キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁が、ウクライナの独立正教会設置に向けてキエフにおける総主教代理を二名任命。ロシア正教会系のウクライナ正教会は激しく反発(2018年9月)

2018年~ ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立関連の記事一覧

 

 2018年9月7日、キリスト教/東方正教会/全地総主教庁は、ウクライナに独立正教会を設置する準備として、キエフにおける総主教代理(Exarchs in Kiev)として二名を叙任したと発表しました。

 

 (英語:全地総主教庁公式サイト)Ecumenical Patriarchate | Announcement of the Ecumenical Patriarchate (7th Sep. 2018)
 (英語:コンスタンティノープル全地総主教庁 世界教会協議会代表部 公式サイト)Ecumenical Patriarchate sends Legates to Ukraine – Ecumenical Patriarchate Permanent Delegation to the World Council of Churches

 (ウクライナ語:ウクライナ正教会公式サイト)Заява ВЗЦЗ УПЦ у зв’язку з призначенням Константинопольським Патріархатом екзархів у Київ – Українська Православна Церква
 (ウクライナ語:ウクライナ正教会公式サイト)Призначення екзархів поки що не означає створення в Україні нової церковної структури — коментар прот. Миколая Данилевича – Українська Православна Церква

 

Announcement Within the framework of… – Ecumenical Patriarchate | Facebook

 

 キエフにおける総主教代理に叙任されたのは、いずれも全地総主教庁下の、
 アメリカ合衆国ウクライナ正教会(Ukrainian Orthodox Church of the USA)のパンフィロン大主教ダニエル座下(His Eminence Archbishop Daniel, Archbishop of Pamphilon)、
 カナダ・ウクライナ正教会(Ukrainian Orthodox Church of Canada)のエドモントン・西部教区主教イラリオン座下(His Grace, the Right Reverend Bishop Ilarion, Bishop of Edmonton and the Western Eparchy)、
 です。

 これに対し、ロシア正教会モスクワ総主教庁下で自治的な権限を持つウクライナ正教会は激しく反発しています。

 

 ロシア正教会モスクワ総主教庁からの正式な(聖シノドや総主教による)発表はありませんが、すでに批判的なコメントが掲載されています。
 少し前のロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下と全地総主教バルソロメオス聖下の主にウクライナの問題についての会談はいったいなんだったのかと思ってしまいますが、「話したけどダメでした」という、言い訳づくりのようなものだったのでしょうか。

 

 ここからの展開ですが、まず確認しておかなければならないのは、仮に全地総主教庁によるウクライナへの独立正教会設置がおこなわれたとして、それがほかの分野にどんな影響があるのかということがあります。
 ドンバスの「親ロシア派」が降伏したりはしないでしょうし、ロシアがクリミアを「返還」することもないでしょう。
 そして、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会は、すでにウクライナ国内でロシアの手先として“攻撃”を受けている状況です。
 ポロシェンコ大統領の人気が回復するということも、(彼自身がどう信じているかはともかく)望み薄です。
 状況として、何かが変わるのかというと、何も変わらないのかもしれません。

 その上で一つずつ。

 まず、独立正教会として設置されるのは何か、ということが挙げられます。
 「独立」が念頭に置かれているのは、一般的に「キエフ総主教庁」と「ウクライナ独立正教会」(どちらも全地総主教庁から教会法上合法な教会と認められていない)ですが、そもそもこの二つが合同できるのかという問題があります。
 また、モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会も合流しなければ意味がないとする考えがあります。
 とはいうものの、この三団体の合流は不可能であり、中には「三つの独立正教会を設置すればいい。問題は各教会をどのような序列にするかだが……」といった現実性のかけらも見られない考えを表明する方もいます。とはいえ前向きな方でも、単一の独立正教会設置は不可能と思っているともいえます。
追記:
 ギリシャ系の正教会メディア(および一般報道)は、「モスクワ総主教庁系のウクライナ正教会が全地総主教庁に独立の承認を要請したので全地総主教庁が応じた」という“フェイクニュース”を出しています(当のウクライナ正教会は、今回の全地総主教庁の行動について「この先どのような悪いことが起こってもそれはすべてコンスタンティノープル全地総主教庁の責任だ」としています)。ギリシャ系メディアは、もしやウクライナ国内の正教会の状況を根本的に理解していなかったのでは……。この数ヶ月、彼らはいったい何を騒いでいたのか……。

