キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下が、総主教庁でセルビア大統領ブチッチ閣下およびボスニア・ヘルツェゴビナ大統領評議会議長ドディク閣下と会見(2019年5月)コソボ問題

 2019年5月13日、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)は、セルビア総主教庁にて、セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)およびボスニア・ヘルツェゴビナ大統領評議会議長ミロラド・ドディク閣下(His Excellency Mr Milorad Dodik)と会見しました。

※ドディク閣下は、大統領評議会のメンバーになる前は、同国のセルビア人共和国【スルプスカ共和国】大統領。

 コソボ問題への対応などが話し合われた模様(解決策がなさそうですが)。

 

 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Leaders of the Serbian people at the Patriarchate | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 (セルビア語:セルビア大統領府公式サイト)Председник Вучић на седници редовног годишњег заседања Светог Архијерејског Сабора Српске православне цркве | Председник Републике Србије

 

Romfea.newsさんのツイート: "Two-and-a-half hours meeting of Serbian Church chiefs with Serbian President Aleksandar #Vucic and the President of Republika #Srpska of #Bosnia #Herzegovina, Milorad #Dodik #romfeanews #Serbia #Irinej https://t.co/JM7QZPMFvj"

 

(注意:失礼なツッコミ多々あります)キリスト教/東方正教会のウクライナ問題をめぐる名言・珍言【その後の展開を含む】(2019年5月あたりまで)

 最近の情勢を補足しつつ、ざーっと書いていきます。


 

 コンスタンティノープル支持派の某聖職者:
「コンスタンティノープルと縁を切ったら、我々はプロテスタントと同レベルになってしまう!」

 この方は、凄まじく適切に東方正教会の現況を言い表しました。
 かねがね東方正教会の主教らは、「我々の聖なるコミュニオンは、寄り集まっているだけのルター派とは違う」などと発言していましたが、最近の体たらくを見るにつけ、あなた方、そろそろ贖罪の時期が来たのではないですか?

 


 

 コンスタンティノープルが独立を認めたほうのウクライナ正教会(OCU)で、影からすべてを操る予定だったにも関わらず名誉職に追いやられた“フィラレート名誉総主教”:
「ポロシェンコ大統領と“エピファニー府主教”に騙された」

 エピファニー府主教は、フィラレート名誉総主教が操り人形にする予定だった人物ですが、OCUの首座に選出されて地位を得た後は、フィラレート名誉総主教を排除する方向に動いています(排除というかそもそも別に名誉総主教にはルール上なんの実権もないので当然のことをしているだけというか)。
 これについて、フィラレート名誉総主教は、「彼は私に、彼自身は対外的な役割だけをこなし、実権はすべて私に預けると約束した」とエピファニー府主教が操り人形になることに同意していたと発言し、波紋を呼んでいます。
 そして、

「コンスタンティノープルからの独立が必要」

 とも発言。
 あなたがコンスタンティノープルの介入を要求したのでは……いやポロシェンコ大統領に騙されたのでしたな!

 それにしてもモスクワに破門されてもウクライナ国内に影響力を確保していた人間が、その破門をコンスタンティノープルに撤回されたら影響力を喪失していくというのは、なんともいえない悲哀……悲哀?、まあ悲哀でいいですか、悲哀を感じます。
 ポロシェンコ大統領と共に大喜び(ぬか喜び)している映像が世界に流れてから半年と少ししか経過していません。二人とも今年中には話題から完全にフェードアウトするのではないかと思いますが、しかしフィラレート名誉総主教はチキンレースの果てに OCU とコンスタンティノープルを崩壊に追いやる可能性もあります。

 なお、 OCU の前身となった、ウクライナ正教会キエフ総主教庁【UOC-KP】及びウクライナ独立正教会【UAOC】は、団体としてはまだ登録されているらしく(当局者は否定?)、聖堂などの所有権を含めて、なにがどうなっているのかははっきりしません。
 もちろん所有権が残っていても、現在のウクライナでは強制的に暴力で奪うことが許されている(?)ので、あまり意味はないかもしれません。

