キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、ロシア駐箚のギリシャ大使と会見(2020年10月)

 2020年10月13日、、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下(His Eminence Metropolitan Hilarion of Volokolamsk, chairman of the Moscow Patriarchate’s Department for External Church Relations (DECR))は、ロシア連邦駐箚ギリシャ共和国特命全権大使カテリナ・ナッシカ閣下(Her Excellency Katerina Nassika)と会見しました。

 会談では、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】、ロシアとギリシャの人々の歴史的・文化的結びつき、ギリシャ正教会首座と幾人かの高位聖職者による(コンスタンティノープル系)ウクライナ正教会承認の結果のロシア正教会との関係悪化、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)の状況などが話題となったようです。

 

 (英語:ロシア正教会 モスクワ総主教庁 公式サイト) DECR chairman meets with the head of the Greek diplomatic mission in Moscow / News / Patriarchate.ru

 

関連:
 キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教庁渉外局長ヴォロコラムスク府主教イラリオン座下が、ロシア駐箚のイタリア大使館を訪問(2020年10月)英国、フランス、ギリシャ、ブルガリア、セルビア、レバノン、ブラジルの各大使らと会談

 

キリスト教/ギリシャ正教会首座アテネ大主教イエロニモス2世座下が、カナダ外相シャンパーニュ閣下と会見(2020年10月)

 2020年10月12日、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・ギリシャ全土大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)は、同地を訪問したカナダ外務大臣フランソワ= フィリップ・シャンパーニュ閣下(The Honourable François-Philippe Champagne, MP : FPC)と会見しました。

 外務大臣は、イエロニモス2世に対し、カナダ訪問を要請したようです。

 

 (ギリシャ語:ギリシャ正教会 アテネ大主教庁 公式サイト)H ΕΚΚΛΗΣΙΑ ΤΗΣ ΕΛΛΑΔΟΣ : Ιερά Σύνοδος Εκκλησίας Ελλάδος – Ιεραρχία

 

 (英語)Foreign Minister of Canada: It was an honor for me to meet with the Archbishop of Athens and All Greece – Orthodox Times

Orthodox TimesさんはTwitterを使っています 「"It was a great honor to be received by Archbishop Ieronymos of #Athens and All #Greece” wrote the Canadian Foreign Minister @FPChampagne on his personal Twitter account #orthodox_times https://t.co/XCvS7LOtML」 / Twitter

Orthodox Times – "It was a great honor to be received by… | Facebook

 

François-Philippe Champagne (FPC) 🇨🇦さんはTwitterを使っています 「Très grand honneur pour moi d’être reçu par Sa Béatitude Hiéronymos II, archevêque d’Athènes et de toute la #Grèce. Nous avons échangé sur les liens étroits qui unissent les peuples grecs et canadiens. Sa sagesse est une inspiration en ces temps difficiles. https://t.co/HJ3HPtzq7U」 / Twitter

 

キリスト教/東方正教会系統の主流でない勢力、セルビア真正教会【STOC】と、在外ロシア正教会から離脱した勢力からさらに離脱した勢力がユーカリスティック・コミュニオンの状態に入る(2020年9月)

 2020年9月18日、キリスト教/東方正教会系統の主流でない教会のうち、トゥルー・オーソドキシーと呼ばれる保守的な分類の勢力に属する、セルビア真正教会(STOC : Serbian True Orthodox Church)と、在外ロシア正教会から離脱した勢力(現在は自分たちを正統とし同じく「在外ロシア正教会」を称し“アガファンゲル・シノド”などと他からは呼ばれる)から離脱した勢力(“アンドロニク大主教”と呼ばれる人物が主導しているので以後記事にするときはアンドロニク派と呼んでおきます)が、ユーカリスティック・コミュニオンの状態に入ったようです。

 

 (英語:アンドロニク派のカナダの教区の公式サイト)ANNOUNCEMENT OF THE ESTABLISHMENT OF EUCHARISTIC COMMUNION BETWEEN STOC AND ROCA
 (セルビア語)СРБИН ИСТИНСКИ ПРАВОСЛАВАН: Обавештење о успостављању евхаристијског општења између СИПЦ и РПЦЗ

 これに関して、ここ数年、同じくトゥルー・オーソドキシーに分類されるも、この両者を批判し対立を深めていたロシア真正教会(RTOC : Russian True Orthodox Church)の公式サイトの一つが激しく批判しつつ取り上げています。

 (英語:ロシア真正教会 西欧教区 公式サイト)A New "Church Conglomeration" is Announced! "You speak an infinite deal of nothing.” ― William Shakespeare, "The Merchant of Venice". – True Orthodox Diocese of Western Europe

 

 さらに、ロシア真正教会は、同じくトゥルー・オーソドキシーおよびオールド・カレンダリスト【Old Calendarist】【旧暦主義者】に分類される、 GOC-K (Church of the Genuine Orthodox Christians of Greece : ギリシャ真正教会 : カリニコス・シノド : Kallinikos-Synod)の公式サイトの新規記事で、セルビア真正教会の首座“アカキイェ主教”(His Grace Bishop Akakije)が司祭扱いで表記されていることも伝えています。

 (英語:ロシア真正教会 西欧教区 公式サイト)Synod of GOC-Kallinikos Calls Bishop (But Here They Address Him as "Father") to Appear as "Accused" – True Orthodox Diocese of Western Europe