 次に今回叙任された二人、といいますか、それぞれが属する全地総主教庁下の「アメリカ合衆国ウクライナ正教会」と「カナダ・ウクライナ正教会」ですが、「キエフ総主教庁」と過去に問題を抱えた教会もあります。
 またこの二教会は独立正教会がウクライナに設置された場合どうなるのか(新しい独立正教会が「うちの傘下によこせ」と言い出すかもしれない)という問題が浮上する可能性もあり、そもそも独立正教会設置へ向けてこの人選が良いものなのかもわかりません。

 そしてロシア正教会のほうですが、教会レベルでできることはあまりなく(批判をしたり正論を述べたりするくらい)、全地総主教庁が強行すれば止められないでしょう(他の各教会も)。
 しかし、それは教会レベルでの話であり、この問題はロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領の間の政治的駆け引きに浮上してくる可能性があります。
 エルドアン大統領は、というかトルコ共和国は、全地総主教庁のことは名乗りすら認めていない(「全地」ではなく「イスタンブールの総主教」)はずですが、ロシア側からなにか譲歩を引き出すために、この問題を利用できるだけ利用してくるかもしれません。

 最後にクリミアの管轄権があります。
 現在のモスクワ総主教庁系のウクライナ正教会は、ロシア正教会の一部であるために、従来に引き続いてクリミアで活動をおこなうことに問題がありません。
 しかし、全地総主教庁によってウクライナに独立正教会が設置されたとして、彼らが(彼らは当然クリミアはウクライナの一部であり自身の管轄権の一部であると主張し)クリミアで活動しようとしても、ロシア連邦政府及び連邦構成主体クリミア共和国がその聖職者をクリミアへ入れるかどうか、また入れたとしても帰ってこれるかどうかは、わかりません。
 しかし間違いなく、新しい独立正教会はクリミアへ聖職者を派遣するでしょう。
 “国境”で追い返されれば問題になりませんが、中で捕縛されれば新たな国際的な問題へ飛び火していく可能性もあります。

 

続報:
 キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁がウクライナへの独立正教会設置のために総主教代理を任命したことについて、ロシア正教会聖シノドは「(バルソロメオス総主教は)事実上は一度も持ったことのない指揮権があると勝手な解釈をしている」「このような『反・教会法的行為』の全責任は彼個人とその支持者たちにある」と宣言(2018年9月)

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下のコンスタンティノープル全地総主教庁訪問始まる。全地総主教バルソロメオス聖下と主にウクライナの問題について会談予定(2018年8月)

2018年~ ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立関連の記事一覧

 

 2018年8月31日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、トルコ共和国イスタンブールの全地総主教庁【コンスタンティノープル全地総主教庁】を訪問しました。
 空港では、全地総主教庁のサッシマ府主教ゲンナディオス座下(His Eminence Metropolitan Gennadios of Sassima)らが出迎えたようです。
 全地総主教庁では、さらにスミルナ府主教バルソロメオス座下(His Eminence Metropolitan Bartholomew of Smyrna)らが出迎え。

 かねてより、モスクワ総主教庁と全地総主教庁の間で問題となっている、主にウクライナの件について、キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)との間で会談がおこなわれます。

 ロシア正教会より、モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))が同行している模様。

 会談には、そのイラリオン座下と、全地総主教庁側からフランス府主教エマニュエル座下(His Eminence Metropolitan Emmanuel of France)が同席。

 

russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
Состоялась встреча Предстоятелей Константинопольской и Русской Православных Церквей – YouTube

 

 (ギリシャ語)Κωνσταντινούπολη: Σε εξέλιξη η πιο σημαντική συνάντηση των Πατριαρχών Κωνσταντινουπόλεως και Μόσχας – ΟΡΘΟΔΟΞΙΑ INFO

