キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下とギリシャ正教会首座アテネ大主教イエロニモス2世座下の会談が突如キャンセルとのこと(2018年10月)

 ギリシャ系正教会メディア「ΡΟΜΦΑΙΑ(Romfea.gr)」によりますと、2018年10月4日に予定されていたキリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)とキリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)の会談が突如キャンセルされ、理由も開示されていないそうです。

 

 (ギリシャ語)ΑΠΟΚΛΕΙΣΤΙΚΟ: Ακυρώνεται η συνάντηση Ιερωνύμου – Βαρθολομαίου

 

 とりあえずですが、ウクライナを巡るロシア正教会との問題とは関係なさそうです。

 

シスマ2018:キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下が、セルビア総主教イリネイ聖下と会談(2018年9月)共同礼拝も予定の模様

【シスマ2018~】 ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立とそれに端を発した出来事の記事一覧

 

 2018年9月29日、キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)は、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)と会談したようです。

 

 (英語:コンスタンティノープル全地総主教庁 世界教会協議会代表部 公式サイト)Meeting of the Ecumenical Patriarch with the Patriarch of Serbia – Ecumenical Patriarchate Permanent Delegation to the World Council of Churches

 

 上記サイトによりますと、バルソロメオス聖下は、第一次世界大戦終了100周年式典のため、ギリシャ共和国を訪問しているようです。よって、同地をイリネイ聖下も同目的で訪問しているのでしょう。
 会談では、東方正教会の問題が話されたようですが、詳細は不明。
 ネアポリス・スタウロポリス府主教バルナバス座下(His Eminence Metropolitan Barnabas of Neapolis and Stavroupolis)が同席したようです。

 翌9月30日には共同礼拝も予定されている模様。

 

 現在の東方正教会の問題(シスマ)がどこまで波及するか不明ですが……。

 マケドニア共和国(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 : FYROM)はセルビア共和国の管轄権内であり、正教オフリド大主教庁が設置されています。国家当局が支持するマケドニア正教会-オフリド大主教庁【MOC-OA】はそれと対立し、正教オフリド大主教庁へは国家による弾圧がおこなわれました。マケドニア正教会-オフリド大主教庁は、現在ブルガリア正教会の協力を得て、教会法上合法な地位を目指しています。
 一方、バルソロメオス聖下「マケドニアやその派生の名称を含む教会名は一切認めない」としています。
 9月30日には、マケドニア共和国で「マケドニア政府とギリシャ政府の合意に基づいて欧州連合【EU】・北大西洋条約機構【NATO】加盟を支持するか?」という内容の国名変更(北マケドニア共和国?)を問う国民投票が実施されます。
 この時期に、バルソロメオス聖下がマケドニア地方を訪問するというのは、教会政治的な意味合いが感じられます。
 仮に国名が変更され、欧州連合や北大西洋条約機構への加盟がかないそうな状況でも、聖下が「教会名にマケドニアを含むことは認められない」と発言すれば、ギリシャ(の政権側)、マケドニア、ブルガリアの政治家らの反発は避けられないかと思われます。西側諸国からも批判が出るでしょう。
 一方、独立正教会設置を認めれば、セルビア正教会はロシア正教会と同じ対応をとるでしょう。東方正教会の分裂が進むことは避けられません。
 しかも、ウクライナでの一連の経緯を受けて、この件は名称だけの問題となっており、仮にマケドニアで誰かがマケドニアという名称と関係がないが信徒や政治家たちが納得する名称を思いついてしまえば独立正教会設置を承認するしかないということになるでしょう。

 

 なお、今回同席したネアポリス・スタウロポリス府主教バルナバス座下ですが、同教区は全地総主教庁の管轄権にありながらギリシャ正教会に管理が預けられているいうややこしい扱いをされているもののひとつです(結構あります)。
 バルソロメオス聖下は、これらの教区の長たちを、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)へはなんの承認も得ずに招集したりしたことで、同座下より批判を受けたことがあり、全地総主教庁とギリシャ正教会で認識に差があることが指摘されています。
 ここもまたシスマが波及する可能性がある場所です。

 

追記:
 それにしても、今回9月末にやや唐突に(と思える)バルソロメオス聖下とイリネイ聖下の会談は、8月末のモスクワ総主教キリル聖下とバルソロメオス聖下の会談後、コンスタンティノープルとロシアの関係は断絶するしかない方向へ向かったことを思い出させます。

 

関連:
 キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教バルソロメオス聖下と、セルビア総主教イリネイ聖下が共同礼拝(2018年9月)

 

英国のチャールズ皇太子殿下が、キリスト教/アテネ大主教イエロニモス2世座下を訪問(2018年5月)

※この記事は世界の王室ニュースと重複します。

 

 2018年5月10日、ギリシャ共和国滞在中の英国【イギリス】のウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales)は、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)を訪問しました。
 大主教庁の中へはテスピエス主教シメオン座下(His Grace Bishop Simeon of Thespies)が案内した模様。

 

冒頭部分/
The Royal Family Channel:
Prince Charles and Camilla visit Athens on three-day Greece tour – YouTube

 

 (ギリシャ語:ギリシャ正教会公式サイト)H ΕΚΚΛΗΣΙΑ ΤΗΣ ΕΛΛΑΔΟΣ : Ιερά Σύνοδος Εκκλησίας Ελλάδος – Ιεραρχία

 (ギリシャ語)Η συνάντηση του πρίγκιπα Καρόλου με τον Ιερώνυμο -Θερμά λόγια για την «Αποστολή» και δώρα [εικόνες] | iefimerida.gr

 (英語:ルーマニア正教会通信)Prince Charles meets with Archbishop of Athens, speaks about Romania's monasteries – Basilica.ro
 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Prințul Charles a vorbit despre mănăstirile din România la întâlnirea cu Arhiepiscopul Ieronim al Atenei – Basilica.ro

 

Clarence Houseさんのツイート: "The Prince of Wales is meeting with His Beatitude Archbishop Ieronymos II of Athens and All Greece this morning on the second day of #RoyalVisitGreece.… https://t.co/FMMFYB4OZi"

 

Συνάντηση Αρχιεπισκόπου με τον Πρίγκιπα… – Ιερά Σύνοδος της Εκκλησίας της Ελλάδος – Ecclesia.gr | Facebook

 

 チャールズ皇太子殿下は、(旧)ギリシャ王室の男系男子です。

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、 Romfea のインタビューに答える(2018年2月)

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、ギリシャの東方正教会メディア「Romfea」のインタビューに答えたようです。

※現在、 Romfea.gr のサイトには該当記事が見当たらないので、少し前の記事か、まだ掲載されていないものだと思われます。

 インタビュー内容は、
 東方正教会全体に関するもの、
 モスクワ総主教庁100周年、
 ブルガリア正教会と、教会法上合法な教会ではない“マケドニア正教会”に関すること、
 アメリカ大統領がエルサレムを首都と認定した問題、など中東の状況
 ウクライナの正教会に関する状況、ウクライナ東方カトリック教会関連、
 などです。

 ロシア正教会の現在の(表向きの)立場を簡潔にまとめた発言と受け止めていいのではないでしょうか。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Metropolitan Hilarion’s interview to Romfea Greek church news agency | The Russian Orthodox Church