 


 

 エルサレム総主教セオフィロス3世聖下:
「(モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会首座の)オヌフリー府主教は、神がこの難局を乗り越えるために選んだ人物」

 これは、コンスタンティノープルが吹っ切れて暴走し始める少し前の発言です。
 その後事態が展開してから、ロシア正教会側の聖職者の一人が「エルサレムがコンスタンティノープルを支持するなら、エルサレムともフル・コミュニオンを解除する」という発言をしていました。つまり、少なくともロシア正教会の一部聖職者は、セオフィロス総主教は「神が~選んだ人物」と発言した少し後にはその彼を見捨てるような人物と考えていたわけであり、エルサレム総主教に対してなんと無礼な、と思ったりしますが、みんな興奮していたのか咎める声もありませんでした。
 とはいうものの、これはセオフィロス3世聖下がいい加減な人物と思われている傍証にはなるでしょう。

 現在までエルサレム総主教庁は、モスクワ寄りというか、コンスタンティノープルから距離を置くというか、そのような立ち位置を取っています。
 ポロシェンコ大統領が、約束を破って OCU の聖職者を同行して訪問してきたときには、仮病を使ってスルー(公式発表は体調不良による入院ですが、前後にモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会の聖職者らと会見)するなど、ロシア系正教会メディアもそのふんばりを評価していますが、一方、アメリカにも近いといわれる総主教がなぜそんなにがんばっているのかわからない状況でもあります。
 なにか陰謀を企んでいるのか、スリルを楽しんでいるのか……。

 


 

 教会法上非合法なマケドニア正教会-オフリド大主教庁の主教:
「我々は近いうちにコンスタンティノープルに独立を承認されるだろう。しかし、各独立正教会がウクライナの独立正教会(OCU)を承認していないので、我々も彼らを承認するかどうかはわからない」

「コンスタンティノープルの顔に泥を塗る予定ですが、コンスタンティノープルから独立正教会として承認されると思ってます」というこれまた凄い発言。
 今、東方正教会は歴史上もっとも言論の自由を謳歌する時代。

 とはいうものの、マケドニア(北マケドニア共和国)を管轄権に持つセルビア正教会の聖シノドが、マケドニアについてなんらかの検討をおこなっているという情報が出てきています。
 そして、同教会のアメリカの主教が一人、コンスタンティノープル支持を表明しているらしく、またもや混沌の予感。
 セルビア正教会の海外の教会組織については、オーストラリアとニュージーランドの新グラディシュカ府主教庁の件が解決して以来、特に問題は残っていないのではないかと思いますが、親コンスタンティノープル・反ロシアがこの主教一人ということも考えにくいので、にわかにセルビア正教会の海外の組織が気になってくるところです。

 


 

 キリスト教/ローマ・カトリック教会/ウクライナ東方典礼カトリック教会【UGCC】の首座/キエフ=ハリチ首位大司教スヴャトスラフ・シェウチューク大司教座下:
「唯一の Patriarchate (総主教庁 or 総大司教庁)を設立し、ローマ及びコンスタンティノープルとデュアル=コミュニオンを結ぼう」

 要するにローマからもコンスタンティノープルからも認められる教会を設立しようということをですが、ローマもコンスタンティノープルもそんなつもりはないのに、なにをいうとるのか、とまったくもって相手にされていませんでした。でもあきらめていない様子

 なお、前述の OCU の首座エピファニー府主教は、「 OCU と UGCC はともに愛国的な教会組織」というような発言をしています。
 おっしゃりたい欲はわからなくもないですが、えーと、あなた方のことは、ウクライナ天主教愛国会ズとお呼びすればいいですか?