Orthodoxia.Info – Άφιξη του Πατριάρχη Ρωσίας στην…

 

Телевизија Храм:
Сусрет васељенског патријарха Г. Вартоломеја и московског патријарха и целе Русије Г.Кирила – YouTube

 

 (英語:コンスタンティノープル全地総主教庁公式サイト)
His Beatitude Patriarch Kirill of Moscow at the Phanar – News Release – The Ecumenical Patriarchate
 (英語:コンスタンティノープル全地総主教庁 世界教会協議会代表部 公式サイト)His Beatitude Patriarch Kirill of Moscow at the Phanar – Ecumenical Patriarchate Permanent Delegation to the World Council of Churches

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Primates of Church of Constantinople and Russian Orthodox Church have begun their meeting | The Russian Orthodox Church
 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Fraternal meeting of Primates of Church of Constantinople and Russian Orthodox Church | The Russian Orthodox Church

 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Началась встреча Предстоятелей Константинопольской и Русской Православных Церквей / Новости / Патриархия.ru
 (ロシア語:ロシア正教会モスクワ総主教庁公式サイト)Святейший Патриарх Кирилл: Это был разговор Предстоятелей, сознающих ответственность за состояние Вселенского Православия / Новости / Патриархия.ru

 (ウクライナ語:ウクライナ正教会公式サイト)Patriarch Kirill discusses results of the meeting with Ecumenical Patriarch Bartholomew: "The conversation was very proper" – Українська Православна Церква
 (ウクライナ語:ウクライナ正教会公式サイト)Святіший Патріарх Кирил розповів про результати зустрічі з Константинопольським Патріархом Варфоломієм: «Бесіда була дуже правильною» – Українська Православна Церква

 (英語:ルーマニア正教会通信)Patriarch of Moscow arrives at the Phanar – Basilica.ro
 (英語:ルーマニア正教会通信)Best pictures from the meeting of Russian Patriarch Kirill and Ecumenical Patriarch Bartolomeu – Basilica.ro
 (英語:ルーマニア正教会通信)Ecumenical Patriarchate issues communique following Patriarch Kirill's visit to Constantinople – Basilica.ro

Basilica.ro (EN)さんのツイート: "Patriarch of Moscow arrives at the Phanar: https://t.co/Scm8Ekjlza… "

 

 (英語)The meeting between the primates of the Constantinople and the Russian Churches is taking place / OrthoChristian.Com

 

 ウクライナのポロシェンコ大統領をはじめとする政治家たちの「独立正教会をウクライナに」という要望と、大昔からの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立が混ぜ合わさり、メディアを見る限りでは、着地点は見出しがたい状況に思えますが……。

 

追記:
 会談終了後、キリル総主教聖下はインタビューに答えています。
 バルソロメオス聖下との同意がなければ、詳細を語るつもりはないとのことです。

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Patriarch Kirill: It was a talk of Primates aware of their responsibility for the state of Universal Orthodoxy | The Russian Orthodox Church

会談後の、キリル総主教聖下へのインタビュー/
russianchurch(ロシア正教会モスクワ総主教庁公式チャンネル):
После встречи с Патриархом Константинопольским Патриарх Кирилл ответил на вопросы журналистов – YouTube

 

 イラリオン府主教座下の記者会見。

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Metropolitan Hilarion of Volokolamsk: It was a talk from heart to heart | The Russian Orthodox Church

 ウクライナ系メディアが伝えている内容について、両総主教と、同席した座下自身とフランス府主教エマニュエル座下しか会談の内容を知らないはずなのに、彼らはいったいどこから聞いたのか内容自体に疑問を呈しています。

 一方、エマニュエル座下の発言を報道したギリシャ系メディアの内容については、内容を否定していません。

 また、今回の会談でなにが合意されていようとも、両教会の正式な決定はそれぞれの聖シノドでおこなわれるものである、とも指摘しています。

 

