アンドラ共同統治公/ウルヘル司教ジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア大司教座下が、アンドラ公国を駐箚する25ヶ国の大使を接受、信任状の捧呈を受ける(2021年3月)

※この記事は世界の王室ニュースと重複します。

 

 2021年3月12日、キリスト教/ローマ・カトリック教会のウルヘル司教で、個人として大司教に叙されているジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア座下(Archbishop Joan-Enric Vives i Sicília, Bishop of Urgell)は、司教宮殿にて、アンドラ公国を駐箚する25ヶ国の大使を接受、信任状の捧呈を受けました。

※ウルヘル司教はフランスの国家元首と共に、アンドラ公国の共同統治公となります。

 

Bisbat Urgell(ウルヘル司教 公式チャンネル):
Presentació de Cartes Credencials al Copríncep Episcopal – YouTube

 

 (カタルーニャ語(スピーチ内容部分英語):ウルヘル司教 公式サイト)Cerimònia de presentació de les Cartes Credencials de 25 Ambaixadors

 (英語)Co-Prince of Andorra receives credentials of Qatar’s Ambassador – The Peninsula Qatar

 

Bisbat d'UrgellさんはTwitterを使っています 「El Coprincep Episcopal #MonsVives rep les Cartes Credencials de 25 Ambaixadors al Palau Episcopal i els adreça un parlament. https://t.co/785Lfhv0Lb」 / Twitter

 

 25ヶ国は、イスラエル国、ベルギー王国、チリ共和国、カタール国、モーリタニア・イスラム共和国、オーストラリア、アルバニア共和国、アルメニア共和国、メキシコ合衆国、アイスランド共和国、スイス連邦、カンボジア王国、大韓民国、サウジアラビア王国、エルサルバドル共和国、ラトビア共和国、アルゼンチン共和国、ベナン共和国、ハンガリー、ウルグアイ東方共和国、ホンジュラス共和国、キプロス共和国、グアテマラ共和国、アルジェリア民主人民共和国、ドミニカ共和国、となっています。

首座全体会合を呼びかけたキリスト教/東方正教会/エルサレム総主教セオフィロス3世聖下の真意はいまだ不明。ギリシャの正教会系メディアには苛立ちも(2020年1月)

 キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)が東方正教会首座全体会合を呼びかけた件ですが、聖下の真意はいまだ不明です。

 これについて、ギリシャの正教会系メディアのひとつ、 ΟΡΘΟΔΟΞΙΑ INFO(orthodoxia.info)が、エルサレム総主教から、キリスト教/東方正教会/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)に送られた英文の手紙を入手して公開しています。

 

 (ギリシャ語)ΑΠΟΚΛΕΙΣΤΙΚΟ: Η επιστολή Ιεροσολύμων για την σύναξη Προκαθημένων στην Ιορδανία – ΟΡΘΟΔΟΞΙΑ INFO

 

 この手紙については、すでに各方面で話題になっているのですが、このほど同じくギリシャの正教会系メディアのひとつ romfea.gr(英語版は Orthodox Times に名称を変更)がこれを批判的に取り上げています

 

 (英語)The letter of the Patriarch of Jerusalem for the synaxis of Orthodox primates in Jordan – Orthodox Times

 

 この記事の末尾、

It is noteworthy for historical reasons that the Patriarch of Jerusalem, who cited unity and love to justify his intervention in the powers of the Ecumenical Throne, has ceased communion with the Patriarch of Antioch over the last six years due to a disagreement over jurisdiction in Qatar where only one parish exists!

