相自身がトルコ紙に語ったことがベースになっているようですが)、そして、アフガニスタン・パキスタンなどからのイスラム教徒【ムスリム】への選挙権付与により票の上積みをはかっているなど。トルコ系ユダヤ人の無神論者がイスラム教徒から支持を受けるということでどこまで本当かわかりませんが、ツィプラス政権でギリシャと教会は滅ぶと恐怖しているようにみえます。
 なお、いろいろありましが、ギリシャの世論調査を信じるならば、今年【2019年】中におこなわれる(首相はかつて10月と発言)ギリシャ議会選挙で SYRIZA に投票すると答えた人は微増している状況です。この調査結果は、選挙までの残り半年以上で首相がさらになにかをやらかす可能性を上昇させています。

 また、欧州全体の景気後退が始まったのではないかという観測に加えて、仮にロシア正教会からフル・コミュニオンを解除されると、ロシア人巡礼観光客はさらに減少し(某府主教はロシア正教会を批判する一方で「365日ロシア人をもてなす」とかのんきなことをいってましたが)、ギリシャ経済は悪化、首相によって教会に責任が押しつけられるという展開もありえます。
 これはギリシャだけでなく、モスクワとの関係は、キプロスやエルサレムもそれぞれの国の経済・政治・外交に直結する問題なので、正直どこも頭が痛いでしょう。

 

キリスト教/ギリシャ正教会首座アテネ大主教イエロニモス2世座下が、会合がおこなわれている聖シノドについてコメント。国家と教会の関係、ウクライナの件(2019年3月)

 キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)が、現在会合がおこなわれている同教会の聖シノドに関して、国家と教会の分離を推進するツィプラス政権に対する決定や、ウクライナに関する件などについて結論を目指していることなどをコメントしています。

 

 (英語)Archbishop Ieronymos: Τhe State, the Church, and the priests, will make the final decision – Romfea News

 

 国家と教会の分離については、ギリシャ共和国の国内問題である部分も多いので、結局は政治家や選挙結果とのかかわりで進むと思いますが、ウクライナの件についてはギリシャ系の独立正教会はコンスタンティノープルに逆らうことはないだろうと思います。
 タイミングはともかくコンスタンティノープルが認めたほうの「ウクライナ正教会(AOCU : OCU)」を承認し、そしてロシア正教会側からフル・コミュニオンが解除され、東方正教会の教会分裂が確定的になっていくのではないでしょうか。

 まあ……もうしょうがないでしょうね。

 

 聖シノドは、2019年3月7日(木)が最終日ですが、どちらの問題も持ち越すかもしれません。

 

関連:
 キリスト教/ギリシャ正教会聖シノド会合が終了(2019年3月7日)2019年3月19日から会合を開くことを決定