続報:
 キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁が、ウクライナの独立正教会設置に向けてキエフにおける総主教代理を二名任命。ロシア正教会系のウクライナ正教会は激しく反発(2018年9月)
 キリスト教/コンスタンティノープルの全地総主教庁がウクライナへの独立正教会設置のために総主教代理を任命したことについて、ロシア正教会聖シノドは「(バルソロメオス総主教は)事実上は一度も持ったことのない指揮権があると勝手な解釈をしている」「このような『反・教会法的行為』の全責任は彼個人とその支持者たちにある」と宣言(2018年9月)

 

ガッサーン朝後継を称するアル=ヌーマーン8世殿下が、キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下を訪問(2018年8月)

※この記事は世界の王室ニュースと重複します。

 

 2018年8月22日、ガッサーン王朝の後継を称しているガッサーン王子アル=ヌーマーン8世・ガリオス・エル・シェモル殿下(His Royal Highness Prince Gharios El Chemor of Ghassan Al-Nu’man VIII)は、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of Great House of Cilicia)を訪問しました。
 殿下は、アラム1世聖下を、殿下が総長を務める聖大天使ミカエル神聖騎士団(Sacred Order of Saint Michael Archangel)の最高位に叙任したようです(おそらくナイト・グランド・カラー)。
※公式サイトのVIPのページに、おそらくこの最高位を叙任されている人々の写真が掲載されています(「VIP」って……)。ページの下部に、王室関係とキリスト教聖職者関連と国家元首格だけ名前を書いておきます

 この殿下は去年まで“His Imperial and Royal Highness”を称していたのですが、いつのまにやら Imperial を称さなくなっています(が、まだ残っているページもあるようなので、詳細は不明です)。
 この Imperial は、東ローマ皇帝ニケフォロス1世が、ガッサーン朝の後裔であるという記述がされている書物があることによっているのではないかと思っていましたが、理由が記述された箇所を見た覚えはありません。
 殿下のサイトには、「ニケフォロス1世がガッサーン王朝の当主であると宣言したことにより、ガッサーン王朝の構成員は東ローマ皇帝の一族となりその継承権を得た」ととれるような記述がありました(なお、当主であると宣言したというのが本当かどうか知りませんが、そもそもガッサーン朝の後裔かどうかもわからないのでは……)。

 さて、ここでこの人物に関してすべてを説明する知識はありませんが、いちおう「こんな感じじゃないの?」と思っていることを書いておきます(責任は持てません)。

  • レバノンにガリオスという名の一族は存在し、同国の混乱で世界中に散らばっています。レバノンには政治家などの有力者もいます。
  • この殿下がこの一族の一員かどうかもよくわからない(ブラジル生まれ?)のですが、当主かどうかはそれ以上にわかりません
  • ガリオスという一族は、シェモルという一族をへて、先祖はガッサーン朝であるという話はあります(が、どこまで信用できるのかはわかりません。殿下の公式サイトでは、歴史学者がそういっているというようなことが書いてありますが、そもそも殿下の公式サイトが信用できない状況では……)
  • 公式サイトなどの主張では、誘導的な記述(Aが承認された、ということを書いて、あたかもBも承認されたかのように思わせるといったようなこと)が多く、はっきりってうさんくさいです。
  • とはいうものの、今回、キリキア・カトリコス庁が「HRH (His Royal Highness)」としたようにレバノン共和国内で「Royal Highness」で書かれる例を複数確認しています。これでいいのか……?

 なお、殿下は、空手、古武道、合気道を学んでいるそうです(なぜますますうさんくさくなるのか……)。

 

 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I RECEIVED PRINCE GHARIOS EL-CHEMOR OF GHASSAN AL-NU’MAN VIII | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

 (英語:アル=ヌーマーン8世殿下のブログ)Armenian Orthodox Patriarch joins “One Voice for Christians” – THE ROYAL HERALD

 

Armenian Churchさんのツイート: "On August 22nd, 2018, His Holiness Aram I has generously received the #Royal House of Ghassan headed by HRH #Prince Gharios El Chemor of Ghassan Al-Nu’man VIII. #armenianchurch #holyseeofcilicia #stmarymonastery #մեծիտաննկիլիկիոյկաթողիկոսութիւն… https://t.co/H5krukHJCT"

 