 エルサレム総主教庁は、カタールの大主教庁設置の件で、アンティオキア総主教庁と相互にコミュニオンを解除していますが、これを取り上げ、
 「たった一つの小教区で六年もアンティオキアとコミュニオンを停止しておいて、なにが一致と愛だ!」

 ──と、この記事を書いた人物が吐き捨てているのが目に見えるようです。

 しかしこれはブーメランで、そのたった一つの小教区をめぐるエルサレムとアンティオキアの間の調停を六年間おこなえなかったコンスタンティノープルが、ここまで乱れた東方正教会全体を立て直すのは不可能というツッコミが来るでしょう。

※しかも、そのエルサレムとアンティオキアの対立は、解決するかもしれない可能性が出てきています。
 キリスト教/東方正教会/アンティオキア総主教ヨウハンナ10世聖下が、エルサレム総主教の呼びかけによる東方正教会首座会合に関するメッセージを届けに来たフリストフォロス大主教座下と会見(2019年12月)
 個人的にはうまくいかないと思っていますが……。

 

 他にもこの記事には、

the Chief Secretary of the Holy Synod, Archbishop Aristarchos of Constantina, said that he could not make further statements without the blessing of his Patriarch.

 エルサレム総主教庁の聖シノドの事務を統括するコンスタンティナ大主教アリスタルコス座下(Geronda Secretary-General Most Reverend Archbishop Aristarchos of Constantina)が、「総主教の祝福がないとこれ以上は話せないのだ」と人を食ったようなことを言っていることにも言及されています。

 

 それにしても、エルサレム総主教庁の一連の動きは不可解です。

 セオフィロス3世総主教がどういう人物かといいますと、(もちろん会ったこともないですけど)、「東方正教会の高位聖職者で一番発言が軽い」「親アメリカ派」というのが、シスマ2018の前での定評と考えていいでしょう(真面目な方面ではそんなことは言われてなかったかもしれませんけど)。

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁の管轄権下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufry of Kiev and All Ukraine)について、総主教は「オヌフリー府主教は神がこの難局を乗り越えるために選んだ人物」ととてつもない持ち上げようをしましたが、ロシア側からはまったく発言を信用されておらず、ロシア正教会によるコンスタンティノープルとのコミュニオン解除時には、「エルサレムがコンスタンティノープルに追随するならエルサレムともコミュニオンを解除だ!」との発言が出る始末でした。

 要するに、コンスタンティノープル側、モスクワ側、双方ともエルサレムはコンスタンティノープルに追随すると思い込んでいたわけですが、当のエルサレム総主教はかたくなにコンスタンティノープル支持を拒否し続けています。

 挙句の果てに、ウクライナ問題解決のための首座会合の招集という、(上記記事中にあるように用語の問題はあるにせよ)コンスタンティノープルの権威に挑戦する(※コンスタンティノープル派の意見)かのような行動に出たわけで、何が目的なのか、東方正教会全体が首をひねっている状態です。

 

キリスト教/東方正教会/アンティオキア総主教ヨウハンナ10世聖下が、エルサレム総主教の呼びかけによる東方正教会首座会合に関するメッセージを届けに来たフリストフォロス大主教座下と会見(2019年12月)

 2019年12月28日、キリスト教/東方正教会/アンティオキア・東方全土総主教ヨウハンナ10世聖下(His Beatitude Patriarch John X of Antioch and All the East)は、キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教庁のキリアクーポリ大主教フリストフォロス座下(His Eminence【The Most Reverend】 Archbishop Christophoros of Kyriakoupolis)と会見しました。

※なお、アンティオキア総主教庁公式サイトなどでは、アンマン府主教【Metropolitan of Amman】となっていますが、ヨルダンのアンマンでの役割もありますが、キリアクーポリ大主教なのではないかと思います(当方が人違いをしていなければ)。

 

 フリストフォロス座下は、キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)が呼びかけた東方正教会首座全体会合に関するメッセージを届けたようで、ヨウハンナ10世聖下はおそらく参加するでしょう。

 

 (英語:東方正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)His Beatitude Patriarch John X received His Eminence Christophoros, the Metropolitan of Amman delegated by His Beatitude Patriarch Theophilus III, – Greek Orthodox Patriarchate of Antioch and All the East

(English translation below – Traduction… – Antioch Patriarchate | Facebook

 