 


 

 在外ロシア正教会:
「もはやコンスタンティノープル自体が教会法上非合法な存在」

 昨年の話ですが、コンスタンティノープルの管轄権下にある西欧ロシア正教会大主教区のイタリア司祭長区のひとつの聖堂と信徒たちが、在外ロシア正教会に現在の情勢について尋ねたところ、上記の回答をえたため、同大主教区を離脱して在外ロシア正教会の管轄権下に入るということがありました。
 ここまでは「そうですか」という話ですが、これについて大主教区の首座ジャン大主教が、在外ロシア正教会側に抗議する(そりゃするでしょう)などをしていたところ、一月も経たないうちにコンスタンティノープルが西欧ロシア正教会大主教区の総主教代理区としての地位を剥奪、集団としての解体を要求し始めるという摩訶不思議な事態に。「うちの子分がロシアに嫌がらせを受けているぞ。よし、その子分をつぶそう」ということです。
 現在、同大主教区は、議論を重ねつつ、教会法上合法かつ自治的な権限を持つ集団であり続ける方向を模索していますが、コンスタンティノープルとのコミュニオンにあることを教会法上合法とする限り難しいでしょう。
 フィラレート名誉総主教と違い、何の罪もない、じゃなかった騙されたわけでもないのに、崩壊していく大主教区に同情してもいいところですが、もはや「教会法上合法」とかいわれるだけで失笑気味なので同情できません

 ところで、この項目の発言を読んでから、ページトップの悲痛な叫びを読んでいただくと、より一層事態がわかりやすいのではないかと思います。

 


 

キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下が、ペーチ総主教修道院(コソボ)を訪問(2019年4月)

 2019年4月12日、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)は、コソボにあるペーチ総主教修道院訪問を開始しました。

 

Телевизија Храм:
Патријарх Иринеј стигао у Пећку Патријаршију. Наредних дана са Србима на КиМ. – YouTube

 

キリスト教/セルビア総主教イリネイ聖下がセルビア大統領・首相・外相の三人と会見、コソボ情勢に関して説明を受ける(2019年3月)三者との同時会見は異例か

 2019年3月10日、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)は、セルビア共和国ベオグラードの総主教庁にて、
 セルビア共和国大統領アレクサンダル・ブチッチ閣下(ヴチッチ大統領 : His Excellency Mr Aleksandar Vučić)、
 セルビア共和国首相アナ・ブルナビッチ閣下(Her Excellency Ms Ana Brnabić)、
 セルビア共和国外務大臣イビツァ・ダチッチ閣下(イヴィツァ・ダチッチ外相・元首相 : Ivica Dačić)、
 と会見、コソボ共和国【コソボ・メトヒヤ】に関する情勢についてセルビア側の立場に関する説明(コソボ政府は2013年のブリュッセル合意に違反している、など)を受けたようです(細かいことを確認していませんが、コソボにいるセルビア人への犯罪について、コソボ政府側が正しい対応をしていない、とされる事件があったとのセルビア側の報道をちらりと見た気がします)。
 また、イリネイ聖下は、国と宗教がこの問題について見解を共有することは重要だと述べたようです。

 大統領や首相・大臣らが単独で総主教を訪問したりするのはたまにあることですし、礼拝などに集合することもありますが、政治的・外交的な問題について三者が同時に訪問して会談するのは異例かと思います。

 

 (英語:セルビア正教会公式サイト)Serbian State leadership received in audience by the Serbian Patriarch | Serbian Orthodox Church [Official web site]
 (英語:セルビア政府公式サイト)Unity of state, church about Kosovo-Metohija important
 (英語)Meeting between Patriarch Irenej of Serbia with president Vucic on Kosovo – Romfea News

 (セルビア語:セルビア正教会公式サイト)Државно руководство код Патријарха српског | Српскa Православнa Црквa [Званични сајт]
 (セルビア語:モンテネグロ・プリモルスカ府主教庁公式サイト)Државно руководство Србије код Патријарха Иринеја | Православна Митрополија црногорско-приморска (Званични сајт)

 (セルビア語:セルビア大統領府公式サイト)Састанак са Његовом светости патријархом српским г. Иринејом и члановима Светог архијеријског Синода Српске православне цркве | Председник Републике Србије
 (セルビア語:セルビア政府公式サイト)Важно јединство државе и цркве о Косову и Метохији

 