Prince Gharios El Chemorさんのツイート: "Latest article!!! https://t.co/t0w2r7lDyv"

 

Prince Gharios El Chemorさんのツイート: "Doing one of my favorite things in life, directing one episode of our series of documentaries “One Voice for Christians” with His Holiness Catholicos Aram I The Armenian Orthodox Patriarch of Cilicia https://t.co/Fj9HrfMa4B… https://t.co/mPUHef3chR"

 

Amazing audience with His Holiness… – Royal House of Ghassan | Facebook

 

 聖大天使ミカエル神聖騎士団(Sacred Order of Saint Michael Archangel)の「VIP」のページに現時点で写真が掲載されている人々の名前を書いておきます。

 なお、同騎士団は、非宗教の世俗騎士団で、おそらく慈善事業をおこなう NGO です。
 騎士団が NGO という例は多いです。集金と節税とイメージアップが同時におこなえます。
 ちなみに誤解している人がたまにいますが、主権実体であるマルタ騎士団はそれらとはまったく別種のものです。マルタ騎士団総長は外交関係を樹立している国々を公式訪問すれば国家元首と同じく日本でいう国賓待遇が取られます(公式訪問を短期間に繰り返せば、国家元首もそうですが、国賓待遇にはなりません)。

 話がそれましたが、掲載されている方々(前職・元職の場合、叙任当時は現職かもしれません):

  • キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis
  • レバノン共和国大統領ミシェル・アウン大将閣下(His Excellency General Michel Aoun
  • ブヤル・ニシャニBujar Nishani)元・アルバニア共和国大統領
  • アルバニア王室当主/アルバニア皇太子レカ2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Leka II of the Albanians)
  • キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会の首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下(His Holiness Pope Tawadros II of Alexandria)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会の首座/アンティオキア・全レバント総大司教ベカラ・ブートロス・ライ枢機卿座下(His Beatitude and Eminence Moran Mor Béchara Boutros Cardinal Raï, O.M.M. , Patriarch of Antioch and the Whole Levant)
  • キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of Great House of Cilicia)
  • ローマ教皇庁キリスト教一致推進評議会議長クルト・コッホ枢機卿座下(His Eminence Kurt Cardinal Koch, President of the Pontifical Council for Promoting Christian Unity)
  • キリスト教/東方正教会/アルバニア正教会の首座/ティラナ・ドゥラス大主教アナスタシオス座下(His Beatitude Archbishop Anastasios of Tirana and Durres, Primate of Albania)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/カンポス司教ロベルト・フランシスコ・フェレリア・パス座下(Bishop Roberto Francisco Ferrería Paz, Bishop of Campos)
  • “シェイフ”・ セリム・エル・シェモル公子(Prince Cheikh Selim El Chemor
  • ローマ教皇庁東方教会省長官レオナルド・サンドリ枢機卿座下(His Eminence Leonardo Cardinal Sandri, Prefect of the Congregation for the Oriental Churches)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ドイツのヘクスター主教ダミアン座下(His Grace Damian, Bishop of Höxter)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/エルサレム名義補佐司教マルーン・エリアス・ニメー・ラハム大司教座下(His Most Reverend Excellency Monsignor Archbishop Maroun Elias Nimeh Lahham, Auxiliary Bishop Emeritus of Jerusalem : メダバ名義大司教 : Titular Archbishop of Medaba)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/ハイファ・聖地大主教/イスラエル・パレスチナ総司教代理/ヨルダン総司教代理/ムーサ・エル・ハーゲ座下(His Most Reverend Excellency Monsignor Archbishop Moussa El-Hage, O.A.M., Archbishop of Haifa and the Holy Land, Patriarchal Exarch of Jerusalem and Palestine, Patriarchal Exarch of Jordan)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/ノッサ・セニョーラ・ド・リバノ・エン・サンパウロ司教エドガー・アミーン・マディ座下(Bishop Edgar Amine Madi, Bishop of Nossa Senhora do Líbano em São Paulo)
  • トーマス・シルマッハー教授(Prof. Dr. theol. Dr. phil. Thomas Schirrmacher, PhD, ThD, DD)
  • “シェイフ”・エリー・ガリオス博士(Sheikh Dr Elie Gharios
  • シャリッファ・ブドゥールShariffa Bdour)【ハーシム王室と書いてありますが……?】