 一方で、エルサレム総主教庁とアンティオキア総主教庁は、エルサレム側のカタール大主教庁設置の結果、相互にフル・コミュニオンを解除したままです。

 今回のニュースを報じているロシアの正教会系メディア「ORTHODOX CHRISTIANITY(OrthoChristian.Com)」によりますと、

 (英語)Patriarch of Jerusalem invites Patriarch of Antioch to Synaxis of Primates in Jordan / OrthoChristian.Com

At present, Pat. John does not commemorate Pat. Theophilos in the Divine services, though Pat. Theophilos commemorates Pat. John.

 現在、ヨウハンナ10世聖下はセオフィロス3世聖下の名前を礼拝で挙げていませんが、セオフィロス3世聖下はヨウハンナ10世聖下の名を挙げているようです。エルサレム側が歩み寄るつもりなのか、あるいはそう見せかけているだけなのか。
 セオフィロス3世聖下の首座全体会合開催の呼びかけの目的も、表面上は「ウクライナ問題」の解決ですが解決するわけがないのであって、いったい何が目的なのか。
 無理に予想しようとして出てくるのは、「これだけやってもダメでした」という言い訳作りか、コンスタンティノープルを引きずりおろして自らが首位に立つことくらいですが、どちらも現実味を感じさせないところです。
 とりあえず集まったけれど、何も良い知恵は出ず、問題は先送りというオチになるのでは……。

 

キリスト教/東方正教会/エルサレム総主教セオフィロス3世聖下がカタールを訪問とのこと(2019年2月)

 公式サイトのアナウンスメントによりますと、キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)は、2月21日~2月24日にカタール国を訪問、聖堂の成聖などをおこなうということです。

 

 (英語:東方正教会エルサレム総主教庁公式サイト)ANNOUNCEMENT OF THE PATRIARCHATE OF JERUSALEM (21/02/2019)

 

 東方正教会では、カタール国はアンティオキア総主教庁の管轄権下にあるというのが多数の教会の見方ですが、エルサレム大主教庁はアンティオキア総主教庁ことわりなくカタール大主教区を設置。
 アンティオキア総主教庁はこの件を理由に、エルサレム総主教庁とのフル・コミュニオンを解除して数年が経過しています。

 

映像(アラビア語・英語字幕):キリスト教/コプト正教会の修道士がイスラエル警察に“暴力”を受けた件でアレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下がそもそもの問題を説明する動画(2018年10月)イスラエル政府とエチオピア正教会を批判

 エルサレムのスルタン修道院問題で、イスラエル警察の対応に抗議していたコプト正教会の修道士が手錠をかけられ地べたに押しつけられひきずられた件で、キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会の首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下(His Holiness Pope Tawadros II of Alexandria)による状況を説明する動画がアップロードされています。

 

アラビア語・英語字幕(なお、ざっと聞いただけですが、字幕の字句は多少単語が削られている気がします)/
Christian Youth Channel:
H H Pope Tawadros II Word regarding the Incident of attacking the Coptic Monks in Al Sultan Monaste – YouTube

 

 タワドロス2世教皇聖下によりますと、そもそもの問題は、1970年にエチオピア正教会側がスルタン修道院を“占拠”したことにあるとのこと。

 その後、イスラエル最高裁判所が、コプト正教会の所有であると判決を出したものの、イスラエル政府がそれを実行せず、という状況が延々と続いてきた模様。

 そして、(なぜかはよくわかりませんが)キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)が話し合いをお膳立てして、すべてはまるくおさまったと思っていた(教皇・談)が、2016年にコプト正教会側が修道院の修復作業をおこなおうとしたところ、イスラエル当局が拒否。
(注意:2016年において、どちらが修道院を占有していたのかいまいちわからないところですが……)

 そして、その後、キリスト教/オリエント正教会/エチオピア正教会の首座/エチオピア総主教・カトリコス“アブネ”・マティアス1世聖下(His Holiness Abune Mathias I, Patriarch and Catholicos of Ethiopia)との対話もおこなわれたようです。