 カリニコス・シノドとセルビア真正教会は同じグループとみなされていますが、過去に意見相違があり、セルビア真正教会側は「セルビアは我々の管轄権下にあり、ギリシャの教会がどうこういってくるのは、“ファナリオット”(コンスタンティノープル原理主義者=ギリシャ人がしいというえを奉じる人々)だ」というようなどこかで聞いたような主張と対立の仕方をしていました。

 今回のアカキイェ主教によるギリシャ訪問は、この対立の解決のためのものかと思われますが、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】対策のために中止となったようです。
 カリニコス・シノド側は、その(自分たちが主教と認めていたはずの)主教に対して司祭と呼んでいるということになりますが、自分たちギリシャ人に逆らった聖職者を一方的にランクダウンしたか、アカキイェ主教がギリシャ人ではないのでどうでもいいから記述が適当になっているか、どちらかでしょう。

 

 「教え」を理由に離脱したはずのトゥルー・オーソドキシー系統の教会の中には、成立当時よりさらにコンスタンティノープルが世俗化かつローマ接近を図っているにも関わらず、今回の東方正教会大分裂(コンスタンティノープル対モスクワ)でコンスタンティノープル支持に回っているところもあります。

 

続報:
 キリスト教/東方正教会系統の主流でない勢力、“アンドロニク派”がセルビア真正教会【STOC】を訪問(2020年10月)

 

キリスト教/ギリシャ真正教会“カリニコス・シノド”【GOC-K】の降誕祭のメッセージ(2020年1月)

 キリスト教/東方正教会系統のオールド・カレンダリスト【Old Calendarist】【旧暦主義者】の集団の一つ、 GOC-K (Church of the Genuine Orthodox Christians of Greece : ギリシャ真正教会 : カリニコス・シノド : Kallinikos-Synod)が降誕祭のメッセージを出しています。

※「Church of the Genuine Orthodox Christians of Greece」には同名の集団(離脱した勢力など)があってややこしいですが。
 おそらくここの集団が最大勢力で、第三者が単にこの名称や GOC という略称を使う場合もこの教会を指すことが多いのではないかと思います。

 

 (英語:アメリカ・ギリシャ真正教会公式サイト)Synodal Nativity Message for 2019

 

東方正教会大分裂:キリスト教/ロシア正教会が、アレクサンドリア総主教庁の駐モスクワ・メトヒオン【ポドヴォリエ】(正教会の大使館的聖堂)の権能を停止する予定との報道(2019年11月)

 ロシアの Interfax によりますと、キリスト教/東方正教会/ロシア正教会は、キリスト教/東方正教会/アレクサンドリア総主教庁の、駐モスクワ・メトヒオン【ポドヴォリエ】(正教会の大使館的聖堂)の権能を停止する予定のようです。

 

 (英語)Interfax-Religion: Patriarch Kirill suspends operation of Alexandria Patriarchate’s Moscow mission
 (英語)Representation church of Patriarchate of Alexandria in Moscow temporarily suspended / OrthoChristian.Com

 

 これは、キリスト教/東方正教会/アレクサンドリア・全アフリカ総主教セオドロス2世聖下(His Beatitude Theodoros II, Pope and Patriarch of Alexandria and All Africa)が、ロシア正教会というかモスクワ総主教庁の管轄権下で高度な自治的権限を有するウクライナ正教会の首座/キエフ・全ウクライナ府主教オヌフリー座下(His Beatitude Metropolitan Onufry of Kiev and All Ukraine)を裏切り(ユダとまでする抗議活動もあったようですが)コンスタンティノープル系ウクライナ正教会を承認したことによるものです。

 一方ですが、アレクサンドリア総主教庁とのフル・コミュニオン解除も見込まれていた先週のロシア正教会聖シノドでは、キリスト教/東方正教会/エルサレム・全パレスチナ総主教セオフィロス3世聖下(His Beatitude Theophilos III, Patriarch of Jerusalem and All Palestine)がヨルダンでの東方正教会の首座の会合を招集したことにより、アレクサンドリアへの対応は延期されています。
 これは矛盾するようではありますが、現時点でなんらかの処置をする意思を示さないわけにもいかないとも思えます。

 また、キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)は、エルサレム総主教の招集に対し、「そのような権限はコンスタンティノープルの全地総主教にのみある」と発言し、参加を事実上拒否しました。
 さらにこの、アテネ大主教による他の首座とのなんの相談もなしのままのエルサレム総主教庁の権威を否定する発言に対し、東方正教会から離脱した保守的な勢力から「ついに古代五大総主教座(Pentarchy)の権威までもが否定された」と驚きの声までも上がっています。

 加えて、エルサレムとアテネが割れる事態に、キリスト教/東方正教会/アルバニア正教会の首座/ティラナ・ドゥラス大主教アナスタシオス座下(His Beatitude Archbishop Anastasios of Tirana and Durres, Primate of Albania)が強い危機感を表明しています。

 エルサレム総主教庁の行動の目的が、ロシアとの政治的対立を避けざるを得ないためか、あるいはこの事態を利用して自らが東方正教会の首位に立とうとするものなのか、まったくわかりませんが(本当にわかりません)、東方正教会の崩壊が現実味を帯びてきた感はあります。