※一部、作業中

 

キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下が、今月【2018年8月】下旬にコンスタンティノープル全地総主教バルソロメオス聖下を訪問予定(2018年8月)東方正教会の分裂もささやかれる昨今

2018年~ ウクライナへの独立正教会設置を巡るコンスタンティノープルの全地総主教庁とロシア正教会モスクワ総主教庁の対立関連の記事一覧

 

 一部報道によりますと、今月【2018年8月】下旬に、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会の首座/モスクワ・全ロシア【ルーシ】総主教キリル聖下(キリール総主教 : His Holiness Kirill, Patriarch of Moscow and all Russia【Rus’】)は、トルコ共和国イスタンブールのキリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)を訪問するとのことです。

 ギリシャの正教会系メディアによると、これはロシア正教会側から口頭で申し込まれたとのこと。

 

 問題のもともとの発端は、ロシア正教会モスクワ総主教庁とコンスタンティノープルの全地総主教庁の主導権争いですが、特にここ数年のモスクワ側の全地総主教庁を軽視していると取られてもしょうがない数々の行動があり、全地総主教庁内で、ロシア正教会の管轄権下にあるウクライナに独立正教会を承認してもよいという動きが出てきていました。
 これはウクライナの政治家や、教会法上合法でない各教会(キエフ総主教庁やウクライナ独立正教会)からの要望もありますが、いずれにせよ当初は、本気でウクライナに独立正教会を承認するつもりなどなく、モスクワへの牽制という色合いが強かったように思えたものです(というか温厚(?)な意見をいう主教らの記事も出ていた状況)。
 しかし、いつの間にやらバルソロメオス聖下が「ウクライナは元から全地総主教庁の管轄権下にある」と発言し、モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))が「歴史的根拠はなにもない」と批判するなど、火種は燃え上がる一方、はっきりいって全地総主教庁は、現在合法でない教会からなる各教会を元にしたウクライナの独立正教会を承認するのではないかという見方が日に日に増えてきている状況です。

 正直、いまさら全地総主教庁がウクライナを見捨てることはないように思えます。それはモスクワへの完全な屈服を意味します。
 ロシア人の考えることはよくわからないので、今回の会談でなにを狙っているのかわかりませんが、完全な決裂となれば騒動になるでしょう。

 ロシア正教会の権威とバルカンでの影響力が低下すれば、ブルガリアの反ロシア派は勢力を増すでしょう。
 全地総主教庁すら否定している、ブルガリア正教会によるマケドニア正教会-オフリド大主教庁の教会法上合法な教会への組み入れ(独立正教会として承認するか、自らの管轄権下の自治的権限を持つ教会として承認)が起こる可能性も高く、その場合、「絶対に承認できない」とマケドニア側に伝えてきた全地総主教庁の権威もまた低下するでしょう。

 トルコ共和国大統領レジェップ・タイップ・エルドアン閣下(His Excellency Mr Recep Tayyip Erdoğan)の動向も問題となってきます。
 バルソロメオス聖下がウクライナに独立正教会を承認した場合、「エルドアンは全地総主教の力を見直すだろう」という楽観的すぎる見方もありますが、正直、ロシアとの関係の状況によっては、弾圧もあるのではないかと思います。

 

 (英語)Patriarch Kirill reportedly to visit Constantinople in late August / OrthoChristian.Com

 

キリスト教/ロシア正教会ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、ロシア連邦駐箚のギリシャ大使と会見(2018年5月)

 2018年5月15日、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(ヒラリオン府主教 : His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、ロシア連邦駐箚ギリシャ共和国大使アンドレアス【アンヅレアス】・フリガナス閣下(Andreas Fryganas【Friganas】ΑΝΔΡΕΑΣ ΦΡΥΓΑΝΑΣ)と会見しました。

 

 (英語:ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局公式サイト)Metropolitan Hilarion meets with Greek ambassador to Russia | The Russian Orthodox Church