 が、今年【2018年】10月に修道院の修復作業はイスラエル政府がおこなうとの通知が来て、23日にイスラエル警察が修道院に入るようになり、そして修道士は(平和的に抗議活動をしていたにもかかわらず)警察に過剰な制圧を受けた……というのがコプト正教会側の主張のようです。

 

制圧の様子:
CopticMediaUKさんのツイート: "Video footage emerging online/on twitter re excessive violence by Israeli police against #Coptic monks in #Jerusalem latest tweet @BishopAngaelos for related news @SkyNews @CNN @Reuters @BBCNews @FrankRGardner @Telegraph @camanpour @ChristianToday @theipaper @PremierNewsDesk… https://t.co/IMuX1xxI39"

 

Christian Youth Channel:
CYC Breaking News 26 Oct 2018 – YouTube

 

 このスルタン修道院の経緯については、いまいちはっきりしないこともあるのですが、上記に加えていくつかのことは指摘できると思います。

 エチオピア正教会はその活動については、きわめて古くからのものとされますが、いっぽうで管轄権としては、コプト正教会の一部であり、1959年にいたるまで独立した教会ではありません。
 このスルタン修道院は、エチオピア系聖職者が関わってきたという情報もありますが、正直このことについては正否はこちらではわかりません。
 しかし、上記のアレクサンドリア教皇によるスルタン修道院がコプト正教会のものだとする根拠として、「イスラエル最高裁判所の判断」などを挙げているのみで、「そもそもエチオピア人は関係ないじゃないか」などとは発言していないところから、少なくともかなりの程度エチオピア人が関わってきたのではないか、と思えます。

 また、イスラエル政府が裁判所の判断を無視してまでなぜエチオピア正教会に肩入れするかですが、一つの可能性として、コプト正教会はエジプトでは少数派にすぎず、彼らのためにエジプト政府が本気でイスラエルと争う可能性はあまりないのに対して、エチオピアではエチオピア正教会は多数派であり(オリエント正教会で最大の信徒数の教会)、エチオピア政府はそのためにイスラエルと争う可能性は十分にあるからではないか、ということが考えられます。

 

 なお、コプト正教会の英国での代表者であるキリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)も声明を出しています。

 (英語)The Coptic Orthodox Church UK | Statement from His Eminence Archbishop Angaelos, Coptic Orthodox Archbishop of London on alarming images and videos emerging from Jerusalem of the treatment of Coptic clergy
 (英語)Statement from Archbishop Angaelos on alarming images and videos emerging from Jerusalem of the treatment of Coptic clergy | Bishop Angaelos.org

 

関連:
 キリスト教/コプト正教会の修道士がイスラエル警察に手錠をかけられるなどした件について、エチオピア正教会の聖シノドはコプト正教会を全面的に批判する声明を発表した模様(2018年10月)

 

 以下、余談です。

 東方正教会のエルサレム総主教が調停をおこなったということですが、なぜそれをおこなったおのか、なぜそれを受けたのか、というところがよくわからないところです。もちろんエルサレムのキリスト教関係者で有力、ということはありますが。
 エルサレム総主教自体が、ルーマニア正教会とフル・コミュニオンを解除し(修復済み)、アンティオキア総主教庁からフル・コミュニオンを解除されています(現在も継続)。そして現在のシスマに突入。よその世話をしている暇などなかったのでは……。
 また、東方正教会のシスマに関連していえば、この件もそれと近い構図があるように思えます。伝統的立場は強いものの信徒数では負けており国家の支援も少ないコプト正教会やコンスタンティノープルの全地総主教庁に対し、信徒数と国家の強力な支援を受けているエチオピア正教会やロシア正教会。ただ、東方正教会の因習(ギリシャ系人種が偉い)はまだかなり強いのに対し、コプト正教会の信者については何人と呼べばよいのかもよくわかりません