Александар Вучићさんのツイート: "Захавалан сам патријарху и члановима Синода СПЦ, који су имали воље да нас саслушају. Ми смо донели патријарху и осталима текст палтформе коју су косовски Албанци усвојили за потребе прекида дијалога са Београдом и рекли колико је тешка ситуација у којој се Србија налази.… https://t.co/UyRTPWnWny"

 

追記:
 セルビア正教会側から、
 ザグレブ=リュブリャナ府主教ポルフィリエ座下(His Eminence Metropolitan Porfirije of Zagreb-Ljubljana)、
 バチュカ主教イリネイ座下(His Grace Bishop Irinej of Bačka)、
 シュマディヤ主教ヨヴァン座下(His Grace Bishop Jovan of Šumadija)、
 ヴァリェヴォ主教ミルティン座下(His Grace Bishop Milutin of Valjevo)、
 が同席の模様。

 

キリスト教/東方正教会/アンティオキア総主教ヨウハンナ10世聖下とセルビア総主教イリネイ聖下が、セルビア正教会のラシュカ=プリズレン・コソボ=メトヒヤ教区を訪問(2018年10月)ペーチ総主教修道院やデチャニ修道院で出迎えを受ける

 2018年10月17日、セルビア共和国を訪問中のキリスト教/東方正教会/アンティオキア・東方全土総主教ヨウハンナ10世聖下(His Beatitude Patriarch John X of Antioch and All the East)は、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会の首座/セルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)とともに、コソボにあるセルビア正教会のラシュカ=プリズレン・コソボ=メトヒヤ教区(Serbian Orthodox Diocese of Raška-Prizren and Kosovo-Metohija)を訪問したようです。
 ペーチ総主教修道院やデチャニ修道院で出迎えを受け、セルビア正教会のラシュカ・プリズレン主教テオドシイェ座下(His Grace Bishop Teodosije of Raška and Prizren)らと会見。

追記:
 そのほか、グラチャニツァ修道院を訪問。

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁公式チャンネル):
البطريرك يوحنا العاشر يتفقّد المقر البطريركيّ التاريخيّ للكنيسة الصربيّة الأرثوذكسيّة في كوسوفو – YouTube

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁公式チャンネル):
البطريرك يوحنا يزور دير غرتشانيتسا في كوسوفو – YouTube

 

Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and all the East(東方正教会アンティオキア・東方全土総主教庁公式チャンネル):
البطريرك يوحنا العاشر يقيم صلاة الشكر في دير فيسوكي ديتشاني التاريخيّ_ كوسوفو – YouTube

 

Епархија рашко-призренска и косовско-метохијска(ラシュカ=プリズレン・コソボ=メトヒヤ教区公式チャンネル):
Беседа Владике Теодосија на дочеку Српског и Антиохијског Патријарха у Високим Дечанима – YouTube

 

Епархија рашко-призренска и косовско-метохијска(ラシュカ=プリズレン・コソボ=メトヒヤ教区公式チャンネル):
Дочек Српског и Антиохијског Патријарха у Манастиру Високи Дечани (17. октобар 2018) – YouTube

 

Телевизија Храм:
Патријарх српски г. Иринеј и Патријарх антиохијски г. Јован Х у Пећкој Патријаршији – YouTube

 

Телевизија Храм:
Патријарх Јован X и Патријарх Иринеј свечано дочекани у Високим Дечанима – YouTube

 

Телевизија Храм:
Патриjарх Иринеј са Косова о Косову – YouTube

 

Телевизија Храм:
Патријарси Јован и Иринеј посетили Грачаницу – YouTube

 

 (英語:セルビア正教会総主教庁公式サイト)Patriarchs John of Antioch and Irinej of Serbia on Kosovo and Metochia | Serbian Orthodox Church [Official web site]

 (セルビア語:セルビア正教会モンテネグロ・プリモルスカ府主教庁公式サイト)Патријарси Јован и Иринеј на Косову и Метохији | Православна Митрополија црногорско-приморска (Званични сајт)

 

СРПСКИ И АНТИОХИЈСКИ #ПАТРИЈАРХ СТИГЛИ У… – Епархија Рашко-призренска | Facebook